※この作品はR-18です。

【YU-NO】たくやくんの女性遍歴   作:千月華音

79 / 120
冒頭は過去回想です。(12年前)


神奈ルート Another~2

 

 

 

「……離れなさい」

 眠りの中で。

 腕の中のぬくもりがなくなったのに気づいて目が覚めた。

 見上げると、久しぶりに見た男の姿に、思わずジッと見つめた。

「ただいま、神奈」

「……いったい、いつ」

「つい先ほどだよ。……どうした? そんなジロジロ見て」

「……本当に、広大さんですか」

「ああ」

「ずいぶん……面替わりされて」

「そりゃ、あちこちで苦労したからな」

 それにしても。

 一気に老けているように見える。

 まだ二十代の後半なのに、……四十代くらいに。

 ハッ――と彼が抱き上げている子供を見て、腕を伸ばしたが、遠ざけるように高く掲げた。

「返してください」

「彼は連れていくよ。これからの旅に必要だ」

「ま、まだ……6歳ですよ」

「もう6歳だ。物心つく前に離すと言ったはずだ。この年頃なら物心はとっくについている」

「で、でも」

「神奈。たくやの養育を今までありがとう。これは礼だ、たいした金額じゃなくて申し訳ないが」

 テーブルの上に。

 蓋の開いたアタッシュケース。中には万札がぎっしりと詰まっていた。

 よく見ると床にも同じケースが五つほど。

 一つに3千万円くらいだとすると……1億5千万円。

 でもそんなお金よりも。

 彼を連れて行かれてしまうほうが辛かった。

「お願い、返して」

「……神奈」

「やっと恵子さんの自殺を忘れることができたんです。もう思い出すこともなくなった。たくやくんの傷がようやく癒えて」

「君はたくやの母親じゃない」

「……っ」

「母親代わりなのは今日で終わりだ。これ以上一緒にいれば君を母親と慕ってしまうことになる」

「そ、それのなにがいけないの」

「神奈。……君とたくやのためなんだ」

 背中を向けて。

 彼が子供を抱き上げて行ってしまった。

 とめようと動いたが、すぐ近くに控えていたボディガードが私を制止した。

「離してっ!」

「神奈様」

「たくやくんっ!」

「神奈を頼む。あとで迎えを寄越す」

「かしこまりました」

「いや、お願い、離してぇっ!」

 ――それが。

 たくやくんとの別れだった。

 次に会ったとき……正確には、遠くから見てすれ違っただけだけど。

 彼は私のことを忘れていた。

 

 

 

 

 

 ……いつの間に。

 夢中になって神奈の身体を口づけていたとき、脱ぎかけたズボンの下のイチモツが、白いコンドームで覆われていることに気づいた。

 装着されたことにまったく気づかなかった。

 彼女の肌に無我夢中になっていたことと合わせても。

 さすがに手際がよすぎた。

 ……つまり。

「早く終わらせたいってこと?」

 このコンドームを使ってしまえば、終わってしまう。

 無くてもいいとは言ってくれたが、さすがにナマは出来ない。ピルだって飲んでないだろうし。

 いや。

 売春してるんだった。

 だとしたら。

「飲んでいません」

 考えを読んだかのように、胸を揉みあげ乳首を吸い上げたときに、かすれ声で言った。

 ……飲んでないの?

「アフターピルでもいいかなと」

 そういうことか。

 今時の娘らしい。ちゃっかりしてるというか、適当というか。

 神奈がわずかに微笑んだ。

「……優しいんですね」

「え?」

「気分、壊すようなこと言ったのに」

「そんなこと思わないよ」

「そういうところ、優しいなって」

「……神奈チャン」

「はい」

「男に優しいは、禁句だ。それは違うよ」

「え?」

「こういうことしか考えてないんだ」

 ――ズッ……!

 一気に。

 彼女の膣内へと侵入した。

 慣らしもせず、固い状態のまま根元まで一瞬で届いた。俺も彼女も経験済みだ。だから挿れたほうが行為を進めやすい。

「は……あっ……!」

 気持ちよさそうに神奈が喘いだ。

 なんて……淫らな顔だ。

 あの薄暗い路地で見た何倍も艶っぽい。

 美月さん……彼女が達しすぎた顔の、さらに倍以上、艶美な表情だった。

 慣れている。

 俺の、さらに上をいく練達者だ。

 作り物の笑みなんかじゃない。本物の感じている顔。それがいま目の前にある。

 ――ゾクッ……!

