※この作品はR-18です。

うちはの火影   作:SHV(元MHV)

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質問に答えていただいた方ありがとうございました!
とりあえず普通の現実世界と同じに扱います。
ボルトでクレジットカード出てきた気がするのであることにしてブラックカードとか普通に使わせます!(´・ω・`)(笑)


にしても勢いで書いてたら前半と後半のノリがエラいことに!!

本当は不協和音の③だったのに、色々と長すぎたので【番外異伝】扱いに。

今回は作者いちおちのオリキャラ美甘ちゃん登場なのに台詞が全然ないっていうね!(泣)

とりあえず早いうちに不協和音の③をあげます。

時期的にはメインの時間軸はサイゾウ(竹遁影分身)と大崎九郎の旅路が空白の八年間での出来事。
前半での回想がその出だしなので少なくとも7~6年前。
どれもうちは事変より前の出来事です。

ではお楽しみください。


【番外異伝】鉄の少女、竹の分身、童貞の旅路

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岩隠れにある、大きな歓楽街。

 

女郎部屋や賭場が立ち並ぶ場所で、顔の半分を覆面で隠した竹遁影分身のサイゾウと細面の男─大崎九郎─は歩いていた。

 

「あまりこういった場所は好みませぬ。…まあ、必要だというのは理解できますが」

 

不承不承といった様子でやや眉根を寄せて呟く大崎の様子に、サイゾウは苦笑を浮かべて答える。

 

「ま、あの饗宴を真っ向から嫌悪したお前ならそう言うのもわからんではないがな。だがこういった人の欲がむき出しになった場所ほど学ぶことも多い。どうだ、金なら俺が出してやるからその辺で女と遊んでいかぬか?」

 

「お断りします。私の童貞は大蛇丸殿に捧げるのみです」

 

「お前やっぱすげーよ」

 

思わず素に戻りながら、サイゾウは横に並ぶ細面の男をからかう。

 

 

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サイゾウが大崎九郎と出会ったのは、まるっきり偶然であった。

 

波の国で近年取りかかっている大きな橋の出資者として名を連ねるサイゾウは水の国に程近い歓楽街に来ていたのだが、そこで忍に後を尾行(つ)けられている男の姿を目撃した。

 

尾行しているのが見覚えのある霧隠れの上忍であることを看破したサイゾウは、その男が追う相手がどう見てもド素人であることに興味を持った。

 

同じ疑念は男を追う上忍─青─も感じているようだったが、その視線には殺気が込められている。

 

サイゾウはさりげなく二人の後を追い、やがて細面の男がなにやら懐から巻物を出し、そこに書き記し出したのを契機に青が飛び出した。

 

男はまるで気づいていない。このままではなにが目的かはわからないが、男はあっさり殺されるだろう。

 

なので、サイゾウは割って入ることにした。

 

「っと!はは、危うい危うい」

 

「ぬぐっ!き、貴様何者だ!」

 

毒の塗られた苦無を硬化した掌で握りつぶし、下に落としながらサイゾウはニヤつく。

 

「なに、目の前で人殺しが起きそうになっていたからな。慌てて止めたまでよ」

 

「くぅ…!どこの忍か知らぬが余計なことを!」

 

激昂する青だったが、自分が突っ込む速度よりも早く目の前に割り込み苦無を受け止めたサイゾウを最大限に警戒していた。

 

(霧隠れの術で視界を消して逃げるか…いや、それでは任務が果たせない)

 

思案しながら腰のポーチから新たに手裏剣を取り出す青。手袋をはめた掌に握られている手裏剣の色を見れば、そちらにも毒を塗ってあるのがわかる。

 

「はっはっは!なんの毒かは知らんが、やめておけ。俺にそんな毒は通じんぞ。なにせ、日常的に毒を盛られているからな!」

 

これはハッタリではなく、事実であった。

 

孤児院の経営者であり、マザーの名でも知られる薬師ノノウ。彼女との付き合いはそれなりに長いサイゾウだが、他の女の気配が少しでもする度にサイゾウは毒を盛られている。

 

最近では普通の痺れ毒では効かないのでもっぱら致死量の毒をさらっと盛られているが、柱間細胞の影響かはたまた輪廻眼の影響か、サイゾウにはまるで効果がなかった。いや、あるにはあったのだが次には効かなくなっていたいのだ。

