ジェスタの発展形とか有っても良いんじゃないかと思うんですよ。
MS界随一のイケメンであるジェガンの派生型なのだから、世界多くのジムファンの中ではジェスタのバリエーションが多く出来てると思うんです。
ガンオンでは産廃という不名誉な名を冠されておりますが、その内きっとコスト200台にまで下がってくれるはずです。
コストと一緒に性能も下げちゃう鬼が制作側にいるかも知れませんが。
で、そろそろ好い加減に魔導やります。
ちゃんと3部終わらせんと……。
今回は8900字程度だったので、魔導の続きもそれくらい書きたいですねぇ。
―3月23日―
イフリートの部分……。二つ目の「 」の漢字を認識しないのですが、これ何なんでしょう?
仕様なんですかねぇ。
30分で全ての操縦系をアームレイカー方式に交換するという親父様の神業で、ヒデツグは再びブシドーカスタムのコクピットに返り咲いた。
「最初からこうやって使っていけば良かったのに」
「言うなよ。そういうこと言うなよ」
「ヒデツグが弱ちんのせいで取らざるを得ない処置じゃからな」
「弱チンとか言うなよ」
軍人さんクラスに鍛えて乗れるなら、戦場はMFだらけである。
「出発が遅れているのだから、早く逝けぃ!」
ハグレのオッサンに酷い言い方で送られたが、ヒデツグINブシドーカスタムが搭載されたHLVは月面から打ち上げられた。
旧世紀にアポロ宇宙船は地球から月まで行くのに4日かかったそうだが、今は技術が進歩してるし所詮アレなので、地球に到着するのもすぐである。
戦場に着くまでに気付いたヒデツグだが、トレースシステムがあって初めてブシドーカスタムの性能をカタログスペック通りに出せるらしい。
アームレイカー方式に変更してしまった今、スペック通りの性能を出すのであれば二次元覇流の反動を甘んじて受けなければならない。
だがしかし、そのことをヒデツグが心配する必要はなかった。
「袖付きの悪い一ツ目小僧はいねがァ~!」
ジオン機はだいたいモノアイなので一ツ目小僧である。
フィリップ少尉が言ってた。
一ツ目小僧が悪いのか否かと言えば、これまでに連邦軍が様々な失態を演じて宝の持ち腐れ候補機と左遷組の流刑地となった「忘れられた基地」に、
ホントはユニコーンガンダムのLA+プログラムが指し示したからなのだが……。
それはさて置き、様々な事情があって時間が押していたので襲撃は既に始まっていた。
「やっぱ制空権とられてるか!?」
ヒデツグが見たのは、上空のファットアンクルカーゴからのビーム狙撃を受け、一方的のやられていくトリントンの防衛隊だ。
まぁ案の定と言えば案の定の見慣れた光景ではある。
「鳥撃ち器を持ってくるんだったなぁ……」
ファットアンクルなら墜として良い。問題はその中身だ。
ファットアンクルのカーゴから狙撃を続ける兵器が、どんなものか知っているヒデツグではあるが、ここでそれを撃破するのは憚れる。この後で相対することになるサイコマシンの暴走が早まってしてしまう。
サーマルセンサーを見ても、シャンブロはヒデツグが居る位置から遠い。
今味方となっている連邦の支援をしなくてはならない。既に海ジム(アクア・ジム)が海の藻屑となっているし、ここのジムⅡの幾つかも撃破されているだろう。
だが、ヒデツグには先にすることがある。サーマルセンサーを見ればシャンブロであろう熱源がIフィールド並みビームコーティング性のあるアスファルト先輩の上に来そうだ。
2次元覇王流の奥義であるオーバーブーストでトリントン基地周辺の街まで急ぐ。
多少、機体は劣化してしまうが、背に腹は代えられない。
* * * *
リフレクタービットがシャンブロ本体から放たれたメガ粒子砲を拡散させ、目的地を見失った光弾が周囲の街に降り注ぐ。メガ粒子砲とは人類が人類を殺す為に作り上げられた狂暴な兵器だ。
それは拡散されてからも本来の目的を忘れることはない。推進力を失い地上に落下してからも人が生活を営むために建てたビルを、階段を、道路を、人そのものを焼き千切り、炎に飲み込む。
爆風が巻き起こり、非常階段を降りる赤子を抱いた人妻が空中に投げ出された。
「あっっぷなぁーい!」
黒ジム893カスタムがスライディングで母子をキャッチ。危機一髪であったが、何やともあれ子持ち人妻ゲットだぜ!
