※この作品はR-18です。

【YU-NO】たくやくんの女性遍歴   作:千月華音

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神奈ルート Another~4

 

 

 

「ままーっ!」

「いらっしゃい」

 海岸を走ってくる男の子に、両手を広げて待ち構えていると。

 砂に足を取られたのか、ひっくり返ってしまった。

 起き上がって泣きだしそうになる彼を、後ろから。

 大きな手で拾い上げた男が、こちらに向かって歩いてきた。

「泣くんじゃない、たくや」

「ひっく、うえぇ」

「男だろ。女の前で泣くのはみっともないぞ」

「……広大さん」

「ん?」

「無茶言わないでください。まだ三つですよ」

 男の腕の中から、こちらに向かって小さな手を伸ばしてくる。

 その手に触れようとしたが、父親は息子を抱き上げたまま渡そうとしなかった。

 ……また。

 変な嫉妬をするんだから。

「三つだからなんだ」

「……だから」

「ほら、かすり傷だ。こんなに泣き虫じゃ先が思いやられる。まして神奈に縋りつこうとしたんだぞ、こいつは」

「仕方ないでしょう。いらっしゃい、たくやくん」

「ダメだ、渡さない」

「……あのですね」

「なんだ」

「たまの帰国なのに、もう少し我が子に優しくしてはどうですか?」

 息子を抱いたままふくれ面をしている。

 どっちが子供なのかわからない。

 ため息しか出なかった。

「たまの帰国を、こいつが邪魔をした」

「……広大さん」

「あと2時間でフライトだ。ここにはあと30分くらいしかいられない。その貴重な時間を」

「たくやくんを返してください」

「神奈。そんなに俺より息子を選ぶのか? やろうと思えば10分でも出来るぞ」

「…………」

「……冗談だよ。そんな怖い顔をするな」

 嘘ばっかり。

 ホント、この人はそんなことしか考えてない。

 たくやくんがかわいそう。

 お父さんなのに、こんなに邪見にされて。

 近づいて、たくやくんの頬を優しく撫でた。

「ほら、泣かないの」

「ままぁ……」

「神奈、これ以上こいつを甘やかすな」

「広大さん」

 顔を寄せて、彼に口づけした。

 追いすがる舌を絡ませていく。

 目を瞑って彼の動きに応えていた。

「……神奈」

「これで我慢してください。子供の前です。変なこと言わないで」

 グイっと首筋を引き寄せられた。

 腕の中のたくやくんが、私と広大さんを見つめている。

 これ以上見られるのは……。

 そう思っていると、耳たぶを軽く甘噛みされた。

「…………」

「次の帰国は来年の春だ。もう少し時間をとれるようにするよ」

「……本当?」

「覚悟しておくんだな。ベッドに縛りつけてやる」

 そう言ったあなたは。

 彼が6歳になるまで戻ってこなかった。

 

 

 

 

 

「ん……ぅ…ん」

 なにかが。

 身体の中を……内側から。

 それが膣内を弄る指だと気づいて、目が覚めた。

「起きたかい?」

 見上げると。

 優しく微笑む彼と目があった。

 身体を見下ろす。

 湯舟の中で、彼に背を預けた格好で抱かれていた。

 ……指が。

 何かを掻き混ぜていた。

「あらかた出したと思うけど……」

 グチュ……、と胎内で響く音が聞こえた。出来るだけ刺激しないように優しく触れている。

 そうか。

 さっき、膣内に射精されて、私……気をやったんだ。

 あんなに感じたのは、……本当に久しぶりだった。

 凄かった。

 出された量もそうだけど、あの熱さ、あの勢い。

 永遠にとまらないかと思うほどのすごい射精。

 ……悔しいな。

 あんなに出されたのに受精することもできないなんて。

「……ごめん」

 背後から。

 申し訳なさそうな声音で謝られた。

 なにを謝るの?

