夢の続き~after the school idol~ 作:果樹 椿姫丸
「おかえり、虎太郎」
「………ただいま」
無事日本の空港まで辿り着いた俺を迎えたのは、すっかり落ち着いた雰囲気へと変わった姉―――矢澤にこの笑顔だった。
「少したくましくなったんじゃないの?………向こうはどうだった?」
そっと前髪をかきあげ、にこ姉さんはサングラス越しにこちらを覗く。その動作すら以前と比べるとどこか気品があり、腰のあたりまで伸びたロングの黒髪も相まって、もうすっかり大和撫子といった様相だった。
「すごく濃い一ヶ月だったよ」
「……そう。それは何よりだわ」
それから俺は空港を後にし、今生活をしている姉さんの家へ向かう事になるのだが、結局そこに着くまで特筆すべき会話は特になく、ただただゆっくりと時間だけが過ぎていった。………積もる話は家でしたいという事なのだろうか。
「すみません、ここまで送ってもらって」
「いえ、これも仕事みたいなものですから」
ここまでドライバーを務めてくれたマネージャーさんにお礼を一言言い、俺は荷物をまとめて降ろす。………流石に海外へ行っていたから仕方ないのだが、中々の荷物の量だ。
「……荷物、中までお運びしましょうか?」
「いやいや、もう大丈夫ですから!」
そこまでしてもらうのは流石に忍びない………。
「虎太郎もこう言ってることだし、もう今日は大丈夫です」
「そうですか?……では、ここでお別れですね」
「気を付けて帰って下さいね」
「はいはい。……それじゃあまた!」
別れの言葉と共に、マネージャーさんの車は軽快に走り出し、あっという間に住宅街を抜けてしまった。………結局、簡単にしか言葉を交えなかったけれど、今後彼とまともに話す機会があるのかと言われると、少し怪しい。もう少し積極的にコミュニケーションをとるべきだったかもしれない。
「さて………運ぶか」
「鍵開けてくるから、どんどん入れちゃいなさい」
「わかった」
「ふぅ………」
最後の荷物をリビングまで運び終えた俺は、ゆっくりと腰を伸ばす。静かに骨が軋む音が聞こえ、日頃運動不足である事を改めて感じさせた。
「お疲れ様。………お風呂沸かしとくわ、テキトーにくつろいでて」
「ありがとう、姉さん」
姉さんの言葉に甘え、俺はカーペットの上で体を横にする。ふわふわした心地良い感触と共に、懐かしい匂いが俺の全身を包んだ。
「にこにー………」
「虎太郎ー、そろそろ起きたら?」
………あれ、この声は?
「にこ……にー?」
「はいはいにこにーですよ」
気恥ずかしそうにしながら、声の主は俺に笑いかける。……いつ以来だろう、こんな優しい笑顔の姉さんを見るのは。
「おはよう、姉さん」
そのまま体を起き上がらせようとすると、柔らかな感触のタオルケットが、静かにはだけた。寝ている間に姉さんが着せてくれていたようだ。
「おはようじゃないわよ、もう夜よ夜」
「えっ」
確か夕方にはここへ来てたはず。………ざっくり三時間ほど寝ていた事になるか。カーテン越しに外を覗くと、なる程確かに夜の帳は既に降りていて、月あかりが辺りを照らしていた。
「ごめん、せっかくここに来たのに」
「良いのよ、別に」
「………」
「………」
何だ、この沈黙は。姉さんは考えなしに行動するタイプじゃないし、俺をここへ呼んだのも何か理由があったからだと思うんだけれど………。
「あの、さ………」
「何?」
「答えはもう見つかったのよね?」
何かと思えば、またその問いかけか。
「うん」
「そう。………で、ことりとはどこまでしたの?」
「はっ?」
………今何かとんでもない事を聞かれたような。
「だから、向こうでことりとイチャイチャしてたんでしょ?どこまでやったのって聞いてるの」
「は、はあぁっ!?」
まさかそんな事を聞くためにここに俺を呼んだのかこの姉は!
