※この作品はR-18です。

うちはの火影   作:SHV(元MHV)

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とりあえずサイゾウ復活まで行けました。
近日中にアスマと紅のラブラブエッチを投稿予定。

今気づいたけど、うちはの火影が半分以上エロじゃない事実(´・ω・`)アレェ…


大覚醒③ ★

日向宗家の祝宴会場は、未曾有の破壊に包まれていた。

 

「馬鹿な…!《赤秘技・百機の操演》が、たったひとりの女に…!!」

 

雲隠れの忍頭を特製の人傀儡へと変え、その中に潜んでいた男─赤砂のサソリ─は、目の前でただひとり立ち続ける女へ畏怖の目を向けていた。

 

つい先ほど起きた爆発音。それを受けて、サソリは作戦の第一段階が失敗したことを悟った。

 

暁の選ばれた一員である彼が、首魁であるマダラより受けた指令『木の葉崩し』。

 

“彼が受けた概要”は雲隠れ上層部である忍頭を特製の人傀儡として改造し、同盟締結の為の調印式にて上層部の要人いずれかを始末すること。それは事を起こした後にサソリ自身が殺される可能性が極めて高い本来なら作戦とすら呼べないもの。

 

しかし、己の死すらもらも計算に入れたそれをサソリは“喜んで”受け入れていた。

 

───だが、デイダラが受けていた計画は違う。デイダラが下されていた命令は木の葉に潜入し、里のあちこちに爆弾をしかけ、それを合図にマダラの洗脳下においた雲の忍と一般の商人を自爆させること。

 

重なればどちらの作戦をも阻害しかねないこの作戦。これをマダラが仕掛けたのは、ひとえにサイゾウを警戒してのことである。

 

マダラを名乗るオビトは警戒していた。

 

歴代のうちはにおいても全盛期のマダラに匹敵する実力を持つサイゾウを。

 

ゆえに彼が昏睡状態に陥ったという情報を聞いても、サイゾウならば自分にとって最も厄介なタイミングで目覚めてくる…そう考えていた。

 

“ならば、サイゾウが目覚めざるを得ない状況を作ればいい”。

 

今回の『木の葉崩し』。その真の狙いは、サイゾウにとって“最も大切なモノ”を奪うことにあった。

 

だがそんなことを知らないサソリは、協力者だと聞かされていたデイダラの身勝手な行動が自身の作戦を台無しにしたと考える。

 

(デイダラめ…!マダラ様の計画を!!)

 

思わず怒気を漏らすサソリであったが、切り替えもまた早かった。…それが誘導されたものだとも気づかず。

 

作戦が失敗した場合、彼の目的は別のものへと変わる。

 

その目的こそ、『日向カエデの暗殺』あるいは『日向タカノの誘拐』。

 

龍の逆鱗に触れるがごときその行為がどれだけの難事か、サソリは判断することができない。別天神によって偽りの忠誠を抱いたサソリは、ただただ己の心に従うのみなのだから。

 

それに、サソリには勝算があった。それは彼だけが知る特殊な毒だ。

 

如何に日向カエデが凄まじい強さであるといっても、わずかな傷から入り込む猛毒を即座に対処することはできないはず。であれば、そこにこそ勝機はあると考えていた。

 

サソリは移動しながら考える。普段自分を包んでいる傀儡であるヒルコはここへ持ってきていない。ゆえに切り札のひとつである三代目風影を用いることを考えたが、日向カエデの武器は素手である。忍具ではないならば、質よりも量であたり、確実に“毒”を与えることを考えるべきだろうと結論付けた。

 

日向宗家の邸宅前。そこには門前に若い日向の者が待機していた。

 

サソリはひっそりと笑みを浮かべ近づいていく。

 

「お前ら全員俺のコレクションに加えてやるよ」

 

そう言って、《赤秘技・百機の操演》を繰り出したのである。

 

だが一体一体が強力な毒を仕込んだ特製の傀儡であるそれらは、たった3人の、いや一人の女によって打ち砕かれてしまっていた。

 