 背筋が泡立った。

 興奮が加速する。

 膨張が下半身へと伝わった。……いける。

 最後に美月さんと交わって、久しく絶えていた、快楽の極みへ。

 この女が連れて行ってくれる気がする。

「あ……う……ぅんん……っ」

 神奈が身を捩って、膣内の男根を吸い上げてきた。

 おい……。

 なんだ、この動き。

 本当にJKか。プロ顔負けだ。

 すかさず突き上げる。

 応えて、襞があらゆるところから弄りはじめてきた。

 ……すごい。

 女の膣内がこれほど動くものだとは思わなかった。

 膨張がやまない。熱がどんどん加速する。……息があがっていく。

 俺は。

 もうすでに、この女の虜になっていることに気づいた。

「か、……神奈、チャン……」

「はい……」

「ご、……ゴム、……外したい」

 ダメだ。

 それだけはダメだ。

 とまらなくなる。射精感は漲ってはちきれそうだが。

 ヤバい衝動がこみあげてきた。

 射精……したくない。

 ゴム無しでそれを味わいたい。

 そのほうがより強烈だから。

「…………」

「だ、ダメかな」

 ダメに決まってるだろう。

 女の子になんてこと言ってるんだ。

 せっかく好意でコンドームをつけてくれたんだぞ。

 それはつまり、中で射精してもいいですよ、ってことだ。

 コンドーム越しでならアリだと言ってくれたのだ。

 それを外すとか、彼女の思いやりを無碍にする気か。

 我慢しろ。

 ゴムをつけたまま性癖に耐えるんだ。

「……たくやさん」

「は、はい」

「神奈の中に、出したくないんですか?」

 ……?

 外すってことは、中出ししたいという意味で捉えると思ったのだが。

 出したくない……?

 ぶっちゃけると、そうです。

 俺は射精寸前の快楽が好きなんです。

 出すのは本当、どこでもいい。奥でも、外でも、……むしろ顔に。

 神奈チャンの顔にぶっかけたい。

 そんなこと言ったら絶対嫌われるからやめとくが。

「だ、……出したくないです」

「そう……なんですか」

「誤解しないでもらいたいんだけど、射精するのがいやというわけじゃなくて」

「わかりました」

 神奈は根元から嵌っているそれに手をかけて。

 手で思いきり抜く動きをした。

 あまりにも大胆な手の動きにただ黙って見ているしかない。

 そして。

 一気に取り出すと、コンドームを素早く外して。

 なんの躊躇いもなく再び自ら膣内へと招き入れた。

「う……ぁ……」

 こ、……これが彼女の膣内。

 すごすぎる。極上だ。全襞が性感帯みたいに感じる。

 こんな中にずっといたら、いくらでも射精感がこみあげる。

「出してしまいそうですか?」

「いや……で、出る寸前で、抜くから」

「抜かなくていいですよ」

「そんなことしたら中に出してしまうぞ」

「たくやさん。神奈が奥で堰き止めてあげます。この……奥で」

 ……子宮が。

 おりてきた。

 まるで生き物みたいだ。こっちを目指して口を伸ばしている。

 なんだこの動きは。

 信じられない気持ちで神奈を見た。

 神奈はにっこりと微笑むと。

 子宮口を開けて、亀頭の先を咥えこんだ。

「うぉ……っ」

 ぱっくりと咥えてカリ首を捉えている。

 その締めつけが見事に射精を堰き止めていた。

 まさに爆発寸前の状態。

 自分でも剛直がビクビクと慄いているのがわかる。

 再び神奈をマジマジと見下ろした。

「……これって」

「出しそうになったら、こうやって神奈がとめてあげますから」

「ゴム要らず?」

「なかった時の、非常手段です」

「これを……客にしたのか?」

「したのは、一人だけ」

「そいつを殴りたい」

「もうこの世にはいません」

 寂しそうに言う神奈に、目元に唇を寄せて軽くキスをした。

「神奈チャン。恋人だったの? そいつと」

「どう……なんでしょう。お客だったのは確かですけど」

「こんなの、よっぽど好きなヤツじゃないとしないぜ」

「好きです、いまでも。……大好きでした。でも、もういません」

 ……それを。

 俺にしたのか。

 それって、己惚れてもいいのかな。

 少しでも好きになってくれたってことなら嬉しい。

 咥えこまれた子宮口を軽く動かすと。

 神奈は、くすぐったそうに甘い吐息を漏らした。

 ……俺の。

 獣みたいな性癖が、嘘のように波引いていく。

 いや、消えてはいないけれど、強欲に貪りたい気持ちはなくなった。

 神奈をいたわりたい。

 むしろ愛したかった。

「…っあ、」

 白い太腿を抱え上げる。

 柔らかな身体だ。それにどこもかしこも見事に均整がとれたプロポーション。

 見ていて惚れ惚れするほど見飽きない。

 まるで神聖なものを扱うかのような気持ちで、ゆっくりと……。

 神奈の子宮口から引っ張り出した。

「ふ、ぁ……あん……」

 気持ちよさそうに吐息をあげる彼女を見て、満足げな笑みを浮かべ。

 本格的な動きを開始した。

 ――ズゥッ……!

