@月○日
……なんだ。その……前にもこんなことなかったか。
具体的には、2週間くらい前に。場所は病室で……ビアンカから、全裸で。
ただし、今回僕の目の前で、差し出すように垂れている頭は、鮮やかな赤髪なんだけど。
ことの発端は、昼間だったと思う。
もう大丈夫だとは思うんだけど、一応まだ続けていた健康診断の時……ふと、イゼッタとビアンカが、医務室の机の上に置きっぱなしになっていた、昨日の新聞を見つけた。
本は読めるけど、基本外部と情報のやりとりを、一方通行でも遮断している捕虜たちに対しては、新聞は支給されない。なので、2人は興味を示し……僕に許可取って読み始めた。
そして……見る見るうちに顔色を青くした。
……まあ、書かれてる内容がね。
彼女たちの視点からすれば、かなり絶望的な流れができていることを示してたからね。
ゾフィー無双によるロンデニウム陥落。ブリタニア降伏寸前。
連合軍、多数の戦線で乾坤一擲の攻勢に出るも、帝国軍の戦線を食い破れず。逆に各個撃破される軍も出てくる始末。
加えて、帝国軍は新たな兵器をいくつも、次々に戦線に投入。破竹の勢いで進撃を続けている。
すでに連合軍を構成する国家群の4割は制圧・占領された。もしくは自分から降伏した。
他国の機密情報を手土産に……すなわち売り渡す形で恩赦を願い出た国もある。
今や連合軍は加速度的にその力を失ってきている。崩壊も時間の問題。
ここにきて帝国を止められるとすれば、不可侵条約を結んでいる連邦か、大西洋の向こうの合衆国のみ。そのどちらも、今の帝国を危険視してはいるものの、すぐに動く兆しはない。
動くとしても、おそらく連合軍の壊滅には間に合わないだろうという見通し。
……というか、おそらく動き出したところで無理だと思うけど。多少寿命が延びるだけだ。
とどめに、連合軍……というか、現在帝国を困らせている国の首脳陣の首に、西部劇張りに賞金がかけられている。もちろん……オルトフィーネ大公殿下にも。
占領地拡大と外交政策により亡命もできなくなりつつある状況下、これら戦犯たちが捕まるのも時間の問題か…………という感じで、記事は締めくくられていた。
それっきり、2人とも沈んだ感じになっちゃったので、部屋に返したんだけど……その夜、見張りの兵士に連れられて、僕の部屋を訪ねてくる者がいた。
てっきりビアンカかと思ったんだけど……それにしちゃちょっと時間が早い。
通してみたら……イゼッタだった。
そして、冒頭のシーンに至る。
大雑把には、ビアンカの時と同じ。『何でもするから、お願い事を聞いてほしい』って奴。
今回イゼッタが望んだのは……このままでは遠からず捕まるであろう、大公殿下について。
エイルシュタット公国は、この大戦において、物質的・面子的に最も帝国にダメージを与えた国だ。その実行犯はイゼッタであるとはいえ、大公殿下はその元締めであり国の象徴。反発感情は大きく……戦犯として処刑されることもありうる(って、ビアンカに聞いたらしい)。
それだけならまだ……よくは決してないけど、あえて、『まだ、いい』。
悪ければ……イゼッタらと同じように、地獄のような責め苦を味わった末に死を迎える、なんてことになるかもしれない。大公殿下のみならず、その周辺の者達もだ。
それを危ぶんだイゼッタが、こうしてわざわざ夜になってから僕の部屋を訪ねてきて……まあ、予想通りではあるけど、『どうにかお力添えを』ってことらしい。
これまたビアンカと同じく……自分の体を、否、『全て』を対価に捧げる覚悟で。
全裸でこそないものの、この短期間に二度も美少女に土下座かまされて怯んでいる僕に向けて……イゼッタは、必死さを感じ取れる声音で、
『私にできることなら、何でもします。体も……魔法も……全部、全部差し出します。だからお願い……姫様を、助けてください。このままじゃ、姫様は……どうなるか……!』
『今まで私は、帝国との戦いで……たくさん戦車や戦闘機を壊して……たくさんの人の命を奪ってきました。だから、この前まで受けていた、ああいう仕打ちも仕方ない、って思ってました。帝国の人達にとって、私は憎い相手だから……もちろん、あなたにとっても』
『部下の人から聞きました……あなたのお父様と、あなたのその目……私のせいで失ったって』
『そんな私が、こんな風にあなたに頼みごとをするなんて、ひどいと思います。恥知らずだって、厚かましいって……わかってます。でも、私にはもう、これしかできないんです……私、頭悪いから、これしか思いつかなくて……! 捕虜だから、私もう、差し出せるものなんて、他に何もないし、戦い以外は任せきりだったから、情報も知らないし、持ってないけど……せめて……』