《赤秘技・百機の操演》を繰り出した初手はよかった。迎撃せんと迫る日向一族をひとり、またひとりと動けなくしていくのには笑みが止まらなかった。

 

だがその時のサソリは知らなかった。

 

───その場に木の葉最優の医療忍者である綱手がいたことを。

 

───木の葉最凶の医療忍者である薬師ノノウがいたことを。

 

───そして、木の葉最強の女である日向カエデがいたことを。

 

自身が操る自慢の傀儡。百に及ぶ特製の人傀儡が、ついに全て砕かれる。

 

それはもはや、悪夢に等しい光景だった。

 

綱手とノノウは始めこそ戦闘に参加していたものの、娘の誕生日パーティーでもある祝宴を台無しにされたカエデの怒りを感じてすぐに引き下がった。

 

とはいえ何もしないわけではなく、毒にやられた者の治療を急いだのもある。

 

すでにノノウは己の毒耐性を活かして傀儡の毒をわざと受けており、《創造再生の術》でダメージを誤魔化しながら毒を解析。恐るべき早さで毒の分解方法にたどり着いた。

 

ノノウの手によって、驚異的な早さで毒のダメージから回復していく日向の者達。

 

もちろんそれを見て、サソリとて手をこまねいていた訳ではない。むしろ百の傀儡を打ち砕きながら迫るカエデに恐怖したのか、すでにもうひとつの切り札であった三代目風影を口寄せしていた。

 

しかし《砂鉄時雨》をどれだけ打ち込んでもかすり傷ひとつカエデに与えることができない。だが距離は稼げている。その間に戦略を練り直そうとしたサソリだったが、砂鉄時雨を弾くカエデの前に綱手が立ちふさがった。

 

サソリはその隙を突いて《砂鉄界法》で蹂躙せんとするが、綱手は両手の甲と額の《百豪の印》を解放。溢れたチャクラの圧力で砂鉄を無理矢理吹き飛ばすと、追撃の砂鉄時雨をモノともせずに三代目風影まで迫り一撃で粉砕してしまった。

 

文字通り、もはや傀儡として視認できないほどバラバラに砕かれた三代目風影を見て、いよいよサソリは焦りだした。

 

しかし彼を守る傀儡はもはやひとつもない。そんな彼の前に、十代前半と言ってもおかしくないほどに可憐な姿の日向カエデが、ゆらりと歩いてくる。

 

彼女はそのたおやかな唇を開くと、その見た目からは想像もできないほどにゾッとする声音でサソリへ尋ねた。

 

「ねえ、どうしてこんなことをするの?」

 

静かな問いだった。だがサソリにはそれが、まるで耳元で死神に囁かれているように感じた。

 

「ねえ、答えてよ。今日はタカノちゃんの3歳の誕生日パーティーだったのよ。開催まで後一時間しかないわ。こんなに“散らかして”…お片付けは、してくれるのよね…?」

 

首を傾げながら疑問を口にするカエデ。その仕草とは裏腹に、カエデは周囲の人間が冷気すら感じる雰囲気を醸し出す。

 

まるで全身が凍てついたように動かなくなるサソリ。

 

だが、動けないのはサソリだけではなかった。

 

ノノウによって解毒された中でも体力に自信がある幾人かは、すでに戦闘へ参加できるほどに回復している。

 

だがかつて九尾の襲来すら経験した歴戦の日向の忍らは、揃いも揃ってうつむき冷や汗を垂らしている。

 

彼らの心はひとつだった。すなわち

 

「「「(九尾より恐ろしい…!!)」」」

 

である。

 

ヒアシは思う。ヒナタをはじめとした子供達を連れてくるのを後にしておいてよかったと。

 

ヒザシは思う。この間冷蔵庫にあったカエデのプリンを勝手に食べたことは、一生黙っていようと。

 

「ねえ、どうするの?」

 