…………遅ればせながら、シリアスは終了である。もう居ない。死に絶えた。ドーベン・ウルフにでも喰われたのだろう。これからは黒ジムの独壇場である。
とりあえず、人妻と子供が無事か確認しなくてはならない。怪我でもしてたら離れた地域の医療施設に連れて行く必要がある。
「大丈夫ですか? お子さんも」
「れ、連邦軍の方ですか?」
違うのだが、まぁ今は似たようなものである。そう答えてからヒデツグはもう一度、怪我の有無を聞く。
「子供は大丈夫です」
彼女が言うには、避難の際にタンスに足の小指をぶつけたが目立った怪我はないとのこと。タンスに小指ぶつける家庭内トラップのダメージは思いのほか大きいと思うヒデツグだが、緊急事態なので気にしてる場合ではなかったのだろう。
「じゃあ、ここは危ないので30kmくらい離れた町に避難しますね」
そう言って、ヒデツグはトリントン基地を離れる。
シャンブロに気付かれないように、静かに、ゆっくり、そぉっと抜き足忍び足でトリントンを離れる。
母子を移送した後、基地防衛を支援した後にまた来なくてはならない。
ヒデツグが見れば、シャンブロには怨念めいたヤバイものがベッタリと憑いていた。
* * * *
母子を他の街の医療施設に送り届けてトリントン基地に戻ったヒデツグは、守備隊のジムⅡがグレネードミサイルの直撃を受けたり、撹乱された挙句にドムトローペンのヒートソードの餌食になっているのを見た。
「味方弱すぎぃ!」
完全な奇襲とは言え、ここまでボロい防御は無いんじゃァないかと思う。ヒデツグが駆るブシドーカスタムはビームスプレーハジキをドムに向けた。
放たれたビームの弾丸……というかビーム棒がホバー走行するトローペンをスッパリと両断する。その光景を見たヒデツグはスプレーガンを見て、真っ二つになって転がるトローペンを見る。
「………ッハ!?」
まるで「MSの上半身出入り禁止」的な魔法のようである。アームレイカーを操作して、出禁範囲を広げるようにビームスプレー棒(としか言えない攻撃)の範囲を伸ばすとザクキャノンとドワッジの脚部が切断された。
「こ、これスゲェ!」
ヒデツグが所有する○チガイ性能のスプレーガンと同じ威力だ。それでいて攻撃範囲が遥かに長く、ジェネレーターは高性能でオーバーヒートまで程遠い。これは非常に楽できそうだ。
もはやモビルスーツ自体無くてもビームスプレー棒(困惑)さえあれば良いんじゃなかろうか? この発射機があれば、戦闘機や戦車の方がコストが安く済むんじゃないだろうか?
