あとは……特に言うことねーぜ。
―追記―
特に言うことねーぜ……とは言ったが、
言い忘れてました。
当方、庵パンはZZは序盤6話以降ほぼ未視聴です。ホントすんません。
「まさかバグレ隊がこの時代から存在したとは」
ヒデツグは後ろ手に縛られ、その直ぐ脇にはコヤスも同様に縛られていた。
「我々ハグレ隊は地球宇連邦に活を入れるために活動している」
褐色銀髪巨乳さんはバグレ隊の工作員だったようだ。というのも、バグレ隊は地球連邦の組織ながら規模は極小。モビルスーツのパイロットになる人間がいないのである。
パイロットが出来るのは、褐色巨乳さんが唯一と言ってよい。だが容姿端麗な彼女は、敢えてパイロットではなく工作員となった。
その頃には、地球圏の各地で荒稼ぎしていたヒデツグらにハニートラップを仕掛ける為である。
メールシュトローム作戦の際、見た限りで資金が潤沢そうなティターンズの旗艦となったジュピトリスに、元ティターンズ軍属のヒデツグが忍び込むのは十分に予想出来ることだった。
「うん、まあね。やられちゃったね」
結局のところ、銃で脅されて制圧されたわけだが、ハニートラップの最悪な結末よりこの方が余程良いかも知れない。
「というか、バグレ隊が我々に何用ですか? 親方の地球連邦にでも言われて捕縛ですか?」
「先程から気になったんだが、我々はハグレ隊だ」
ハグレ隊は地球連邦の独立愚連隊らしい。泣く子も黙るハグレ隊とか、正義の使徒とか、ちょっとというか、だいぶ痛い連中だ。
いや、褐色巨乳さんはそんな意見に醒めた目だから、痛いのは「ハグレ隊」ということを主張したオッサンだけかも知れない。
まぁ褐色さんも任務の為とは言え、初めて会った男と何の抵抗もなく濃厚セックスをして、ちょっと普通じゃないのだが。
それを言ってしまえばヒデツグも普通じゃないのだが、褐色さんにディープキスされてそのまま何か盛られたらしいし。やはり恐るべしハニートラップの熟練者である褐色さんがちょっと普通ではないっぽい。
男と女が戦った場合、生き残るのは女だろう。
さておき、ヒデツグとコヤスをゲットして彼等は何をしたいのかと言うと、地球から宇宙に移ったネオ・ジオン本隊の撃滅である。
「それ、私達だけでやれと?」
スペースコロニー・ゴテンバに残っていた筈のアイダも捕縛され、一時ヒデツグ達と同じ場所に監禁された。
チャンスさえあれば将来を誓い合った仲である女に、怖い思いさせたことをヒデツグは非常に申し訳なく思う。
「デラーズ紛争時にスペースコロニー一基を吹き飛ばした貴様だ。やって出来ないことは無いだろう」
それは奇跡でも何でもなく、宇宙空間で搭乗するモビルスーツ一機を中破させれば出来ることだが、都市やコロニーを占拠するネオ・ジオン制圧ともなると状況が変わってくる。
「貴方は、私にティターンズと同じことをさせようと言うのですか?」
「いや、その辺は頑張りゃどうにかなるだろ……」
無責任な言いように、ヒデツグは閉口する。
「や、もう‥‥だからさっ、民間人狙えって言うんじゃないんだからっ。ネオ・ジオンの戦艦とかモビルスーツだけ墜していきゃなんとかなるだろ。そうだろォ!?」
オッサンの真面目モード……むしろ筆者の神経が疲弊したらしい。仕方ないのでヒデツグも攻撃するのは敵の戦力や軍事施設に限定して、報酬の話に切り替えた。
ハグレ隊自体は弱小組織でも、そのバックにあるのはエゥーゴやカラバと同じ強大なものだと睨んだのだ。命を懸けるのにタダ働きというのは許さない。
「地球圏にある全手配書撤回と、ゴテンバ・コロニーの即時完成。これでどうだ?」
「良し乗った!」
オッサンとヒデツグは熱く握手を交わしたのだった。
* * * * * *
地球連邦の独立紅蓮隊を自称するハグレ隊とヒデツグは、かつてジオンが使っていたキャルフォルニアの宇宙船発射基地に向かう。