「おおおおおおおおおおっっっ!!!!!」

 

サソリは叫んだ。雄叫びをあげた。恐怖を掻き消そうと。凍てつく体を解き放とうと。

 

彼の狙いは無防備にも目の前までやってきた女である。ならばとサソリは自分自身を使い、《縛刺縄》の一撃を撃ち込む。

 

だが無情にも、発射された縛刺縄は手刀で細切れにされた。

 

畳み掛けるつもりで続けて両掌の《赤秘技・火劇》を放つが、一撫でで雲散霧消させられる。

 

“打つ手がない”。

 

まさしくその言葉通りの状況に、サソリは恐怖していた。それは両親を失ったとき以上の恐怖であるとも言えた。

 

そんな彼の恐怖も、思惑も、なにもかも一切合切まとめてカエデは“粉微塵”にすることにした。

 

「一瞬千撃…!《八極ッ!!一〇二四掌ッッ》!!」

 

まるで光が全身を突き抜けていくような、そんな感覚をサソリは覚えた。

 

 

───それがサソリが最後に感じた知覚だった。

 

千の掌撃による柔拳の飽和攻撃。それは経絡を基点に対象を粉状に崩壊させる究極打撃。元は伝説の天忍が用いたとされる《八十神空撃》という広域技を対個人用に昇華した技。

 

サソリはそれによって傀儡部分全てを失い、“核”となる部分だけを残して動けなくなった。もはや彼には見ることも聞くことも嗅ぐこともできない。

 

「ふふふ…まさか死ねると思ったのかしら?…可愛いわね、そんなこと“許すはずがないじゃない”…!!」

 

その表情を見てしまった綱手とノノウは後に語った。ナルトがいなくてよかったと。

 

こうして『木の葉崩し』は拍子抜けするほど簡単に食い止められてしまった───かに思われた。

 

突如として、空から飛来した雷の化身の攻撃を、カエデは距離を置くことで防ぐ。

 

しかし彼女が驚くのはそこではない。目の前に降り立った相手の姿は、サイゾウや大蛇丸が得意とする忍術のひとつ。穢土転生によるモノだったのだから。

 

「なんですって!?」

 

驚くのも無理はない。二代目火影である千手扉間が開発したその忍術は、一朝一夕で身に付く術ではないからだ。

 

しかも相手が不味い。彼女の前に現れたのは、穢土転生によって口寄せされ操られた三代目雷影であった。

 

「疾(はや)い…!」

 

三代目雷影の仕掛ける貫手主体の接近戦に、カエデはペースを奪われる。ついさきほどチャクラを多量に消耗してしまったのも痛い。その上ただでさえ小柄な彼女の戦闘は攻めることで真価を発揮する。

 

だが目の前の三代目雷影による圧倒的なフィジカルは、常の余裕をカエデから奪うほどに強力なものであった。

 

「野郎っ!!」

 

綱手はカエデの危機を悟ると彼女の前に無理矢理割り込み、三代目雷影がカエデに向けて放った《地獄突き》を交差させた両腕で受け止める───が、その一撃に込められた想定以上のパワーを前に弾き飛ばされてしまった。

 

「ぐぅっ…!?」

 

その上防いでなお、防御を越え、自身の腹部を浅く抉った貫手に綱手は驚愕を露にする。

 

そして三代目雷影から漂うチャクラを感知して、驚きの声をあげた。

 

「おじいさまのチャクラ…!」

 

それこそが三代目雷影をして強化した正体。柱間細胞を用いて作られた穢土転生という、考えうる限り最悪の組み合わせ。

 

それがどれほどの驚異か。

 

即座に理解した綱手だったが、この流れこそが敵の目的そのものであった。

 

「きゃあっ!?」

 

後ろからしたノノウの悲鳴に、カエデは振り向く。そこには、同じく穢土転生体である“二代目雷影”の姿があった。

 

「タカノッッ!!」

 

そして二代目雷影の腕には、今日3歳の誕生日を迎える自身の娘が抱かれていた。

 

