神奈が広大から逃げた経緯です。
長いので2回に分けて投稿します。
いろいろ後付け設定が違いますが、目を瞑ってくださいm(__)m
初めて岬の家に連れてこられた日。
産まれたばかりの娘を胸に抱きしめたまま、玄関に立ち尽くしていた。
「どうした?」
「…………」
言葉もない。
娘と二人で住むには広すぎる。
見た目は普通の別荘のようだが、あちこちに備えられている防犯カメラの数に圧倒された。
それに門衛まで常駐している。この人の自宅もかなりセキュリティは高かったけれど、たぶんここはそれ以上。
なぜ?
ここまで厳重に守られなければならない理由がわからない。
「おいで、神奈。ここは君の家だ」
手を差し伸べられる。
思わず娘をギュッと抱きしめた。……この娘のためにも、この手は取らないと。
たとえ愛人でも。
やっと私にも家族と呼べるものができたのだから。
おずおずと男の手を握った。
すると。
娘ごと身体を抱きしめられた。
「こ、広大さ…」
「やっと君を囲うことができる。この家にいる間はずっと俺のものになるんだ。君はもう娼婦じゃない。俺だけの女だ」
「…………」
「隠れて荒稼ぎしているのは知っている。金が必要なこともわかっている。毎月、君を買うことにする。とりあえず100万も渡しておけばいいか?」
「……広大さん」
「足りないのか。いくらあればいい?」
「お金で神奈を縛るつもりですか」
「そうでもしないと、君はまた身体を売るだろう」
「売春は仕事なんです。……広大さんに迷惑はかけたくありません」
「そんな仕事はやめなさい」
「広大さん」
「神奈。子供が産まれても君は変わらないのだな。そこが君の悪いところだが、そんな君に惹かれているんだよ」
「…………」
「当分の間、この家に閉じ込めておくことにする。当分というのは、一年間だ。君の側にいるために時間を作った。恵子にも了承は取っている。一年の間、この家で俺と娘と三人で過ごすんだ」
「……っ」
「その売春癖をやめさせる。四六時中俺とセックスしてれば、嫌でも俺のことしか考えられなくなるはずだ」
「…………」
「そうはならないといった顔だな。まあ、そう気構えなくてもいい。君に普通の女の幸せを与えてやりたいだけだ」
…………。
本気なのだろうか。
売春していたのはこの人が恵子さんの所に行く時だけだったのに、気づかれていた。
それなのに、ここにずっといると言う。……本気なの?
嘘だ、この人が恵子さんと一年も離れていられるわけがない。
あんなに私をダシにして彼女を嫉妬させて楽しんでいたくせに。
女の幸せ……?
なにそれ。
私を愛人として囲っている時点で、そんなものは永遠にあり得ない。
それとも……。
恵子さんへの焦らしプレイなのか。何かケンカでもしたのだろうか。私が出産したことが気に食わないのか。
この人は。
嫉妬する女が好きだから。
「……家族ごっこでもする気ですか」
「そんな可愛いものじゃないよ。君を毎日篭絡していたぶって快楽漬けにするための監禁プレイだ」
「子供がいるんですよ」
「娘は大切にするとも。ただし君は別だ」
おいで、と言いながら手を引っ張られて家の中に案内された。
…………。
生活するのになんの不足もない。ざっと見渡してみても家具から調度品まですべて揃えられていた。
ここで……。
一年をこの人と過ごすのか。
今までも、家からはほぼ出されずに隔離されていたけれど、今度は本気のようだった。目の前のテラスからは海しか見えない。入口は守衛がいる。もう脱出はできない。
稼ぎたくてもこれでは……。
それが狙いか。よほど私が売春するのが気に食わないらしい。
お金のことでこの人に頼りたくなかった。
だから仕方なかった。もっともそれは言い訳にしか聞こえないだろうけど。
「神奈。蒔奈を二階に連れていこう」
上が寝室だ、と言って手を引かれる。眠っている娘の頬を軽く撫でながら、私の手から娘を抱きあげた。そうしながらも手は離そうとしない。……もうわかっている。このままするつもりだ。
産後だからというのは通用しそうもない。繋がれた手がわずかに熱を孕んでいた。興奮が伝わってくる。