 

「わけのわからないことを…!」

 

構える青だが、いまだに自分のことを思い出さない青に焦れたサイゾウは改めて目の前の霧隠れの上忍に問いただす。

 

「それにしてもあれだけの目に遇わせてやったというのに、まだ思い出せないのか。青、お前この顔を忘れたか?」

 

「貴様のような男の顔など…!顔…な、ど…!」

 

じっくり見ていなかったのであろう。青はサイゾウの顔をまじまじと見つめると、萎んでいく言葉と共にその表情を名前通りに蒼白に染めていく。

 

「お、お、お!お前はぁ!?」

 

「いやぁ、懐かしいな青。で、どうだ。あれから腹の調子は?」

 

「こ、この…!どの面下げてそんなことを!!」

 

サイゾウと青の出会いは大戦時に遡る。

 

霧隠れとの国境沿いにおいてかつて尾獣と戦ったサイゾウであったが、その後遺症としてしばらく拳が使い物にならなくなっていた。

 

そこでしばらくは大蛇丸の研究を手伝っていたのだが、それでも普段が激しい任務であるばっかりに暇ができる。

 

そこでサイゾウは、暇潰しに作った罠でひとりの忍を生け捕りにしていた。

 

それこそが青である。

 

別に殺すつもりもなかったサイゾウであったが、運悪く捕まえたのが大蛇丸にバレてしまった。

 

メイのように体と引き換えに解放するつもりにもなれず、困ったサイゾウは最近開発した新薬の実験台にすることにした。

 

これは服用すると急激な腹痛を起こし、吐き気と下痢の症状を繰り返させる毒薬である。

 

しかも感染するこの毒は潜伏期間が長く、解放しても霧隠れの拠点でこの男が発症すれば体よく拠点がひとつ潰せると解いたのだ。

 

…もちろん、建前である。サイゾウとてゲロとウンコまみれになった霧隠れの拠点など見たくもない。

 

そこで、サイゾウは青に選択肢を与えた。

 

服用すると感染作用はなくなるが、症状が強くなる解毒剤を飲むか。

 

服用すると症状はなくなるが、感染作用だけが強まる解毒剤を飲むか。

 

青は、前者を選んだ。

 

サイゾウはせめてもの情けとして水と食料を持たせ、彼を解放した。その後青がどうなったかはお察しである。

 

「たしかに貴様のおかげで霧隠れに被害は出なかった!だが、その代わりに俺は三日三晩下痢で苦しみ救出に来た仲間からも敬遠される始末…!あげくの果てに一度落ち着いたかと思ったら症状がぶり返して、俺はよりによって水影様の前で…!!!!」

 

「おおぅ…そ、それは大変だったな。まあ、なんていうか命は助かったんだし。な?…ぶふぅ!」

 

「笑ったな!?今笑ったなこの俺を!ええい、助けられた恩など知ったことか!ここで殺してくれるわ!」

 

追いかけっこをはじめてしまったサイゾウと青。サイゾウは笑いながら青からの攻撃を避けている。

 

その場には、置いてきぼりの大崎九郎だけが残った。

 

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その後、適当に青を撒いたサイゾウは再び大崎九郎の前に現れていた。

 

「で、なんでお前はそうまでして調べものをしているんだ?」

 

サイゾウによってあっさり捕らえられた大崎九郎は、細面にどこか覚悟を乗せてサイゾウと向き合っている。

 

なんら抵抗などできないはずなのに、異様な落ち着きようであった。

 

「…私は、あの方に報いたいのです。私をはじめて慰めてくださった、あの大蛇丸殿に!」

 

「ぬ?」

 

「あなたが誰かはさきほどのやり取りの最中、気づいておりました。私の名は大崎九郎。かつて田の国にて大名に仕えていた者の生き残りです」

 

「あのときの男か…!」

 

驚くサイゾウを尻目に、大崎の独白は続く。

 

「はい。わたしは気絶したあと、目を覚ましたときそこにはあの大蛇丸殿がいらっしゃいました。白磁のごとき肌、結わえた髪から匂い立つような色気を醸し出す、あの方に!」

 

「えー…」

 