二代目雷影。

 

金銀兄弟のクーデターによって死んだ彼は、こと戦闘力においては実の息子である三代目雷影に遥か劣ると言っていい。だが彼の特技はそんなことではない。

 

それは速さ。かつて『電光石火』の異名を誇った二代目エーは、タカノを抱えたまま雷を思わせる速度でその場を離脱した。

 

それを目撃したカエデは《転生眼》を発動して一気に状況を逆転しようと考える。

 

が、三代目雷影を前にして棒立ちするということがどういうことか。冷静さを欠いたカエデは気づいていなかった。

 

「カエデっ!!」

 

咄嗟に叫んだ綱手の声で正気に返ったものの、カエデの胸は三代目雷影の《地獄突き一本貫手》によって深々と貫かれていた。

 

(サイゾウ…様…)

 

意識を失う寸前、カエデは己の愛する人の名前を呼んだ。

 

__________________________________

 

 

ネジは、力の限り走っていた。

 

里のあちこちで、突如として自爆を始めた一般人と雲の忍。

 

自身の白眼を用いれば、爆発の徴候を感じ取って被害を抑えることができるかもしれない。

 

だが、彼の胸に去来した“嫌な予感”。それに不安を覚えたネジの足は、全力で日向宗家へと向かっていた。

 

そして、そこで自らの初恋の人である日向カエデが深々と胸を貫かれ倒れていくのを目撃してしまった。

 

「う、うおおおおおおおっ!」

 

「ネジ、よせっ!!」

 

ヒアシは自身が割り込む隙を窺っていたが、走ってくる甥を見て思わず声を上げる。

 

しかし雷遁の鎧を纏う柱間細胞で強化された三代目雷影は、微塵の躊躇もなくネジの首を切り落とさんと手刀を振るった。

 

「ネジィィっ!」

 

ヒザシは息子の首どころか、上半身が切り落とされるのを想像した。だが、それは為されなかった。

 

「…ひとが寝ている間に、随分と好き勝手やってくれたみたいだな」

 

ネジの首をはね飛ばさんと迫った手刀は、いつの間にかその前に立ち塞がった男によって防がれていた。

 

“うちはサイゾウ”によって。

 

「サイゾウ!」

 

綱手は涙が溢れるのを堪えながら名前を呼ぶ。

 

「綱手姉さん、状況がよく分からないんだが…“コレ”がカエデをそんな目に遇わせたのか…?」

 

サイゾウは今だ力を込め続ける三代目雷影の手刀を微動だにせず“片手”で抑えている。

 

「ああ、その通りだ」

 

綱手はカエデに治療を施しながら、淡々と答える。心臓まで及んだダメージは普通の治療方法では回復など間に合わない。だが、綱手の持つ桁外れのチャクラがそれを可能としていた。傷ついた心臓さえも回復させる《外法・創造再生の術》。

 

「死んでさえいなければあたしが絶対に蘇生させてみせる!だからサイゾウ、そっちは任せたぞ!!」

 

「わかった」

 

綱手の言葉を信じ、カエデに外道の術を用いようと考えていたサイゾウはその手を止め、上空の敵をにらみつけた。

 

…するとどうしたことだろうか。まるで地震が起きたかのように“なにか”が鳴動する音が聞こえ始めた。

 

空気が揺れ、大地が震える。それは木の葉一帯を揺るがすと、急速にその気配を収束していく。

 

「ぶっとべ」

 

───ボッ!!───

 

サイゾウが呟いたのと、三代目雷影が空中高く蹴りあげられたのはどちらが速かっただろうか。ヒアシは、サイゾウから迸る怒気を見つめながら考えた。

 

三代目雷影は錐揉みしながらどうにか体勢を整えようとするが、あまりの威力に下降することすら許されずひたすらに上昇し続ける。

 

「…“発”!」

 

その隙にサイゾウは特殊なチャクラを脳内に構成し、かつて自身のライバルが得意としていたもうひとつの術を発動する。

 

