※この作品はR-18です。

ガンダムビルドファイターズ OB   作:庵パン

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予定していたタイバニですが、公式で2期が発表された事で勝手に2期は水泡と消えました。
まぁ公式2期見てから決めても良いんですけどね。
今から設定消すのは勿体ないし。
取り敢えず鬼太郎を先行させます。ゲゲゲの予定ですが小説なので、ちょいグロ表現とかありますかも。

まぁ……
エロンダムの場で書くことじゃないんですが。


2月下旬 ②

その年の京都は例年以上の雪が降り続いた。

ヒデツグが厄介になっている珍安の診療所にも、多量の雪が降り積もるので雪掻きが欠かせない。筋力に自信がないヒデツグでも、寝屋を借りて厄介になっている以上は降雪を除去するのに力を貸す必要があった。

「うりィ~や!」

気の抜けそうな掛け声だが、これでも渾身の力を出すのに必要な掛け声だ。それで屋根に積もった雪をショベルで地面に叩き落とす。

厚着に厚着を重ね、何処ぞの学生力士並に膨らんだヒデツグが思うことは「ザク使いてぇ」ということだ。

モビルスーツじゃなくてもパワードスーツが欲しい。パワードスーツがなければ筋力が欲しい。

しかしヒデツグという男、筋力やら筋肉を付けると決まって病院送りになる。

筋肉トレーニング中の事故で病院送りになるのではなく、呪いにでも掛けられているように何かしらの病か事故に襲われるのだ。

ならば筋肉はいらないからモビルスーツ……と言ったように最初に戻る。

「ふげぇ、腰痛ェ……」

先週末に弟子入りして、今週に入ってから朝夕晩と雪掻きして筋肉痛も経ているからそろそろ危ないかも知れない。

ヒデツグが暖かい場所にいけたのは、診療所の表を雪掻きしている師匠――珍庵の手伝いを済ませた後だ。

「ようやってくれた。あとは寛ぐとええ」

「へい」

性も根も尽き果てたといった様子で炬燵と畳の暖かい居間に向かう。もちろん上着の他、雪に濡れた外套や冬の京都は寒いと聞いて東京から余計に持って来たズボンを干してからだ。

ガンプラ作りを学びに来たのに、稽古らしい稽古はない。珍安が言うにはヒデツグは既に心形流の極意を得ているらしいが、ヒデツグが欲しいのはガンプラ製作技術である。

居間で寛いでいるところだが、あと1時間ほどでバイトの時間だ。ヒデツグが京都に来て診療所で厄介になっているが、生活するに当たって食費やその他諸々の費用を払わないわけにはいかないのである。

「行きたくねぇなぁ」

しかしこの雪である。億劫過ぎる。

「ここにおったか」

こんな寒い日に整体を受ける客がいるのか、珍安は併設された診療所から来た。その師匠曰く、今日は天気が悪過ぎて客が来ないそうだ。

「俺もサボりたい……」

が、帝王様ラーメンの賄いで出される京ラーメンは非常に美味い。安いし量もあるので今度京都に来た時の飯は帝王様ラーメンだけで済まそうかと考えるほどだ。

いずれにせよ、今現在唯一の現金収入なのだし行かなくてはならない。

「ヒデツグよ。仕事があっての遊びだ」

「そうですよねぇ」

「しかしてヒデツグよ。ぬしは何の為にガンプラ作りを極めに来た?」

本音を言うと、珍安は何と言ってヒデツグを追い出すべきかと考えあぐねていた。発想自体は“過ぎる”ほどに自由なのに、ガンプラ製作となると何をしていいか解らないというほど下手である。

これまで珍安の元で修業してきた門下生は、皆が元々それなりに出来るビルダーだった。ヒデツグはファイターとして優秀なのだが、ビルダーとしては最下級のの人間である。

「……ホントのこと、言わなきゃダメっすか?」

「無論」

ガンプラバトルで強い機体が使いたいから…とか、単純な理由でないのが知れる。いや、単純な理由でも良い。珍安が納得するに値する理由でなければ力技でも追い出すつもりでいた。

