主人公はたくやではありません。
長文注意。
……朝だ。
カーテンの隙間から差し込む光に目が染みる。寝不足だから仕方ないが。
ベッドの隣で眠る少女を見下ろす。
すやすやと気持ちよさそうに眠っていた。人の気も知らないで。
「……ほら、起きろ。遅刻するぞ」
「…う、……うぅん」
肩を揺すると、寝ぼけているのか、そのままこっちを向いて抱きついてきた。
お互い、裸のままだった。
なにしろ行為後にそのまま気絶するように眠ってしまったのだ。脱いだ服がベッドの下にあるのを見てため息がでた。
なんでこんなことになってしまったんだ。
いや、流されるように抱いた俺が悪い。
どう考えても、誰が見ても、俺のせいだ。
じゃあこの娘はなにも悪くないのかと言うと。
どう……なんだろう。
生活のために身体を売っている。それは知っている。彼女にとってこれは対価行為だ。だからなんの罪の意識もない。
だけど。
そんなふうにじゃれるみたいに抱きついてきたら、ちょっと意識してしまうじゃないか。
俺には恵子という彼女がいるのに。
いや、これは浮気じゃないぞ。
やってることは浮気そのものだが。
この娘を助けるためには仕方なかった。こうでもしないと変な奴らに拉致されそうだったから。
「起きるんだ、神奈。遅刻する」
「……もう、……少し」
「シャワーくらい浴びてから学校に行け。身体中がイカ臭いまま行きたくはないだろ?」
神奈、ともう一度名前を呼ぶと、彼女はやっと目を見開いて俺を見つめた。
少し言い方に品がなかったかな。
目を顰めてむぅと唇を尖らせていた。
「広大さんの臭いだもん……」
「悪かったよ。だけど中に出すわけにはいかないし。俺には彼女がいてだな」
「それは知ってます。だから顔射してって言ったんです」
「……わかった。その通りにした俺のせいだってのは、よくわかった。だからシャワーを浴びるんだ」
ほら、と精液がこびりついた髪を撫でつけると、彼女はかさついた髪の先を弄りながら上半身を起こした。
カーテン越しの朝陽の光だけど、彼女の線の細い身体がよく見える。昨夜は暗い部屋の中でだったから、あまりじっくりと見なかったが。
十六歳の少女とは思えないほど瑞々しい、完成された女性の身体つきだった。景子より胸は小さいけれど、均整のとれたプロポーションが美しい。
神奈は裸のままシャワールームへと向かった。
あとでバスローブを浴室前に置いておこう。放っておくと彼女はなにも着ようとしない。
一応、昨日着ていた服は、汚れたのでクリーニングを頼んでいたが……。
フロントに電話してみると服はもう仕上がっているとのことだった。部屋まで届けてもらうついでに朝食も頼んだ。何か腹にいれてからのほうがいいだろう。
恵子にも連絡しておくか。
昨夜デートする約束、すっぽかしたままだからな……。
怒ってるかな。
彼女のことだから笑って、仕方ない人、とだけ言って許してくれる気がする。
電話をかけようとしたそのとき。
ポタポタと何かが滴る音がして振り向いた。
神奈だ。
濡らした身体のまま突っ立っている。
「どうした?」
風邪ひくぞ、と言って近くのバスローブを取って上から着せてやろうとしたが。
「ネックレス……」
そう言うと、ベッドサイドの周辺を探しはじめた。……そういえば。
セックスの最中も外そうとしなかった。
青い石のネックレス。いつの間にか外れていたのか。なぜ着けたままなのか、気にもしなかったが。
裸で濡れたまま探す彼女の姿を見て、苦笑してバスローブを上から羽織らせた。
「ほら、これだろ?」
枕の下で光る石を見て、彼女の手に渡すと、ホッとしたように受け取って胸に抱きしめた。
まるで形見の品みたいに大事そうにしている。
シャワー中にも関わらず取りに戻るなんて、よほど大切なものなのだろう。
「……ありがとう」
「鎖が切れたんだな。どれ、俺に貸してみろ。直してやるから」
「いいです。自分で直しますから」
「形見の品か、何かか?」
「ええ、……母の」
母親がいないのか。
無神経なことをきいてしまった。だが、彼女は懐かしそうな顔でネックレスを握っていた。
「広大さん」
「ん?」
「一緒にシャワーを浴びませんか?」
「……それは誘っているのか?」
「そう受け取ってもらっても構いません」
ジッと下半身を見つめてくる。
見られて、気づいた。……昂っている。彼女の裸を見て興奮していることに今さら気づくとは。
……だが。
「昨夜君を抱いたのは、君がそうすることでしか礼ができないと言ったからだ。まあ、礼以上のものは貰ったけど」
