夢の続き~after the school idol~ 作:果樹 椿姫丸
「んんっ………どう?そろそろ
「そんな………こと……くっ」
それから姉さんは執拗に俺の陰茎を女性器で責めた。あくまで挿入することはなく―――これは俺のせいだが―――陰茎の裏筋のあたりを性器で擦る形だ。
「ほんとに〜?」
クチュクチュクチュ。姉さんが腰を動かす度、あたかも一つの組織になったかのようなソレは卑猥な音を立て、そして悔しくも俺はその事に酷く興奮した。
「あっ姉さん………あっ……あぁっ」
「虎太郎そろそろ射精そう?………でも、ダメ。
「くっ………」
それでも、姉さんは射精を許さない。もう理性は限界を迎えつつあった。
「ねぇ虎太郎………どうせアンタ、にこにーの純潔を汚しちゃいけないとか、そんなこと考えてるんでしょ?」
「何言ってるんだよ……
「さっきもそんな事言ってたわね。………もう一回言ってあげるけど、嘘でしょ、それ?」
「そんな…………こと」
「それに―――」
そのまま姉さんは唇を俺の耳元に近づけ、言葉を紡ぐ。その少しの時間が俺には長く、まるで時間が止まったかのような錯覚に陥った。
「―――私が今でも純潔なんて保証、どこにもないでしょ?」
それから今に至るまでの事は、正直よく覚えていない。……微かに頭に残っているのは、自分の中で何かが切れた音と、一つになった瞬間の感触………そして姉さんの声にならない声だ。
「姉さん………っ!姉さん………っ!!」
多分泣いてたと思う。………それが何に対する涙なのか、それは俺自身分からない。……ただ、自分の世界の何かが変わってしまった気がして、色んな感情が爆発してしまっていた。
「………バカね。なに泣いてるのよ?」
「ごめん……姉さ………にこにー………ごめん……ごめんっ!!」
「謝らなくていいってば、ほんとにバカ」
生まれたままの姿で、姉さんは俺を抱きしめる。微かに湿った肌の感触が心地よくて、温かくて、幼い頃と同じように俺は安心した。
「いい?今の私は、アイドルのにこにーじゃなくて、矢澤にこなのよ?」
「それは………」
分かってる。だって、姉さんは今アイドル活動なんかしてなくて、女優で………だから。
「多分アンタ、私がアイドル辞めたあの日から今までずっと、アイドルにこにーって存在が忘れられなくて、モヤモヤしてたんじゃないの?随分前になるけど………そう、進路調査の話をした翌日にまた電話してきてそんな事言ってたでしょ?「ほんとはアイドルを続けて欲しかった」って」
「それは………」
正直、否定出来ない。姉さんのハリウッド進出を素直に喜べなかったのも、姉さんがどんどんアイドルとしての矢澤にこから離れていってる気がしたからで………。
「さーて、ここで問題です。私は既に男と肉体関係を持っていて、今日は弟と肉体関係を持ちました。………それでも私は虎太郎にとってアイドルって言える?」
「そんなこと………」
どうしてそんなこと言うんだよ。
「フフッ………虎太郎は優しいわね。多分ことりはアンタのそういう所を含めて気に入ってるんでしょうね。………あぁ、大丈夫よ虎太郎。アイドル活動してた時は一度だって異性と関係を持った事なんかないから」
「そんなの、当たり前じゃないか………」
「ええ、当たり前よ。私は当たり前の事をしてるだけなの。アイドル活動してた時は皆のアイドルとして純潔でいて、そしてアイドルを辞めてからは一人の人間として当たり前の営みをしてるの。………まぁ、今日のはちょ〜っと仲良すぎな姉弟のスキンシップって感じだけど」
なんて少しふざけてみせて、姉さんは笑う。その顔はアイドル活動をしてた頃と何一つ変わらない、満点の笑顔だった。
「姉さん………」
「………元々はね、アンタをニューヨークに送ったのも、にこにーって存在でいつまでもモヤモヤしてるアンタを矯正させるためだったんだから」
「矯正って………」
「あ、やっと笑ったわね。………フフッ、それで経過を逐一ことりから聞いてたんだけど、電話でアンタと話して………やっぱり駄目かぁって。勿論、アンタの中で何かが変わって、やりたい事が見つかったのは凄く嬉しかったんだけどね」
「そっか………」
「で、今回の強行手段に出たってわけ」
「なるほど」
ハリウッド進出の話を後から俺に聞かせたのは、その頃はまだ俺がやりたい事すら分からずに、モヤモヤしてた時期だったから……って事か。
「どう?にこにーのこと、まだ気になる?」
「それは………分からない。けど………ありがとう、姉さん」
「?」
「今の話を聞けて、凄く気持ちが楽になった気がするよ」
「そっ、なら良かった。………それから、虎太郎?」
「何?」
「アンタことりに今回みたいな事するんじゃないわよ」
「どういうこと?」
「独りでするなって言ってんの。目の前に女の子がいて、一緒に何かするんなら、その子を一人にしたりしちゃいけないの。ちゃんとその子の事考えてあげなきゃ駄目でしょ?」
「あっ………」
そっか………俺は―――
「ごめん、姉さん」
「分かれば良いのよ。………って、ああ!?こんなに小さくなっちゃって………」
そりゃいきなりこんな真剣な話されれば誰だって萎えるよ。
「あ、姉さんはそうして欲しかったの?」
「………うん」
顔を真っ赤にして、そう小さく呟いた姉さんの姿はとても愛らしくて、だから俺はごめんなさいの意味も込めて姉さんをそっと抱きしめた。
今回ちょいと短めです。がっつりしちゃってましたけど、まぁ………うん、仕方ないね。次回ことり分供給します。