「一目見て、誰かに目を奪われたのはアレがはじめてでした。思えば私には算術しかなかった。それだけを買われ、生きてきましたが、あの城で私の知らぬ間にあんなことが起きていたなどと…!私は真実を聞かされ、むごたらしく殺された者の死体を見せられて、嫌になってしまったのです。ですが、大蛇丸殿はそんな私の頭を優しく撫で、諭してくれました。私はできることをやっていただけなのだから、と。そのとき背筋を走った電流は、えも言えぬ快美なる刺激となって私の脳髄に革命を起こしました!すなわち、この方に童貞を捧げたい、と!」

 

「…あー、うんうん。聞いてる聞いてる。それで?」

 

「ですが、私に出来るのは算術のみ。聞けば大蛇丸殿は里を起こし、田の国も含めた統治をするとの話ではないですか。できることなら即座にあの方の助けになりたかった…!ですが半端な私ができることなどたかが知れています。そこで、世界を巡り片っ端から情報を仕入れることにしたのです。食事から服装、住居に至るまで。また忍の方を雇って装備や忍具についても聞きました。…追加料金を取られてしまいましたが、致し方ないでしょう。今現在雲隠れと霜隠れ、滝隠れと湯隠れの里は見聞を終えました。霧が終われば木の葉に入り、ゆくゆくは砂と岩についても調べるつもりです」

 

「…また、随分と壮大な目標だな」

 

のろけ話が終わり、大崎と名乗る男の目的がなんとなく見えてきたサイゾウは彼の話を本格的に聞くために体勢を変える。

 

「いいえ、大したことではありません。よかったらまとめた資料がありますので見ますか?」

 

「いいのか?」

 

「ええ、構いません。むしろ、大蛇丸殿に近しいあなただからこそ見ていただきたい。…一応確認したいのですが、恋仲などではないですよね」

 

「次それ言ったらぶっ飛ばすぞ」

 

「おお、それはよかった!…で、資料の方はいかがでしょうか?」

 

サイゾウは改めて目の前の男の顔を見る。

 

まとめられた資料はざっと目を通しただけだが、そこに書かれた内容はあまりに詳細にすぎていた。

 

隠れ里と街や関所との距離。果ては隠し拠点と思わしき場所の簡易地図まで乗っている。

 

こんなものを作っていれば命を狙われるのは当然である。

 

「算術が得意だと言っていたな。…よし、ちょっとこれを読んで簡単に予算をまとめてみてもらえるか?」

 

サイゾウが渡したのは、今現在建設中の波の国にかかる橋に関する予算の書類。もちろん一部ではあるが、サイゾウは戦いではないにも関わらず強敵を前にしたような首筋をチリチリと焦がす感覚に苛まれていた。

 

「少し時間をいただけますか?五分ほどで構いません」

 

「五分?いや別に構わないが…」

 

言いながらサイゾウはブツブツ呟きながら手元に出したメモにすらすらと記していく大崎の手際を見て顔をひきつらせていた。

 

「できました」

 

「三分と経ってないぞ…」

 

そこに書かれた計算結果を見て、サイゾウは固まる。

 

いかに一部とはいえ、複数の出資者の思惑が絡む一代事業。予算配分は膨大であり複雑怪奇。そこに各陣営の意図まで含まれるのだから満場一致はあり得ない。それでも毎度苦労の末にまとめているのが予算なのだ。

 

一部とはいえ計算にも参加したサイゾウは大崎が間違えればすぐにわかる。だからこそ、気づきにくいが間違っている計算はそのままにしてあった。

 

「一応計算が間違っている部分はこちらで手直しさせていただきました。また、他の予算との配分傾向や詳細から無駄と思われるものを洗い出しておきました。さらに詳細な資料がいただけるならもっと詳しく書けるのですが…」

 

どこか不満そうな大崎。

 

サイゾウは満面の笑みで大崎に話しかける。

 

「…大崎、言い値で雇ってやるから木の葉に来ないか?」

 

「これは異なことを。私は大蛇丸殿に仕えると言ったではないですか」

 

「デートでもなんでもさせてやる。俺は火影であの人の弟子だ」

 

「でえとですと!?い、いやですが私はあの方に仕えると…」

 