「巨乳女性と結婚するためです」

「な、なんと……」

巨乳女性と結婚するため。開口一発目の答えで珍安は納得してしまった。何と言っても彼が好きなガンダムの女性キャラクターで一番すきなのがマリュー・ラミアス…巨乳である。

「中でも人妻ッ!」

「なッ、なんと!?」

お前本気で言ってんのかァー!? というところだが、巨乳女性を娶れば自分の妻。即ち客観的に見れば人妻なのでセーフ(?)である。

「巨乳女性は人妻に限ります。神の造りし至高の女体は結婚と出産を経る事で落ち着いた色気を持ち、完全となるのです!」

場所が場所なら言ってることに検閲が入りそうだが、珍安は理解した。

理解し、賛同してしまった!

「ヒデツグ! 今のウヌならやれるッ。最高のガンプラを組むことが出来るぞ! その情愛をガンプラにぶつけるのじゃ!」

なに言ってんのか良く解らないが、心形流とはその名の通りに「好き」だという心をガンプラ作りに投影するものである。ヒデツグの強い情愛は強力なガンプラを作る原動力になるのだ。

言うまでもないが、このヒデツグの発言はシーマ様こと志摩・華子を意識している。180cm近い身長に、バスト100cm ウエスト61cm ヒップ89cmのシーマ様にもう一度会いたいと思う。会ってあの豊満な胸に顔を埋めたいの一心をガンプラに叩き込む!

 

速射式のショトガンはケンプファーの物を流用。替用の弾倉はシールド裏に設置。スリットを作って差し込むのではなく、両面テープでくっ付けるチープな方法である。

粘着力が強過ぎて取れなくても、細ェことは良いのである。

そしてカプルという万能機には伊達じゃない改造を施された。

「六連ロケミサファンネルじゃと?」

「直撃させるのが目的じゃないんで、敵に向けてちょっと曲がってくれりゃ良いんです」

そうして出来たサイコカプルは、ヒデツグが今までに使ったガンプラは勿論、そんじょそこらのガンプラでは足元にも及ばない戦闘力を持つ機体になった。

出来立てホヤホヤのサイコカプルの試運転を兼ねたクーロンガンダムとの模擬戦が、開始30秒で決着を付けたのがその証左だろう。

「ぬし、何処であのネタを?」

珍安が使うガンプラの中では一線を退く性能とはいえ、クーロンガンダムの性能が許す限りの戦い方だった。

しかしヒデツグはサイコカプルで旧世紀のネタを再現すると、サイコカプルの本領と言える破壊力を示した。

「母から聞いたんですがね、あれが様式美だって言うんですよ」

ちなみに母はその母……会ったことの無い祖母から教わったのだと言う。

「そうか」

珍安は短く言うと、崩れるようにその場に倒れ込む。

「し、師匠!?」

「ヒデツグ、儂はもう駄目じゃ……眠る」

昨日の午後からブ続けでガンプラを組み立て、改造し、仮組み立てしてから本組み立てして28時間の時が過ぎている。

お前のようなジジイが居るか! な珍安も脳裏を過る巨乳に応援されたとはいえ、流石に寄る年波には勝てなかった。

言うまでもなくラーメン店のバイトは無断欠勤。クビにされているとは夢にも思わないヒデツグである。

「ヒデツグ、ぬしにはもう教えられることはない」

「師匠ォ。今お布団をご用意します!」

言うが、珍安は耳を貸さない。

「ゆけいヒデツグ。そしてその手に巨乳を掴むのじゃ!」

乱暴に巨乳を揉んでシーマ様にビンタされた記憶が思い浮かぶ。でもまぁ、アレはアレで愛おしい記憶だ。

「師匠っ。師匠ォォオ!!」

 

 

珍安師匠 暁に寝る

 

*  *                            *  *

 

珍安を寝床に運んだ後、自身も仮眠したヒデツグは荷物を整えて診療所の門に移動する。

「有難うございます! 有難う御座います!」

診療所に、道場に、居間に。

何度も礼をしたヒデツグは踵を返して下界へと続く石段に向かう。

今のヒデツグに見える将来は希望に満ちていた。シーマ様を見つけ出し、産まれているかも知れない自分の子供とアカリとの4人で幸せに暮らす。

そんな未来が見えているような気がしたのだ。

同情すべきは、その全てが幻影であり虚像であることだろう。

そして呪いが今まさに発動しようとしていることだ。

 