案内された部屋は、大きなベッドがひとつだけ。そこに娘を下ろして毛布をかけた。
この子のための部屋なのだろうか。ベビーベッドもないけれど、赤子のためのいろいろなものが置かれていた。遊び道具まである。そうか、すぐに成長するから。
クローゼットを開けてみると、年齢ごとの服がたくさん掛けられていた。買い物に行く必要もないみたい。本当に……ここでずっと過ごすつもりなんだ。
背後から。
肩を掴まれて胸の中に抱きしめられた。
「……神奈」
熱い吐息がうなじにかかる。求めているのだとわかるが、それでもどうしても、今はそんな気になれなかった。
だって。
やっぱり信じられない。この人が恵子さんと離れられるはずがないもの。
「隣の部屋へ。……俺たちの寝室に行こう」
「…………」
「蒔奈なら心配ない。隣だから泣き声がすれば聞こえるはずだ」
「…………」
「神奈、来るんだ。嫌なら抱いて行くぞ。君は抱かれて歩くのが苦手だろう」
「…………」
「こっちを向きなさい」
「…………」
「神奈」
「…………。広大さん。神奈は広大さんの愛人ですよね」
「そうだが」
「妻ではありません。ならば神奈の自由意志は認めてください」
「…………。言ってごらん。何が不満なんだ」
「恵子さんのところにもちゃんと行ってください」
「…………」
「私だけなんて嫌です。あなたは恵子さんが好きなんでしょう。本当に欲しいのは彼女のはずです」
「……二人とも愛してると言ったら?」
「信じません」
「……わかった、本当のことを言おう。恵子と盛大にケンカした。あいつを振り向かせるには並大抵の嫉妬じゃ無理だ。それこそ神奈を囲うくらいのことでもしないとな」
「私が子供を産んだのが原因ですか?」
「それもあるが、俺が恵子を抱きながら神奈にしたのと同じことをしたせいだ。抱き方でわかったらしい。君のせいでもあるんだよ。君とあんなセックスをしたせいだ」
「それは……広大さんの自業自得でしょう」
「その通りだが、君のせいでもある。この家にある全部の監視カメラは、恵子の家に映像が転送される。あいつが見るかどうかは知らんが、気にならないわけがない。だから見せる必要があるんだ」
「…………」
「言いたいことはわかる。呆れているのもな。だが、恵子を振り向かせるためだ、手段なんて選ばん」
「私は……なんなんですか」
「愛人だよ」
「恵子さんのための、嫉妬の道具ですか」
「俺の好みは把握してるだろう?」
「…………。嫉妬する女は可愛い」
「その通り」
「じゃあ……私が好きなわけじゃ、ないんですね」
「好きだよ。子供だって作っただろう。なんならまた君を孕ませてもいい」
「……好きな女へのあてつけの道具としてですか」
「君は最高の道具だよ。さあ、おいで。恵子に見せつけるためのセックスをしようか」
……やっとわかった。
私の存在が、恵子さんをより深く愛するきっかけになったんだ。
最初の出会いの日、デートをすっぽかしたと言っていた。
あのときどうして、恋人を放って私なんかに夢中になったのか、わからなかったけれど。
私にしたのと同じセックスを、恵子さんにもしたんだ。……だから。
彼女が激しい嫉妬を抱いて、さらに私が手放せなくなったのか。
こういう人なんだ。
最初からこの人の心にあるのは恵子さんだけ。
……あ~あ。
ただの商売だと割り切ればよかった。
そうすればこんな切ない想いを抱くこともなかったのに。
手を引っ張られて隣の寝室に向かう。……もう抵抗する気にもならなかった。
波の音が聞こえる。この部屋はテラスがついているのか。外は崖みたい。波濤の寄せる音がよく聞こえる。
ベッドに押し倒された。
覆いかぶさってくる彼の口づけを受けながら、波の音を聞いていた。
何も考えたくない。
商売のときと同じ。ただ身体の繋がりだけを感じていたかった。
――ピチュ、……チュ……
水音と波の音が重なる。
神奈の口淫を受けながら彼女の頭を鷲掴み、喉奥まで陰茎を伸ばして潜り込む動きをしていた。
この女のフェラは最高だ。男の快感を引き出す術に長けている。それに神奈の表情はペニスを頬張るほど陶酔したような笑みを浮かべて見ているこっちも煽られる。
カメラの位置を上を見て確認した。
