※この作品はR-18です。

ガンダムビルドファイターズ OB   作:庵パン

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前回、ゴットンが駆け落ちした相手のことを間違えてました。
まぁヒデツグはガンダム知識が宇宙世紀百年代とジムくらいしかないのでご勘弁を。


物欲戦士再びから1月4日

宇宙を泳ぐアッガイさん仕様に慣れたヒデツグは、慣れ過ぎて鼻唄なぞ歌っていた。

水中だと一声発するだけでもソナーに探知されて絶対に拙いことなのだが、ここは宇宙。ミノフスキー粒子がたっぷり濃厚に存在するとはいえ、宇宙だから物理的法則すら無視するHi-アッガイには脆すぎる壁である。

「とーべとべーハァッテー、ミツバチハッテ~」

ハッテとは一年戦争の初戦で壊滅したサイド2の名称だが、正しい歌詞を歌うのも色々な理由で憚られた。それはさておき当方、サイド2がハッテの名で呼ばれたことを一度として聞いたことがない。ご存知の方情報求む。

因みにこのハッテ、ザンスカ―ル帝国発祥の地でもある。

「あ、養蜂もやろうか」

なぞと気楽に呟きつつバタ足に平泳ぎを混ぜた泳法でコア3に到達。侵入すると坑道のような道が広がっていた。

ここからは地面もあるので、アッガイ=サンもファンシーパワーオフでザクジェネレーター片肺のみのステルス機動で進むことが出来る。

片肺機動とは言え、工学迷彩でもないしパッシブソナーのような物に感知されないのか、というところだが、多少は目標を処理する前の交戦は覚悟の上である。

このアッガイ=サン、操縦性は慣れ親しんだアームレイカー方式だし、武装変更には音声認識を用いて手早い上にスパロボっぽい。

一応、コンソールを操作して武装変更も出来るのが、命を預ける上での確実性も担保されている。

緊急脱出に類する機構は無いが、被弾しなければ此れ以上のモビルスーツは中々ない。

「あの親父様、こっちでスカウトするかな」

ゴテンバ防衛用にジム系のモビルスーツを魔改造してもおう。そんな思考がヒデツグの頭に浮かんだ。

兎にも角にもここは敵地。元はジオン機のアッガイとはいっても、コア3は宇宙。アッガイが存在する筈がないし、しかもそれが機動状態にある。

何より、識別信号が連邦軍のソレである。

これは、アッガイらしくスニーキングミッションせざるを得ない。

 

 

*  *  *                       *  *  *

 

 

元々スニーキングミッション用に開発されたと言って良いアッガイは、ヌルヌル滑り込むように動いてコア3中核まで到達することは容易だった。

しかし、そこにはグレミー軍の戦闘員一人居ない。

ハマーン軍や連邦の一部と天下分け目の大一番ともなれば戦力は全て前線に出ているのであろうが、ヒデツグにはその状況が民族の存亡を掛けた戦いのように思えて同情すらした。

まぁ、少なくともプルの姉妹は生存しているから、これ以上戦おうという連中に、気の毒だが戦士の逝く冥府に行ってもらおうとも考える。

 

…………と思ったがこの世界、死んだと思いきやリスポーンする世界である。

遠慮なくアッガイファイトして良い。

そう考えて坑道を戻ること暫し、ヒデツグは漸く目標であるラスボスを見つけた。

全高にして40メートル弱もの巨体を誇るモビルスーツ、複数のメガ粒子砲発射口を持ち、Iフィールドジェネレーターと30機のファンネルを所有するチートモビルスーツ、NZ-000クインマンサ。

ヒデツグに(どういう訳か)備わっている予備知識では、ニュータイプか強化人間でなければ操縦できない機体だ。

既にプル姉妹の十二人はベスプッチで保護している。グレミ―派のネオ・ジオンには、どれほどニュータイプ兵士が存在するのか……。

ヒデツグは途方に暮れるが、前にコヤスに言っていたことを思い出す。

「これは一応小説版」

ならばグレミ―・トトがパイロットと考えて良い。彼奴(きゃつ)めは小説版では一応ニュータイプだったハズだ。

まぁグレミ―の設定については諸説存在し、ガノタですらジムのスプレーガンの仕様並みに訳が解らないのだが、ここは小説版で一択しようと思う。

去年までママっ子マザコン野郎に、モビルスーツのガタイで負けているからと言ってモビルスーツ戦で負けるのか?

否! 断じて否!!