 こうやって掻き出してくれているのに。

「コンドーム無しで、その……」

 ああ。

 避妊、しなかったことか。

 今さら言えないな。

 出しても何の意味もないってことを。

「出しすぎた……ごめん」

 むしろそれ、神奈にはご褒美です。

 とは言えないな、やっぱり。

 指の動きが遠慮している。

 もっと乱暴に掻き出せばいいのに。

 そんな丁寧にしなくても……。

 仕方ない。

 彼の手を握り、指をもっと奥まで届くように自分の指を添えて導いた。

「え……?」

 足を開いて、もっと奥へ、彼の指先を伸ばしていく。

 ……届いた。

 そこの孔に、触れてみて。

 ううん、いっそ。

 孔の中に指を突っ込んで。

「え、……ちょっ、……っっ?!」

 グチュッ――!

 彼の人差し指が子宮口の中を貫いた。

 はふ、と気持ちよさに吐息を漏らす。

 いけない、気持ちよくなってる場合じゃない。

 わかってもらうには、これしかない。

「……か、……神奈」

「わかりますか? ……なかには、入っていません」

 射精されたとき。

 彼の亀頭が子宮口から離れたのを感じた。

 本能か、それとも、恐怖故の忌避か。

 彼は紳士なのだと実感した。

「膣内で満たされただけです。……子宮内には入ってません」

 まあ、だからといって、妊娠しないという保証はないのだけど。

 私は妊娠なんてもう無理だけど。

 子宮内へ直接注ぐよりも、妊娠のリスクが低いのは確かだ。

「……神奈」

「ピルを飲めば妊娠はしないはずです。そんなに気に病まなくていいですよ」

 飲まないけど。

 閉経してもうだいぶ経つ。子供はほぼ無理だ。ほぼというか、絶対無理。

 ……子供か。

 また、……欲しいな。

 ないものねだりにも程がある。

 出産のあの喜び。生きている実感。赤ん坊の泣き声とお乳を欲しがる姿。

 懐かしさと戻らない日々への憧憬で胸が痛い。

 もう私には、子供なんて作る資格すらないのだ。

「……飲むなよ」

 ……え?

 後ろから抱きしめられた。

 指を引き抜かれ、代わりに膣入口に彼の熱い男根が弄るように触れていた。

「どういう意味ですか?」

「そのままの意味。ピルなんて飲まなくていい。子供が出来たら俺と結婚して欲しい」

 …………。

 プロポーズかな、これ?

 初めてされた。

 ばんざーいヽ(^o^)丿

 じゃなくて。

 本気で言ってるんだろうか。

「……たくやさん?」

「俺はまだ学生だけど、卒業したらすぐ働くから。この家でずっと暮らして欲しい」

 どうやら本気らしい。

 まいったな。

 思惑通りといえばそうなんだけど。

 ちょっと頭を抱えてしまう。

「……神奈、返事は?」

 膣入口に、今すぐ入りたそうにしている彼の勃起した性器が見えた。

 ここでオーケーを言わないとこれを挿れないということか。

 ……どうする。

 彼の真剣さは伝わったけど。

「……出来なかったら?」

 まず、出来ないんだけど。

 あなたが抱こうとしている女はですね、もう100歳は超えているお婆さんなんですよ。

 それだけは何があっても言えない。

 広大さんは、私の本当の年齢をきいて、軽く引いていた。

「出来なくてもいいよ」

「いいって、どういうことですか?」

「だってまた中出しさせてくれるなら、どっちにしろ妊娠の可能性はあるだろ」

「つまり、出来ても、出来なくても、神奈と結婚したいってことですか?」

「そう言ってる」

「たくやさん、いま何歳です?」

「17だけど」

「法律上だと結婚は無理です」

「だからあと1年後の予約だよ」

「それまでは?」

「俺の彼女になってくれ」

「…………」

「もうなってるけど、君と婚約したい」

 広大さん。

 あなたの息子は、あなたに全然似てませんね。

 似てるのは姿形と声だけ。

 こんなにド直球だとは思いませんでした。

 だからあなたは、彼なら私に応えられると言ったんですね。

 応えられるどころか。

 神奈は……。

 嬉しくて泣きそうです。

「……はい」

 ようやく。

 一人ぼっちの寂しさから抜け出せる。

 たとえほんのわずかな間でも。

 幸せな時間を彼が与えてくれるのだ。

「ほ、……ほんと?」

「神奈をもらってください」

「神奈……!」

「あなたと結婚します。学生だからまだ無理だけど」

 後ろから唇を奪われた。

 嵐のように口づけされ、膣内へ彼が分け入ってくる。

 ……暖かい。

 抱きしめられる腕の強さ、彼の固さ、次第に大きくなっていく感触。

 まだそれに、あの人のぬくもりを重ねてしまうけれど。

 いつか。

 その残像から抜け出すことができるのだと信じている。

 