「これはお礼なんかじゃなくて、……あなたにもう一度抱いて欲しいからです。ダメですか?」
「言っただろ、俺には将来を誓った人が」
「わかっています。だから、最後にもう一度だけ」
これきりにしますから。
小さな声で呟いた。震えるその肩を見て、無理をしているのが伝わってくる。
……俺が。
この娘に憐憫をかけたせいだ。放っておけなかった。助けてやりたかった。
だから。
この娘をいまさら捨て置くことなど、もうできない。
神奈の手を引っ張って、バスローブの下の素肌を撫でた。尻の割れ目に指を忍ばせるとそれだけで彼女の息があがった。
「……いいんだな?」
「はい」
「二度目は優しくできないが、それでも?」
「それでもいいです」
「……ゴム、買ってくるか」
「どこへ?」
「薬局。ホントに便利な世の中だよな。その辺で気軽に避妊具が買えるなんて」
神奈の手が、股間で激しく昂っているそれを優しい手つきで撫でてきた。
おそるおそる……ではない。男の象徴をどう刺激すれば荒ぶるのか、わかっている手つきだ。それだけの経験を積んでいるのだとわかる。
彼女はクスッと小さく微笑み、撫でる手つきを突如やめた。
「おい、やめるなよ」
「これ以上触ったら、外に出られなくなるほど大きくなります」
「仕方ない。君の魅力的な全裸と、そんな手つきで扱かれたら、こうなるよ」
「私が買ってきます。サイズは大きめで薄いタイプで、……何箱にしますか?」
「え」
「1箱では足りませんよね?」
足りなくなるのか。
そこまで考えていなかった。
神奈はまたクスクスと笑った。
「彼女さんとは、あまり使わないのですか?」
「使わないなあ。出来たら出来たでいいと思ってるし。一応結婚も視野にいれてるから」
「じゃあ……私としても、あまり楽しくはないかもしれませんね」
「なんで?」
「コンドーム越しでは、そんなに感じないでしょう?」
「まさか。そんなことあるわけない」
彼女の腰を引き寄せて、股の間の膣内へと指を少し潜らせた。
熱く、ぬめった内部の感触に背筋が泡立つ。昨夜も耐え切れずあっという間に出してしまった。
「君の中は……最高だったよ。ゴムの中にならいくらでも内部に射精できる。もっともっと、隅々まで味わいたい。昨夜は外にばかり出してたからな、たっぷり中出ししてやるよ」
「…………バカ……」
「ん? なにか言った?」
「早くシャワーを浴びてください。その間に買ってきますから」
神奈は濡れた髪を振り払って、さっき届いたクリーニング済みの制服に着替えた。
制服で薬局に避妊具を買いに……。
いや、待て。それはまずい。
「やっぱり俺が行く。君はシャワーをちゃんと済ませなさい」
とりあえず学校は休みにさせよう。
あとついでに私服も買ってきてやろう。昨夜は勢いで連れてきてしまったが、制服でホテル内を歩くのは目立つ。
「神奈、俺から学校に連絡しておくから心配するなよ」
「はい、先生」
――そう。
彼女は俺の生徒だった。
臨時の教師だったが本職は別にある。
まだ夏休みになる前の五月に、親友から頼みこまれて高校の日本史担当の教師になった。
期間限定だがバイトのようなものだと思っていた。
……が。
波多乃神奈。
彼女が夜の街で働いていることを知ってしまった。
こんなことはやめさせたい。いつまた昨夜のような危険な目に遭うか。もうここまで関わってしまったのだから、このまま辞めるわけにもいかなくなった。
放っておけばまた売春するだろう。
俺が養うわけにもいかないし。
いっそ恋人にしてしまおうか。――バカを言うな。恵子がいるのに。
「……実は、手に取ってみるのこれが初めてなんだ」
コンドームの箱を開けて中から袋に入ったゴムを取り出す。こんなふうにローションがついているとは知らなかった。
今まで使ったことがない。知識としてはあったけど。
「避妊しなかったのですか?」
「恵子以外とはしたことがないからな。彼女も避妊しようとしなかったし」
「……羨ましいです」
何が? と聞くと、避妊する必要がない相手がいることが、と素直な言葉が返ってきた。
そうか。
この娘は生活のために仕方なくしていたから。
ベッドに座っている神奈の肩を抱き寄せた。
「俺だって、本音を言うとナマで君としたいと思ってるよ。避妊するのは君がまだ高校生だからだ」
「じゃあ、……私が本当は大人の女性だったら?」
君が? と目を見開いて神奈を見る。
大人になった神奈。
きっととても素敵な女性なんだろう。
想像しただけで勃ってきた。
