短編です。
ほぼオリジナル展開ですが、それでもよろしければ、どうぞ。
「……美月、さん」
「ん……ぁ、……なぁに?」
「ガッコ……遅刻、する……」
カーテンは閉め切っているのでベッド脇の時計で確認するしかない。
どれだけ遮光性の高いカーテンなんだ。朝陽の光すら漏れてこない。
時刻は――午前7時を回っていた。
「まだ大丈夫じゃない?」
時計を見た彼女は気にもとめない風で、続きとばかりに再び腰を揺らした。
俺の腹の上に手を乗せて、下半身だけを小刻みに揺らしている。
その断続的な揺らし方にもうさんざん苦しめられていた。なぜかって――。
尻穴にはアナルプラグ。
膨張しきったソレには拘束タイプのペニスバンド。
そしてベッドの上に両手を皮バンドで縛りつけられていた。
目隠しはさっき外されたが、彼女の淫蕩な顔を見せつけられながらの責め苦が待ち構えているだけだった。
……もう勘弁して欲しい。
一晩中イかせてもらえず、ずっと彼女の膣内で締めつけられていた。
喜び勇んでホテルなんかに来るんじゃなかった。
睡眠薬入りの酒を飲まされた後、目が覚めたらこうなっていた。
普通に犯罪だからな、これ。
「……んっ、あっ!」
――また、だ。バイブ式のアナルプラグが振動した。
しかも今度は回転するのかよ……!
美月さんが邪悪な笑みを浮かべてコントローラーを握っている。彼女の指が悪戯っぽい仕草で尻穴の中に潜りこむ。
指で振動を確かめているようだった。俺の……前立腺を、彼女の指が辿っている。
く、そ……!
またイきたいのに、拘束されたペニスバンドのせいでなかなかイけない。もう精巣には十分すぎるほど漲っているのに。
ドクン、――と膨張するソレを彼女がため息とともに味わっているのが伝わった。
外せと何度言っても、言うことなんてききやしない。
こうなったらもう彼女が満足するまで解放されないのはわかってる。
わかってるけど。
「美月さん。……俺、また遅刻したら補習しなくちゃいけないんだよ」
彼女に懇願するより他になかった。
ほとんど寝てないし、イってないから熱を持て余してるし、最悪のコンディションだけど。
今日学校を遅刻するわけにはいかない。
補習はいやだ。
「……頼むから、これ、外して」
「…………」
「続きがしたいなら、今夜付き合うから」
――グチュッ!
彼女がいきなり最奥まで深く貫いた。
思わずビクッと背中がのけ反って先端が吸い込まれる感触に戦慄が走る。
あ、孔が……吸い上げる。
しかも亀頭だけはバンドがないからダイレクトに感じてしまう。ヤバい、先走りが……とまらない。
息を荒くして耐えていると、彼女の豊満な胸がギュッと押し潰されるほど強く身体を寄せてきた。
「ほら……バンドしてても出そうじゃない」
「美月、さ……っ!」
「玉も握ってあげましょうか?」
「や、やめろ……っ! これ以上……っ」
「休んじゃいなさい、学校なんて。補習なら私がしてあげる。放課後、私の準備室で……二人きりでね」
冗談じゃない。
そんなことになったらどれだけ校内の噂になるか、わかってるのか。
ただでさえ必死に隠してるのに、そんな目立つようなことしてたまるか。
くそ……なんとかして。
なんとかしてこの女の暴走をとめないと。
そもそもなんで、このホテルに呼び出してきたんだ?