本来なら地球連邦が接収してそのまま彼らの所有地の筈だが、ハグレ隊は勝手に使っているらしい。
「やってることが俺達と大差ねーじゃねえですか」
コヤスは言うが、ヒデツグは「父親の車を勝手に乗り回すドラ息子」に例えて納得してしまった。
なにせ、隊旗に描かれたエンブレムは炎を吐くドラゴンだ。
ドラ息子に例えられる覚悟があると見受けられる。
そこで待っていたのは打ち上げロケットと、その上部に載せられたMSM-04、アッガイとそれを包むように纏い付くアームズユニットだ。
ガンダムシリーズ1、2を争う萌えMSである。ちなみに萌えMSとしてアッガイと争っているのはイングレッサ・ミリシャの主力機であるカプルでヒデツグもカプル派である。
グーン? 知らんな。
アッガイは4門のバルカン砲の他、ミサイル、クロ―、メガ粒子砲と幅広い武装を持ち、ザクIIから流用したジェネレーターを2基搭載、他の水陸両用MSと比べて出力が低く片肺起動のステルス状態で機動が可能だ。
だが宇宙空間の適性がない水陸用MSである。
そのことをハグレ隊リーダーのオッサンにちゃんと言っておかなくては。宇宙は水中じゃないんだぞと。
だがその時、ヒデツグは少しだけ懐かしい顔を見た。現在はジムに装備させている燕返しを製作したオッサンである。ハグレ隊のオッサンと紛らわしいので、こちらは「親父様」と呼称しよう。
「あれー、おじさん、こんな所で何やってんの? おじさんも捕まった?」
この親父様、前職はジオンの技術士官であった筈だ。
「あぁ、あんたか。久しぶりだな」
親父様は片腕を挙げてヒデツグに答える。
「オレぁジュアッグ一年分を先に支払われてな」
ジュアッグもジオンの両生類型MSだったと思うが、それが一年分とはどういうことなのか。
まさか食材? 高級食材なの? っていうか食べれるの?
「ニワ・ヒデツグ。先程ネオ・ジオンで内紛があった」
ハグレのオッサンが来るなり、ヒデツグにそう告げる。決起したのはグレミー・トトとか言うヤツらしい。
「貴様は宇宙に上がった後、先ずグレミー派ネオ・ジオンを撃滅しろ」
最初から外交的解決という手段はないらしい。この組織、要注意だなと思ったりもする。
「あの、ハマーン・カーンのネオ・ジオンも攻撃目標ですよね。報酬は一緒ですか?」
「手間賃など色を付けるこてはあろうが、基本は変わらん」
このオッサンの狡さがチラ見えする。
「そうですか。ちゃんと報酬を支払って頂ければ私もしっかり仕事してくるんですけどね。そうでないなら間違えてフレンドファイアとか……。まぁしっかり報酬を払って頂ければ大丈夫ですが」
既にコヤスの姿がこの場に無い。約束を反故にするならハグレ隊は疎か地球連邦もタダじゃ済まないと脅しているのだ。
「……解った。報酬の支払いは地球連邦が保証する」
ここに来てハグレ隊は父親の小切手を切ってきた。正にドラ息子。
「では早速コア3のグレミー・トト軍を撃滅してもらおう」
「それじゃ別の機体を……。アッガイで空間戦闘しろとか流石に無理ですから」
ヒデツグとしてはジムカスタムとかジム改とか、ジムキャノンⅡが欲しい。ネモは……名前がホモっぽいから別の機体で…サーセン。
「いや、アッガイ行けるよ」
「宇宙も水中も似たようなもんだろ」
このオッサン、遂に言いやがった。親父様もジオン水泳部押しである。そんなにアガーイが好きかァ!?
「ほらほら、どうした」
「いやイイって!」
「逝ける逝ける」
「別の機体でやらせて!」
ジム・ガンが使えなくても、ギャプランとかの機体でやらせて欲しい。ホント、マジで。
アームドベースに入ったアッガイは、その顔からして蛸壺から顔を出す蛸にしか見えない。宇宙での戦闘が出来るのかという前に、動くのかコレ?
