この世界の夜は長い。
体感で20時間ほどある。その代わりといってはなんだが、昼間は4時間くらいしかない。
朝は一瞬で終わり、それから4時間後には夜になる。最初の頃はあまりにも長い夜に戸惑い、眠ってもまだ夜明けが来ないので何をすればいいかわからず、まんじりと夜を過ごしていた。
なので。
今は逆にありがたいと思う。
長い夜――若い男と女が何もせずにいられるはずもない。
だがセーレスは眠る時間が長かった。この世界の人間特有のものかもしれない。ユーノも睡眠時間が長い。
眠いのに無理やりセックスに付き合わせるわけにもいかず。
ここ最近、ずっと。
彼女が眠ってしまうまでの短い時間――3時間くらいしか、セックスすることができなかった。
「はあ……」
昔――美月さんと、一晩中していたことを思い出す。
タフだったおかげで6時間くらいぶっ通しでイかせ続けたこともある。精巣がカラになるまで出し続けた。
そんな無茶なセックスばかりしていたから、3時間くらいで満足できるはずもない。
そもそもはそんな性欲を得てしまった自分のせいなんだけど。
風呂に浸かりながら、自分の持て余し気味のモノをジッと見つめた。……足りない。
抜く抜かないの問題ではなく、――俺の場合、抜いてもあまり意味はない。
足りないのは精神的な問題だった。
そっちで満たされないと抜こうとどうしようと満足できないのだから、本当に……情けない。
「パパぁ。まだおふろに入ってるの?」
浴室の外からユーノの声がした。
てっきり寝たと思っていたのに。
もう夜だ。この娘は夜になるとすぐに寝てしまう。だから長湯していたのだが。
「もうすぐ、出るよ」
浴室の外から、衣擦れの音がする。
まさか……入るつもりなのか?
やばい。セーレスに怒られる。彼女は俺とユーノがもう二人で風呂に入ることを禁止していた。理由は。
「ユーノもはいるー」
素っ裸でそのまま浴槽へと入ってきた。
俺が彼女を見ると勃ってしまうからだ。
生まれて3ヵ月。見た目は3歳くらいだった。だが言動や態度が3歳とは思えないほど理知的で大人っぽくなっていた。
パパぁ、と呼びながら抱きついてくる。そんな娘を突き放せるほど大人でもなかった。
仕方ない。ユーノを洗ってから一緒に出るか。
スポンジを使って彼女の身体を浴槽の中で洗ってやると、くすぐったそうに身体をよじらせた。
そんなに動くなよ……。変なところに当たるだろ。
そう思っていたら案の定、ユーノが不思議そうに俺の股の間にあるものを見て呟いた。
「パパ……これ、……なに?」
勃起している細長いものを、手に掴んで自分の股の間から取り出した。
ユーノに見せるわけにはいかないと背後から抱いていたが、やっぱり気づかれた。というか、娘に触られた。
……情けない。
だけど、彼女の柔らかな手の感触が気持ちいい。そのまま触って欲しかった。
なので、……つい。
「ユーノを気持ちよくさせるものだよ」
「ユーノを?」
「そのまま手で触りながら、股の間を行き来させてごらん」
こう? と言いながら湯の中で股を広げた。小さな足の間、まだ毛も生えていない秘所に当たるように動かしていく。
すると。
3歳の幼児とは思えない艶っぽい吐息が聞こえてきた。
「あ、……あつい……」
「気持ちいいか?」
「わかんない……かたくて、……あつい」
「ユーノ、ほら……足をもっと広げてごらん」
……俺は幼児にいったい何をしているんだ。
だけどこれ、思った以上に興奮する。
指で秘所を広げ、勃起した自身を擦りつける。すると気持ちよさそうに首を胸の中に預けて熱い息を吐いてきた。
……キスしたい。
そう思った直後。
ガラッ――と浴室の扉が開いた。
「……っ」
セーレスが立っていた。
こっちをわなわなと見て睨みつけている。
……やばい。
本気で怒っている。
セーレスは俺の腕の中で目をとろんとさせているユーノを見て、顔を赤くさせると、そのまますごい勢いで彼女を抱きあげた。
いきなり湯からあげられたユーノが、やあだ、と言って母親の腕から逃れようとしている。
そんなユーノを構わず抱きあげたまま立ち去ろうとするセーレスの背に向けて、たまらず声をかけた。
「――セーレス! ユーノを置いたら君が来るんだ、いいな!」
セーレスは背を向けたままビクッと身体を強張らせた。
抱いているユーノが後ろから俺に向けて手を伸ばしている。続きをねだっているのが見て取れた。
「君が続きをするんだ。ユーノの代わりだ。最後までしてもらうからな」
頭の中で。
ユーノの前でそんなこと言わないで。
そんな意識が伝わったが、構うものか。俺からユーノを取り上げるからだ。
「ママ、こわい顔……」
ユーノの怯えた声がした後、彼女は背を向けたままその場から立ち去った。
……来るかな。
あれから10分くらいだろうか。セーレスが来る気配はなかった。
ユーノを寝かしつける必要があるし、そうじゃなくても俺のことかなり怒ってるだろうから、来ない可能性のほうが高い。
まあ、いい。
どっちにしろやるつもりだった。足りないなんてものじゃない。飢餓状態だ。彼女が欲しくてたまらない。
なにせ、――やっと。
やっと感じるようになってくれたんだ。
足かけ3ヵ月。毎日のようにしていたおかげで、あの動きにもやっと感じてくれるようになった。
その間ずっと子宮内に射精していない。
だからかもしれないが、セーレスの欲求不満は日々募っていた。
あたりまえだ。イかせてないからな。子宮内でしかイけないのだから、そこに出しさえしなければイけないわけで。
誰がイかせるものか。
欲しいと思わせたくて、ずっとイかせていない。なのに彼女は強情で、いつまでたっても欲しいとは言わない。あんな卑猥な動きで感じているにも関わらず。
もう俺なしではいられない身体のくせに。
それをよくわからせたい。意地をはるのもいい加減にしろと言いたい。
それとも。
俺のやり方が間違ってるのか。
一度くらいイかせたほうがいいのだろうか。俺だって別に虐めたいわけじゃない。
だけど。
俺が求めているのは、俺が本当に欲しいのは……。
――ガラッ……
来ないと思っていたセーレスが、浴室の扉を開けた。
もちろん全裸で。タオルで前を隠してはいるが。
なんとなく悔しそうな顔で俯いていた。……やれやれ。
本当は来たくなかったけど、娘にされるよりは自分でしたいといった顔だった。
「おいで」
手招きすると、セーレスは唇をキュッと結んでタオルを床に落として浴槽の中へと入った。
狭いので二人入る分のスペースはほぼない。なので彼女を背後から抱きしめる形で俺の膝の上に座らせた。
お尻にあたる固いモノを感じ、彼女が息を殺すのが伝わった。
「もっと俺に身体をくっつけて。……そう、足の間から引っ張り出すんだ」
ユーノの続きだと言っただろ?
