NARUTO世界の特殊能力者の迫害具合が調べれば調べるほどヤバス。…霧の国の混迷具合って、やっぱりオビトの復讐なのかなぁと思ったりな今日この頃。
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『ドラゴンボールC』
タイトルに特に意味はありません。たぶんきっと。
この作品より前に書きはじめた処女作です。
よかったら読んでください
サイゾウが、波風ミナトの仇を討とうと旅立って2年が経過した頃。
その日サイゾウは、水の国にある群島のひとつ。そこにある森の奥でひとり鍛練をしていた。
「コォォォ…!」
息吹、という呼吸がある。
腹式呼吸をする場合、吐くときには腹をへこませ、吸うときには腹を膨らませる。
息吹はその逆で、吸い込む空気を押さえつけるように息を吸いながら腹をへこませ腹圧をかける。
そうしてゆっくりと取り込んだ空気を、今度は腹を膨らませながら吐き出していく。
ゆっくりと、肺のなかから全ての空気を出していく。
水に浸した布から、一滴残さずカラカラになるまで絞るように。
サイゾウは早朝の森のなかで、ひとりこの呼吸を繰り返していた。
本気でやる呼吸というのは、それだけで体を暖める。
体を暖める為には柔軟体操や筋力トレーニング、走り込みといった行為でも代用できただろう。
しかし朝からそれらの行動でエネルギーを消耗するのも、無闇に移動するのも、忍としては憚られる。
それに、サイゾウ自身この息吹が好きだった。
自分のなかにある、モヤモヤとした不安や蟠り。
それらの一切合切を押し出していくようで、サイゾウは気に入っていた。
ふと、サイゾウの動きが止まる。
誰かの悲鳴。森の喧騒を勘違いしたのかとサイゾウは耳を澄ませる。
「西か…」
大体の方向を掴むと、サイゾウは瞬身と呼ぶにはいささか派手すぎる爆音とクレーターを残してその場を後にした。
_________________________
ひとりの女性が、幼い子供の手を引き必死に逃げ惑う。
その後を追うのは複数の忍。
霧隠れの里に所属する追い忍部隊。そのなかでも、女子供を捕らえて慰みものにするのを喜ぶ外道集団だった。
「へへ、どこまで走れるかな」
後ろから追う忍が、わざと母親の足を掠めるようにしてクナイを投げつける。
「あぅっ…!」
太ももを切り裂き、一筋の血と共に露になる柔肌を見て外道らは歓声をあげる。
「へはっ…!今日の獲物は活きがいいなぁ、おい!」
子供を傷つければ母親はすぐさま動きを止めてしまう。それをわかっている外道らは、幼い子供をあえて傷つけずに時間をかけて母親をなぶり遊んでいた。
「くくっ、あの綺麗な足は俺がもらうぜ!!」
「はっはっは!じゃあ目の穴は俺がもらうぞ!」
「お前アレ気持ちいいのかよ!」
「突っ込む度にビクビク動くのがたまんねえのよ!」
後ろから聞こえるおぞましい会話に母親はあちこちに切り傷をつけながらも懸命に走る。
きっと捕まれば、そのような目に遭うのは自分だけではないと。
見目が整った自分の息子も、きっと、いいや下手すれば自分以上に慰みものとして散々な目に遭わせられるだろうと母親が想像することは想像に難くなかった。
だがどれだけ必死に走ったところで、母親は所詮少し珍しい血を引いているに過ぎない。
余計な警戒心を煽らぬよう、チャクラを練ることすらしなかったことが憚られる。
「あっ…!」
とうとう、自分よりも先に子供が転んでしまう。必死に立たせようとするも、すでに幼い息子の体力が限界を超えていることを、母親は察していた。
だからこそ、子供を庇うように母親は立ちはだかろうとする。
「白、逃げなさい…!あなただけでも!!」
「いやだ、おかあさん!」
母が自分の身代わりになろうとしている。そのことを察した息子、『白』は泣きながら必死に立ち上がろうとする。
しかし無情にも、彼女らを追い詰める外道が幼い白の背を容赦なく踏み動きを止める。
「ひひっ、いいこと考え付いたぜ。その女の前でガキから“解体”してやる!できるだけ死なないように、少しずつ少しずつ、な!」
「いや…!お願い…わたしは、わたしはどうなってもいいから!その子だけは!!」
必死に懇願する母親の叫びに、外道らはさてどうしたものかと思案する。