「わかった。お前の好みの服装を言え。バニーでもチャイナでも好きなの言え。あの人に着させてお前の前に連れてきてやる。いいか、口説くときは相手を押し倒しながらだ」

 

「ななななにを言ってるんですか!?私は童貞です!」

 

「わかった、じゃあこれから卒業しにいこう。でもってついでにアナルセックスの仕方を教えてもらってだな…」

 

「いい加減にしてください!私の童貞は大蛇丸殿に捧げるのです!他の女性に捧げるなど言語道断です!」

 

「じゃあどういう条件だったらいいんだよ!」

 

「最初から言っているではないですか!」

 

ふたりのやり取りは朝まで続いたが、結局どうあっても折れない大崎にサイゾウはせめて彼の技術を学ぼうと旅に特製の竹遁影分身を連れていかせることを了承させる。

 

こうして、五年に及ぶふたりの旅ははじまったのであった。

 

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繁華街を進む大崎九郎とうちはサイゾウ。

 

覆面をして正体を隠すサイゾウの竹遁影分身だったが、見るものが見ればわりとばればれであったりする。

 

そもそも隠しているのはかつてのカカシのように顔の下半分であり、本体との違いも額にある大きな黒い点だけだった。

 

───最初、その少女に気づいたのは大崎だった。

 

彼は自分には算術しかないと言うが、それは違う。サイゾウは彼の観察力も買っていた。

 

その異常なまでの観察力は、幻術の違和感すら察してしまうほどのものだったからだ。

 

「…あの少女は、いったい何があったのでしょうか」

 

「どれどれ」

 

少女、という言葉に反応したサイゾウが眼を万華鏡へと変化させ大崎が指差す方向へと向ける。

 

万が一何らかの幻術だったとしても、万華鏡写輪眼の瞳力ならば見抜くことはできる。

 

だが満を持して見た先には、手に枷をはめられ縄を引かれて連れていかれる少女の姿があった。おまけに少女の頬は赤く腫れており、つぶらな瞳には涙も浮かんでいる。

 

「よし、行くぞ」

 

「お手柔らかにお願いしますよ」

 

サイゾウは大崎を連れて少女を連れ歩く女衒へと近づいていく。

 

「ちなみにどちらに付くので?」

 

「女!」

 

「聞くまでもないですね」

 

ため息を吐きながらも、大崎の足取りは軽い。

 

彼はこうして時おり見せる、サイゾウの“弱きを助け強きをくじく”行動が好きだった。

 

…実際は違うのだが、少なくとも表面的にはそういう行動を取っている。

 

いよいよ到着すれば、少女は泣きじゃくりながら必死の抵抗を見せていた。

 

「いやだっ!離すでござるっ!」

 

「くそ生意気な小娘がっ!」

 

散々に抵抗されただろう。生傷の目立つ女衒の男が少女の腹を殴る。

 

「あぐっ…!」

 

「優しくしてればつけあがりやがって…!もういい、ここでもう一度躾をしてやる!!」

 

吐き捨てながら少女を殴り蹴る男。

 

見れば男の体には噛み痕や大小のアザや擦過傷もある。…噛みつかれ蹴られひっかかれ、そういった行動の果てに起きたうっぷんを晴らす行為だったのかもしれない。

 

だが、この男の前でやるべきではなかった。

 

「はい、そこまで」

 

「な、なにしやがる…があっ!?」

 

サイゾウは怒りのあまり自分を殴ろうとする女衒の腕を掴んで止めるが、岩をも握りつぶすサイゾウに掴まえられたせいで女衒の男は苦悶の声をあげる。

 

「別にお前の商売を邪魔するつもりはねーよ。ただ、場所くらい考えな」

 

「…サイゾウ殿、少しよろしいですか」

 

「なんだ?」

 

サイゾウはへし折れんばかりに握っていた女衒の腕を離し、小声で語りかけてきた大崎へと耳を近づける。

 

「…あの少女、助けられませんか?」

 

「…なに?いや出来なくはないが、何かあるのか?」

 

「…はい。私の記憶が間違いなければ、あの少女は鉄の国の侍大将ミフネ殿の娘です」

 

「…わかった」

 