高校時から少しずつモビルスーツを動かして、今ではベテランの領域に入るヒデツグはクインマンサごとき俄か造り機体に負けるという気はなかった。

なにせ、今現在搭乗しているのはアッガイ=サンである。記憶の中ではハイドラやサイコガンダムMk-Ⅲですら倒してきた機体だ。

クインマンサに負ける筈がない。

「フォァアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」

→キー二回連続押しでダッシュ。回頭前に密着すると□キーの弱パンチ五回と→↓→△の強のアッガイジャンプアッパーで8コンボ!

更に↓→△でアッガイマシンガンで与ダメージ増し増し!

「って、マシンガンっ……だと?」

ヒデツグは考える。このアッガイ、知ってるのと違う、と。

まぁ、巧くやりゃぁビグ・ザムでも普通に倒せる仕様だし、特に深いことは考えずに→↓←○のアッガイドリルクロ―でクインマンサの脛に穴を空ける。

この大きすぎるサンドバッグに、ほんのちょっぴり罪悪感を抱きそうだが、敵の巨大モビルスーツが黙って攻撃を受け続けている訳がなかった。

アッガイに向き直るとダブルエルボーを敢行してくる。この攻撃、避けられると隙がとっても大きいのだが、パイロットはクインマンサ初経験か?

バックスウェーで避けたアッガイが左方に飛び退き、建造物の陰に隠れる。パイロットがグレミ―なら、コクピットが存在する頭部を潰すのは拙い。死亡確認が出来なくなってしまう。

まぁリスポーンする世界なのだが。

 

 

*  *  *                       *  *  *

 

 

グレミー・トトが操縦するクインマンサは、アッガイを捉えることが中々出来なかった。ミノフスキー粒子散布下の上に相手はステルス製のモビルスーツだ。しかも搭乗員はベテランとも言え、ついさっきアレに覚醒したっぽいヒデツグである。

アクロバティックな機動でクインマンサの外部カメラをブチ壊し、死角からヂグヂグとアイアンネイルで侵食。隙を見てのメガ粒子砲発射口を潰すのも欠かさない。

だが、視界の大部分を奪われたクインマンサは二本の大型ビームサーベルを無茶苦茶に振り回す。

今のヒデツグのように、一度はグレミ―の姿を確認しなければならない者にとっては、無手勝(むてかつ)流の相手は脅威だ。

ちなみに無手勝流の語源は、戦国時代の塚原卜伝という剣客が琵琶湖の矢橋(やばせ)の渡しの船中で乱暴な武士に真剣勝負を挑まれた際、相手をだまして小島に上がらせ、自分はそのまま船を出して「戦わずして勝つのが無手勝流だ」と言って血気の勇を戒めたという故事が元である。

とりあえず「自分勝手にやること。また、そのやり方。自己流」という意味もあるから今の用法は問題は無い。

そのうち、一筋の斬撃がアッガイを捉える。

“カキーン”という音はビームコーティングが抗力を発揮した音か、はたまたアッガイをボールにビームサーベルというバットで野球した音か……

まぁ中のヒデツグは思う。

「このアッガイ凄いよ! 流石ジオン水泳部の妹!」

何処ぞの半島の下半分みたいなことを言ったが、某御大将の言い回しのパロである。決して半島は関係ない。

「とりあえず死ねェー!」

アレ的なサイキックで覆い隠すように、殺気に満ちた言葉でヒデツグはアッガイ=サンの最終奥義を発動させた。コマンドは↓→↓→P。アッガイローリングマキシマムである。

90t越えのアッガイが高速でんぐり返しで転がる脅威のメガスペシャルアタックだ。2~3回程超硬スチール合金の塊に蹂躙されたクインマンサはK,Oである。

と、思ったらクインマンサの頭部から中身が出てきた。それは道化……まさしくピエロ野郎!

ジオンの偉い人はこういう格好好きである。そして、まさしくその人影こそがグレミ―・トトであった。

「…………“龍飛”でバウと読ませるの無理あり過ぎィー!」

「アバー!」

その人影をアッガイの105mmヘッドバルカンで吹き飛ばす。グレミ―の姿はガンカメラで確り撮った。

これで任務の半分は終わりだ。

「スッキリしたぜ」

中学まで日本在住だったヒデツグは、あの適当で無理のあり過ぎる当て字が余程気に入らなかったらしい。ヒデツグ的に「めちゃ許せんよなァーッ!」である。

グレミーを討った後はハマーンを討たねばならない。

公(おおやけ)にはアクシズとティターンズの会談でゼダンの門を訪れていたジャミトフに腹パンしたという烈女だ。

ただ、当時からティターンズに侵入してちょいちょい物資を頂いていたヒデツグが知る所では、木星帰りの黒柳徹子ヘアに会談中のアクシズ船籍の戦艦・グワダンごと腹パンされたらしい。