“楽しみ方”は色々とあるが、こういった場合決定権は外道らをまとめる隊長にある。
なので子供の背を踏む男は判断を仰ぐ意味もこめて仲間に質問した。
「だとよ?さて、それじゃあなにをしてもらおうかな?」
それを皮切りに距離を置いていた隊長格の男が近づいてくる。
母親は覚悟を決め、無抵抗に両腕を下ろす。
しかし、外道らの手が母親に触れることはなかった。
「そうだな、通りすがりのハンサムにお礼のキスをする、っていうのはどうだ」
気安く母親の肩に手を置き、後ろから姿を現した男に外道らは困惑する。
彼らは性格こそ誉められたものではないが、それでも血継限界をはじめとした特殊な対象を相手取る一流の忍。その中でも選りすぐりの追い忍である。
そんな彼らが、目の前の男が接近することにまるで気づかなかった。
それだけで、外道らの警戒は最大まであげられる。
「…何者だ」
誰何(すいか)しながら、外道を率いる隊長格の男は違和感を覚える。
妙に気温が“熱い”のだ。
「だから、通りすがりのハンサムだよ。それで、戦力分析は済んだか?」
赤い瞳を見せつけるようにして浮かべたサイゾウの姿に、外道らは驚愕する。
「写輪眼…!うちはだとっ!?なぜ木の葉の忍がこんな場所に…!」
「うちはぁ?知らんなぁ…俺はただの通りすがりで、お前達は全員死ぬんだからな…!」
「…っ!?全員、ヤツの目を見るなっ!各自任意に散開!視界の外から畳み掛けろ!」
気温はますます上がっていく。
隊長格の男は子供を盾にしようと姿勢を低くする。
「残念、そいつは悪手だ」
「ぐ…くぎゃああああああっ!?」
しかし男は伸ばした手を、“いつの間にか”目の前にいたサイゾウに掴まれ、一息に握りつぶされた。
「…長かったぜ。お前達に会うのを今日まで待ち望んでいたんだ…偶然か必然かは知らんが、“楽に死ねる”と思うなよ…!」
「ひっ、ひいいいいっ!」
手首を握りつぶされた隊長格の男が無造作に上空へ放り投げられる。
腕の痛みも忘れ、空中でどうにか体勢を立て直そうと男はもがく。
「…《火遁・炎界》赤銅弥泥魚旋処(しゃくどうみでいぎょせんしょ)」
サイゾウの用意した人一人が入れる程度の大きさの結界。
あっという間に範囲内の大地を焼き尽くした場所に男は落ちてくる。
「あ、あづ、あぎゃ、だすげでぐれぇ…!」
落ちてきた男は炎界の中へと閉じ込められる。
すぐには死なない。温度は炎界としても最低限のものだが、あらかじめ仕込んだ火遁の魚が焼かれる男の体を少しずつかじっていく。
先程部下が言ったことを自分の身で体現した男は、10分ほどの時間をかけて焼き尽くされた。
…さて、この間部下の忍らが何もしていなかったわけではない。
外道らしく、隊長の救出を早々に諦めた彼らはサイゾウへ攻撃する者、その場を逃げ出そうとする者に別れた。
指示をする者がいない為攻撃は散発的なモノだったが、それでも各人が特別上忍に匹敵するだけの強さを持つだけはあり、その実力を過不足なく発揮していた。
だが、それらの攻撃はサイゾウが展開した黒い髑髏(どくろ)によって全て阻まれる。
「こ、攻撃がまるで効いていないぞ!?」
「アレは《須佐能乎》だ!生半可な術ではダメージすら通らんぞ!」
「俺に任せろ!《黒暗行の術》!!」
外道どもを視界に入れる為に見続けていたサイゾウは幻術をまともに受けてしまい、目の前が闇に閉ざされる。
「なるほど、写輪眼対策も知っていると。さすがは、と誉めてやりたいが、別に視界がなくとも《須佐能乎》の展開に問題はない。さらに言うなら…」
いつの間にか《須佐能乎》のなかへと保護されていた親子を気配で確認すると、サイゾウは僅かな音を拾い背後から攻撃しようとしていた外道を《須佐能乎》の手刀で突き刺し一撃で絶命させる。
「…このように、音があれば十分やれる。さて、次はどうする?」
骨組みを形成し終わった《須佐能乎》はそれだけに収まらず、次第にそのチャクラ体を筋繊維が覆い、人に似た見た目を形成していく。
「くそっ!強すぎる!!」
「逃げるしかない…!」
外道らが絶望を感じるなか、やがてサイゾウの《須佐能乎》は“完成”する。
山をも越える巨大な“悪鬼”。