俺とこういうことをするためだけとはとても思えない。
なぜならこの部屋――最上階のスイートルームだ。
一泊数百万ってやつ。著名人とか有名人くらいしか泊まらない。
理由はだいたい見当がつく。――あいつだ。あの男が予約したんだ。
おそらく美月さんと、……するために。
だけどキャンセルか何かして、すっぽかされて、怒りまくった美月さんが俺を当てつけに呼びつけた。
そんなところだろう。
……どうせ俺なんてその程度の男だよ。
だけど。
そんな彼女に惚れてしまったんだから仕方ない。
「……わかった。学校は休むよ」
美月さんが嬉しそうに抱きついてきた。
ただし、と一言付け加える。
「補習は美月さん以外の教師にする。もともと英文がヤバいんだ。この際だから補習でもしないとまた赤点になる」
「英文だけ? 歴史は?」
「あいにく歴史だけは成績がいいんだよ。親父のおかげでね」
彼女の担当は歴史だ。
不満そうに唇を尖らせ、そのまま深く口づけしてきた。
「ん……はぁ……」
「ね、たくや……そろそろ外しましょうか。どれからにする?」
「全部外してくれよ」
「いやよ。どれかひとつだけ」
「じゃあ……ペニスバンドで」
いい加減イかせて欲しかった。
手の拘束も外して欲しかったが、腕が痺れてもう感覚がない。外さなくても同じな気がした。
彼女が膣内からゆっくりと――俺を抜き。
バンドをひとつずつ、丁寧に外していく。
解放された途端、震えるソレを愛おしそうに撫で、口元に先端を近づけた。
「み、つきさ……」
フェラじゃなくて。
できれば彼女の中で……イかせて欲しい。
そう懇願するように目線を送ると、クスッ、と微笑んで。
喉元まで深くペニスを飲み込んだ。
――そうだと思ったよ!
ことごとく俺をコケにしてる。もういい。そういうのに、もう、慣れた。
だから……。
彼女のフェラを、全感覚を研ぎ澄ませて、感じた。
あ……。
舌で、割れ目を……。
吸い上げが……気持ちいい……。
やっぱり上手い。悔しいけど。彼女のフェラは最高だった。感じる部分をことごとく知り尽くした動き。
それだけ経験が豊富なのかもしれないが。
せめて俺で経験値を上げてくれないかな。
他の男なんかに抱かせたくない。
とくに、あの男には――。
「美月さん……」
「……ふぁ?」
「もうちょっと、強く……扱いて」
一晩中、溜まりに溜まった精液を出すには、もっと強い刺激が欲しい。
痛いくらいでいいから、と言うと、彼女はそんな俺を見て。
足の裏を使ってペニスを扱きだしてきた。
手と口よりも、ショックが大きい。
俺、足でイかされるのか……。
それもいいかもな。
だんだん思考がおかしくなってきたような気がした。
彼女の足の裏。
指も使って扱かれた。確かに痛いくらいに強く上下に擦られている。それがまたたまらない。
傍から見ると、両手を縛られて、尻穴にバイブを突っ込まれ、女の足でペニスを刺激されている男の図だ。
かなり変態的な構図だが……。
どういうわけか興奮した。
「あ、は……。たくや、すごくイイ顔してる」
美月さんこそ。
俺を扱きながら、あんたの股の間から誘い込むように膣口が蠢いているのが見えるよ。
めちゃくちゃ刺激される、その恰好。
「ほら、早く……イっちゃいなさい、よっ!」
ギュウ、と足の裏で絞り上げるようにキツく締めてきた。たまらず喘ぐ。女の前で喘ぐなんて、男としてのプライドがズタズタだけど、……それがたまらないんだな。
彼女の数度の扱きであっけなく精を解き放った。
ビクビクと尻を持ち上げてイき続けていると、彼女がまたも尻穴のバイブを最大にしてくれた。
なんて……快楽を知り尽くした女だ。
俺、この人がいないと、もうダメかもしれない。
それほど美月さんに溺れていた。
はあはあ、と吐息を荒く最後の一滴まで出し尽くすと。
彼女が丁寧に出した精液を舐めとっていった。
お掃除フェラまでしてくれる。
あんた最高だよ、美月さん。
「ねえ、たくや……」
「ん?」
「チェックアウトの時間、過ぎちゃったけど……延長する?」
時間は――。
とっくに始業が終わってる頃だった。
「俺、金ないよ」
「お金の心配はしなくてもいいわよ」
「それってどうかなあ。だって龍蔵寺の金だろ?」
「……やっぱり、バレちゃってた?」
「バレないと思ってたわけ?」
あはは、と笑いながら彼女が腕の拘束を解いてくれた。
痺れた手首を撫でて擦っている。
「ごめんね、ちょっとムカムカして」
「いいよ。おかげで俺も美月さんと楽しめたんだし」
「じゃあ、ぱーっと使っちゃいましょ。ルームサービス、頼むわね。なにがいい?」
「酒! あと……なんでもいいから美味いもの」
はいはい、と受話器を取りながら彼女がバスローブを羽織った。
ふと美月とのイチャイチャを書きたくなりまして。
本番なくて申し訳ありません。
イチャイチャっていうか、ほぼ責めプレイですが。