咥えこむ位置がちょうど真下になっていた。これを見たらさぞや恵子は悔しがるだろう。その表情が見れないのが残念だ。
ただのフェラで済ますつもりはない。
これを恵子にもさせるつもりだ。神奈ならば耐えられる。いや、むしろ悦ぶかもしれない。
喉奥の亀頭をわずかに動かした。神奈が苦し気に顔をあげるが、それにニッコリと微笑むと頬を両手で包みこんで逃げられないようにすると。
括れを捩じりこむように押し込めて根元をギュッと絞った。
「……出すぞ」
飲むんだ、と言って大量の尿を流しこむ。
その勢いに最初はたじろいだものの、神奈は――。
やがてゴクゴクと美味そうに飲み干してきた。……飲み干している。それも吸い込むような強さだ。こんなものを飲まされてなお嫌悪しないその様子に驚くが、神奈は涙ひとつ浮かべることもなく気持ちよさそうな顔で飲んでいた。
俺も……。
そうやって飲尿する動きがたまらない。排尿後に射精感がこみあげてきて、そのまま躊躇わず精液を噴出した。それを感じた神奈はさらに吸い上げるように飲み込んでくる。
経験あるのか。
だとしても少しも嫌がらないその態度が気に食わない。慣れている様子になぜか腹が立った。
俺以外の男に、そんなプレイをされたのか。いったい、いつ……。
「ご、ほ……っ」
「吐くんだ、ほら、手の中でいいから」
「全部……飲みました」
「誰にされた」
「……え?」
「同じことをされたんだろう。誰にされたんだ」
「……誰でもいいじゃないですか」
「よくない」
「広大さん」
「君を凌辱したんだ。そいつが生きているのなら殺してやりたい」
「……そんなの、覚えていません」
「神奈。なぜ少しも嫌がらないんだ。俺は君に排泄物を飲ませたんだぞ」
「だって……これを、恵子さんに見せるんでしょう?」
「…………」
「私が悦んで飲んでる姿を、見せて、興奮するのなら、私はそれでいいんです」
「……興奮するさ。恵子にも同じことをさせるつもりだ。だけどな」
神奈を抱き上げ、呑みこんだ精液と尿を吐き出させようとするかのように指を口内に突っ込んだ。
「君を苦しめるつもりはない。さあ、少しでもいいから吐くんだ。……ダメか、もう吐き気すら起きそうもないな」
「んっ……ぐぅ」
「どれだけ辱めを受けたんだ、くそ……っ! いいか、神奈。もう二度と身体を売るな。俺以外の男に指一本でも触れさせてみろ、そいつを殺してやる」
「……広大さん」
「この身体は俺のものだ、髪の毛一本でも触れさせたくない……!」
「そこまで言うなら……神奈と結婚してください」
「ダメだ」
「…………」
「俺は結婚したら容赦しない。だから生涯で結ばれていい女は一人だけだ。俺は恵子しか欲しくない」
「……神奈は?」
「君は俺のオモチャだよ。性奴隷だ。前にそう言っただろう」
「子供まで産んだのに……?」
「わかってないな、君は俺の子種袋だ。愛人とはそういうものだ。それは君もわかってるはずだろう」
「でも……神奈は……欲しいんです」
「わかっている」
「わかってるなら」
「君の欲しいものは、俺じゃないよ。君を無条件に愛してくれる男だ。そうだろう?」
「……それは広大さんじゃないの?」
「俺は君を条件付きで愛している。そんなのは愛情じゃない。それに俺が好きなのは君のそんなところだ」
「そんなところ?」
「道具だと言っても俺を嫌いにならず、性道具になってくれるところだ」
ひっくり返して股を開かせると。
神奈は熱いため息を吐いて迎え入れるように身じろいだ。
それに微笑み、優しく、いつも以上にゆっくりと挿入していくと。
神奈の内部が茹るような熱さで男根を迎え入れてくれた。
「はあ……ん…」
「神奈、好きなだけ可愛がってやる。言ってごらん、どうやってイかせてほしい?」
「あ……こうやって、恵子さんも……口説くの?」
「あいつも同じことを俺に聞くんだ。神奈をどうやってイかせるのかってな」
「それで……?」
「こうするんだ」
ドリルのように激しく穿つと。
神奈は素直に身を委ねて動きを合わせてきた。男の動きを導くその腰使いに、見た目と乖離する淫乱さを感じて余計にそそられた。
凶器のように激しく強く――突く!