黒いチャクラ体で構成された《須佐能乎》は、その額に親子とサイゾウを収め外道らを見下ろしていた。
「じ、次元が…違いすぎる…」
外道らは自分が見ている存在(もの)を信じられなかった。ひとりの忍がこれほどの力を持っているなど、まるで尾獣を扱う人柱力ではないかと。
「先に逃げようとした連中なら結界で阻まれているぞ。冥土の土産に覚えておけ、これが《完成体須佐能乎》だ。そして、貴様らはもうどこにも逃げられん…《火遁・“大”炎界》赤銅弥泥魚旋処!」
サイゾウの発動した術に従い、周囲四里を覆っていた火炎陣全体が炎を孕み、外道らを焼き、食い殺していく。
悲鳴をあげる追い忍部隊だったが、その姿も悲鳴も、やがて跡形も無く消え去るのであった。
《完成体須佐能乎》。
本来永遠の万華鏡写輪眼を手にした者でないと使えないはずの術を、サイゾウは使うことができた。
柱間細胞を完全に取り込んでから跳ね上がった瞳力の影響であるとサイゾウは考えているが、“使える”というだけで軽はずみに試す術ではなかった。
「ぐう…!」
全身に走るまだ未経験の七門を解いた際をも上回るであろう痛みに、サイゾウは思わずうずくまる。
「ちっ、防御には最適だが…これは容易には扱えんぞ」
痛みをこらえながらサイゾウは思わずボヤく。
「あ、あの…大丈夫ですか?」
心配そうに声を掛けてきたのは、先程保護した母親である。極上の美女についた未だ痛々しい傷のあちこちからは未だ血が滴っているが、それでもなおこちらを心配する優しさにサイゾウは思わず笑みをこぼす。
「…ああ、大丈夫だ。…“今度は”守れた。…それで十分、俺は満足だ」
思わずこぼした言葉に母親は理解が及ばず首を傾げるが、サイゾウの意識はすでに混濁し始めていた。
「くっ…!…すまないが、少し寝る。…分身を残しておく…できるだけ、ここを離れて…」
サイゾウは最後の力で《竹遁分身》を四体作り出し、その場で意識を失った。
_________________________
柔らかな感触と温もりを感じながら、サイゾウは目を覚ました。
「…ここは」
「あ、気がつかれましたか?実はわたしもあまり詳しくわからなくて…えっと、分身の方に担いで運ばれてきたのはわかるのですけど…」
母親が向けた視線の先を見れば、すでに人の形をした竹細工となった分身が転がっている。
それを見て、練ったチャクラからおおよその時間を計算したサイゾウは、自分が思ったより眠っていたことに気づく。
「半日近く寝ていたのか…それにしてもここは…なるほど。大蛇丸先生の隠し拠点のひとつか」
竹遁分身によって連れてこられた場所は、かつて戦争中どさくさ紛れに師匠である大蛇丸と共に築き上げた拠点のひとつだった。
たっぷりチャクラを籠めた竹遁分身を掃除要員として残していたはずだが、すでにその分身も力尽きており部屋全体がやや埃っぽい。
「ぐ…!」
膝枕されていたことに気づき、いまだ母親の包帯が新しいことから起き上がろうとしたサイゾウだったが、思った以上のダメージに体がうまく動かないことに気づく。
それもそのはずだった。ミナトの仇を追い、各国を文字通り駆け回っていたサイゾウ。
たしかに拠点として大きな街などを利用していたが、それでも一週間あればその内の半分は各地で集めた情報を元に盗賊や抜け忍を追い、あるいは情報収集として戦場の跡地にある破棄された拠点などを調べ回っていた。
それらの疲れがまともに癒せたことなど、この二年間ほとんど無く、綱手とシズネを押し倒した一夜が唯一体を休めた日と言っても過言ではなかった。
そこへ来てただでさえ全身の細胞に負担をかける《須佐能乎》を使ったうえに、その上位である《完成体須佐能乎》を使ったのだ。
如何に大蛇丸との実験で種々の改造を施し超人的な肉体を持つサイゾウといえど、動けなくなってもおかしくはなかった。
(…すこし無理をし過ぎたか。チャクラすら殆ど練れないとは…)
今の状況で襲われればひとたまりもないな、とサイゾウは考えながら、せっかくなので助けた美人と会話することにした。
精神エネルギーの回復にはもってこいの美女がいるのにナニもできない自分が不甲斐なかったが。
「それで、今さらだがなぜ襲われていたんだ?『クウウ~』…まずは食事だな」