 

 

 

 

「あ、ぅっ……!」

 浴槽から神奈の身体を抱え上げて壁に押しつけ、背後から貫いた。

 嬉しさで天にも昇る心地だ。

 結婚の約束をしてくれた。

 もう俺のものだ。

 この身体のすべて、髪の毛一本からつま先まで、神奈を独り占めできる。

 そして、この……快楽の坩堝たる愛陰も。

「あっ、はうっ、あぁぁっっ……!!」

 衝動を抑えることもせず彼女の中を蹂躙した。柔らかで締めつけが絶妙で。おりてくる子宮口が俺を吸い上げながら動いている。

 俺のものだ。

 誰にも渡すものか。

 この中は俺以外の誰にも触れさせない。

「た、……たくや、……さん」

 喘ぎの中から俺の名前を呼んでくれたのが嬉しくて。

 神奈の首筋を吸い上げながらグリグリと感じる部分を引き出すように突き上げた。

「あ、ぅぅんんっ……た、たくや……さ……」

「はぁ、……ふぅ、……い、……イっていいぞ」

「あ、……あの……はぅっっ」

「ここ……か? 君の……Gスポットって」

「あ、あの……あうぅっ、ちょ、……ちょっと……待って」

「……ん?」

「お、お願い……いかせ、て……」

「……いいよ。いつでもイってくれ」

「じゃ、……なくて。……し、……仕事に……いかせ、て……」

「…………」

 まだ行く気だったのか。

 こんなことをしてる最中での哀願だ。

 いくらなんでも諦めが悪すぎる。

「…………」

「さ、……先に、お金を……貰ってるの……だから」

「…………」

「いかなきゃ……」

「神奈」

「じ、時間が、……もう」

 神奈の目の前にあるガスの給湯パネルには、デジタル時計で18時になっていた。

「俺が行かせると思うか?」

「……たくやさん」

「もう君を誰にも触れさせたくない。君は仕事と割り切れても俺には無理だ」

「…………」

「売春はやめるんだ、神奈」

「……きいて、ください」

「嫌だ、聞きたくない」

「たくやさん。……これで最後にします。二度としません。最後のお客にしますから」

「…………」

「約束します。……行かせてください」

 神奈が。

 射貫くような真面目な視線を向けて俺を見た。

 彼女の言葉に嘘はないようだった。

 信じるしかない。

 俺の、勢いで突っ走ったセックスが、彼女に大量の精液を注ぐ結果になった。

 にも関わらず許してくれて、あまつさえ求婚にも応じてくれたのだ。

 誠実で優しい娘だ。……こんな女の子、今までいなかった。

 ――ズッ……

 ペニスを抜き、神奈を正面に抱えなおして抱きしめた。

 細い肢体を隈なく撫でていく。……この身体を見知らぬ男に抱かれるのかと思うと腸が煮える。

 だけど。

 俺にはとめる権利なんてないんだ。

「誰なんだ、そいつは?」

「……大学の、……教授です」

 親父と同じ職業。

 うちの親父もたいがいな女たらしだったが、本当、教師なんて碌なヤツがいない。

「いくらで買われたんだ?」

「……30万」

「一回で?」

「一晩、……です」

 一晩、……だと?