少ない会話だが、サイゾウは大崎のこういった情報を信用している。伊達に大名の仕事を肩代わりさせられてなどいない彼は各国の要人の容姿にも詳しい。さらに彼の持つそういった情報は、旅を経て膨大なものへと昇華されていた。

 

「おい女衒。このガキ、いくらだ」

 

「なんだてめえ、人の商売にケチ付ける気かこらっ!」

 

腕を押さえ腰は引けているが、目はぎらついたままである。サイゾウはこういった手合いに恨みを買うと後を引くのを知っていた。

 

「そんなつもりはないさ。さっきは悪かったな、俺は“うちはサイゾウ”と言うんだが、その娘を言い値で見受けしよう。最近若い娘に目がなくてな」

 

「た、種馬ぁっ!?いやだとしても現役の火影がなんでこんなところに!?」

 

狼狽する女衒だったが、悪い意味での噂もこういったときには役に立つ。

 

サイゾウが女を買うことなど、色街に暮らす者ならば腹が減ったら飯を食うのと同じレベルでの常識であるからだ。

 

「疑うか?なんならここの上役と直接話してもいいぞ。久門のじじいなら俺の顔も覚えてるだろうしな」

 

久門とは、ここ岩隠れの歓楽街を治める色街の顔役である。若い頃は忍として活躍したという噂もある男だが、彼とサイゾウはサイゾウがミナトの仇を取るために諸国を巡っていた頃よりの知り合いでもある。

 

「や、やめてくれよ!俺みたいな下っ端が久門のじいさまを動かしただなんて知られたら何されるかわかったもんじゃねえ!こんな小娘が欲しいなら捨て値でくれてやるよ!」

 

「ほう、ずいぶん気前がいいな」

 

「ああ、言っちゃなんだがこいつ賭場で借金こさえた癖に真っ当な仕事で返そうともしやがらねえクソガキでな。担保で取り上げた刀が業物だからそれなりにはなったんだが、残りの払いを渋るどころか“刀を返せ”と来たもんだ。…まったく、こういった損な役回りはいつも俺だぜ」

 

思わず愚痴をこぼす女衒の表情からはどうしようもない苦みと後悔が見て取れた。

 

サイゾウは懐からカードを取り出すと、それを女衒の男に投げつける。

 

「そいつで頼む。店で清算してきてくれ」

 

「…疑うつもりはねえがアンタ本物だな。ブラックカードを俺みたいなチンピラに投げて寄越すなんざ、そこらのへたれにゃできっこねえや」

 

ひきつった笑いを浮かべながらも、女衒の男はそそくさと立ち去っていく。

 

サイゾウを信用しているのだろう。少女を捕らえていた縄さえ離してしまっていた。

 

「さて、これでお前さんは俺のモノだ。理解できるか?」

 

「うるさいっ!離れるでござるこの変態!」

 

涙の痕を残しながらも、抵抗をやめない少女はサイゾウを蹴りつけるがそんな蹴りなどサイゾウに通じるはずもない。

 

「元気だな。さて、まずは身形を整えるぞ。美人にしてやろう」

 

「うわぁっ!?やめるでござる下ろせでござる…ひゃんっ!」

 

サイゾウは拘束された少女を肩に担ぐと、そのままのしのしと歩いていく。

 

もちろん少女は抵抗するが、サイゾウに尻を叩かれ黙らされてしまう。

 

「今すぐ尻の穴に色々突っ込まれたくなかったら黙ってろ」

 

「ひっ…!」

 

サイゾウは少女が黙してからもすたすたと歩き、やがてある場所で立ち止まる。

 

「なんでお前が借金してまで博打に走ったかは聞かん。だが、大勢の人間に迷惑をかけたことを“おしおき”しながら理解(わか)らせてやろう」

 

そこはいわゆるオイルマッサージを専門とするマッサージ店だった。なぜこの店かと言えば、サイゾウがオーナーだからであったりする。

 

ちなみに“おしおき”と言ったサイゾウの顔がイヤらしく歪んでいくのを隣に並ぶ大崎九郎はジト目で見つめていたが、気にしても仕方ないことだと思い一応サイゾウに忠告する。

 

「…忠告しておきますが、その娘の“処女”は散らさないでくださいよ」

 

「なるほど、“処女膜”は破かん。約束しよう」

 