鳴ってしまった空腹の音に、目の前の美女は恥ずかしそうに俯く。
それに可愛さを感じながら、サイゾウは非常食のある場所を女性に指示して携帯食を持ってこさせる。
膝枕から下ろされ、石畳を必要以上に冷たく感じる。
「悪いが火も起こせそうにない…不味いとは思うが、我慢して食べてくれ」
サイゾウは言いながら、さて自分はどう食べるかと考える。
すると、そんな状態のサイゾウの様子を察したのか、彼女の子供がサイゾウに近寄ってくる。
「おじちゃん…はい」
「おお、悪いなお嬢ちゃん」
サイゾウは無理矢理上半身を起こすと、差し出された固形の携帯食をかじる。おじちゃんと呼ばれたのはこの際スルーだ。
さらに乾燥した携帯食を食べたことで水が欲しくなると、子供は水を入れたコップを差し出し、サイゾウが飲むのに合わせて傾けてくれた。
「…ぷはぁ、ありがとうよ。それにしても美形だな、10年もすればとんでもない美女になるぞ。あ、いや、貴女も十分過ぎるほどに美女だぞ。体が動くならこの場で押し倒したいくらいだ」
サイゾウは水を飲み干すと再びコップを差し出すタイミングを待つ子供の顔をまじまじと見ながら、そう呟く。
「あら、そんなこと申されては困りますよ。その子は白、と申します。うふふ、それでも男の子なんですよ」
たおやかに片手で口を塞ぎながら答える母親。
サイゾウは目の前の子供が男だということに驚きを隠せない。
「なにぃ!?じ、人類の神秘だな…いやはやとはいえ、下手な美女より美人になるのは間違いないか」
ふむふむと頷きながら、サイゾウは時折差し出される携帯食を食べる。
やがて、食事を取ったこともあってか安心した白が眠ると、サイゾウは改めて母親に向き直る。
「助けるつもりがとんだ世話になった。改めて、礼を言う。ありがとう」
深々と頭を下げるサイゾウに白の母親『雪花(せつか)』は慌てる。
「そんな…!助けられたのはわたしたちの方です!どうか頭を上げてください!」
「ははは、すまんな。なにぶん俺みたいな生き方をしていると、謝礼はすぐ口にせねばいつ死ぬかわからんのでな。まあ、まだ死ぬつもりはさらさら無いが」
からからと笑うサイゾウにつられて雪花も思わず表情をほころばせる。
自分を助けた、恐らくは木の葉の忍の男。
これまで自分の血を恐れ、ただ怯えるだけだった日々を、目の前の男なら変えてくれるかもしれない。
雪花は眠る白をちらりと見ると、向き直ってサイゾウへと近づいていく。
「…サイゾウ殿、お願いしたいことがございます」
どこか追い詰められたようなその様子に、サイゾウは少し警戒しながらもしっかりとその目を見つめる。
「言ってみな。大半の願いなら何とかしてやる。…ただし、タダじゃないぞ」
「…はい。わたしの体、お気に召すかはわかりませんが、好きにしていただいて構いません」
「なに?…あ~、そうか、そうだよな。この状況だったらそういう意味にしか聞こえないよな。いや違うんだ、別に俺は後で返してくれるなら金銭的な融資ならいくらでも…」
慌てて言い直すサイゾウの唇を、雪花はそっと己の手でふさぐ。
「もう、女が“いい”といっているのですから。そこは“うん”と頷いていただければいいんですよ」
艶然と微笑む雪花の顔に、サイゾウは吸い込まれるような錯覚を覚える。
これまで抱いたなかでも特上の美女に微笑まれ、サイゾウの股間は一気に臨戦態勢へと変わっていった。
「まあ…!すごく、ご立派なモノをお持ちで…」
照れながらもその視線は股間から離れようとしておらず、サイゾウが動けないのをいいことにオズオズとしながらもしっかりと彼の逸物をその白魚のような指で握りこむ。
「…で、では、失礼しますね」
少々躊躇いがちに、しかし行動ではっきりと興奮した様子がサイゾウに伝わってくる。
サイゾウ自身は
(たまには攻められるのもいいなぁ…)
程度に考えていたが。
「…ん、んむ、ちゅる、れろ、むちゅ…」
ゆっくりと、どこかたどたどしい仕草で雪花は口にて奉仕する。
溜まった垢や汚れを、まるでいとおしむように舌ですくい、口に含み、サイゾウ自身への献身をもって彼を昂らせていく。
サイゾウはといえば、そこまでされても自由が効かない体に段々と苛立ってきていた。
(情けない…!これでも『種馬』とまで呼ばれた男か!)