顔を上げて、服を脱いで……裸体を隠そうともせず、僕の目の前まで歩いてきて……また跪く。
『全部、あげます。何でもします。だから……姫様を……フィーネを……少しでも……!』
うるんだ目で、そう訴えてくるイゼッタ。
その、女性らしい魅力的な体に……時間的には、いつもそろそろビアンカをベッドに連れ込んで色々始めるあたりで、徐々にそういう欲求が持ち上がってたこともあり……反射的に、というか本能的に……恥ずかしさで顔を赤く染める彼女の裸体に、手が伸びそうになって……
扉をばたん、と開けて『まてイゼッタ! それは私の役目だ!』と叫びながらビアンカが乱入してきたところで、僕もイゼッタもひっくり返りそうなほど驚いた。
@月&日
今日は一段と、太陽が黄色い……いや、やっぱいつもと変わらない気がする。
いつもとの違いはむしろ、もっと近くにわかりやすいのがある。
左隣を見れば、いつもと同じように、裸で色々塗れてべとべとのビアンカが寝ている。
……で、右隣にはもう1人……同じように裸でべとべとのイゼッタが寝ている。
2人とも……ほとんど夜通し僕の相手をして、くたくたのはずだから……しばらく起きないだろうな。
昨日あの後……ビアンカが乱入してきて、イゼッタに『それは私の役目だ!』って言い放ってから……なんだかんだあってこうなった。
え、具体的に?
『止めないでくださいビアンカさん! 私、姫様の……フィーネのためなら、このくらい!』
『もういいんだイゼッタ……もうお前は戦わなくていい。十分に姫様のために尽くしてくれた……だから後は私の役目だ! もう何も背負わなくていいんだ……!』
『そんなことありません! 私、まだ姫様のために、私にできることがあるなら、全部やりたい! 結局私……偉そうなことを言っておいて、それなのに、最後まで姫様のために戦い続けられなかった……だから、せめて姫様を守るために、私の全部を使いたいんです!』
『それこそ、そんなことはない! お前はもう十分苦しんだ! これ以上自分を犠牲にする必要などない! お前に姫様が、我々が、エイルシュタットがどれだけ助けられたか……もう、これ以上は見ていられないんだ……! 頼む、もう……休んでくれ……!』
『……ありがとう、ビアンカさん。でも私……最後の最後まで、姫様のために戦いたいんです。それが……私が命全部使ってでもやりたい、たった一つのことだから……』
『……お前はっ、どうして……そこまで……』
と、この辺でビアンカが泣き出したかと思ったら……突如、不意打ち気味に僕に突撃してきて、そのままベッドに押し倒された。
そして、まるで『イゼッタには手は出させない、自分が全部やる!』とでも言いたげな感じで、僕の服を脱がせにかかってきて……そのまま、開始。
急ぐあまり、前戯もそぞろに僕のペニス(勃起済)を受け入れたビアンカは、そのまま……結果的に、自分で動いて僕に奉仕する感じでセックスを進めて、
いきなり始まった交尾を前にして、イゼッタは顔を赤くしてあっけにとられてた。
生々しい行為を目にして……というよりは、普段凛々しいビアンカが自分から男にそういう行為を……っていうこのシーンが、ギャップ的な意味で目が離せなかったらしい。
汚っさんらの輪姦の時は、基本向こうが強引に、って感じだったし。
しかも……ここんとこ毎日抱いてたせいで、いい具合にビアンカの体、僕好みに開発が進んじゃってる感じだから……徐々に声に艶が入ってきて、またそこが普段とのギャップ。
『え? え? び、ビアンカさんが、あんな……う、うわー……』って、独り言が丸聞こえ。
しかし、ビアンカが程よくとろんとしてきたところで……ようやく我に返ったイゼッタは、自分も加わろうとして、しかしビアンカに止められた……と思ったら、何を考えたか、僕じゃなくてビアンカに突貫して責めにかかった。
これにはビアンカも驚いたが、すでに脱力に近い状態だったので、抵抗もろくにできず。
後になってみると、あれって彼女のなりに考えて……ひょっとしたら、ビアンカが限界になったら自分も加われる、とか、テンパった頭で考えた結果なのかも。
え、僕? ……眼福だったので放置してました。
いや、だって……裸の女の子が2人、目の前で、しかも片方は僕のを咥えこんだ状態でくんずほぐれつ……ね、眼福でしょ?