目標はコア3の外であろうが、先程まで目と鼻の先で戦闘をやっていたのだし近くに居る可能性がある。

最高指揮官自ら戦闘に参加って有り得るのかよ……

……というところだが、ガンダム世界だと問題なく普通にある。

それが普通。

 

 

*  *  *                       *  *  *

 

 

宇宙世紀的なアレの素養が開花しつつあるヒデツグは、プル(の中の多分師走ちゃん)の導きで、アクシズにぶつけられたモウサ地表に向かう。

方向感覚が狂う宇宙に適応したというアレな人類が備え持つアレなレーダー的なアレは便利である。

ヒデツグ自身、ティターンズで強化処置を受けていたが、腹立たしいだけかと思っていただけだった。まさか、このタイミングでアレになるとは思いもしなかったのである。

「うーむ、キモい」

戦場跡である宇宙を泳ぐアッガイの中のヒデツグは呟く。

残存思念? ただの宇宙酔いですよ。

アレに覚醒した今頃、宇宙酔いになどなる筈もないのだが、先日、休暇に入ったところをハグレに強襲されてからそのまま働き続けている。やはり働き過ぎが原因だろう。

「あ、いた」

時速1600kmで宇宙遊泳するアッガイは、漸く二つのモビルスーツの機影をガンカメラ内に収めた。一機はヒデツグが知る物よりゴツくなっているが、MSZ-010S、ダブルゼータガンダムというヤツだ。

もう一機の白いヤツは……

「蛾っぽいヤツ……キュベレイか!」

目標である。フルアーマーZZが戦いを終える前で良かったと、物欲戦士は心から思う。

「退け。ダブルゼータ! 14歳が戦争なんてしちゃいけないんだぞ!」

相変わらずたっぷり濃厚ミノフスキー粒子なので、早速アレな能力でZZのパイロットに語り掛ける。

「えっ、オジさん誰? っていうかアッガイで空間戦で無理あるでしょう」

「故あって連邦の一部に協力せざるを得ない一般人だがバトルマスター仕様のアッガイだ。後は大人に任せて14歳はカエレ!」

ZZパイロットのジュドー・アーシタ。つい最近まで13歳だった筈だ。ググったらそんな結果が出てきた。

「野良犬が! 姦(かしま)しいな、俗物が!」

なにやらご立腹のハマーンが、キュベレイから20基ものファンネルが放射状に射出され、アッガイを襲う。

「アッガイに本気出してんじゃないよッ!」

キュベレイ一機が保有するファンネルは公式では10基だった筈。まぁ10基以上あるよなぁ……と普段から思っていたけど、20基も収納していたとはニトリも驚きの収納能力である。

女ってドコにナニを隠すか解らんなぁ……と思いながら最後のメガスペシャルアタックを発動。発動しながらも、ハマーンの意識がヒデツグに流れ込んできた。

「とりあえずアッガイフィンガーソード! 面! 篭手! 胴! 逆胴! 受け流しィー!」

ベテランともなれば当たる弾と当たらない弾は解る。移動砲台とも言えるファンネルは当たる弾しか発射しないので、発射されたビームごと全てのファンネルを叩き斬った。

強化人間は強化人間でもGガン的強化人間になりつつあるヒデツグが搭乗するアッガイを前に、さしものハマーンも唖然とした。そのハマーンの意識を受け取ったヒデツグも、ネオ・ジオントップの女がこれまでロクな男との接点が無いのと、彼女自身の難点を知った。

「あのシャア・アズナブルがロリコンなのは有名だったけど、まさかマザコンでもあったとは」

年下の女に母性を求めてしまうものなのであろうか? アイダと交際していて、閨で甘えてしまうようなことがあったがソレだろうか? ヒデツグには良く解らない。

「あぁ、あとカミーユは難しい年齢だよ。よくキレる17歳だし。同類だと思ってスカウトするのは間違いだよ」

「貴様! それ以上口を開くなッ」

口は開かずにアレ的なテレパシーみたいな感じなのだが、それはハマーンにとって日記を朗読されるような苦痛であった。

まぁ仕方ないよね。宇宙世紀的な新人類だし。

「でもだからといってジュド―を篭絡しようとするのも間違ってるよ。マシュマー辺りなら100回は落ちるだろうけどさ。しかもあの少年はつい最近まで13歳だったんだし」

「ヒトの中に土足で入り込んで未だ語るかッ!」

ヒトの中? 人のとな? どこの人? この場にはハマーンとヒデツグしかいない。ジュド―が後退したのもファンネルを全機撃墜してからだ。彼はさっさと後方のネェル・アーガマか何かに後退していったっぽい。