なのにその動きを少しも嫌がらず、むしろより助長するように襞が押し寄せてきた。
イかせるつもりが……すでにこっちがもたない。
それほど彼女の中は快楽の坩堝だった。少し抉った弾みで出た先走りに精も混じり出していることに苦笑する。
最初の夜と同じだ。
あのときも神奈の膣内の動きに翻弄されていた。
ただの娼婦とは思えないほど慣れた動きに、こっちが負けそうになっていたのを思い出す。
そう……。
あれで俺はこの女を手放せなくなったんだ。
「かん、な……は、あ……どこに……出して欲しい?」
「ん、んぅ……」
「また……口の中に出そうか? 俺の精液を飲みたいか?」
「飲みたい……広大さんの……おしっこも……」
「こいつ……すっかりクセになったのか」
「あ……膨らんで……も、もう……抜いて」
「いや、このまま……出すぞ」
「え……?」
「奥に出すから、子宮を開くんだ、神奈」
すると。
嬉しそうに口が伸びてきて亀頭を咥えこんできた。
この生き物のような子宮口に何度煽られてきたか。舐めあげるような動き。たまらない。
そこに括れを潜りこませると、そのまま熱い飛沫を放った。
「あはぁ……んん……」
「気持ち……いいか?」
「もっと……もっとください……んんぁ……熱い」
「ふう……そんなキツく絞らなくても出してやる。ほら、もっと飲め……いくらでも出してやるぞ」
口淫で飲んでいたときもそうだが。
神奈は精液を飲むと感じるらしい。背がビクビクと引き攣ってイっているのが見てとれる。
口でも子宮でも同じなのか。
それだけ……子種を欲してるということか。
最後まで出しきると、そのまま彼女を背後から抱きしめて横になった。
「ふう……」
「あ……広大さん、もう……終わりですか?」
「いや、少し休憩したらまた再開しよう。抜かずにこのまま抱いたままでいいか?」
「はい……あったかいです……広大さんのがビクビク震えてます」
「君にまだ絞られているような感覚だよ。そんなに俺の子種が欲しいのか」
「欲しいです……何人でも……産みたい」
「どうして?」
「女として求められているのを感じるからです」
「俺は君を女として求めてるわけじゃない。恵子への嫉妬の道具としか思ってないぞ」
「でもこうやって、神奈にたくさん射精してくれるじゃないですか」
「男が射精するのは、何も好きな女だからとは限らない」
「……でも」
「君もいずれ好きな男ができる。そのときが来ればわかる。この射精の意味がな」
「……? 神奈の好きな人は、広大さんです」
「違うよ」
「どうして違うなんて」
「神奈。……こっちを向きなさい」
一旦抜き、神奈の身体を正面に向かせると、その額に唇を押し当てた。
「……あの?」
「俺は君を女として愛してるわけじゃない」
「……え?」
「愛してる女は恵子だけだ。……君は娘みたいなものなんだ。愛おしいとは思うが、貪りたいと思うほどの愛じゃない」
「うそ……だって」
「君は高級娼婦だからな。つい身体に夢中になってしまう。それで勘違いさせてしまってるかもしれないが」
「…………」
「俺の欲望のはけ口になってるんだ。だから遠慮なく抱いている。君もそれに応えている。だけどそれは愛し合ってるからじゃない。俺たちはね、セックスして快感を求めているだけだ。それ以上のものは求めていない」
「…………。神奈は違います」
「違わないよ。君も俺と同じだ。……君の本当に欲しい相手は俺じゃない」
「じゃあ、誰なんですか」
「それを自分で探すんだよ」
「……もうずっと、何年も何年も、ずっと昔から探し続けてます」
「じゃあまだ探し足りないんだ。少なくとも俺じゃないのは確かだ」
「あなたじゃなかったら、もう神奈には誰もいません」
「いや、いるはずだよ」
「どうしてわかるの!」
「わかるさ。……まだ会っていないだけだ。ちゃんとそういう相手は見つかる」
「……もう無理です」
「神奈、俺でいくらでも代わりにしてやる。さあ、続きをしよう。好きなだけ満足させてやるぞ」
再び神奈に挿入した。
