といった感じになってます。
とくに広大は前作を読まないとわけわからんです。
……遅い。
尾行に失敗して戻ってきてからもう3時間。
……くそ。
やつに気づかれたのは失敗だった。
後ろから見ただけで頭が沸騰しそうだった。……くそ、くそっ! 俺の神奈を!
その尻に触っていいのは俺だけだ。肩に手を乗せていいのも、抱き寄せていいのも、……キスも!
あいつ、俺が見てるのに気づいてわざと……!
神奈も神奈だ。
なぜ抵抗しない。やつに弱みでも握られてるのか。
……いや。
彼女は元娼婦だ。
あれは仕事なのだと割り切っているのだろう。
その証拠に顔色ひとつ変えていなかった。ごく自然にキスを受け入れていた。嫌がる素振りすらなかった。
やつめ、嫌がるのをむしろ期待していたんだろう。不機嫌そうな顔をしていた。
そういう嗜好だ、あいつは。
神奈。
それを知って、あいつと寝ようとしたのか。
何をされるかわかった上で。
……俺が。
俺がどれだけそれを不愉快に思うかわかってるのか。
確かに、――結婚はできなかった。
彼女が家庭を持ちたがっていたのは知っている。だが無理だ。俺には恵子がいた。
そう、……いたんだ。
もういない。遠くへ行ってしまった。彼女の後を追おうと自殺まで考えた。だが。
神奈がいたから。
彼女を放っておくことなんて、できなくて。
なら――。
今からでも、できないか?
神奈を囲うなんて、結婚するだけで可能だ。
彼女の戸籍などいくらでも捏造できる。結婚は可能だ。なんなら式だってあげてもいい。
…………。
無理だ。
彼女の見た目は変わらない。
何十年もあの姿のままだ。……俺の妻にはできない。
同じことは恵子にも言えた。彼女も100年前からあの姿のままだ。
だから恵子と結婚したことは誰にも言わなかった。
戸籍は作ったが、人目に曝すことは避けていた。
それほど、彼女たちは特殊なんだ。
恵子はまだいい。成人女性の姿だ。……だが神奈は。
聞いてみたことがある。なぜ少女の姿なのかと。……聞かなければよかったと後悔した。
苦労、したんだ。生きていくのに必死で。第二次性徴を迎えることもできずに成長がとまった。
第二次性徴は外部の手助けがいる。性感を高める必要があるらしい。彼女の母親はそれをしなかった。
理由は――貧困だ。
成人女性になると大量の食費がかかる。この世界では食料でエネルギーを補給するしかない。彼女たちのいた世界では、大気中に満ちている成分がそれに代わる役割を担っていた。
それでも神奈は。
母親を責めたりはしなかった。
もう100年以上、あの姿のままだ。
それを聞いたとき、神奈をなんとかしてやりたいと思った。
この哀れな少女を俺の手で救ってやりたい。
そう、……思っていた。
……神奈。
今頃――あいつに抱かれているのか。
やつに尻穴でも開発されているのか。
俺だってしたことがないのに。
くそ、こんなことなら。
やつに奪われる前に、奪っておくんだった。
神奈の身体は髪の毛一本から足の爪先まで俺のものだ。
誰にも奪われたくない。それを、よりにもよってあいつなんかに……!