するとヒトとはハマーン自身のことだと解る。

「いや、会ったばかりの女性に中出しとか、エロ漫画じゃあるまいしするワケが……」

無かったとも言えない。ジュピトリス内でも褐色さんが正にその犯歴である。

「…………まぁそんなことは今後一切無いかと。っていうかアンタもアレなんだから私の意識が流れたでしょう! お相子でしょうが!」

「口が減らないな。俗物!」

ちょっとコイツぁお話にならない。しかしこのハマーン中々の美女である。SD版では何故かバニガで中々に可愛かった。難点の一つとしてピンクのおかっぱ頭が挙げられるが。

「懲りずに私の中に入ってくるか!」

「いや、そんなことはない」

挿れたくないかと聞かれれば、「挿れ」たい。

しかし非プライベートの場でハマーンの言うことは性的過ぎる。ピンクは淫乱というやつか。

いや、アイダは赤毛に近いが光の当たり具合ではピンクに見える。ならばハマーンがド淫乱というべきか。

きっとサダラーンの艦橋内では

「そこの俗物君、悪いが私の女の部分が疼いて苦しいのだが、ちょっと搾って貰えないか?」

とか言ってたに違いない。クッソ、エロい!

「くっ、この俗物汚らわしい……! そんなに死にたいか!?」

「え、アレタイプって他人の表層心理まで読めるの?」

ハマーンの最も難点と言えることは自分が興味を持った人間には当人の意思を無視してどこまでも執着するが、逆に自分が他人から興味を持たれると我意に固執して頭からはねつけるという面倒な性格である。

本当に面倒臭い女だ。この難点のせいで先程もジュド―から思いっきりフラれてたの違いない。

8歳も年下の男を誘い、尚且つフラれるなどということは某妙高型も達成していない……と、思う。

まぁ基本美女だから、萌えポイントとしては高い。とりあえず「かわいい」である。

「大体ハマーン! お前には他にも言いたいことがあるぞ! そんな性格だから作らなくても良い敵を作るんだおろぉが! ネオ・ジオンを割っちゃったのもその性格が災いしちゃったんだろーがぁーっ!?」

乱射されるビームガンを泳ぎで避けたりシャイニング・F・ソードで掻き消したりしながらヒデツグは広いとは言えないコクピットの中で叫ぶ。

その思念はヒデツグの「諦めない男」としての意識をハマーンに見せるものであり、また、強い精神を持った解り易いヒデツグという男をハマーンに魅せるものであった。

「っ! 貴様は何故戦う!」

ビームガンで牽制射撃をしながら、後退していくキュベレイ。今更戦う理由など聞かれるとは思わなかったヒデツグだが、答えは明確であった。

「農業型コロニー造るためだよ! アンタらが飯を粗末にするから必要なの!」

ハマーンがビームガンを当てる気がないのは、射線で解る。それでもアッガイのアイアンネイルはキュベレイの頭を潰すように包み込んだ。

そこに振り上げられるビームサーベル。アッガイのレスポンスは速く、この行動は見通され、アイアンネイルを引き振り上げたサーベルを発生させた腕を強かに蹴り飛ばした。

「ならば私と来い!」

何故“ならば”なのかサッパリだが、ハマーンの中でヒデツグは興味の対象となったようだ。

「いや、アンタが来いよ。ネオ・ジオン畳んでからさ」

「なに!?」

「敵を作りまくる性格のままは勘弁だけど、22歳なら私が無職になったのと同じ年齢だし、まだやり直せるよ」

「地球の愚民をそのままにしておく気か?」

「地球連邦は変わらざるを得んでしょう。何時までもアレでやっていける筈がないんだし」

この後、地球連邦は140年ばかり続くのだが、今のヒデツグやハマーンがそれを知る術もなった。

 

 

*  *  *                         *  *  *

 

 