「エース級の働きをする男がごちゃごちゃと煩いっ!」
そう言ったオッサンはヒデツグをアッガイの操縦席にブン投げた。ヒデツグには悪夢でしかないが、600mは飛んだ。
宮廷の外まで象をブン投げるブッダの如き投擲力である。五輪の投擲種目に出れば必ず金メダリストだろう。
「はい、ポチっとな。行ってらー」
親父様が何やら赤いボタンを押すと、ヒデツグが乗ったというか入ったアッガイロケットは大空に打ち上がっていく。
「このヤロー! これで働けるかァー!」
アッガイのコクピットから、お米粒より小さくなってくオッサンと親父様に「ウチのチームを舐めるな」と敵愾心を高ませるヒデツグである。
* * * * * *
「チクショウメー! 行先も決まっちゃってるし!」
地球連邦政府の高官はダブリンを抜けだし、今現在地球連邦政府というのは機能していない。次あたりラサにでも来るかな? と、(なぜか)考えたヒデツグはチベットなり中国大陸をペンペン草一本生えない死の大地に変えようかとも思ったが、ハグレ隊の連中は保険を掛けてアッガイとアームドベースの行先を固定していた。
まぁルール無用の残虐ファイトしないで良いのだが、溜飲が下がらない。
そこでコヤスに通信を入れて、地球連邦政府が本部を置きそうな場所をリストアップしてもらうことにした。幸いにして周辺のミノフスキー濃度は、強風が吹いた翌日の朝のようにスッキリしている。
携帯端末でコヤスに連絡を入れると、彼はすぐに応対した。
『もし、こちらオダ・コヤス。どちら様でしょうか』
特徴的な電話応対は、彼の前職からの癖だ。
「あ、コヤス?ちょっと地球連邦政府が次に本部を置きそうなところをググって欲しいんだけど」
『中尉っスか? すいません、俺今動けないっス』
「ん? 今なにやってんの?」
実際のところ、部下が何をやっていようと構わないのだが、褐色さんのような連邦の息の掛かった者がチームに潜り混んでいたのだ。これ以上の裏切りは困る。
褐色さんは裏切りでなく、元からそれが仕事だったのだが。
『モビルアーマーでコパイやってるから無理っす』
「そりゃ奇遇だな。私も今はアッガイがMAっぽくなったヤツに乗ってる」
『アガーイ、ここまで偶然が続くとはビックリっすな。俺も凄く似たような状況』
キャルホルニアの基地で、コヤスは早々いなくなっていたが何処に行っていたのだろうか……? ヒデツグには当然そう思う。
「コヤス、お前さ。今どこ居る?」
『あー、さっきまでキャルホルニアの基地に居たんですけど、そろそろ宇宙っす』
思いのほか、物凄く近くに居たようだ。
* * * * * *
コンソールを操作して機体情報を見てみると、このアッガイにくっ付いてコヤスが搭乗しているアームドベースが「オクトパス」という名前だと言うことが解った。
「武装がテンタクルスアーム8本て……ホントにタコだな」
しかもアームドベースに飛び道具は装備されていない。遠距離攻撃はアッガイ本体に全て集約されている。
『タコ八郎のふいごみたいな口からフォトンマットリングが出せるようですよ』
タコ八郎はオクトパスとコアユニットのアッガイがドッキングした時の本体の名称だが、酷いネーミングセンスである。
だがジュアッグ一年分を報酬としてもらった親父様の技術力は凄かった。フォトンマットリングって富野の御代でも別作品の武装だろうアナタ。
「うむ、これなら行けるな」
親父様は変態技術者であったが、ヒデツグの戦法としては「なにを今更」である。機体の形式番号はMS-04Rとでも言うのかも知れない。気になるのはアッガイの全備重量が129tなのに対し、この「タコ八郎」全備重量が129.3t。
「DOOORAEMOOOOOOOOOOOOOOOON!?」
なのである。
8本の触手は段ボールかプラスチックで作ってるんじゃないかと思ってしまう。このことは300kgに乗っているコヤスには黙っておこう。聞いたら怖がるし。
「ところでコヤスさ。さっき褐色さんとスケベした時にちゃんとゴム使った?」
褐色さんとコヤスはアマルフィのモーテルで、バックからギシアンしていた。隠して物を言い過ぎ? ならば後体位でセックスしていたと言おう。
『あぁ、アレすか? 最初に褐色さんからベロチューされて、後は何がなんだか……』
ジュピトリス内のヒデツグと同じ経験したらしい。褐色さん、貴方は魔女か何かですか?