今度は自ら足を腰に絡ませてくる。それに引き寄せられるようにグイグイと奥まで押し込めた。気持ちよさそうに快楽に染まる神奈に口づける。
この女はわかっていない。
身体を売りすぎたせいだ。性欲と愛情がごっちゃになっている。口でいくら言ってもこれは無理だ。身体ごとわからせてやらないと。
俺では無理だろう。
この女を本当に欲する男じゃないと、この女の意識を変えることはできないかもしれない。
一人でいた時間が長すぎた。
だから少しでもその失われた時間を救いたい……。
一年間。
神奈を幸せにする時間だ。それくらいは許してくれ、恵子。
この家で、神奈を愛情に包みこんで暮らしていく。
それしかこのかわいそうな女にしてやれることはないのだから。
「んん……広大、さん……キス」
「ああ、ほら……手を伸ばしてしがみつけ。いくらでもキスしてやる」
波の音がする。
神奈との口づけの水音と混じり、溶けてしまいそうなほど気持ちよかった。
オーケストラの音がする。
音はそれほど大きくないけれど、華やかな曲で目が覚めた。……あ、蒔奈。すっかり眠ってしまった。今頃きっとお腹を空かせている。
裸なのに目を顰め、キョロキョロとあたりを見回して柔らかな絹のガウンが椅子にかかっているのを手に取って羽織った。これ、広大さんのかな。彼の匂いがする。
隣の部屋に行くと。
広大さんが赤ん坊をあやしていた。
「よしよし。……全部飲んだな」
手に持つ哺乳瓶と、ベッド脇のオムツ。……この人が世話をしたの?
なんだか信じられない光景に目を剥いた。
「起きたか」
「……おはようございます」
「見た通り、娘の食事は終わったところだ。見てみなさい、ずいぶんと血色がいいだろう」
……本当だ。
産まれたときは体重がわずかしかなくて、ちゃんと成長するのかと不安だったのに。
たった数日でこんなに元気になるなんて。
「いい子だ、美人になるぞ」
「……そうですか」
「なんだ、初めての子供なのに、全然嬉しそうじゃないな」
「そんなわけでは……」
「そのガウン、よく似合ってる」
言われて、顔を赤らめた。
似合うもなにも、これしか部屋に服がなかった。着ていた服はどこへやったの。クローゼットの中にも服が見当たらない。
娘の着替えは、年齢別に数百着は用意しているのに。
「君には当分、裸でいてもらおうと思ってな」
「…………」
「しばらくの間だ。まずは自分の立場をわからせる。とりあえずそのガウンは脱いで、このエプロンでも着けなさい。裸のままで」
「……広大さん」
「うん?」
「こんなことをしなくても、神奈はどこにも行きません」
「いいや、裸じゃどこにも行けないはずだ。服なんてしばらく与えるつもりはない。君はここで俺と過ごすんだ」
「…………」
「ほら、このエプロンを着けて、料理でも作ってくれ。君の和食は絶品だ」
「後ろからちょっかいを出したりしませんか」
「眺めるくらいはいいだろう」
「……見るだけですよ」
渋々とエプロンを受け取ると。
腰ごと身体を抱き寄せられた。
「……っ」
「モーニングセックスといこうか。娘の前でやろう」
「やめ、……っ」
「ほら、ベッドに両手をつくんだ。後ろから突いてやる」
ガウンを捲られる。
そのまま硬いモノが分け入ってきて、熱さで身体が痺れていく……。
目の前にはミルクを飲んで満足したように眠っている娘の顔。
……ごめんね。
私は母親であることよりも、この人の女になりたいの。……今は。
「神奈……もっと絞るんだ。……そうだ、いいぞ……」
「あ、う……はぁっん……そ、そこ……もっと……」
「ああ、深く抉ってやる。なんていやらしい穴だ……吸い込まれる」
昨日の夜より、太くて大きい……。
なんて大きなペニスなんだろう、私の中を全部耕していくみたい。……すごい、苦しいけど、たまらない。
足が自然と広がっていた。精を飲み込もうと内部が蠢く。子宮の口が伸びていく。
そこを掻き混ぜ、抉りまわし、突き上げてくる硬い感触に、全身を震わせて感じていた。
「あ……っ、はぅ、う……っ」