そのままなんやかんやで……気が付けば、立場が逆転。
思わぬ強襲で、早々にダウンしてしまったビアンカを押しのけ……騎上位で僕のを咥えこんだイゼッタを、いつもビアンカにやるようにスローセックスで責めてあげて。
その様子を、ビアンカが何とも言えない……色々混じった表情でガン見してるという。
最初こそ『私が相手をするからイゼッタには手を出さないでくれ!』って言ってたものの……いつもの自分と同様、徐々に快楽でいっぱいいっぱいになってきたイゼッタの乱れ方を見て、しかしそれがほぼイコールでいつもの自分の姿だと気づいてショートして、
そうこうしている間に、雌の本能か、はたまた条件反射か、色々うずきだしてきたようで。
そしてさらに……今まさにヤっているイゼッタの方も、意外にまんざらでもないというか、行為に抵抗がない感じで、割と積極的に奉仕してきて。
……気が付けば、3Pになっていた。
交互に僕のを膣で受け入れる、ビアンカとイゼッタ。一方が僕とまぐわっている間、もう一方は僕に、あるいはもう一方に援護射撃的に奉仕して責めたてて……って感じで。
幾度となく彼女たちの膣内で射精し、あるいは体にぶっかけてマーキングするかのように。
最終的には、同じようにとろっとろになったイゼッタとビアンカに、膣内の一番奥で思いっきり一滴残らず注ぎ込む、言葉責めも忘れないでの種付けプレイ(付かないけど)。
『孕め』の殺し文句で、雌の本能を刺激されて、快感をこらえきれず、多幸感を隠そうともせず喘ぎ散らす2人に、思いっきり欲望をぶつけ続けたあたりで……記憶が途切れている。
それから数時間。寝て、体力を回復して起きてみれば……この有様。
……まあ、いい。しかしまた、やることが増えたな。
この2人の保護に加えて……まだ捕まってない、しかしもう捕まるのは時間の問題であろう、オルトフィーネ大公殿下の身の安全の保障まで、どうにかして考えないといけなくなった。
……面倒ではあるが、これも前と同じく、すでに対価をもらった事柄だ。
あれだけ濃密に交わり、相手をしてもらい……好きなように彼女の体を堪能した上に、何度も何度も膣内に注ぎ込んで、ビアンカ同様あふれるくらいにいっぱいにしておいて、約束を反故にするという選択肢は……僕にはありえない。
誰かが、交渉や約束事は、立場が対等でなければ意味がないって言ったらしいけど、知らん。
さて、そうなると……今度は『姫様』の利用価値を喧伝なり何なりする必要が出てくるか。
立場が立場だし、今回はそれほど難易度高くはなさそうだ。すぐできるな。
というか、イゼッタ達の喧伝の時にある程度一緒にやってたから、土台はできてるな。
……問題は……どう利用するか、その後の安全をどう確保するか……か。
こないだの裏工作でそこそこ目立っちゃった上に……最近、魔女関連の技術革新、それによる各担当将校への陛下の警戒が増している現状を考えると……中々リスキーで難しい問題だな。
さて、どうしたもんか。
………………いっそ……いや、何でもない。
@月^日
表向き、何事もなく、今まで通り過ごしている。
形だけの聴取、そこでの雑談……時々、きまぐれで座敷牢に出向いて雑談。
夜になれば……その日の調子とか体調を見て、あるいは気分で、どちらかの部屋へ。
あるいは両方を自分の部屋に呼ぶ。
ビアンカとの……口調の端々に反発するような感情をにじませつつも、最終的には快感に屈してしまう、女騎士を征服するような一晩を楽しむもよし。
イゼッタとの……好感度も悪くなく、従順で、尽くすように奉仕してくれるプレイに、思う存分甘えて、欲望のはけ口になってもらうもよし。
特にイゼッタは、慣れない手つきでも……なんていうか、ホントに真剣に相手を、というか奉仕をしてくれている感じなので、単に気持ちいいだけでなく、その……征服感があっていい感じ。心の奥底にある、支配欲が満たされる……とでも言えばいいか。
なまじ、汚っさんらの拷問で色んな目に合わされている分、男性器の扱いや気持ちよくなり方にある程度知識があるため、それを活用してる感じ。
まあそれも、自分で積極的に奉仕していくだけの余裕があるうちの話で……こっちが攻めに回ると、されるがままによがる感じで……まあ、こっちはこっちで気分いいんだけど。
たぷん、と弾む豊かな胸に、形がよくて安産型のお尻、そして、やわらかいのに締まりがよくて、ぎゅうぅぅ……と心地よく肉棒に絡みつく、名器と言っていい肉壺。