「…どうして単語が変わったのかは聞かなかったことにしておきます」

 

言うなり立ち去ろうとする大崎だったが、そこへさきほどの女衒が走ってやってくる。

 

「ちょいと旦那!とんでもないモノ渡したまま移動しないでくだせえ!」

 

「ん?おお、もう終わったのか。そうだ、丁度いいからこいつを久門のじじいのところまで連れていってやってくれ。いい暇潰しの相手になってくれるだろう」

 

「げえっ!?俺がですかぁ!?勘弁してくださいよぉ!」

 

「やれ」

 

「…はい、わかりました」

 

サイゾウに軽く威圧され、女衒の男は渋々大崎を連れていく。

 

「な、なにをする気でござるか…?」

 

女衒へ向けたサイゾウの威圧に当てられたのか、幾分か以上に大人しくなった少女はサイゾウへ恐る恐る訪ねる。

 

「なぁに、ちょっとしたデトックスとエステを兼ねたマッサージだ。喜べ、普通に受けたら一万両じゃきかんぞ」

 

「え、でも、あの、ちょ…!」

 

「着替えはその間に見繕わせておく。刀は大崎がどうにかしてくれるだろう。他に聞きたいことはあるか?」

 

「え?えっと、あの、その」

 

狼狽する少女はいつのまにかお姫様抱っこに移行されてしまい、間近でサイゾウに見つめられたことから顔を赤くして戸惑う。

 

サイゾウは少女の全身についた傷を掌仙術で癒しながらするすると服を脱がしていく。

 

少女がどうしていいかわからず混乱している間に下着姿にすると、彼女をつれて“特別施術室”と呼ばれる場所へと入っていくのであった。

 

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「この施術室は特別でな。どのコースをすることもできるが、俺しか使えないことになっている。ちなみに完全防音だ」

 

簡易ベッドが置かれた部屋には香が炊かれ、リラックスできる落ち着いた色合いで部屋を構成されている。

 

酒が置いてあるところなどから見ても、本当に専用の個室なのだろう。

 

「ぼう、おん?」

 

「音が外に漏れない、ということだ」

 

「や、やっぱり私の体が目当てでござったか…!」

 

聞きなれない単語に首をかしげる少女だったが、即座に返されるサイゾウの言葉に改めて下着姿となった自身の体を庇うように隠す。

 

それに対してサイゾウはやや呆れながらも、少女の分の冷たい飲み物を注いで私ながら答える。

 

「その通りだが、やっぱりもなにもないだろ。そもそもお前の身柄は俺に買われたことがまだ理解できないのか?」

 

「う…!そ、それは…」

 

「どんな事情があれ、お前は金を借りたあげくに真っ当な返し方を示した相手にも刃を向けようとした。そこは反省しろ。…ま、お前みたいなちんちくりんに金を貸すような阿呆は今ごろ久門のじじいに絞められてるだろうけどな」

 

サイゾウの見立てでは目の前の少女は年の頃にしてまだ十代半ばだろう。

 

元々は髪をサイドテールに縛っていたのか、ほつれた髪が少女の不安をそのまま表しているようだった。

 

この年代の少女だけが持つ、未成熟さを残しつつ大人へと変わろうとする危うげな魅力。

 

青い果実という、本来であれば手を出すことがはばかれる少女の肉体をじっくりとサイゾウは眺めながらどうやって味わうかを考えていた。

 

「ま、待ってくだされ!拙者今はこのような身形をしておりますが、これでも拙者は…んむぅ!」

 

「ふ…黙ってな」

 

サイゾウは少女に二の句を告げさせずに再び唇を塞ぎ、彼女から正常な思考を奪っていく。

 

(せ、拙者の“ふぁーすときす”が奪われてしまったでござるぅ…!)