と、思ったが、弾数が制限されているようなので無駄弾は撃てないし楽し続けるわけにもいかなかった。
次は基地に侵入したジオン機を倒さなくてはならない。
「上からくるぞ! 気を付けろ!」
周囲の味方に警告をしたヒデツグのジムは、ガンタンクⅡを粉砕したガルスKをビーム棒(確定)で真っ二つにすると、ジムⅡ任侠カスタムはドム3兄弟に続く敵機を探す。
* * * *
イフリート・シュナイドがビームトライデント装備のジムⅡセミストライカーと相対している。
格闘戦に特化したイフリートにトライデント振り回すジムを見るに、技量はジオン機が上回る。こりゃぁちょっとイカン……と、長距離からこの光景を発見したヒデツグは考える。
ヒートダートを腕で防ぐジムが刃を弾き、今一度イフリートにトライデントの斬撃を咥えようと試みる。最後の斬撃を避けたイフリートは敵機のコクピットにダートを突き立てようとする。
が、黒ジムヤクザキックがイフリートを赤道まで蹴り飛ばした。ヤクザカスタムは100mを0.01秒で走る。
『格闘機にあんな長物が当たるワケねぇだろ!』
恐らく新兵なのだろう。経験の浅いであろう連邦のヒヨっ子を叱る。
60mmバルカンで制圧射撃も試みず、そのまま近接戦闘に突入した無謀のことを言ったのだが、ヒデツグは彼等の上官でも何でもない。怒るのも適当にして基地内に侵入した袖付き機の掃討に向かう。
基地内には、当然のことながら既に複数のジオン機が侵入していた。
先ずヒデツグの黒ジムの桜吹雪の前に立ちはだかったのは、いかつい剃り込みの入ったゾゴックだ。水泳部の格闘機ということで、秘かに注目していたヒデツグではあるが、気合の入った剃り込みの割りに乏しい髪の毛を立たせて本数を誤魔化しているというのが気にいらない。
まぁ、本当はブーメランカッターという大事な武装なのだが、デザインが宜しく無かった。
ゾゴックのデザインはゾゴックのせいではないのだが、水泳部である以上は「そんなこたぁ関係ねぇ!」っぽい。
ヒデツグはジムの腰部後方に帯刀している斬艦ポン刀を抜刀すると、禿げ一歩手前のゾゴックに突貫する。
「トぅおぉい!」
腹部ワイドカッターを斬り払い、叩き落として肉迫。繰り出されるアーム・パンチを左に躱し、右腕でモノアイを押しながらゾゴックが退く場所に足を入れて転倒させた。
「へへへ、どやァ」
一本一本丁寧にブーメラン・カッターを引っこ抜いて丸坊主を拵える。
その時、ジュアッグという少し見慣れた機体が見えた。
急いでジムを立たせると、ゾゴッグの脚部を切断してジュアッグ確保に動く。
「ぶるぁぁ!」
全力のトーキックで宇宙まで蹴り上げる。今度、月でクラッシュしているのを回収しに行こう。強化素材は幾つ有っても良い。
ヒデツグの転戦はまだ続く。
他人の基地を襲撃する悪いカプルを見つけたヒデツグは、地面にしまっちゃうおじさんに成り変わりカプルを地面の下に閉じ込める折檻。涙を流して反省していたが、星暦になってミリシャに掘り出されるまで我慢してもらおう。
ザク・マリナーとズゴックに2機のゼー・ズールは、面倒臭いが泳ぎの違いを見せて撃破。
緑マラサイは茹でて撃破。塩を振り掛けてジオン同窓会の締めに美味しく頂けた。そもそもティターンズ機が何故ジオン同窓会に来れたのか不明である。
迷子グフ重装型が同窓会メンバーと合流した時には、解散した後だった、
「っしァ! 基地内終わり!」
途中から戦ってなかったが、まぁアレなので気にしてはいけない。
これからシャンブロに対応しなくてはならない。あの怪獣みたいなMAの相手はちょっと骨が折れる。サイコマシンだからパイロットの個人情報ダダ漏れだが、敵対したらこれ以上中々ない脅威である。
「ふむ……」
個人情報ダダ漏れという弱点を突けば、上手いこといくのではなかろうか?
よほど上手く行けば、鹵獲とか出来てしまうんじゃなかろうか?
