シリーズ化するかわかりませんが、まずは馴れ初めから。
オリジナル展開となります。
時期的には、たくやが高1くらいに考えてます。
最初はただの好奇心だった。
世界史のレポートを提出しようと担当教師の準備室に入ったが、誰もいなかったので、レポートを置いて立ち去ろうとした――そのとき。
足音が聞こえたので、なぜか机の下に隠れてしまった。
いま思えば、なぜ隠れる必要があったのか。自分でもよくわからない。
だが入ってきた人影が二人だとわかり、言い争う声が聞こえた頃、この場にいるのはマズイと直感したのかもしれない。
声は分厚い教卓の壁に阻まれてよく聞こえない。だが。
しばらくすると……。
女の喘ぎ声のようなものが聞こえてきた。
しかもいま隠れている机の上で、――やっている。
出ようにも出られない。
まさかこうなるとは思わず、行為が終わるまでジッと耐えるしかなかった。
だけど……この声。
耳を澄まして聞いてみると、まさかとは思ったが、間違いなかった。
一条先生の声だ。
世界史担当の、俺のレポート提出先の担当教師。
相手の男は……?
くぐもっていてよく聞こえない。どこかで聞いたような気はするけど。
行為は30分近くかかっただろうか。
女の足が教卓の下に降りてビクビクと痙攣しているのが見えた。
イったんだ……。
ゴクリ、――と喉を鳴らしてその生足をジッと見つめた。
男の足も見えた。もう用はないとばかりにズボンを上げて扉を閉めて出て行った。
おいおい。
一条先生をそのまま放っておいて行くのかよ。
行為中の声とかはあまりよく聞こえなかったが、行為後のむつみ合いも無しか。
大人同士のセックスって……こんなものなのだろうか。
童貞なりの感想だった。
とりあえず先生が出ていくまでこのまま大人しくしていよう。
そう思っていたそのとき。
「――悪い生徒ね。覗き見ていたなんて」
教卓の中の背もたれの椅子が取り除かれ、上からキツい眼差しで睨みつけている女と目が合ってしまった。
言い訳もできずにいると、
「こっちに来なさい」
と言って、俺の手をグイっと引っ張り上げて。
そのまま。
机の上に押し倒され、いきなり唇を奪われた。
「……っっ?!」
一瞬――。
なにをされているのか、よくわからなかった。
ただ蛇のような舌が口の中で暴れているのだけはわかる。
え……?
俺、いま、キスされているのか?
しかもなんだこれ。まるで獰猛な獣みたいに荒々しく、口の中をかきまわされて吸い上げられている。
舌が絡みついてくる。喉の奥まで伸ばされて、食らいついてくるような……。
ちょ……。
俺の、……ファーストキス。
こんなんで……いいのか。
だけど。
離すことができない。
完全に酔わされていた。この女の口づけに。
唇が糸を引いて離れても。
しばらく呆然と彼女を見上げていた。
「これでおあいこ。ここで見たこと聞いたこと、全部忘れるように。いいわね?」
「…………」
「返事は? 有馬たくやくん」
「……忘れません」
「は?」
「こんなキス、忘れられないです。もう一回お願いします」
今度は逆に先生を机に押し倒して、唇を奪い返した。
さっきされたお返しとばかりに、同じような動きで口の中を荒してみる。
そうか。
コツが掴めた。吸い上げるんだ。唾液ごと絡ませてこっちの動きについてこさせていけばいいんだ。
口の中で彼女の吐息が聞こえた。……あ。たぶん舌を回しながら絡ませたほうが感じる。
そうか……。
キスって、情感を煽るものだったのか。
ただ唇をくっつけるものじゃなかったんだ。
歯列をなぞり、喉奥にまで舌を伸ばし、互いの吐息と唾液を合わせていく。
いつの間にか。
彼女を抱きしめる手の力が強くなり、背中にも彼女の腕がギュッとしがみついてきた。
長い長いキスの後。
一条先生が、俺を見上げて困ったような顔で呟いた。
「火をつけちゃったみたいね……」
「先生、俺の童貞、もらってください」
「私なんかが貰っちゃってもいいの?」
「一条先生だからいいんです」
「その、一条先生、ってのをやめてくれたらね」
「じゃあ、……下の名前、なんでしたっけ?」
「まずはその敬語をやめなさい」
最初のセックスは、そうして始まった。
ただの好奇心のはずだった。そう――最初は。
それがやみつきになるまで、そう時間はかからなかった。
放課後の男子トイレの中で。
二人で口づけを交わし合いながら便器に座り込んで繋がっていた。
俺の上に彼女が乗る形で、時折彼女の潮が落ちて便器の中へと落ちていく。
これ床を汚さなくて済むからいいな。
そう思いながら突き上げを深くしていく。また――誰かが用を足しに入ってきた。
目くばせを交わす。
口づけでお互いの喘ぎと吐息を打ち消した。
まさか扉一枚隔てた向こう側で、こんなことしてるとは誰一人思うまい。
そのスリルが興奮をさらに過熱させた。
彼女の子宮孔が俺の割れ目を欲しがってチュウチュウと吸い上げてきた。いや、嬉しいけど。
せめて誰もいないときに……。
そう目線を送るが、むしろいた時にこうするほうが興奮するとでも言いたげに、さらに吸い寄せてきた。
たまらず孔を穿って貫いていく。
もうこうなりゃ自棄だ。声さえ出さなければバレやしないのだから。
カリ首で子宮孔を抉り、まわしながら何度も出入りさせていくと、たまらないといった表情で彼女が潮とともにまた達した。
ピクピクと震える足が後ろの便器を抱えている。
仕方ない、俺の背中には便座がある。彼女の足は諦めよう。
ジョボボボ……と潮と一緒に失禁したのか、黄色い液体も便器の中へと落ちていった。