こんなことになって、いまさら。
いまさら、神奈を誰よりも欲しくなるなんて。
過去に彼女と寝た客ですら殺してやりたい。
俺はもう神奈がいないと気が狂ってしまう。
いや、――なっている。
いったん、……落ち着こう。
曲でもかけよう。……ジュピターか。これでいい。いや、レクイエムだ。少し落ち着くんだ。
……ふう。
神奈はもう、戻らないつもりだろうか。
俺を裏切ったんだ。何をされるかわかっているはず。戻ればどんな目にあうのかも。
もちろん、ただで済ますつもりはない。
拷問してでもやつに何をされたか吐かせてやる。
拷問? ……レイプだ。神奈を凌辱する。そうすることでしか、この怒りはおさまらない。
龍蔵寺はスカトロが趣味の最悪なやつだ。ならば俺だって同じことをして何が悪い。
……あれを使おう。
同じものをやつも使っているはず。以前、そんなことを言っていた。興味本位で取り寄せてみて、その趣味の悪さに吐き気がしたが、まさか使う日が来ようとは。
神奈。
やつに尻穴をどれだけ犯されたとしても、俺がそれを上書きしてやる。
普通のセックスなんてしないからな。
俺を怒らせるとどうなるか――。
それをわからせてやる。
「神奈……神奈……」
首筋を吸い上げながら服を脱がせていく。自分で脱ぐと言ったのに、彼は脱がす楽しみを奪うのかときかなかった。
胸、背中、腰……愛撫とキスの嵐。だけど肝心の膣内への刺激はまだなかった。
確かめるのがこわいのか。
そっと、彼の手を膣口へと導いた。
中はもう準備が出来て濡れているけれど。
指を奥まで入れさせた。……射精の痕跡はない。
「……ね?」
上目遣いで彼に伺う。すると嬉しそうに深く口づけてきた。
ふ、……深い。
さっき玄関先でされたキスもそうだったけれど。
たくやくんの舌、長いのね……。
というか、喉まで伸ばすというのは、どういうキスなのこれ。
貪られているような気分。いや、そうしてるのか。私……たくやくんに食べられている。
「ふ、ぁふ……っ」
「はあ、…ふぅ、かん、な……」
「んんぅ……ん?」
「壮絶に……色っぽいな。……昨夜、路上で見たときもそうだったけど」
「ふ、……え?」
え……?
色っぽい……だと?
そんなこと、広大さんにだって言われたことないぞ。
「なんていうか……同じ年にはとても見えない。女の色気っていうか」
「…………」
「なんて顔してるんだよ」
「……いや、……あの……私、……見ての通りの、童顔で」
むしろ。
この顔のせいで、客もろくに拾えなかった。
こんなガキを相手にするかと断られたこともしばしば。
「可愛い顔だよ」
「……可愛い?」
「アンバランスなんだ。見た目は可愛いのに、醸し出す雰囲気に艶がありすぎる。まるで俺よりずっと年上みたいな」
……まさか。
たくやくんがこんなに勘がいいなんて。
絶対に言えない。私の本当の年齢を知ったら。
広大さんだって、そのことを知っても知らないフリをしていた。
言わなきゃよかったと後悔した。
でもあの人に事情を話したから、石を掘ることができたんだ。
「…………」
「そんな顔するなよ。俺、年増が好みなんだ。まあ好みっていうか、前の彼女がそうだったせいもあるけど」
「神奈は……年増ですか?」
「そういう意味じゃないって。……親父がさ、ロリコンで。その反動かな」
……ドキン。
心臓が鳴った。
広大さんに買われたことを言ってしまったけれど。
たくやくんには言うべきじゃなかったかもしれない。
「……神奈。親父のことなんて忘れろよ」
片足を上げさせられた。
そのまま彼の昂ったものが押しあてられる。入るかどうかを躊躇うようにとどまっていた。
膣口は……もう。
彼のものを待ち望んでいた。
「たくや、くん……」
「親父にいくらで買われたんだ?」
……え?
それを、――聞くの?
しかも、いま、このタイミングで?
「神奈。……答えるんだ」
「た、たくやく…」
「親父に何をされた?」
「な、何って…」
「親父に……どう、抱かれたんだって聞いてるんだよ!」
――ズッ……!