3年後。

地球からは月より遠い宇宙の暗黒宙域に存在する農業型コロニー群、ゴテンバ。

一日の仕事が終わった後、従業員はそれぞれの宿舎に戻って夕餉(ゆうげ)の支度をする。

また、そうした物を作ってくれる者がいないような者の場合は途中にある飲み屋と飯屋が一体になったような店で食事を摂る者もいる。

いずれにせよ、平和な空間がそこにはあった。

「ヒデツグ、どうだ。今夜辺り絞ってもらえないか?」

ゴテンバコロニー群の内の1つ。常に気候が夏に設定された「マナツ」というコロニー内でお腹の大きくなったハマーン……否、牙を抜かれて久しいからハニャーンが腹ボテに黒いマイキニという出で立ちでヒデツグを誘惑する。

「アイダと褐色の時は私が我慢したのだ。その分、可愛がってもらうのは当然だろう?」

相変わらず髪色はピンクだが、ストレートにシャギーが入った髪型のハニャーンが申し訳程度の生地面で身体を隠し、ヒデツグにすり寄る。

(何故こうなった……!!?)

思うヒデツグだが。サッパリ解らない。まぁ省略されたし、乱暴ながらも面倒だしそういうオチってことで。

「搾乳の後はちゃんと中に出すのだぞ。外に出したら承知しないからな」

「あのちょっと……ハニャーンの身体は今、ハニャーン一人のものではないのですが」

「妻を満足させるのは夫の勤めだろう」

その言葉に、異論は「まぁ」ない。だが今の状態でヒデツグの一物をハニャーンの膣内に挿するのは躊躇われる。何せハニャーンのお腹の中にはヒデツグとの間にできた命が宿っているのだ。下手したら堕(●)ち(●)てしまう。

「何度も言わせるな」

ハニャーンがヒデツグに身を寄せ、その目を見てくる。

相変わらず他人に媚びることがないハニャーンの身長は168cm程。その身長で175cm程のヒデツグの顔を間近から見るのは、見上げるしかない。

否、見上げていない。上目遣いだッ!

そんな状況で烈女とか言われたハニャーンに「お願いだから」とか「頼む」なんて言われたら、ヒデツグは容易に落(●)ち(●)てしまった。

「さかしおす…………先っぽだけだぞっ」

お姫様抱っこでハニャーンを室内に連れて行くと、マイキニを取り払って乳首に吸いつき、逆の手でハニャーンの女陰を摩る。

「ハニャーン! 産む前から母乳だしまくってホントエロいよ! 何人産む気なんだ!」

「!! 一杯……! お前の望む人数産ませてくれ! 産ませて欲しいっ」

「よーし解ったァ! 子供達で野球リーグ作ろうかっ!」

「えっ、流石にそんなに産めなっ……!」

「アイダと褐色にも協力して貰えば良いじゃないか!」

そんな感じのエロテロというオチが、睡眠時に見たヒデツグの夢だった。

 

 

*  *  *                       *  *  *

 

 

「と、トンでもない夢を見てしまった…………」

1月4日の新宿ドーム。ニワ・ヒデツグが見た夢は、大晦日の年越しバトルのツケだろうか。

「どうしたんだ?」

尋ねてきた男は、ヒデツグのガンプラバトルチーム「ミリシャ漁業組合」のメンバーながら、滅多に共闘することがないイタリア男だ。

「や、うん。付き合ってる彼女がいるんだがな」

「えっ、お前いたの?」

以前にお前が思いっきり言い寄った女がそうだよ。と、ヒデツグは言いたい。チームメンバーのアイダとは実際に交際してはいるのだが、それは公にしていない。

「いて悪いかね?」

「いやそんなことは無いんだが……それでどうした?」

「その彼女含めて妻が3人いる夢を見た」

「良いことじゃないか。羨ましい夢だぜ」

このイタリア人はガンプラアイドルをやっていたミホシという彼女がいるのに、よくも言う。まぁミホシという人物はハリウッドデビューしたから、この男も寂しいのだろうが。

「その内の一人がハマーン・カーンでもか?」

「そ、それは……」

流石に答えに苦慮するらしい。

「でもラブラブなら良いんじゃないか!?」

良くも言う。ヒデツグはと言うと、夢の内容は既に忘れた。

「中尉、フェリーニさん。ランクマッチ次ですよ!」

バトルシステムがある部屋からコヤスが知らせてきた。

「お、丁度だったか」

「んじゃあ行きますか」

ミリシャ漁業組合の戦いが、今日も始まるのだった。




メタそのもの表現と5話使って結局「夢の中の戦争」オチでした。
6話以降、主人公の性格とか作風が変わってる可能性がありますが、前章は「夢の中の戦争」でしたのでご勘弁下さい。
あとハマーン様の淫乱化……ホント勘弁して下さい! 赦して下さい!
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