踏み出した一歩目から躓いた。

氷で固められた石段で滑って捻挫。そのままバランスを崩して転倒すると、一気に最下段まで転がるように落下。

右腕・右脚を骨折する全治二ヶ月の怪我を負ってしまったのである。

 

*  *                            *  *

 

シーマ様との子作りセックスは、得も言われぬ快感であり至高の時だった。彼女の家で極上の女体であるシーマ様を股間のビック・ガンで突き上げていた時である。アサクラの卑下オヤジが帰ってきたのは。

「普段は帰らない癖にっ」とはシーマの談だが、文句を言ったところで仕方ない。ヒデツグはクローゼットに隠れて脱出の機会を窺った。

今日中にシーマを孕ませるつもりだったから、当時17歳だったヒデツグの気分も悪い。

アサクラは、シーマが奨めた酒を呑むとベッドがある部屋に入り、あっさりと寝てしまった。シーマの夫という立場なのにアカリの世話をしなければ家に金も入れない。

ベッドに寝込みぐーすか寝る卑下オヤジがヒデツグには憎かった。

「シーマ様」

「ほら、ヒデツグ。今の内に早く帰って!」

シーマは気が急いているようだが、ヒデツグの心はそれどころかではない。

シーマの腕をグっと掴むと、そのままアサクラの横のベッドに押し倒す。

「ヒ、ヒデツグ。アンタ何を?」

「アサクラさんにも解って貰うんですよ。シーマ様の新しい旦那が俺だってことを」

ベビードールでアサクラを待っていたと偽ったシーマも膣に、ヒデツグは自分のビッグ・ガンを突き挿れる。

「ぁあッ。ちょっ、ちょっと、早く……ぐっ!うっ!」

17にして凶悪な肉棒を得るヒデツグは、シーマの秘肉を抉る。

「そらっ! オラッ! シーマ様。元気な子を産んでくださいよ!」

言い切ると、腰を突ききってヒデツグの肉棒がシーマのポルチオを抜ける。そして放たれた子種はシーマの子宮を満たす。

 

*  *                            *  *

 

ヒデツグがそんな過去の記憶を夢見たのは、石段を転げ落ちた後に運ばれた病院のベッドの上だった。

腕と脚を骨折する重傷だが、肝心なサイコカプルたんとキ○ガイレベルに昇華させた武器は無事である。

万が一破損しても良いように設計図もあるのだが、珍庵師匠の元で作られた状態が良いのである。

「ま、まさかリーダーが珍庵師匠の元で修行して、師を勝るレベルだったとは……」

ここで時系列は一気に5年後に戻らせてもらう。

ジャキ様はヒデツグの過去を知り、二の句が次げずにいた。

「いや、師匠が本気出したらマスターガンダムだから。クーロンガンダムでも半分の出力も出していなかったから」

珍庵は公式戦を出禁になるレベルである。本気の珍庵に勝っていたらヒデツグの人生設計がヤバい。

「そしたらリーダーに頼みがあるんだ。シチュエーション戦の最高レベルをクリア出来るイメージが全く沸かないんだが……」

シチュエーション戦というのは新宿バトルドームが独自に開発したソフトウェアで、ヤジマ商事と関わりを持たない部隊戦用バトルである。

後にヤジマ商事からシチュエーション戦が拡張されたソフトウェアが発売されるが、インターネット接続により旧型バトルシステムとの互換性も持つことになる。

「最高レベルっていうとなにかね。対リディとか対サイコ×2とかあるけど」

「衛星軌道上のディビニダドだよ」

「あぁ、アレか。アレは確かにボッチプレイだったジャキ様には厄介だよな」

「ボッチとか言うなよ」

そんなワケで起動されたバトルシステム。本来なら西側の宇宙《そら》から地球を侵攻する木星帝国のモビルスーツ群を掃討し、衛星軌道上のディビニダドを撃破するミッションだ。