その名も《分神の術》。それは、自身の意識を分けることで“同時に別々のことを考える”ことを可能とする忍術である。

 

今、サイゾウは自身の肉体に宿った力を高速で解析していた。

 

(いったい俺はどれだけ眠っていたのだ…それになんだこの体から溢れるチャクラは…眠っている間に改造でも受けたか?いや、先生がやったとは考えにくい…)

(里全体で複数のチャクラが乱れているな…シスイに…フガクも動いているのか。こちらは問題なさそうだな)

(蹴りあげたときはわからなかったが、あれはまさか三代目雷影か…なるほど穢土転生を用いたか…周囲に散らばった傀儡の残骸を見る限り、もうひとりの下手人は『赤砂』のサソリ…日向の者がヒアシやヒザシまで追い詰められるわけだ…なるほどオビトめ、《別天神》を使いこなしたな)

 

これこそ四代目火影波風ミナトが得意とした並列思考である。

 

ミナトの常人離れした飛雷神の精度は、この術あってのものである。その上更にミナト本人の超人的な思考速度が加わり、彼ははあらゆる状況で即座に戦術を練ることができた。

 

それこそが、かつて彼が最強の名を欲しいままにした理由だ。

 

分析を終えたサイゾウは《分神の術》を解くと、ようやく落下してきた三代目雷影を見上げる。

 

「まずはヤツを封印する!」

 

イズナを倒したときのように、このまま輪廻眼の固有瞳術《天羽々斬》を使って空間ごと削り取ってしまえばすぐに終わるだろう。

 

だが、それではかつてと同じだ。この後に何が待っているかわからない以上、尋常ではない消耗を強いる輪廻眼の固有瞳術は控えるべきだろう。

 

「然らば…《竹遁・千重の籠》!!」

 

サイゾウが持つ最強の封印術。落下してきた三代目雷影は軌道を変化させることすらできず、あっさり竹の束に捕まり封印された。

 

「《八門遁甲…第七・驚門》…開!!」

 

雷にも等しい速度で逃げていくタカノの気配を追うためには、完成体須佐能乎による飛行能力を使用した方が効率がいいだろう。

 

だが、それでは長期戦になった場合後手に回る可能性がある。ゆえに、急ぐからこそ走る。

 

輪廻眼による重力操作によってあっという間に音の速さを越えたサイゾウは、ソニックブームによる被害を一部にもたらしながら駆けていく。

 

桜花掌の要領でチャクラをコントロールし、足が触れるたびに大地を爆裂させ、サイゾウは加速していく。

 

風が全身を打ち付ける。チャクラによる防御を越えてサイゾウに負担がかかる。

 

「《修羅の攻》!」

 

すると、サイゾウの声に併せてどこからともなく現れた鎧がサイゾウの全身を包んでいく。

 

この世界では考えもつかない黒と赤に彩られた機械(からくり)の鎧がサイゾウを保護すると、彼は一層速度を増して駆け抜けていく。

 

やがて、走るふたりの人影は雷の国へと突入した。

 

「追い付いた…!!」

 

サイゾウは加速を繰り返しながら、機械(からくり)の鎧の機能を用いて三キロほど先にいる二代目雷影の姿を捉える。娘のタカノは何らかの封印具にしまわれているのか、気配は感じるが姿はなかった。

 

「《万象天引》!!」

 

サイゾウは娘が手元にないのならば好都合だと言わんばかりに片手を突き出し引力波を発生させ、二代目雷影を強引に止める。

 

「よし!」

 

サイゾウは近づいてきた二代目雷影を三代目雷影と同じように千重の籠にて封印する。

 

手元には、タカノが封じられている小さな壺があった。

 

「“解”!」

 

封印を解いてやると、壺からは以前見たときよりも大きく成長した我が子の姿があった。

 

ただ眠っているだけのその姿に安堵しつつも、輪廻眼と万華鏡写輪眼を交互に用いて異常がないか精査する。

 