一気に。
子宮口まで突き刺された。
しかも、勢いを殺さずそのまま穴を突き破ろうと亀頭を無理やり押し込めている。
そうされることを望んでいたはずなのに。
彼の乱暴な挿入は……悲痛に満ちていた。
……同じだ。
広大さんのときと、まったく同じ。
彼の嫉妬を招いたときもそうだった。
親子なだけあって、思考も感情も、まるで彼が二人いるみたい。
17年前と――。
同じことを、私は繰り返していた。
「……くそっ! 俺が、もっと……早く、出会っていたら……っ!」
抉りまわされる。
亀頭がグリグリと乱暴に子宮の穴をこじ開けていた。痛みなど感じないはずなのに、彼の動きに心が痛む。
……たくやくん。
そうだよね、お父さんのこと、知りたくなかったよね。
言わないと、私、龍蔵寺のところへ行けないと思ったから。
だから言ってしまったけれど、……間違いだった。
たくやくんを傷つけてしまった。
バカな私。
広大さんには、何をされてもいいと思ったけれど。
たくやくんにも同じことを考えたのは、愚かでしかなかった。
「……205万円」
「……え?」
「最初の夜、……買われた金額です」
たくやくんが目を丸くして私を見た。
もう正直に言おう。
どう思われても構わない。
「な、んだって……?」
「その後、彼の愛人になりました。彼が死ぬまで、毎月、30万円ずつ貰ってました」
「な……っ?!」
「神奈は、広大さんに買われたんです。身体でお支払いしていました。もっとも、彼が私にお金を渡していたのは、私の命を伸ばすためのものです」
「命を……?」
「神奈は……もうすぐ死にます。あと半年の命です。だから」
子宮口にとどまっている先端を、迎え入れるように入口を開いて動かした。
彼の顔が、ほんのわずかな快感に染まった。
「死ぬ前に、たくやくんと一緒に過ごしたかった」
「……神奈」
「あなたの求婚をお受けしたのも、卑怯な話ですけど、少しでも幸せな未来が欲しかったんです」
たくやくんの顔が。
みるみる、泣きそうに歪んでいく。
……ごめんね。
正直に言うことしか、いまの神奈にはできないの。
黙ってあなたに抱かれるわけにはいかなかった。
「……かん、な……」
「はい」
「死ぬな」
「……無理」
「君を死なせるものか。俺の妻になるんだ。子供を作って、家庭を築いて、家族で幸せに暮らすんだ」
「そう……ですね」
「神奈っ!」
「いますぐ神奈をお嫁さんにしてください」
嵐のように唇を奪われる。
嗚咽を堪える彼の吐息が伝わる。それを感じながら。
優しく、彼の亀頭を子宮の入口で愛撫した。
神奈の身体を浴室の壁に押しつけながら、捩じりこむように突き上げた。
「あぅ……っ!」
こんな乱暴に挿入しているのに。
彼女の奥深くの口は、迎え入れるように細かな蠕動を繰り返していた。
こんな淫らな子宮口を……。
親父は。
味わい尽くしていたのか。
「あ、…っあ、……あぁっ、んんっ」
両脚を持ち上げる。
なんて柔らかな身体なんだ。どんな姿勢を取らせてみても柔軟に応える。いや……性技に慣れている。
――親父。
あんたの仕業か。
神奈をここまで開発したのは。
それとも売春のせいか、……どっちでもいい。
俺が。
俺が他の男のことなど考えられなくしてやる。
「んんうぅっ……っ!!」
神奈の両脚を持ち上げた状態で体重で衝撃を加えていく。咥えこむ子宮の入口をカリで押し潰すように突き上げた。
そうやって何度も叩きつけていても。
彼女の口は……ますます。
吸い上げを強めていく。
……本物だ。
彼女は男を悦ばせる名器だ。あの路上でのたうち回るように突っ込んでいた男はこれに憑りつかれたのか。
親父が誰にも言わず神奈を隠して囲っていたのも。
これを――手放せなかったのか。
こんなの、美月さんの比じゃない。いや彼女と比べることすら間違っている。
むしろ美月さん……彼女と付き合っていなければ。
俺は神奈とのセックスに溺れて、学校にすら行かなくなっていたかもしれない。
「はぁ、……くぅっ」
ゴムをつけるべきだ。
生では衝撃が強すぎる。膝が崩れそうだ。いやそもそも避妊しなければならないのに。俺たちはまだ学生だ。
だが。
もう遅かった。
勃起はとまらない。血流が絶え間なく響いている。輪精管からこみあげてくるのを根元から感じる。
ここまで射精衝動を強く感じたことは今までなかった。
俺は、もう――。
彼女にぶちまけることしか、考えられなかった。
……信じられない。
この俺が。
美月さんをイかせたくなくて、射精をずっと堪えて、それが快感になった俺がだぞ。
数えるほどしか抱いていない神奈と、こうして繋がっているだけで。
射精したくてたまらなくなるなんて。
……治ったのか?