「で、どうなの」
「ど、どうなのって………」
えっと………口でシてもらって、キスして、抱きしめて、それからそれから………えーと………。
「な、ななな何もしてないよ!」
「………嘘。ことりアンタの話してる時滅茶苦茶楽しそうにしてたわよ」
「ほ、ほんとに何もしてないから………!」
「本当に?」
少なくとも身体は重ねてない……!
「本当に!」
「………そ」
興味をなくしたのか、無愛想に返事をすると、姉さんは背中を向け、テレビを点ける。暫くで姉さんが出演している化粧品のコマーシャルが流れ始め、何故かその音がいやに俺の耳を劈いたように感じた。
「じゃあさ、」
改めて俺の方を振り向くと、姉さんは四つん這いでこちらへ近づく。その動きは非常にゆっくりとしていて、どこか不気味さを感じさせた。
「私と何しても、後ろめたい事なんてないわけね?」
「は?何言っ―――」
何言ってるんだ姉さん。
「ばっ―――」
何やってるんだよ。
「ちょっ、いい加減にし―――」
抵抗しようと思えば、いくらでも抵抗出来たと思う。………けれど、俺達姉弟が離れていた時間はあまりに長く、「血を分けた家族だから、こんなことしちゃいけない」なんて感覚は、もうとっくの昔になくしてしまっていたのかもしれない。
唇は元々そうあるべきであったかのように違和感なく重ねる事が出来たし、自然に体は求めあった。
「虎太郎は、ことりとこんな事したのかしら?」
「ばっ―――やめ………あっ……姉さんっ……!!」
陰茎にたっぷりと唾液を含ませると、姉さんはこちらの表情を楽しむようにゆっくりと舌先を近づけ、そして勢いよく俺のソレを咥える。
「あっ………姉さんっ………それっ……――っくうぅ!」
姉さんの口内は一人では味わえないような温かさで、舌先を這わせる度に汚猥な音がリビングに木霊す。それは絶妙な加減で俺の陰茎を刺激し、声を抑えるのが困難なほどの快楽をもたらした。
「あっ………!」
しかし、絶頂に達することは許されない。達する寸前になると、見計らったように姉さんは動きを止めるのだ。
「どうしたの虎太郎ー?切ない………?」
唇を陰茎から離し、姉さんはそっと体を起こす。悪戯っぽく笑うその口元は唾液とカウパー液でてらてらと光っていて、どうしようもないくらい卑猥だった。
「そんな、こと……。どうして姉さんはこんな事を………?」
「今は教えれない。全部終わったら教えてあげる」
全部って………?