 二重に重みと速さを加えて抉り出す。

 この男を虜にする隘路を、もっともっと味わい尽くすために。

 奥の子宮口を叩きながら、纏わりつかせ、回しながら、全襞を隈なく舐めまわすように動かした。

「は、うっ……! あうっ、ああぁっ……!」

 動けば動くほど。

 性欲が際限なくこみあげた。今までこれほど果てが見えないセックスは知らない。射精を目的にしているのとはわけが違う。

 射精感がしたら、……この。

「あぁぁんっ!」

 柔らかで包まれるような子宮口に身を委ねればいい。

 ほら。

 彼女の子種を求める入口が、ぎゅうっと締めつけて堰き止めてくれる。

「神奈……ここ……気持ちいいか?」

 はぁ、はぁ、と息を荒げたまま尋ねると。

 彼女は微笑みを返して、腕を伸ばしてしがみついた。

「たくや、さんの……形……神奈、覚えました」

「……さすがだ」

「……さん、の……とは……違くて……」

「え? ……だ、誰?」

「あなたのは……大きくて……あたたかくて……あ、う……精子が、行き場をなくしたみたいな……」

 …………。

 ……なんだって?

 大きいのは嬉しいけれど。……後半、なんて言った?

 カリ首が締めつけられる。

 同時に、根元の膣入口が、なぜか異常な熱さを感じた。

「か、……神奈?」

「熱い……ですか?」

「ちょ、ちょっとね……一度抜こうか」

 ――ズッ……

 抜く動きがまたたまらなかった。

 俺のを食らいついて離そうとしない。それを名残り惜しそうに抜くと、神奈は自分の膣入口を掌で撫でた。

「……やっぱり、熱い、ですね」

「風邪かな? 額は……そうでもないか」

「いえ、これは、私の体質なので」

「今日はやめとこう。初めてで無理させちゃったよな、ごめん」

「……いえ」

「神奈、ほら、新しい寝巻だ。……もう3時か。そろそろ寝ようか」

「はい…」

「疲れた?」

「いえ、ほとんど。むしろまだ身体が興奮していて」

「……俺もだよ。だけどこのままじゃ寝不足になる。ほら、おいで。腕まくらしてやるよ」

 神奈が胸の中に寄り添ってきた。

 頭を引き寄せて抱きしめあう。彼女のぬくもりが柔らかくて気持ちよかった。

「……たくやさん」

「ん?」

「いつの間にか、私のこと神奈、って呼び捨てですね」

「そ、そういえば。迷惑だった?」

「いいえ、ちっとも。なんだか懐かしい響きです」

「……好きだった男にそう呼ばれたのか」

「あなたは?」

「え?」

「付き合ってる方が、いたんじゃないんですか?」

「……どうして」

「初めてじゃないでしょう」

「……うん。そうなんだ。年上の彼女がいた。フラれたけど」

「なんて、呼ばれていたんですか?」

「たくや」

「……」

「ただの、たくや。まあ、俺は年下だから。たくやくん、なんて風にもたまに言われたな」

「…………」

「昔……そう言われていたような気がする」

「…………」

「誰かな……母親かな……顔も覚えてない」

「…………」

「……神奈? ……寝ちゃったか」

 肩を抱き寄せ、こめかみに口づけた。

 見れば見るほど、可愛い子だ。

 こんな子を彼女にできたなんて。

 ……そうなのだろうか。

 まともに交際宣言もしてないが。

 身体から始まったわけだから、まさかただのセフレで終わるわけじゃないよな。

 ……最高だった。

 美月さんを失った喪失感を補って、なお上回る幸福感。

 またいくらでもこの子とセックスができるんだ。

 売春はやめさせよう。

 お金に困っているのなら助けてやる。

 俺だけの彼女にしたい。

 もう美月さんみたいな真似はしない。

 この子を失わないために、二度とするものか。

 神奈。

 いつか、亜由美さんにも紹介してあげるよ。

 これでやっと亜由美さんの呪縛からも逃れられる。

 早く帰ってこいよ。今度会社に直接出向くぞ。

 ……明日。

 いや、今日か。

 神奈とデートだ。

 学校なんて行ってる場合じゃない。

 デートプランを考えなくちゃ。

 ……。

 寝よう。

 おやすみ。神奈。

 

 

 




本番前の、ちょっとした慣らし運転みたいな。
もちろんこんなセックスで終わるわけないじゃないですか。
あのたくやくんですよ。
どのたくやくんなのか作者にもよくわかりませんが。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。