 

少女は大層混乱していたが、どこか興奮している自分にも気づいていた。

 

サイゾウは少女に口づけを落とし力を抜きながら、彼女を簡易ベッドへ横にさせていく。

 

指圧の重さをしっかり伝えるために固いベッドにはクッションなどないが、サイゾウに横たえられた少女はそんなことに意識などいっていない。

 

「じゃ、解(ほぐ)していくぞ…」

 

サイゾウは時折キスを落としながら、少女の全身を揉んでいく。

 

肩、背中、腰。

 

ふともも、ひざの周辺、ふくらはぎ。

 

耳の後ろ、首のつけね、頭頂部。

 

万華鏡写輪眼を展開し点穴を見抜きながらマッサージしていくサイゾウは、確実に少女から抵抗する力を奪っていった。

 

「次だ。香油を塗り込むぞ…」

 

「ひきゅっ…!」

 

耳元でささやかれ、全身をぶるりと震わせる少女。

 

すでに“普通”のマッサージで少女は夢見心地にあった。

 

そんな少女に、サイゾウは容赦なく人肌に暖めておいた香油という名のローションをかけていく。

 

油分をふくんだローションの照り返しが少女の小さな尻や肩を照らし、何とも言えない艶かしい色香を感じさせる。

 

「あぅぅ…しょこ、らめぇ…!」

 

ぐったりしながらも少女が強い抵抗を示した場所。

 

尻タブを割りくサイゾウは、可愛らしい桃色をほんのり残す彼女の“尻の穴”へとローションを塗り込んでいく。

 

「うぐぅ…!ぐ…!う゛あ゛、あ゛…!」

 

排泄する場所が逆流させられる奇妙な感覚。

 

事実、普通ならばすでに排便してもおかしくない程度にはほぐされている。

 

しかしサイゾウはそれによって出てきた宿便をすべて口寄せした触手生物に食べさせていた。

 

そんなことがされているとは思いもよらない少女は、ひたすらに喉から悲鳴をあげ、わずかばかりの抵抗か尻に力をこめようとする。

 

だがそれらの抵抗はむなしくも少女の快楽をより引き出すスパイスとなり、少女は次第に尻穴から全身に駆け巡る興奮に抵抗できなくなりつつあった。

 

「どうだ?反省したか?」

 

そこでサイゾウはわざとらしく少女の耳元で囁き訪ねる。

 

途絶えかけの意識のなか、少女はどうにかサイゾウへ答えようとするが口から漏れるのは快感に震える悲鳴ばかり。

 

「そうか、“まだ”足りないか。ではとっておきだ」

 

言うなりサイゾウは自身の逸物を少女の尻の穴へと宛がう。

 

ズブ…ズブ…

 

ゆっくりと、少女に息を吐かせながらサイゾウは逸物を少女の尻穴へと埋めていく。

 

なんら激しさのない遅い動きだったが、逸物が裏から子宮をこすっていく感触にたまらず少女は絶頂を繰り返す。

 

「……!!…っ…!…ぁ……!」

 

途絶え途絶えに呼吸を許されながら、尻穴をえぐられる少女は混濁した意識のなかに光を求める。

 

無意識に手を伸ばす少女の手をサイゾウが握り、“ぐちゅん”と音を立てて少女をひっくり返す。

 

「…っ…かはっ…!」

 

呼吸を途絶えさせる快楽の信号が少女から自由を奪う。

 

身もだえする少女は全身をわななかせながら失禁する。

 

サイゾウはわななく少女に構わず注挿を続ける。

 

…かれこれそうして三時間ほど続けただろうか。

 

ぽっかりと空いた尻の穴から大量の精液を垂れ流す少女は、サイゾウに名を訪ねられどうにか美甘(みかも)と名乗った。

 

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「…あの色狂いめ、ミフネ殿のご息女にまで手を出しよったか」

 

片足のない、隻眼の大男。

 

老境の雰囲気をまるで感じさせないこの男こそ、サイゾウから“久門のじじい”と呼ばれた男だった。

 

かつての大戦期においては千手柱間やうちはマダラのお伽噺じみた戦いを目撃したことのある老人の話しは、大崎にとってこれまで聞いてきた忍の話がゴシップに思えるほどに興味をそそるものであった。

 

そうして大崎との話が盛り上がっていた久門ではあったが、件の少女─美甘─がサイゾウの手に落ちたことを聞くと実に悔しがっていた。

 

「あの娘はミフネ殿にとって弁慶の泣き所よ。ヤツの手に落ちたとあらば、まあ処女ではいられまいが…はてさてどうやって責任を取るつもりであろうな」

 

「は、一応処女膜は破らぬと申していましたが…」

 

「かっ!あの色狂いめが膜を破らないだと?冗談きついぜ、がっはっはっはっは!」

 