「だ・か・ら〜、もう少し虎太郎君が素直になってくれると、色々とスムーズかも?」
「あっ………あっ」
そんな言葉を吐きながら、姉さんは俺の陰茎を手のひらで弄ぶ。さっきの感触を知ってしまった今の俺にその行動は生殺しに等しかった。
………待て、全部って………全部をするのは、駄目だ。………俺はまだ、ことりさんと―――
「さっきみたいにしても良いけど………虎太郎はこっちの方が良いかな?」
陰茎を弄ぶ片手はそのままに、もう片方の手で姉さんは自らのお腹のあたりを指差す。
「あぁっ………」
その行動は、俺の理性を吹き飛ばすには十分すぎるものだった。
「あっ♡………こらっ、虎太郎がっつきすぎぃ♡心配しなくてもお姉ちゃんは逃げたりしないわよ」
「あっ………ごめん。でも、もう………っ!」
「大丈夫よ虎太郎、思春期真っ盛りの男の子だもの。気持ち良い方にいくのは自然でしょ?………ほら、今度は私を気持ち良くして?」
そう言って、姉さんはスカートと下着を脱ぎ、ゆっくりと脚を開く。程なく綺麗な桃色の女陰が顔を覗かせた。これは流石に恥ずかしいのか、姉さんは頬を赤く染めると、視線を横に逸らす。
「………痛くない?」
「大丈夫………んっ」
中指を姉さんの膣内へ挿入れ、そっと前後に動かす。初めて触れたソレはとても肉厚で、中は程よい温かさの愛液で満たされつつあった。
「こう………かな?」
「あっ………ダメッ」
指を少し立たせ、膣内を何度か愛撫すると、小さな姉さんの体が小さく震え、俺の指を締め付けてきた。………達しそうになっているのだろうか。
「姉さん………意外と感じやすいの?」
「ばっ……んっ………そんなわけ………あぁっ!」
今度は人差し指も一緒に挿入し、激しく愛撫する。これは流石に効いたのか、姉さんは俺が見たこともないような切ない表情でこちらを見据え、甲高い喘ぎ声をあげた。
「姉さん………ごめん」
「あっ―――」
一体何に対する謝罪なのか、そんな事もわからないままで、俺は姉さんを抱き寄せ、口づけをする。唇と唇を重ねただけの、優しいキスだ。
「虎太郎………」
安心しきったような顔で、姉さんは俺の頬に手を当て、再度口づけを求めてきた。
「姉さん………」
今度は激しく、貪るようなキスをする。舌を姉さんの口内へ入れると、待っていたかのように姉さんもこちらに舌を絡ませ、一つになったソレは酷く汚猥な音を立てた。
「んっ―――あっ―――っはあぁっ、っん………っ」
勿論、下の手も休めない。舌と舌を絡めつつ、肉壺を何度も何度も執拗に刺激していく。
暫くで、姉さんは限界を迎えた。
「んっ―――っ、はぁぁっ―――こた、りょ―――んんっ………」
「うん。良いよ、姉さん………!」
「うん………あっ…あっ………んっ、くっ、うぅぅ………あぁっ!」
何度かの小さな体の痙攣と共に、姉さんの膣内が強く閉まる。口には出さずとも、絶頂を迎えたのは確かだった。
「姉さん………」
膣内を傷つけないようにゆっくりと指を抜くと、姉さんは体をこちらに預けてきた。
「虎太郎………」
そっと姉さんを抱きしめる。………姉さんの体は、元々小柄なのもあってか、そこまで重く感じなかった。それはことりさん以上のもので、心配になるくらいだったけれど、姉さんの心臓がドクンドクンとしっかり鼓動を打っているのが分かると、俺は少し安心した。
「ごめん、姉さん。そろそろ教えてもらえないかな、どうしてこんな事をしようと思ったのか」
「それは、ダメ」
「なんで、もう十分やったじゃないか。………まさか、全部って………」
「全部は全部に決まってるでしょ。………それに、アンタまだイッてないんだから都合良いじゃない。射精し特ってもんでしょ?」
………正直、その行為を俺はまだした事がないし、やりたくないと言えば嘘になる。それに事実、俺はあの時の姉さんの仕草にひどく興奮した。
………けれど、姉弟だからとか、そういうんじゃなくて………ダメなんだ。矢澤にこはそんな事をしちゃ………。
「なに言ってるんだよ。………それに、姉弟でそんなこと」
「ここまでしといてそれ言う?………それにその言葉、嘘でしょ。ほんとは違う部分で私のこと拒否しようとしてる」
「それは………」
正直否定出来ない。
「まぁ、今はそんな事良いわ。………とりあえず、続きしよっか、虎太郎君?」
そうふざけて言う姉さんの姿に、知らず俺はことりさんを重ねてしまう。………最悪だと思った。多分それは、ことりさんに対してだけじゃなく、姉さん―――いや、矢澤にこに対しても。
やっと18禁っぽいシーン入れれて一安心です。あっ、えーと、多分次話もセッ○ス回です。