繋がっている状態で放尿するとか、最高だろ。
幸いというべきか、ズボンは全部脱いでいたし、シャツも前を開けてあったので汚れる気づかいはなかった。
それにしても……。
トイレの中ってセックスの感度がこんなに高まるものだったんだ。
水が流れる音がして人の気配はなくなった。だが、いつまた来るかわからないから、またお互いの口を塞いでいく。
唇を離したタイミングで、彼女の胸を揉みながら小声で囁いた。
「俺も出していい?」
彼女の中で排尿したいと告げた。
それを聞いてさらに興奮したのか、――艶美な笑みを浮かべて。
「いいわよ。今の私は……たくやの肉便器なんだから」
ゾクッ――と背筋に震えが走り。
彼女を背後に立たせて便器に掴まらせ、後ろから思いきり強く突き上げた。
ほどなくして。
彼女――美月さんと呼ぶ関係になってからひと月が経った頃。
俺は完全に遊びの関係なのだということがわかった。
セックスの最中のことだ。
俺に貫かれている時にかかってきた電話を、彼女が何の躊躇もなく受話器を取った。
「……ええ。はい。……そうです。その件については私が」
仕事の電話か。
にしても、よくこの状態で平気な声で話せるな。
少しは喘ぎ声とか出そうなものだが。
……試してみようか。
どこまで冷静な声を出せるものなのか。
足を極限まで広げて膝を折り曲げ、彼女の子宮孔を貫く。
その状態で精液を放出した。
一瞬――美月さんの感じた顔が浮かんだが。
声は出さず、受話器も離さなかった。
「……いえ。なんでもありません。家で飼っている猫がちょっと悪さを」
俺は猫か。
いま少しだけ喘いだもんな。さすがに子宮内に直接出されたら熱さでイくかもしれない。
イってるようにはあんまり見えないが。
「それはそうと……先生、先日お話した件ですが。まだご了承いただけませんか? ……私、いつでもお待ちしてるのですよ」
美月さんの顔が。
うっとりと優しい笑みを浮かんで、夢見るような目つきで、電話口の相手を誘っているような口調で話しかけた。
……なんだ?
誰といったい話してる?
グリグリと出した精液を掻き混ぜていく。子宮内を縦横に荒していきながら時折孔から出入りさせて、中の精液が孔から漏れだした。
誰と話しているんだよ。
俺にこんなことされてるのに……!
「別居中の奥様、離婚届を出されたそうですね。まだ印を押してないのはわかっています。……先生。私に関係がないと仰るの? それはどうでしょうか。まだ離婚届がお手元にあると、お思いで?」
……まさか。
この女、――相手の男を強請ってるのか。
先生、と呼ぶその男って……。
いったい……。
「明日の午後にうかがいます。……おやすみなさい」
最後まで冷静な口調で電話を切った。
まさかこんなことをしながら、対応できるとは思わず。
むしろ余裕さえあった。相手を強請り、なおかつ明日の約束まで取り付けている。
俺は。
こんな女を相手に――セックスしているのか。
「あら、もう終わりなの? 出してもまだかたいから、続くのかと思ったけど」
動きがとまったことを言っている。
美月さんの顔を見下ろしてみるが、もうさっきまでの電話の時とは違う。いつものからかうような表情だった。
俺がなにをしても。どうしようと。
あの冷酷そうな艶やかな顔は、どうしたって拝めそうもなかった。
彼女をひっくり返す。
両腕を枕の上にあげて、指を絡めて両手で押さえつけた。
一度子宮孔から抜き、再びまた貫いて、喉があがる彼女を見下ろしながら、キツい口調で尋ねた。
「準備室でセックスしてた相手だろ、今の?」
最初に覗き見た相手。正確には見えなかったから声だけしか聞いてない。その声もほとんどくぐもっていてよく聞こえなかったが。
「そいつと結婚するのかよ?」
まるで――浮気を咎める間男だ。
その通りなのだが。
「したいと思ってるわ」
「誰なんだ」
「聞いてどうするの?」
「どうって……」
「私の大学時代の恩師の先生よ。龍蔵寺幸三、っていう人。境町学園の理事も兼ねてる」
「…………」
「わかったでしょ? わかったなら、さ、続きを」
――グチュッ!
再び子宮孔を貫くと、彼女の孔が締めつけて震えてきた。カリ首を孔にとどめてその振動を味わい、なおも絞りあげてくる動きに尿道からまた精が少しずつ零れてきた。
どうせ彼女はピルを飲んでいる。それに安全日だってこともわかってる。
だからいくら出したところで、彼女を手に入れることはできない。
そう――。
俺はもう、この女なしで生きていける自信がなくなっていた。
「……美月、さん」
「あ、……あぅ……ん……もっと……もっと出して……」
「いいぜ、ならもっと……俺に懇願しろよ。タマが空になるまで出し尽くしてやる」
龍蔵寺幸三。
俺がそいつからあんたを奪ってやる。
俺の虜にさせてやる。……美月さんは俺のものだ。
足が絡まってくる。うつ伏せになっている状態から彼女の足が俺の足を下から押し広げようとして動いていた。
胸を鷲掴みにし、何度も孔を出入りさせては、時折彼女の膣腔を耕し、かき混ぜ、精液を出しながら動かしていく。
虜となっているのは――俺のほうだった。
さて。
美月さんとの馴れ初めでした。
最初から飛ばしておりますね。NTRのはじまりです。
たくやにキスしたのはただの口止めです。
それが失敗だったと気づいたわけですが、むしろそれを楽しんでいます。
美月さんはどう転んでも事象のシュバルツシルトで消滅する運命です。
なので刹那的な生き方が似合ってると思いました。