いや、わからない。またあの衝動がいつよみがえるかわからない。ただ、今は。
普通の――それが普通といえるかどうかはともかく。
恋人同士みたいに、お互いに高め合うセックスをしたいと思えるようになっていた。
それなのに。
あと半年しか……生きられないなんて。
「あっ、んんっ、はあぅっっ!」
ドリルのように連続して叩きつける。
容赦なく彼女の身体を貪った。口元が自然と綻ぶ。自分でもわかる。獣のような性欲に支配されてとめられない。
俺のものだ。
神奈の命も、身体も、誰にも奪わせない。死なせるものか。俺の命と引き換えにしてもいい。彼女を死なせたくない。
……作るんだ。
子供を。
彼女に、新しい命を宿して、生きる
前に、……一度。
亜由美さんにそうしようと考えたことがあった。
親父から奪おうと暗い気持ちに囚われていた頃だ。
亜由美さんを妊娠させてやろうと考えた。……無理やりだ。レイプまで考えていたんだ。
結局、そうする前に親父が亡くなり、彼女の号泣する姿を見て思いとどまった。
自分の気弱な決意に吐き気がしたが、結果的にはそれでよかったんだ。
神奈。
君と出会えたことで。
俺は――もう、そんな呪縛から解放された。
避妊などしない。
学校なんてどうでもいい。いやもう辞めたっていい。
神奈に女の幸せを与えるんだ。
俺にしかできない。彼女が俺を受け入れてくれた。もう俺のものだ。
「かん、な……」
耳元で名を呼ぶと、感じたかのように彼女が震えた。
俺の声だけで性感を刺激されているのかと思うと嬉しくてたまらない。
「は、……はい」
「気持ち、……いいか?」
神奈は、コクリ――と頷いた。
満足げな表情を見下ろして、それが本当だとわかるが。
「どこが……いいんだい?」
言葉で、聞きたかった。
別に卑猥な言葉を聞きたいわけじゃない。彼女の本音が聞ければそれでよかった。
だが。
神奈は、クスリと軽く微笑むと。
「たくやくん……」
「うん」
「たくやくんのおちんちん、すごく入りたがってる」
「……っ?!」
な、……なんだって?
いまなんて彼女は言った?
「神奈の子宮の中に……入ろうとして、だけど入れずにいる。そこに入るのが、こわいですか?」
「か、……神奈?」
「もっと遠慮なく入ってきて。中で思いきり出して。……それが一番、気持ちいいの」
振り向いた彼女は。
柔らかく微笑んでいた。
子宮内に射精しろと言っている。
彼女は――妊娠することを恐れていないのか。
「……神奈」
「……言わなきゃいけないことがあるんです。でも、……まだ言えなくて」
……?
何か、隠していることがあるのか。
だけど、そんなのどうでもいい。
神奈が許してくれた。
それだけで何もかもがどうでもよくなるほど嬉しかった。
彼女の身体を抱きしめた。
「……いいよ、君が言いたくなったらで」
「たくや、……くん」
「躊躇ってたわけじゃないんだ。むしろ……そうしたかった。だけどどこかでやっぱり、忌避してたんだろうな。女の子の一番大事なところに、俺のを注いでしまうことを」
「……好き」
「え……?」
「たくやくんが、好きです。そういうところ、大好き。……広大さん、よりも」
「……っ!」
――ズキン……
一気に。
膨張した。
なんて素直な息子だ。神奈の言葉だけで興奮が最高潮になった。
「あ、ぅ……ん」
「神奈、……いくぞ」
しなやかな身体を持ち上げる。
抱き上げて浴槽へと移った。もう……。
歯止めはきかなくなっていた。
スカトロで気力がなくなりました。
いうなればエロ気力というか。
あれ広大視点もあったんです。そっちのほうがひどかった。
冒頭はそのカットされた一部です。
神奈で中和された。
そして次回はたくやです。
相当な気力が必要だな、こりゃ。
頑張ります。