「ゴム使ったかも憶えてないのか……これは」
『中尉、俺どうしよ』
「親父になれば良いと思うよ」
『え~っ。任務の為とは言え、誰とでも寝る女はちょっと……』
「それは解らないでもないな」
解らないでもないのだが、面白そうだから暫く見ておこう。
「ん?」
『どうしたっすか?』
「壁になる……という程ではないが、何か来てるな」
タコ八郎は重力を振り切り、ランデブーポイントに達している。アッガイの装甲越しの暗黒の彼方に、ヒデツグは何者かの意思を感じた。
『おぉ、ホントだスゲェ。月の方向に反応二つ。これは2基のアクティブカノン装備したキュビレイMk=Ⅱっすわ』
レーダーか何かを見て解ったのかも知れないが、この場合は解る。
「コヤス、お前の方がスゴいよ」
* * * * * *
タコ八郎のふいごみたいな口から「ぽわっ」と、フォトンマットリングが発生し、宇宙空間にパワーゲートの元を作りだす。その広がったリングに八郎自体が突っ込み、パワーゲートを潜って出力を上げ、コヤスが妙に気取って「キュビレイ」と呼ぶAMX-004-X、キュベレイがファンネルを射出する隙を与えず触手……もといテンタクルロッドで絡めとってしまった。
原理?
いいんだよ! そんな細けぇこたぁ!
「宇宙の……タコっ?」
プルシリーズの彼女たちは現物の蛸を知るほど生きてないし、学ぶ機会もなかった。だがこの瞬間、蛸は宇宙に棲む危険生物だということを認識する。
「は、放せ!」
宇宙生物に言葉が解るか不明だが、プルCとプルDは咄嗟に機体のパワーを上げ、拘束を解こうと抵抗し続けている。
しかしテンタクルロッドには電撃で敵機のエネルギーを奪い、拡散させる攻撃方法がある。パイロットを殺さず
エロ同人誌みたいに!
「えっ、なんか妙に若くね……?」
開きっぱなしの接触回線か強化人間的なナ
電撃に苦しむ彼女達の声は、正に女子○学生か女子○学生。ハマーンかグレミーのトトちゃ、コレどういうことだってばよ!?
「なんでエレメンタリィかジュニアハイのスチューデンッが戦場にいるのか!?」
『WB隊とかそんな感じでしたよ』
「普通に答えてんじゃない! 駄目だろそういうの!」
慌てて電撃を停止するニワ・ヒデツグ。とある理由で精神的なアレが出張中であるが、生まれも育ちも法治国家である。人権には少々煩い。
「わ、私の中に入って来るなぁ!」
プルCの言ったことは、ニュータイプ的にアレな意味の精神的アレなのだが、直近でアレに覚醒してアレになったヒデツグには良く解らなかった。
「!! ……児童・生徒がなんと卑猥なッ」
全力で曲解したヒデツグ……というよりアッガイの教育型コンピューターはテンタクルスロッドを二機のキュベレイのスカート内部に滑り込ませる。
アクティブビームカノン4基を圧し折っていた触手は、ファンネルをごっそり破壊した。
「あ‥アァっ! やめ、やめろっ」
「ここか? ここがエエんか?」
『憲兵さんこっちです!』
「今のアッガイさんのセリフだから」
妙なスイッチが入ったアッガイのテンタクルスロッドがキュベレイの(人間で言えば)恥骨(に当たる)部分をまさぐる。
「も、もうやめろおぉ……(ビクンビクン)」
キュベレイ内で息も絶え絶えになる○学生くらいの二人の少女の意識に触れ、ヒデツグは一歩も二歩も精神的に退いてしまった。
「げぇ……このアッガイさん、酷い性犯罪者だ」
キュベレイに搭乗している二人の(ナ
『MPさぁぁん!!』
ここに変態がいます! というコヤスの叫びは漆黒の宇宙に轟いた。
アッガイのCVはアカハナさんです。