サイゾウは雪花に気づかれぬよう心中で己を叱咤し、静かに全身の消耗し尽くした経絡系を把握していく。
消耗の果てに弱りつくした経絡系は、まるで柔拳を受けてチャクラを練れないときに似ていた。
(なるほど、であるならば…《八門遁甲》第二門・生門…開!)
八門遁甲によってこじ開けられたチャクラ穴に無理矢理チャクラを流すことで、取り込んだ柱間細胞を活性化。無理矢理に自分自身を回復させていく。
「ん、んむう…!」
するとサイゾウの股間にも変化があった。
具体的には逸物のサイズが1.5倍になった。
思わぬ急成長に雪花は喉を詰まらせ、むせかえる。
回復したサイゾウは咳き込む雪花の背中を撫でると、そのまま極自然な動作で背中を撫でながら服を脱がせていく。
気づいたときにはもう遅く、雪花は突然動けるようになったサイゾウに驚く間もないまま唇を奪われる。
雪花は亡き夫と比べながら、未体験の口付けに心奪われとろけていく。
「ふきゅう…!」
そうして文字通り身も心もとろかされた雪花は、不意打ちを受けるような形でサイゾウの逸物を迎えていた。
さきほどまで体の自由が効かない男だったとは思えぬほどに、サイゾウは激しく対面座位の体勢で雪花を突き上げていく。
「んん…!ふきゅ…!…ぁぁっ、んぅぅ…!」
雪花はといえば、自分の体を走る快感ゆえに漏れそうになる声を必死に手で押さえていた。
もはや自分が本当に声を抑えられているのかさえわからない。
そんなことを思いながら、雪花は達するのと同時に気を失っていた。
_________________________
朝。
これまでにないほどスッキリとした目覚めだったことに驚いた雪花。
自分の身の回りがキレイに整っていることから昨夜の出来事は夢だったのではと考え、しかし自身の胎内(なか)に残る“熱”がそれを事実だと強調するように疼かせた。
「よ、起きたか」
「あ…は、はい」
爽やかに挨拶するサイゾウの顔をまともに見れぬほどに雪花は照れくさい気持ちになり、思わずといっていいほど赤くした顔色のまま俯いてしまう。
「朝飯を作っておいた。それと、お前たちのこれからの身の振り方を説明しておく」
雪花はその言葉にはっとなり、サイゾウと向き合う。
「俺の師匠にあたる方が、近々新しい里を作ろうと動いている。俺の分身を案内につけるから、それと一緒に向かうといい」
「サイゾウ殿は、来てくださらないのですか…?」
儚げに問いかけられ、サイゾウは気まずそうな顔になる。
「…そんな顔をしないでくれ。いささか無責任かもしれないが、俺の側にいればいずれは戦いに巻き込まれることになる。そんなことで情を交わしあったお前を失いたくなどないからだ。わかってくれ」
雪花はサイゾウの言葉にしばし残念そうに俯くが、困らせても仕方がないと自分を納得させる。
「わかりました。重ね重ねご迷惑をおかけしますが、その分はどうかまたお会いしたとき、存分にわたしを堪能してくださいませ」
「ははっ、それはいい。…次は気絶した程度で終わらせんぞ」
挑発するつもりでサイゾウに言った雪花であったが、逆に耳元で囁かれ、背筋をぞくりと震わせ顔を赤らめてしまう。
ズルい。雪花はそう思う。
夫に操を立てたつもりはないが、短い時間でこうも心を奪われるとは思ってもみなかった。
雪花はせめて、彼と再会するまでに女としての魅力を落とさぬよう誓うのであった。
白という男の娘もバッチ来いな作者ですが、皆さんの好みはまた別だろうと愚考し
「逆に考えるんだ。親子丼すればいいって考えるのさ」
という紳士の導きを受け、主人公の性格などから考えオリキャラの母親登場と相成りました。
親子丼はしません。なので再不斬さんは犠牲になってません(笑)
一応味方サイドで登場予定です。
後序盤の息吹に関しては、空手の息吹を参考に自分なりに考えたものですので、正確な知識をお持ちの方がいたら教えてください( ̄▽ ̄;)
補足★説明
《火遁・炎界》赤銅弥泥魚旋処(しゃくどうみでいぎょせんしょ)
元ネタは同名の地獄から。かつて己に地獄を見せた相手に文字通り地獄を味合わせるため開発した術。
ひたすらにエグいので、外道らが食われていく描写を大幅にカットしました(苦笑)
《竹遁分身》
木遁分身と大体同じ。