何事もないことがわかると、サイゾウはひとまず大きなため息をついた。

 

「…ふう、どうにかなったか」

 

(…どうやら起きたようね、サイゾウ)

 

「大蛇丸先生…!?」

 

しかし、サイゾウの脳裏に突如として大蛇丸の声が響く。それは輪廻眼の共鳴現象を用いた緊急通信。

 

(…悪いけど、後は頼んだわよ)

 

「先生!?いったい何があったんですか!大蛇丸先生…!」

 

しかし、サイゾウの呼び掛けも虚しく大蛇丸からの返事はなかった。

 

「まさか俺が復活することも計画のうちか…!?いったい何が起きているんだ…!!!」

 

娘を救出したのも束の間、サイゾウは己の師からの不穏な言葉を聞く。自分の復活すら計画にあるのではと思わされる現在の状況に、内心で忸怩たる思いを抱く。

 

「おのれええええぇぇっ!」

 

サイゾウの叫び声だけが、火の国から雷の国まで続く新たな一本道に響いた。

 




あとがきで補足しないで~という意見がありましたので一応下は【閲覧注意】扱いにしておきます(´・ω・`)
カードゲームのフレーバーテキストが好きな自分としてはこれはこれで楽しいんですよ( ̄▽ ̄)

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ということで補足★説明。o@(・_・)@o。<モウナニモコワクナイ

・デイダラとサソリで聞いている作戦内容が違う理由(出オチコンビ)
マダラを名乗るオビトの仕組んだ遅延工作。サイゾウが目覚めることも予定にあり、少しでも彼が到着するのを遅れさせる為。

・縛刺縄(刻んだネギみたいになった)
サソリのお腹にあったワイヤーロープみたいなヤツ。名前調べたら出てきたので一応補足しておきます。

・《八極・一〇二四掌》(相手は死ぬ)
チャクラで構成した疑似的な腕を無数に用いて一瞬にして相手に千を越える打撃を打ち込み崩壊させる技。まんま瞬獄殺。カエデが生身で放てる最強の技。

・天羽々斬(チートだけどハイリスク)
サイゾウが持つ輪廻眼の固有瞳術。焦点を定めた対象の空間を切り裂き、削り取る。このため効果範囲が洒落にならないくらい広い(空に放つと空が割れる)。例え穢土転生であっても術式を空間ごと消滅させてしまうので復活は不可能。逆に生身の再生忍術の方が回復できる可能性がある。当初はカカシが十分に神威を使いこなせるようになってから、この能力で神威空間に突入しオビトを急襲する予定だった。
チャクラと瞳力をけた違いに消耗する。復活前のサイゾウで一日に二度が限界。

・《分神の術》(ミナトも十分チート)
波風ミナトが得意とした忍術のひとつ…という設定。精神を分化させ、同時並列思考を可能とする。サイゾウは主に事務仕事において使っているが、使用にはかなりの集中力を要する。ミナトはこれを戦闘において用いることでどんな状況でも対応可能な柔軟性を手にいれた。
ちなみにミナトは事務仕事ではこれを応用して影分身のフィードバックすら無難に処理して定時に帰ってた。

・飛雷神の術(原作最強候補の術)
ついでにこれにおけるこの小説での定義も紹介。
飛雷神の術は『座標の特定』『術式の展開』『チャクラの構成』を同時にやらなければならず、元ミナトの護衛班が三人がかりでこの術をやっていたのはこの為。
扉間はそれぞれの発動を遅延させ、タイミングを合わせることで術を発動している。こちらはこちらで咄嗟の発動が難しいものであるが、それでもコンマ単位のズレで術を起動しているので相当早い。開発当初は影分身で担当分けすることにより発動していた。

・タカノが封印されていた壺
イメージは神様がピッコロを魔封波で封印する際に使っていた壺。琥珀の浄瓶を小型化したものだが、子供程度しか封印できない。が、こういうのは使い用である。
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