モノは試しと、ヒデツグは二度シャンブロが暴れ回る市街地へと向かったのである。
* * * *
先程見た時は赤かったシャンブロが、今度は青くなって生き生きと街を破壊している。
「遅ェえよバナージ!」
アニメ版ならもう来ていても良い頃合いだ。デルタ・プラスも無いのだからヒデツグ1人で行くしかない。
「後方からはは……無理だな」
シャンブロは機体上部にも死角はないだろう。
銃を使わず、生身でカバに挑む人間はこんな気持ちだろう。ヒデツグはそう解釈する。
しかしシャンブロを動かしているのはカバではなくヒトだ。サイコミュでワケ解らんことになっている可能性が強いが、言葉が解る人間だ。
ジムが瓦礫と焼け野原に成り果てた街でこっそり近付くと、シャンブロのパイロットが何事か呪文か呪詛のように呟いている。
離れたモビルアーマーのパイロットが言ってることを聞くなど本当なら出来るはずがないのだが、欠陥品のサイコミュをシャンブロが搭載しているせいで思念やその他諸々ダダ漏れなのである。
「こ、怖ぇよこの人っ?」
と思ったが、集中して耳を澄ませて聞けば「じーく、じぉ…じーく、じょ、じーく、じょ……」
熟女スキーなヒデツグが初めて会う同嗜好の者である。危険を忘れてジムをバーニアジャンプさせてしまった。
『あんた解ってるじゃないか! その通りだよ!』
虚を突かれたのはシャンブロのパイロットであるロニ・ガーベイだ。
「連邦の量産型っ!」
ゲロビームメガ粒子砲を充填するが、放たれた光弾は斬艦ポン刀に真っ二つにされてしまった。
『おいおい、褒めてんのに何するんですよ。今「熟女」って言ってたでしょうが』
ロニは、そんなこと言っていない。「ジーク・ジオン」とは言ったが、妙齢女性のことなど一言も言った覚えはない。どうやら連邦の量産型もサイコマシンか、パイロット自体が高度なアレらしい。
「いや、そんなこと言ってないが」
「え―――」
ヒデツグ、一生の不覚である。機体ダメージで警告音が煩いことになってしまった。まぁ相手機の前に出てその搭乗員と会話できたのは大きな収穫ではあるが。
「じゃあ、いいよ。それよりそのMA、貴方の意識がダダ漏れするという重大な欠陥があるから今すぐ降りなさい」
「連邦が命令するな」
「いや機体は連邦のジムめいてるけど、俺は民間人なんで関係ないです」
でも連邦の仕事をして連邦から賞与を貰うのである。嘘は吐かないが大事な事も言わないヒデツグらしいやり方だ。
「意識だか個人情報ダダ漏れって恥ずかしいィっすよー。何人家族とか解るし今考えてる事も解っちゃうし」
「なんだと……」
ロニはシャンブロのコクピットの中で独り狼狽えた。そしていう。
「なら私が何人家族だったか言って見ろ!」
「あー、それね……」
初対面の敵パイロットの家族構成など知る筈がないのが当然だが、ライトユーザーながらヒデツグには宇宙世紀全般のメタい知識が薄く広くある。
「上に3人兄貴いるでしょ? あと両親と爺さんだな」
小説版では3人の兄貴やマハディの爺さんと共にシャンブロに乗っていた。
ロニからは「何だと……」という図星とも取れる反応が見て取れる。……というか「感じ」取れる。
「当りでしょ? あと近くに“家族”って呼べる上官がいるな」
ファットアンクルの中身の旧ザク砂のパイロットである。そろそろ連邦版三連星が来てザクを「ざくっ」としてしまうから、早くシャンブロから降ろしたい。
「なるほど。お前は正しいことを言っているな。だが父も母も連邦に殺された。投降することも赦されず殺されたんだ! サイコマシンが危険だからと言って……!」
「いやいやいや! 大丈夫っ! 生きてる! 故郷か家族の思い出深い所にいけば居るって!」
某玉よりべらぼうに命が軽い世界である。帰ったらオトンとオカンがリスポーンしているだろう。流石に寿命は駄目じゃァないかと思うから、爺さんは無理かも知れないが。
「!!!」
「………」
ヒデツグは冷や汗を感じながら、相手の反応を見守る。
「そうか。そうだな。その通りだ」
このチートな世界観を万人が共有していることに戦慄を覚えるが、どうやら解ってくれたらしい。
「あぁ、良かった。それじゃロニー………」
「?」
ロニの名を呼んだかと思ったら、そのまま止まるヒデツグを不審がるロニINシャンブロ。
「名前なんだっけ? もうちょっと長い名前でしたよね? 初対面の男が馴れ馴れしく名前を呼ぶってイカンでしょ。たしかロ‥ロ、ロロロロロロロロロロロロロロ……」
「量産型! それ激しく間違ってる!」
戦いの際に主神の名を高らかと告げる
「あぁそうだ。ロドニクスさんでしたね」
ヒデツグ……浅く広く知っているので間違えることもある。ロニは「もうそれで良いよ」と答えながらも、他人の名前をちゃんと覚えるのは社会人としては最低限のマナーなので後でそれを教えてやろうと考えサイコミュを停止した。
青から赤に変わっていくシャンブロの装甲は、ヒデツグには「ジオン驚異のメカニズム」だ。
(いつ茹でたの?)
