鎮守府内の演習場にて
提督の戦闘が見れるという事で遠征に向かっている艦娘以外のほぼ全員が集まった。
鳳「ルールの確認だが、【主に演習弾を使用した1vs1の模擬戦とし、撃沈判定を受けたら敗北】、【昼戦で決着がつかない場合はお互いの同意の元、夜戦へと移行】、【自己申告による降参は可】、だったな。」
大淀「はい。判定は私が行います。」
鳳「夜戦への移行を拒否したら、拒否した側の敗北か?」
大淀「その通りです。」
鳳「わかった。さて、そろそろ始めよう。神通、二水戦の旗艦としての実力、存分に発揮してくれ。」
神通「こんな私でも、提督のたてるなら…全力でお相手致します。」
軽巡vs軽巡という事で神通の姉である川内の艤装を装備した鳳と神通が所定の位置に着き、向かい合うと辺り一面は水を打ったかの様に静まり返った。
一瞬の間を置き、合図が出された。
大淀「始め!」
先に動いたのは神通だった。20.3㎝(3号)連装砲を前方に向けて砲撃、轟音とともに放たれたマッハを優に超える砲弾が鳳の顔面に迫る。
鳳「…っと、気を抜けないな。」
鳳はというと、顔面に迫る砲弾の軌道を瞬時に計算し、目と鼻の先に迫っていた砲弾を頭を傾ける要領で回避。この回避方法は流石に予想できなかったらしく、観戦していた艦娘はおろか、神通自身も理解が出来ない様子だった。
神通「凄いですね…。」
鳳「そんな事はないさ。一瞬でも反応が遅れていたら直撃していた。」
神通「その尋常じゃない動体視力…、これは骨が折れそうです。」
鳳「さて、次はこっちの番だ。」
そうして鳳が持つ20.3㎝(3号)連装砲で砲撃し、神通が回避して応戦するというのが繰り返された。
どれくらいの応酬が交わされた頃か
神通「厄介ですね、なら…」
神通が何かを言いかけた、と思ったら再び砲弾が飛来。左に避けたと思った瞬間、衝撃が体を襲い、辺りは水飛沫や煙で覆いつくされた。
長門「提督ッ!」
長門が叫んだ後、周りの艦娘もざわつきだした。
ビスマルク「Admiral…。」
陸奥「神通ちゃん…流石にやりすぎじゃ…。」
神通(…。)
神通だけは無言で吹き飛んだ鳳を見つめる。煙の中から鳳の声が聞こえてきた。
「中々良い攻撃だな、神通。」
水面が落ち着き、煙が消えて声の主の姿が確認できた時、神通を含む全艦娘が驚嘆の声を上げた。
そこには、上半身の服の大半やズボンの一部が消し飛びながらも平然と立っている鳳の姿があった。
鳳「砲撃で気を引いたと同時に魚雷を放つとは…、砲撃の方に気を取られていたから分からなかった。」
神通「…降参です。」
神通の降参という宣言が聞こえたかと思うと、「あの神通さんが降参⁈」「どんだけ頑丈なのよクソ提督…。」という言葉が聞こえてきた。
鳳「何故降参するのか教えてくれないか?」
神通「恐らくなんですが、提督は私の全ての砲撃を目で見てから回避しています。まず当たるとは思えません。それに…。」
鳳「それに?」
神通「今の私なりにフェイントを織り交ぜた攻撃も確実に見えていた筈。なのに避けなかった。恐らく、耐えられると分かっていたのでしょうか?」
鳳「確証はなかったが、多分耐えられるって思ったんだ。仮に耐えられなかったとしても、どのくらいで大破したりダメージを負うのか確認しておこうかと。」
神通「今の提督は殆どダメージを受けていません。今の私じゃ、提督にマトモなダメージを与える前に弾薬が尽きてしまいます。」
鳳「なるほど、な。だが神通、その戦い方は素直に凄いと思ったぞ。俺も参考にしていいか?」
神通「私のでいいなら。…あの、またいつかリベンジさせて貰えませんか?」
鳳「俺でいいなら、何時でもいいさ。また戦おうな。」
神通「はい!」
鳳「…という訳だ大淀、この勝負、俺の勝ちでいいか?」
大淀「はい。問題ありません。お2人共、お疲れさまでした。」
こうして神通との演習を終えた鳳は川内の装備を外し、暫しの休息を取りながら物思いに耽った。
鳳(次は赤城か…、一航戦としての実力や戦い方、見せてもらうぞ)
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鳳政宗【軽巡装備】vs神通改二 神通の降参により、鳳政宗【軽巡装備】の勝利