 何回されるかわかったものじゃない。

「返金するんだ」

「たくやさん」

「キャンセルでもなんでもいい。君を一晩もそんなヤツに抱かせてたまるか」

「その人は、私たちの学園の理事長です」

「……っ!」

「断れません。……いろいろな意味で」

 龍蔵寺か。

 あの男、美月さんとヨリを戻したはずなのに。

 自分の学校の生徒を買うなんて恥知らずな。

 ……まさか。

 脅されているんじゃないだろうな。

「行かせてください」

「ダメだ」

「たくやさん」

「退学でもなんでもすればいい。君が困るなら俺がヤツを脅してやる。あいつを強請るネタくらい持ってる」

「……やめて」

「神奈、行く必要なんてない。あいつの性格、知ってるか? かなりマニアックなプレイを強要されるぞ。俺、あいつの家に行ったことあるから知ってるけど、ベッドすらないんだ。何をされるかわかったもんじゃない」

「……たくやさん」

 神奈が背伸びをして首筋にキスをしてきた。

 舌で優しく舐めながら唇で啄んでいる。

 神奈を見下ろした。

「知ってます、……2回目ですから」

「2回目?!」

「最初のとき、続きを請われました。だから何をするのかもわかってます」

「だったら」

「たくやさん。あなたのお父さんの話をしてくれると言ってました」

「……うちの親父の?」

「私の恩人なんです。……言ったでしょう、好きだった人」

 ……まさか。

 親父が君を買ったのか。

 しかも神奈を篭絡して、……神奈が好きになった男。

「…………」

「行かせてください、たくやさん」

「行ってもいいが、条件がある」

「え?」

「コンドームをつけること。それと、これで最後にするってヤツにも言うんだ」

「…はい」

「神奈、話を聞きたい気持ちはわかるけど、俺は聞きたくない。親父が君を買ってたなんて」

「……ごめんなさい」

「なんで謝る?」

「今まで言えなくて。……あなたのお父さんのことを」

 グイっと神奈を引き寄せた。

 そのまま何の躊躇いもなく膣内へと一気に挿入する。

 すぐに子宮口へと届いた。

「あ、ぅっ……!」

「この締めつけを……親父にしたのか」

 チュ……と優しく口が纏わりつく。

 亀頭の先端で応えるようにカリ首まで回し入れると、神奈の喉が感じるようにのけ反った。

「あの女たらし……!」

「あ……ぅん……そ、……そう、ですね……」

「否定しないんだな」

「さんざん……彼に……愛されましたから」

「……俺だって」

「え?」

「俺だってここで君をイかせてやる。……この中だってもっとたくさん注いでやるよ」

 グチュッ――!

 子宮口を貫き、さらに固くなった男根に神奈は優しく微笑みながら、

「……出して、いいですよ」

「神奈……」

「帰ってきたら……続きをしましょう」

 ……くそ。

 行かせたくない。

 だけどこの優しい子に嫌われるのはもっと嫌だ。

 名残り惜しいが、ゆっくりと棹を引きずり出した。

 膣内の襞のひとつひとつが愛撫するように追いすがってくる。それが彼女の答えを示しているようで、深く口づけをした。

「はぁ……ふぁ……」

「……神奈。子供を作ろう。俺と」

「…………」

「二人で家庭を持つんだ。俺が君を幸せにしてやるよ」

 神奈の瞳から涙が溢れた。

 その涙を唇で拭うと、彼女が力をこめてしがみついてきた。

「たくやさん……」

「うん」

「神奈の秘密、ひとつだけ教えてあげます」

「……?」

「広大さんも知らないこと。神奈の最愛の人は、私の……母です」

「…………」

「もうとうにいなくなってしまいましたけど。今でも変わらず、母のことが大好きです」

「いい……お母さん、だったんだな」

「その母の次に、あなたのことが大好きですよ」

 その言葉に。

 親父への嫉妬が、嘘みたいになくなった。

 わだかまりは完全には消えていないが、それでも。

 神奈の心を俺が掴むことができたのだ。

「……神奈」

「はい」

「話をきいたらすぐ戻るんだ」

「はい」

「一晩じゃなくていいから」

「心配しないでください。……すぐ戻ります」

 唇に指を押し当て、柔らかく微笑む彼女を、きつく抱きしめた。

 

 

 




ちょくちょく過去回想が出てきますが、ご了承ください。
いろいろ溜めてるのがあって少しずつ放出してます。

神奈は家庭を持ちたかったのでプロポーズに応じました。
たくやに恋愛感情があるのかというと。
自覚はないけれどあります。
もっとも広大の存在が大きいので自覚はできませんが。
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