心の中で呟くと、彼女の頬がカッと赤くなった。何をしていたのか、想像しただけで嫉妬している。
つまりだな。
娘を使ってでも、俺は満たされてないってことなんだよ。
「俺のを撫でるんだ。素股で、イかせるまで、挿れないからな」
セーレスは。
足の間の勃起したモノを手に取り、亀頭から棹全体にかけて両手で撫でつけてきた。
同時に彼女の胸を鷲掴み、膣口へと指を入れていく。
湯の中で、彼女の蜜壺が潤い、愛液が流れていくのを見てとった。
触るだけでこんなに濡れている。俺に貫かれたいくせに、欠片も意識を伝えてきやしない。
最近は、いつも――こうだった。
彼女の感覚が伝わってこない。意識もないほど乱れている頃になってようやく快感が享受されるが、意識があるうちは何を考えているのかもわからない。
セーレス。
それ、俺がどれほど傷つくか、わかってるのか?
恥ずかしくてもそれを知りたいと思う俺が間違ってるとでもいうのか?
俺はこんなにも君に快楽を与えたいと思っているのに。
「そんなんじゃイけないだろ。もっと激しく動かすんだ」
指の動きがたどたどしい。
というかもどかしい。
これじゃユーノにしてもらったほうがまだマシだ。
そう思った直後。
ギュッと強く握りしめて亀頭の先を爪で刺激してきた。
「……っ」
弾みで先走りが迸る。
ほら……やればできるじゃないか。
もっと強く握れよ。君の中で暴れるためにもっと固くさせろ。筋ももっと擦って、強く……。
「は、ぁ……いいぞ……動きを、もっと早く……」
だんだんイきそうになってきた。
足の間に足をかけ、彼女の股を広げていく。
ドクンと脈打つモノを彼女の手が必死に扱きあげ、イきかけている意識に、かすかに心の中で声がした。
――中で、出して……。
目を見開いてセーレスを見た。耳まで真っ赤にして俯いている。
いま、……セーレスが言ったのか?
久しぶりに聞いた。彼女の心の声。それも俺の射精を求めてる。
嬉しさにギュッと彼女を抱きしめた。
「挿れてくれ、君が……中に出すから」
首筋にキスしながら囁くと。
セーレスは潤った膣内へと男根を挿入した。袋も揉みながら奥へ奥へと深くまで挿れていく。
たまらず彼女の顎を手に取って口づけた。
咥内を激しくかき混ぜながら膣内の騒めきに身を委ねていく。腰が抜けそうなほど気持ちいい。射精させようと周り中の襞が押し寄せてきている。
子宮口まで届かなかったが、我慢できず射精した。
ビクビクと痙攣しながら精が迸り、それに伴いジュワ……と内部から熱い粘液が満ちるのを感じた。
キスしながら、セーレスが軽くイったのが伝わり、腰を抱えこんで残りの精もすべて吐き出していった。
膣内でも……。
イけるようになったのか。
射精でしかイけないようだが、前とは違う性感帯になったとしか思えない。
まさか。
俺のせい……?
そう思って彼女を見下ろすと。
セーレスは、挿れっぱなしの男根をさらに刺激させようとするかのように、膣襞をぎゅうっと締め上げてきた。
「うっ……」
さらに出させようとしている。
そうか、膣内で射精するとイけるようになったから。
俺にもっとイけということか。……そうかよ。そっちがその気なら。
「俺が……射精をコントロールできるって、知ってた?」
仕込まれたんだよ、美月さんに。
イかせずにずっと我慢させられ、その快感に酔わされて、出さずにイくこともできることを知ってしまった。
それを……。
君にも教えてやるよ。
「セーレス。ベッドに行こうか。眠る暇も与えないから覚悟しろよ」
もう――二度と。
彼女をイかせるつもりはない。
俺を嵌めたその報いを、受けさせてやる。
今夜は寝させないからな。
そう心で伝えると。
セーレスは泣きそうな顔でやめてと何度も頭の中で伝えてきた。
続きます。
たくやが激怒してますが、次回でその怒りを爆発させます。
わくわく。
どうやってセーレスをいたぶろうかな(^^♪