「……広大さん」
バスローブの下からムクムクと膨れるそれを見て、神奈が苦笑した。
ははは、と乾いた笑いを浮かべる。準備はとうに出来上がっていた。
「君がつけてくれるか?」
「……はい」
慣れた手つきでゴムを広げて、勃起してるそれに被せてきた。同時に愛おしそうに撫でる手の動きに、自然と甘いため息が漏れる。
……やばい。
本気になってしまいそうだ。
浮気じゃないと思っていた。だけど。
いま俺は紛れもなく、この娘に惹かれていた。
「君はどうなんだ?」
「え?」
「昨夜、俺のをゴム無しで感じて……どうだった?」
神奈は少し恥ずかしそうに目を伏せて。
俺の唇に触れるだけのキスをしてきた。
「何度達したかわからないほど、ずっと感じてました」
「……神奈」
「はい」
「ちょっと本気でいくぞ。そんな殺し文句言われたらとまらなくなる」
バスローブの紐を緩めて上から覆いかぶさった。
そのまま深く口づけると、彼女の手が伸びて首の後ろにしがみついてきた。
荒々しい、技巧もなにもない暴力的なキス。だが彼女の反応は、舌を絡ませる動きについてきて、なおかつ吸い込むかのように受け入れていた。
……煽られる。
昨夜もそうだった。この娘の反応があまりにも淫猥で、そのつもりがなかったのに肉欲を制御できなかった。
挿入したら、もう……終わりだ。
だが我慢などできなかった。股の間に足を挿し込み、指で十分内部が濡れているのを確認すると。
一気に。
一突きで子宮口へ叩きつけた。
「……あうっっ!」
彼女の両手に指を絡ませたまま固定した。動きを封じて俺の熱さだけを感じさせる。
自然と両脚が大きく開き、乱暴に突き込まれた固いペニスを、彼女の柔軟でしなやかな身体が受け入れを始めた。
収縮する。……飲み込んでいる。
ゴムをしていても伝わる。この膣内は男を引き込む。まるで獲物を捕らえているかのようだ。
ゆっくりと……。
少しずつ、かき回していく。どうせ後からいくらでも突き上げることになるが、まずは彼女の蠕動を味わいたい。
なんて……動きだ。
たまらない。昨夜はこれを直接感じた瞬間、やばいと思ってすかさず外に出た。先走りがとまらず、静まるのを待ってから挿れないとこっちがもたなかったほどだ。
コンドームをつけて正解だ。
つけてもこの動きが伝わる。膣内全部が微細動を起こし、なおかつ吸い上げるような動き。
神奈を見つめる。
最初に突いたときに見せた一瞬の怯えは今は消えて、頬の赤みが快感を伝えていた。そういえば昨夜はちゃんと顔を見ていなかった。もったいないことをした。
こんなに綺麗で可愛い顔をしてるのに。
俺を見て、にっこりと微笑んだ。もっと動いてと表情が語っている。
こんなもので済むとでも?
煽ったのは君だ。……俺の動きについてこいよ。
「……掴まってろ」
ベッドの上のサイドボートの縁に彼女の手を乗せた。ひっくり返して背後から突こうと、腰を持ち上げて枕を彼女の腹部に挟み込む。
グリッ――と、捩じりこむように奥へと突き刺した。
「あ、…っ、んぅぅっっ」
「息を殺さないで、……俺のを感じろ」
いま彼女の子宮口をこじあけた。
普通にそこは固く蕾のまま閉じられていたが、亀頭の先で無理やり捻じ込んだ結果、孔が痙攣して開きだした。
そのまま最奥を突いていく。
ゴム越しでも孔が少しずつ開いていくのが伝わった。こうやって乱暴に突くのは神奈が初めてだった。
恵子には……。
彼女にはここまで出来ない。子宮口なんて敏感なところを壊すような真似はとてもできそうもない。いつも優しく撫でるように触れていた。射精しても中に注ぎこむまではしなかった。
だけどいま。
俺は猛烈にそこを突いていた。一瞬の隙すら与えないほど早く、強く、穿つ。孔が開きかけるのをさらに抉るように突き込んでいく。
出したい。
この孔の先に向かって射精したい。彼女の子宮を犯したい。
こんな狂暴な想い、今の今まで抱いたことはなかった。
「あ、あっ、……あぁぁっっ、や、いやっっ!」
ついに神奈が悲鳴をあげた。
足が逃げようと動きだす。膝を立てて腰を離そうとするのを許さず、逆に引き寄せて根元まで深く繋がった。
「…出すぞ」
「だ、……ダメっ、そこ、お願い、……あぁぁっっ」
懇願を無視して、まずは最初の射精を、――孔に亀頭を引っかけた状態で出した。
ドクン、――と心臓が跳ねる。わかる。一度では終わらない。この射精はあと何度も続けられる。
今度は……中だ。
子宮内で熱さを味わってもらう。次の射精まですぐだ。我ながらこんなに勃てるのが不思議だった。
