※この作品はR-18です。

記憶を無くした提督が成長していく様です   作:鳳 政宗

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第42話 提督の過去⑰ 加賀の救援~中編~

真っ先に飛び出したのは鳳だった。

 

背中の大きな艤装に装備された46cm三連装砲で砲撃し、両手に装備した増設機銃を駆使して敵の艦載機を打ち落としていった。

 

加賀と赤城は烈風や紫電改二を使って制空権を確保しながらも確実に深海棲艦にダメージを与えていった。

 

深海棲艦は戦艦レ級や空母ヲ級等が航空戦を仕掛け、重巡リ級や駆逐イ級等が砲撃を行ってきた。

 

 

 

ネームド深海棲艦こそ居ないものの数的不利なのは否めず、現時点ではお互いに決定打に欠けていた。お互いの攻撃を避けては隙を見つけて攻撃を仕掛ける、その繰り返しだった。

 

 

 

どれ位の時間が経った頃か、深海棲艦からの攻撃が熾烈さを増してきた。

 

 

 

鳳「敵からの攻撃が激しくなって来たか…。一気にケリを付けるつもりなのか?」

 

加賀「恐らくは。このまま長引くのは此方としても不都合です。」

 

赤城「こちらの抵抗も何時まで続くか判りません。決めるなら今かと。」

 

鳳「そうだな。…加賀、赤城。あのヲ級と駆逐艦は任せる。俺はレ級とリ級の相手をする。この大和型の装甲と艤装ならそれ位は可能だろう。」

 

加賀「本来なら止める所ですが…くれぐれも無理だけはしないでください。長門さんに提督の訃報を伝えたくはありませんので。」

 

赤城「提督、ご武運を。」

 

鳳「あぁ。一航戦の2人も気をつけてくれよ。…必ず生きて帰るぞ。」

 

加賀「愚問ね。」

 

赤城「当たり前です。」

 

 

 

お互いに軽く言葉を交わし、それぞれの役目を果たす為に行動を開始した。

 

鳳は46cm三連装砲に一式徹甲弾を装填し、攻撃力を上昇させた上で重巡リ級目掛けて砲撃をした。轟音と共に飛翔した弾丸は命中し、重巡リ級は轟沈していった。

 

一航戦の2人は持てる艦載機を全て発艦させ、最低限の防空に必要な数以外全てを深海棲艦に向けた。

 

深海棲艦もこちらの行動が変化したのを感じ取ったのか、特攻とも言えるレベルの攻撃を加えてきた。

 

 

 

鳳「ここが正念場だ!持ちこたえるんだ!」

 

加賀、赤城「はい!」

 

 

 

ここを乗り切れるかどうかで全てが決まる。「必ず生きて帰る。」それを忘れない様に胸に秘め、出せる全ての力を相手にぶつけた。

 

 

 

数十分後

 

 

 

此方は鳳が中破、加賀と赤城が中破寄りの小破だ。深海棲艦達は大体が沈むか撤退し、残すは戦艦レ級が小破、ほぼ大破の重巡リ級が数隻だけとなっていた。お互いに無傷ではなく、疲労の色を隠せずにいた。

 

鳳「なかなかしぶといな…。これ以上は厳しいぞ。」

 

加賀「えぇ。此方の艦載機も半数が打ち落とされています。先程の攻撃だと、持ってせいぜい15分かと。」

 

赤城「…援軍から通信が入りました!長門、陸奥、翔鶴、瑞鶴、ビスマルク、プリンツ・オイゲン…、グラーフです!」

 

加賀「五航戦が来るのね…。認めたくはないけどあの子達なら安心だわ。」

 

鳳「…色々と突っ込み所が満載だがこの際関係ない。…もう少しで楽になる。それまでの辛抱だ。」

 

赤城「えぇ。この通信距離からして、恐らく30分程で到着しますね。」

 

鳳「少し遅れたようだな。」

 

赤城「えぇ。その様です…え、嘘でしょ!?」

 

余程の事なのか、赤城が悲鳴に近い声を上げた。

 

鳳「何があった!?」

 

赤城「…敵の…援軍です。連合艦隊クラスの規模です。もうすぐ視界に捉えられる距離まで来ています。」

 

鳳「何だと…。」

 

 

 

連合艦隊クラス。都合12隻分の援軍が来てしまったというのか。此方の戦力は全開時の50%程にまで低下しているのに今から戦艦レ級と数隻の重巡リ級、それと全力を出せる連合艦隊を相手に戦うのはどう考えても無謀であった。

 

加賀「不味いわね…。どう考えても今の私達に勝ち目はないわ。」

 

赤城「なら一時撤退して援軍と合流しないと…。」

 

加賀「それは無理ね。今の私達の全速を以てしても合流する前に捕捉されるわ。」

 

赤城「そんな…どうしたら…。」

 

鳳「…加賀、赤城、弾薬と燃料はどの位残っている?」

 

加賀「あと一度の戦闘なら可能な程度です。」

 

赤城「同じく。艦載機に搭載している資材は殆ど残っていませんが、私達自身の弾薬と燃料はまだ多少は残っています。」

 

鳳「そうか…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「提督として命令する。援軍と合流するのに必要な燃料と弾薬以外、全て俺に渡してくれ。あいつ等を足止めする。」

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