宇宙に行くにはステージ東側の宇宙港、或はステージ中央のHLVを使用する他なく、また、その両方が敵の先見隊に撃破されるとミッション失敗となる。

「だがその両方の失敗条件が成立してもミッション Failed《フェイルド》にならない理由を知ってるか?」

ディビドニア戦や幾つかのシチュエーション戦では、自機が破壊されるか自らミッションフェイルドを示さない限り、作戦の進行が不可能になってもバトルは停止されない。

ヤマザキ・サキことジャギ様もそのことは不審に思っていた。

「さぁ?」

「それはな……!」

ジャギ様が操るゲゼ改の前でサイコカプルは西の空に向く。

ちなみにジャギ様のゲゼ改、他のガンプラを作った後に残ったランナーを寄せ集めてスクラッチした元ネタの通りの廃棄物ガンプラだ。ビーム砲などがあって元より強そうである。

そのゲゼの前でカプルが始めた挙動は、ガンプラバトルでは決して考えられない動きだ。

「リ、リーダー。何を!?」

西の空に向けてコマネチ! コマネチ! コマネチ!

「諦めなければなぁッ! 試合はまだ続くんだよ!!」

設定通りカプルたんの股間にはソニックスラストの発射口がある。珍安とヒデツグはそれをビッグキャノンにまで昇華した。また、ヒデツグの情愛によってカプルたんの股間にあるビッグキャノンはガンプラ界最凶の威力を秘めるまでに昇華したのである。

珍安との模擬戦で初めてビッグキャノンを撃ったヒデツグは思った。こいつは強力過ぎると。ガンプラバトルが楽しくなくなると。素直に力を見せすぎていると、何れは出禁を食らってしまう・・・・・・と。

「ビッグ! キャノン! 発射ァ!!」

サイコカプルたんの股間から一筋の光が放たれる。

それは次第に巨大化し、ごん太ビームとなって地を砕いて海を割り、天を貫く。

木星帝国の先遣隊とディビダニアは、漁業組合のガンプラと接敵することなく消滅。ジャギ様は勝ち星を挙げる事ができた。

「す、スゲェ……!」

このガンプラ、破壊力だけなら間違い無く世界レベル上位のガンプラである。

「でもあの予備動作、要らないんじゃないか?」

コマネチ! のネタを今現在知っているのは、旧世紀に知見があるか旧世紀から生きてる者に限られる。2世紀や3世紀も前のことなど20代のジャギ様が知る筈も無く、コマネチは意味不明な動作にしか見えなかったのだ。

「アレが様式美なんだよ」

要るか要らないかは答えないヒデツグである。

「でもまぁ、良いや。 …‥これ、礼だから」

そう言ってジャギ様が懐から取りだしたのは、一枚の記録用PDだ。

「む、ナニコレ?」

「4年前の夏場にガンプラマフィアがイオリ・セイとかその他の選手に喧嘩売ったんだけどさ……」

静岡の世界大会会場で放送権料欲しさにガンプラマフィアが画策した非合法バトルの映像だという。強くなる秘訣があるから見ておけ……というようなことをジャギは言っていた。

プチマカロン程の大きさのP(プチ)D(ディスク)はディスクの形をしていない。昔で言うフロッピー状で小指の爪程度の大きさがある記録用媒体だ。

その日の夜に何時ものネカフェで見ていると、そこには第Ⅰ1回ガンプラバトル選手権の優勝ビルダーである・イオリ・セイの他、京都の師匠の元で修業した兄弟子やリコがガンプラマフィアとの試合に臨んでいた。

途中、痴女っぽいネネネとかいうのが出てくるが、それにも増してヒデツグは30分程度の映像全体に衝撃を受ける。

「(G)ガンプラ(M)マフィアってそういうことかよ……!」

そういうことであった。カプルたんより情愛を寄せるジムが集団であんな目に……。

「ジャギ様の野郎……なんてもん見せてくれたんだ!」

強くなる秘訣など、1ミクロンも解らなかった。




言うまでもないことですがシーマ様と再会するべくサイコカプルを作ったヒデツグですが、会えてません。考え方が残念な大人ですが、まぁ表紙に書いてある注意書き通りです。
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