固い状態を維持しているのをほくそ笑み、そのまま膣内から引きずり出した。ゴムの先が白く、かなりの量が出ていたのがわかる。
次の袋を片手で開けた。
こうして破る手間すら惜しい。急いで嵌めてからまた彼女の膣奥へと勢いよく挿入した。
神奈が。
こっちを振り向いたその顔は、さっきまでの快楽が消えてしまったかのように、涙顔になっていた。
「どうして、……こんな」
「レイプするみたいな抱き方をするかって言いたいのか?」
「…………」
「これもセックスなんだよ。俺は君にこうしたいと思っている。いま最高に気持ちいいんだ。こんなふうに満たされた気持ちなのは、たぶん初めてだよ」
「私、……の、……せい?」
「いや、俺のせいだ全部。君には悪いと思っている。いや、思ってない。ほら、続きをするから、ちゃんと掴まってろ」
うぅぅっ、と神奈が呻き声をあげた。
かわいそうに。俺なんかを誘ったからこんな目にあって。
だけど。
こうやって泣いて耐えている彼女もまたたまらなく魅力的だった。
終わってるな、俺。
恵子とは違う女だからなのか。……それだけじゃない。
もっと違う何かを、俺はこの女に感じている。
「足をもっと開くんだ。ほら……膝を立てて。今度はもっと激しくするから、その枕に掴まってろ」
興奮のままに彼女の足を広げた。
……いい眺めだ。後背位は女の全身を舐め尽くすように見られて、さらに熱が高まる。
さっきから爆発寸前だった。グリグリと押し開き、子宮口を抉ると。
嵐のような怒涛の前後運動が始まった。
弾みで彼女の軽い身体が浮き上がる。……ちゃんと食べてるのか心配になるほど細い身体だった。体重なんて40キロ前半くらいなんじゃないか?
しかしなんていう均整のとれた身体なのか。まるで完成された芸術品のようだ。どこもかしこも見ていて飽きない。細い腰も、滑らかな肩も、揺れる乳房も、ひきしまった尻も、流れる髪も、彼女の喘ぐ叫び声も。
ああ、膣内が……気持ちいい。
やっと動きに慣れてきた。彼女の中が物欲しそうに引き込んでくる。それにこの蜜の滴る量。粘つき。熱さ。
完全に魅了されていた。
このまま出すのがもったいないほど、もっとこの膣内を味わいたい。だけど早く子宮内で射精したい。
頭がおかしくなりそうだった。
セックスしてこんなに混乱したのも初めてなら、こんなに興奮が続いたのも初めてだった。
「神奈……気持ち……いい……、……すごく、いい」
耐え切れず本音を漏らした。この娘を初めて愛おしく思えてきた。快楽が過ぎるとこうなるかの見本のようだ。
ひっきりなしに喘ぐ彼女の口に、指を差し込む。すると舌が絡みついて指を刺激してきた。
「この……口にも、出したい」
「ふぁ……あぅ……あ、つい……」
もうどちらも熱が高まって限界に近かった。動きは一向におさまらない。ただひたすら彼女の奥だけを突いていた。
ビシャン、ビシャン、――と。
水しぶきが結合部から響く。彼女から潮が噴き出ていた。その潮の匂いが……媚薬のように甘い。
終わりだ。
この女の身体を、もはや食い尽くすことしか考えられない。
肉欲がとまらなかった。最後の一突きを――した直後。
子宮を突き破って、今までで一番長い射精をした。
これ……ヤバい。
ゴムしてなかったら確実に妊娠するほどの量だ。
出しても出しても、次から次へと出てくる。出すたびに彼女の身体がビクビクと瘧のように震えた。感じている。俺の射精で彼女も達しているのが伝わった。
はあはあ、と残滓を残らず注ぎきって、なおも剛直がおさまらない自身にもう諦めた。
こうなったら。
コンドームが尽きるまで出しきってやる。
3箱買ってきてるからあと……13回は出来る。
だけどこの射精感は13回くらいじゃおさまりそうもない……。
「神奈、あと13回……付き合ってくれ」
そう言うと。
もう諦めたのか、神奈は震えるように小さく頷いた。
続きます。
え、……続くのこれ?
神奈の情事を書いてみたくて若い頃の広大(たくやの父親)にしました。
だいたい25歳前後くらいでしょうか。
ほぼたくやじゃん。と書いた本人もそう思ってます。
本人は浮気のつもりはないのですが、浮気してます。浮気というか本気。
実はもっと踏み込んだ仲だったと思うんです。でないとマンションまで与え、毎月30万円も振り込んだりなんてしません。(アニメ版)
というわけで神奈過去編をはじめます。
たくやくんの女性遍歴の趣旨から外れてしまいますが、番外編ということで目をつぶってください。