大声で笑う久門の声に悩まされながらも、大崎は今後の旅がどうなるのかの不安にも苛まれていた。

 

__________________________________

 

 

場所は打って変わって木の葉の里。

 

火影の執務室にて、ふたりの美女があられもない姿で尻から精液を垂れ流していた。

 

しかし彼女らがそうしていたのも少しの間で、黒髪の少女シズネはすぐに再び尻に逸物を注がれて喘ぎ狂う。

 

「ひ…っ!ひぐっ…、あひぃ…!」

 

激しい注挿に何度も達しながらも、サイゾウに求められる喜びが隠せず悶えるシズネ。

 

着物のすそをめくられ、下着を脱がされ愛撫された全身にはキスマークがあちこちにつけられている。

 

「も…むり…」

 

その隣では同じような格好で倒れこむ綱手がいた。

 

彼女は尻だけでなく膣からもどぼどぼと精液を垂れ流しており、喋っているだけでもはや動くことも叶いそうになかった。

 

「あひいいいいいいいーっ!!!」

 

悲鳴をあげて、シズネが何度目かの絶頂を迎えて潮を吹く。

 

失禁と見紛うほどの大量の潮にしばし見とれていた綱手だったが、引き抜かれたサイゾウの逸物がいまだ萎えないのを見て戦慄する。

 

「姉さん…!」

 

「あ、ああ…」

 

その様子に綱手は恐怖と歓喜が入り交じりながら、開いた膣と尻穴をきつくしめてサイゾウを迎え入れるのだった。

 

「うおおおぉぉぉんっっ!!?」

 

もはや獣のごとき雄叫びをあげながら、綱手はサイゾウの逸物を受け入れる。

 

そしてそんなサイゾウはと言えば…

 

「くそっ!俺の分身め!好き放題しやがって!外道の術で強化したら行動が昔の俺じゃねーか!おまけにフィードバックをひたすら送ってくるからムラムラがまるで落ち着かん!」

 

激しく腰を振りながらサイゾウは岩の国で自侭に振る舞う己の分身のことを考える。

 

これは、束の間の出会いの物語。

 

 




前半の青との絡みは「その方、余の顔見忘れたか?」がやりたかっただけ(´・ω・`)
あと青さんは白眼手にいれてないので普通のお目目です。

「この方に童貞を捧げたい!」な大崎九郎くんはたぶん作中一番のチートキャラ。大蛇丸がぶっ倒れる量の作業を平然と肩代わりして他の人間にも仕事を割り振る有能ぶり。現在進行形の不協和音における音崩しだけど、たぶんこいつ殺した方が手っ取り早い。どんくらいチートかと言うと扉間より頭の回転が早い。…なんでこんなキャラ作ったんだろ( ̄▽ ̄;)
一応イメージ初期は処女厨の人を逆方向へ全力で突っ走らせるってコンセプトから生まれてます。

美甘ちゃん
名前の読みは“みかも”です!ミカンじゃないよ!(´・ω・`)
年齢十五歳。お父さんの用意したお見合い相手が気に入らず、剣の修行と称して家出。
案の定路銀が足りなくなり博打に手を出すも、あっという間に刀まで取られる始末。
ちなみにサイゾウが来なかった場合、遊郭でお手伝いさせられる予定でした。さすがに身売りさせるわけにはいかないので。
久門のじいさんには刀から正体がばれていて、殴った女衒の男は後で半殺しにされてます。
ぽんこつな彼女ですが、剣の腕は父親譲りの才能を持ってます。
サイドテールな美少女。見た目的にはネギまの刹那をイメージしてくだされ。



竹遁影分身のサイゾウ。
これ、気づいた人いるかもしれませんけどサイゾウと繋がっていますが微妙に別人格。頭に外道の棒を差し込まれていて、それが黒子みたいになってます。サイゾウが昏睡状態に陥ってからも普通に活動していたりします。
本体のサイゾウより冷酷な部分があり、美甘のことも最初は普通に見捨てるつもりでした。本体との違いは戦い方にもあり、彼は刀を使います。別キャラと言ってしまえばそれまでなんですが、彼には後にある重要な役割があるので登場となりました。

では次回もお楽しみに~
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