彼は本当に驚いた。ゴテンバで育児中であるママーンの遺産という話もあるから、帰ったらママーンに聞かなくてはならない。「コレどうやって作ったの?」と。
「ま、まぁ降りて。アイスクリームでも食べに行こう」
そう言って、ヒデツグはロドニクスだと思ってるロニを外に誘う。ロニも個人情報がダダ漏れで、何時他人に言うのも恥ずかしい記憶まで漏れてしまうか判らない欠陥所品に乗っているワケにはいかない。ロニ・ガーベイという個人名こそ知られなかったようだが、長居するわけにはいかない。
コクピットハッチを開いて外に出ようとしたその時、シャンブロに搭載されているサイコミュが虫の知らせめいたものを拾い、ロニに知らせて来た。
「ん、どしたんス?」
一度開いたハッチがまた閉じるのを見て、ヒデツグは不審に思う。そしてアレタイプな直感力の高さが、彼自身に「ヤバイ、チョーヤバイ」と警告してきた。
「な、なにっ!?」
連邦版3連星、空気を読まずにとうとうやってくれた。やってくれやがった!
先程から鳴り続ける警告音の正体は、恐らくは「全身が酷い筋肉痛」である。作られてから一度も動かされたことがなかったジム任侠カスタムの各部位は人工筋肉で動く。それを使い始めた当日から、イフリートを赤道までヤクザキックで蹴り飛ばしたりジュアッグを月面まで蹴り上げたりしている。
確実に筋肉痛が原因だ。今、気付いたが、ジムの脚部は産まれたての馬か鹿みたいにプルプルしている。シャンブロがゲロビを充填している前でこれは拙すぎる。
「や、やばい! 二次流キューティーエスケープ!」
二次元覇王流の緊急エスケープが発動してジムはゲロビを紙一重で回避。
回避したのだが、絵面的にキツ過ぎるので踵が吹っ飛んだ。キューティーエスケープが問題なく使用できるのは、カプルたんかアッガイかGアルケインやノーベルガンダムである。ヤクザのジムには無理だった。グーン? 無理じゃね?
「だ、大丈夫っ。ヨンム・カークスは地元に帰ってるから!」
この世界では、そういうことになっている。
「なに!?」
「前線基地か、中継基地かも知れんけど」
とりあえず、セーブポイント的な場所に帰ってるのである。
「そうだったな。すまなかった」
まったくだよ…と、言おうと思ったが、仕事とは面白いものではないのが常なので辞めておいた。
さて、と、ヒデツグのジムは踵が吹き飛んだ方の片足を庇いつつも立ち直る。アイスクリームという気分でもなくなったし、そもそもズタズタにされた街で営業を続けているアイスクリーム屋があるとも思えない。あったら勲章ものである。
「それじゃ早く降りて。さっきみたいなのは御免だから早く」
ヒデツグの言葉の中に若干ながら怒気が混じるのを、ヒデツグ自身もロニも感じた。交戦の意志がないという風を見せ、いきなりゲロビを撃たれれば誰だって怒る。
ロニは手早くシャンブロから降り、トリントンの大地を踏みしめた。
ちなみにゲロビとは、MSやMAの頭部と目される部分から発射されるゲロのようなビームのこと全般である。
すると、上空からジムやシャンブロに接近する機体があった。
「今更。上からだと!?」
黒ジムは踵の損傷を耐えつつ、上空を見る。
すると黒い機体を確認。バーザムか……と思ってよく見りゃガンダムだ!?