どれをとっても、最高に楽しみ甲斐のある女体を好きにできる。これらを使って奉仕してくれる。
初めて抱いたときは……正直、汚っさんらが夢中になるのもわかる気がしたもんだ。
彼女自身の内面の清純さ、まっすぐさも相まっていいスパイスになり……ため込んでる性欲全部ぶつけるつもりで、何度も何度も犯してしまって……抜かずの何発だって感じで、ひたすら彼女の膣内に子種汁を注ぎ込み続けた。
避妊薬の投与を行ってなければ、ほぼ間違いなく妊娠させてたであろう量を。
実のところ、このまま自分のものにしたい、という欲求さえ、最近は感じる。
愛人にして、囲ってしまって、毎晩、いつでも心行くまで愛して……ゆくゆくは、孕ませて。
永遠に、骨の髄まで僕のものにしてしまいたい。
……なんかもう、ビアンカとあわせて……僕の方が本当に2人に篭絡されてしまったような気がしなくもない。
何度か僕の部屋に2人そろって呼ばれてるため、ちょっとした噂としてささやかれている程度のものではあるんだけども……嘘から出た真、になりつつある、かも。
というか、僕の気のせいじゃなければ……2人とも、それも視野に入れている節がある。
もろに篭絡して手駒に、って感じでは別にないんだけど……情を湧かせて、自分たちに感情移入させて、意見を通りやすくして……おねだりを聞いてもらえるような間柄になってもらうような。
その延長上で……大公殿下の身の安全とか、そのあたりに役立てば、って感じだ。
実のところ……そっちについては、手を出した責任で最大限の便宜を図るつもりなので、そこまで必死にならなくてもいいんだけどね?
まあ、力を入れてくれる分にはこっちも気持ちいいので、助かるけども。
@月%日
とうとう、というべきか。
中央……というよりも、陛下からアクションがあった。
といっても、それほど悪い知らせが来たわけでもなく、むしろ、こちらとしては大歓迎な内容だったりする……文面通りに読み取れば、だけど。
通信使によってもたらされた指令は、『ランツブルックにおける占領統治府における暫定責任者の任を解く。中央から派遣される後任者に速やかに引継ぎを行い、本国に帰還せよ。なお、戦略的見地における重要虜囚については同行させ、引き続き少佐の管理下に置くこと』とのことだ。
一見すれば更迭ともとられかねない内容だが……そもそも僕は、ランツブルックの『暫定』の責任者だった。元々本職が来るまでの間に合わせでここにいた軍人に過ぎないのである。なので、特に問題はない。
……問題は、それと一緒に入ってきたもう1つの指令だ。
『今後、エイルシュタット公国占領統治府および前線司令部は、ランツブルックからゼルンへ遷移するものとする。引継ぎの条項に盛り込みの上、速やかに準備されたし』
エイルシュタットの首都であるランツブルックではなく、わざわざ副都心のゼルンに……何で?
交通の要所であるとはいえ、利便性についてはランツブルックに圧倒的に劣るのに……。
……そして、さらにもう1つ。
これは、指令としてきたわけじゃなく、僕が部下に調査させた結果として別口で入ってきた情報なんだけど……
……どうやら、『エクセニウム』を使って研究されていた、例の新型爆弾が完成したらしい。
実験風景を記録したフィルムを入手したので、見てみたんだけど……何だコレ。
……見事な、キノコ雲。
しかも、形からしてアレな弾頭を、『ミサイル』という名の新兵器に搭載し、それをゾフィーの……魔女の力で発射して目的地に着弾させるって?
一撃で戦略爆撃以上の威力をたたき出すって?
……どう見ても核です本当にありがとうございました。
ベルクマンの研究を、軍事利用目的に徹底的に発展させた結果がコレか……。
僕の前世の原爆とかとは違って、燃料が魔力だから、放射能とかはまき散らさないようだけど……ほとんど何の慰めにもならんぞコレ。威力がそもそも凶悪すぎる。
前世とはいえ、類似品を2発も落とされてる国の出身者としては……コレはさすがに、祖国最強!ともろ手を挙げて喜ぶ気にはなれない……。
コレ、本気で帝国このまま突っ走らせたらまずいんじゃ……。
そしてだ。そもそも、このタイミングでランツブルックから帝国軍の施設を遷移……つまりは、撤退させる理由を考えると……最悪の予想が組み上がる。
…………ランツブルックを……ここを的にして、火力実験やる気か……あのヒゲ。
……これはいよいよ……覚悟決めなきゃいけないかもわからんね。