ちょっかいを出さないって言ったのに。
あんな言葉、なんのあてにもならない。この人がジッと見てるだけなんてそんなわけなかった。
料理の途中で背後から貫かれた。手に持っていた包丁はシンクの中。火をとめないといけないのに。
「こうだい、……さん……火が」
「ほら、消したぞ。……むんっ、もっと足を開くんだ、神奈」
「あうっっ!」
「ふう、たまらんな……想像以上にそそられる。しばらくずっと裸にエプロンでいなさい。尻の割れ目から精液を垂れ流しながら生活するんだ」
「……どういう趣向ですか」
「俺の性癖は知ってるだろう」
「あ、う……! そ、そこで射精、しないで……」
「わざとしてるんだ。ここが君のGスポットなのはわかってる。熱さでたまらないだろう?」
「はう……ん……」
「気持ちよさそうだな。……もっと出して欲しいか?」
「こ、広大さん、……朝食が」
「そんなのは後だ」
「だ、だめ……おっぱいを絞らない、で……蒔奈に飲ませ……うぅんっ」
「粉ミルクをたくさん用意してある。君は授乳なんてしなくていい。ほら、母乳を絞ってやる。こっちを向きなさい。俺が飲んでやる」
「いや……あぁぁっっ!」
足の力が抜けていく。
立っていられず、広いアイランドキッチンに押し倒されてそのまま胸を吸われながらがに股にされた。
そうか。
ここでするためにこういうキッチンにしたのか。こんな広いキッチン、私には使いこなせないと思ったのに。
セックスするためだったなんて……。
どうしようもない人。でも、……こういうのもたまらない。
「あ、あ、あぅ……っ!」
「神奈、引き攣ってるな。母乳を吸われながらここを突くと感じるのか?」
「す、すごい……イイです……もっと、もっと突いて……」
「このスキモノめ。全身が性感帯みたいになってるな。昨日の今日で、もう骨抜きか。どうだ、これを一年毎日してやるぞ。俺が欲しいって言え……!」
「こ、こんなこと繰り返したら……神奈、おかしくなります」
「なっていいんだ。君を快楽漬けにしてやると言っただろう。……さあ、イくんだ。盛大にイって、俺を絞りあげろ!」
子宮の中に入ってくる。
それを迎え入れて思いきり強く締めつけると、膨張が一気に高まった。
中で熱い飛沫を味わう。
……あ、まただ。この人の射精、昨日もそうだったけれど。
2射目、3射目、とそのたびにどんどん量が増えていく。
なんて量なんだろう……。精液で子宮が拡張されてしまいそう。
こんな叩きつけるような射精を浴びていたら、また子供が欲しくなってしまう。
好きになってはいけない人なのに。
「広大さん……」
「ん?」
「神奈のお腹、たぷたぷです……」
「そうだな。……少し出しすぎたかな」
「あの、お風呂……行かせてください」
「ダメだ」
「…………」
「注いだものをずっと腹の中で温めておくんだ。今夜、その精液を出してやる。それまでこれを膣内に入れておこう」
取り出したものは。
シリコン製の男根がついたペニスバンドだった。
これをずっとつけてろと……?
「んん……っ」
「トイレも行くなよ。今夜これを外すまで、ずっとつけているんだ」
「が、我慢……できなくなったら?」
「我慢するんだ」
「…………」
「そういうプレイもあるんだよ。本当なら利尿剤を飲ませて我慢させるんだが、そこまではかわいそうだからな」
「…………」
「さあ、つけた。これを着けたまま、料理をしなさい。いいね、外すんじゃないぞ」
「……はい」
太いシリコンがお腹の中に入ったままだけど、なんとか立ち上がった。
あまり動くと、中から漏れてくる……。
できるだけ動かずに作るしかなかった。……うう。彼の視線がいやらしい。
こういう変態なのはわかっていたけれど。
「神奈、精液が漏れてきているぞ」
「は……い」
「そのままでいい。食事が済んだら君をマッサージしてやろう。さっき抱いて気づいたんだが、腰のあたりが少し凝っているようだ」
それは。
連続してセックスされたせいです。
そう言いたかったけれど、口にはせず、無言で料理をするしかなかった。