「バンシーお前は来ンのかい!」
白い方が来ないから黒いのも来ないと思っていたが、黒いのは呼んでもいないのに来た。
バンシーから放たれた赤い光線が、無人となっているシャンブロの頭部を斬り落とす。ロドニクスを降ろしておいて正解だったと感じるヒデツグの前に、黒いガンダムが降り立った。
「マーセナス少尉、お前それ乗るの早過ぎだろ!」
この機体は最終話でリディ・マーセナスが乗っていた。今乗ってるのもリディだろうなぁ…くらいに思ったヒデツグだが
『ガンダムはどうした!?』
反って来たのは女の声色。「ガンダムって、お前、そこに居るやないかい」というところだが、この時のパイロットはマリーダ・クルス……プル・トゥエルブであり、ヒデツグが第一次ネオジオン戦争の時に保護した師走だった。
この時、ヒデツグは思い出した。
思い出したというか、夢の中の設定的な物を理解した。
他の姉妹は睦月、如月、弥生、卯月、皐月、水無月、文月、葉月、長月、神無月、霜月、そして師走である。個人の名前として使い難い名の子もいるが、縮めたり別の言語を足して今日まで上手くやっている。
霜月ちゃんは略してもシモネタみたいで困ったが、最近聞いた所だろボーイフレンドらしき少年と商業区のラブホに出入りしいてるそうだから悩みは少ないだろう。
師走ちゃんは一番ヒデツグに懐いていたお兄ちゃんっ子だったが、仕事と3人……いや、今は4人の妻の相手に忙しく、構ってる時間がなかった。
それで「こんなの人の名前じゃねぇー!」とゴテンバを家出したに違いない。
『ガンダムは何処だ!?』
どうやら悪い人に再強化されてしまったらしい。
『ガンダム、居ないよ。今日はもう来ないんじゃないかな』
LA+プログラムで次の座標を見なくて良いのか? と思うところだが、ヒデツグや袖付きが来るより早く来ていた可能性もある。
『さぁ、もう帰ろう。帰ってアイスクリーム食べよう』
ロドニクスはカークスと一緒に故郷で自分の両親と兄弟を探すとして、ヒデツグは人妻と赤子をゴテンバにお持ち帰り……とも思たが、死なない世界なので人妻が未亡人になっている可能性は著しく低い。
とりあえず、プル・トゥエルブこと師走をゴテンバに返さなくてはならない。それから新しい名前を考えよう。アイダも褐色さんも心配している。
『ほら、帰ろう』
師走INバンシーの手を握り、引っ張る。
『いや、私は……』
『アイスクリームあるから。アイスをサンデーにして良いから』
師走という少女、アイスクリームが好きだった筈だ。ミ○ヤサイダーに浮かべるのは至高と言っていた。アイスで餌付けして再強化からも解くというのが、ヒデツグの作戦である。
『ガ、ガンダム!?』
何を言い始めるのかと思えば、師走は何か別の物をガンダムと見紛ったようだ。
『ガンダム! こんな所にいたかッ!』
よりにもよって、ヒデツグの黒ジムをガンダムだと思っているようだ。師走はバンシーの腕を掴んでいたジムアームを振り払うと退てアームドアーマーを向けてくる。
『ガンダムじゃないよ。黒いし、桜吹雪背負ってるし、ジムって量産型の特殊タイプだよ』
すると師走ちゃん、『量産型も敵ィ!!』なぞとお怒りで、先程の赤い閃光で黒ジムを真っ二つにした。
「アエエー! ナンデ!」
そんなことをヒデツグは言うが、まぁこうなっちゃ仕方ない。攻撃を受けたブシドーソウルが暴走して、ヒデツグは辞世の句を読む暇もなかった。
「サヨナラ!」
その言葉を最後に、黒ジム武士カスタムは爆発飛散。
粉々になったのである。
続きは静岡から帰る時にやります。
要らんケモフレ要素出しましたが、序盤のジャパリマンだけでした。
ケモフレの2期ですが、たつき監督もヤオヨロズも関わらなくなったケモフレは2回に一回のペースで爆発落ちやらかします。
UC版夢戦はそんなケモフレを予想して書いちゃいます。