森の中で、変わった小石を見つけた。
丸い小豆のような小さな石がたくさん落ちている。どこまで落ちているのかと辿っていくと、川縁まで続いていた。川の中にもたくさん落ちている。
拾い上げると、キラキラと輝いて見えた。……もしかして、これ。
「水晶……か?」
透明度の高い石。そういえば家の前にも水晶の柱のようなものがあった。この世界では珍しくない鉱石なのかもしれない。
川の中で水の流れにさらされていつの間にか丸くなっていったようだった。柔らかい組成らしい。本当に水晶のようだった。
「そうだ」
たくやは途端に笑顔になって川の中の小石を拾いはじめた。籠の中いっぱいになるまで拾いあげる。本当は木の実を採りに森に来たが。
まだ食料は十分あるし、大丈夫だ。――それより。
「ユーノ、喜んでくれるかな」
生まれたばかりの娘。まだ生後三日しか経っていない。
だけど遊び道具くらいあってもいいだろう。彼女と戯れて遊ぶ姿を思い浮かべながら、鼻歌で家路へと向かった。
「出来た」
余った布を使って石を詰め、縫い合わせた。それを五つテーブルの上に載せると。
セーレスが不思議そうな顔で娘を抱きしめながらたくやを見つめた。
「これが何かって? ハハ、お手玉っていうんだ。……我ながらこんなものしか娘にあげられないのが、情けないけどね」
手の上でぽんぽんと回しながら飛ばしていくと、セーレスは感心するかのように手をパチパチと叩いた。
抱いているユーノもきゃっきゃと喜んで見ている。
「こうやって遊ぶんだ。日本古来の伝統遊戯ってやつさ。手先とか器用になるし、動体視力も鍛えられる。……ほら、ユーノ」
セーレスの手からユーノを抱き上げ、ラグを敷いた床の上にそっと降ろすと、お手玉をいくつか彼女に握らせた。
しばらくころころと転がしていたが、やがてたくやの見よう見真似で宙に飛ばそうとしていく。
「まだ赤ちゃんなんだから無理だって。そうだな、ユーノが三つくらいになったら、出来るかもな」
「だあ、……あぁ」
「柔らかい布だし、中の石もそんなに硬くないから、怪我なんかしないさ。ほら、転がして遊んでろよ」
「ぱあ……ぱ……」
「……え?」
「ぱ、ぱ」
「な、……なんて言った?」
「まあま」
ユーノは、――なんと。
片言だが、言葉を喋った。しかもちゃんと意味を理解しているかのように、まま、と言いながらセーレスの方に手を伸ばしている。
そしてすぐ傍のたくやの膝をぺちぺちと叩きながら、ぱぱ、と言っていた。
「お、おいっ! 聞いたか、セーレスっ?!」
「……(コクン)」
「ここここ言葉を、しゃしゃしゃ喋っ……」
「……(コクコク)」
「落ち着け?! 落ち着いてられるかよ、これが!」
信じられない。生後三日だぞ?!
まだ乳飲み子で喋るなんて、いくらなんでもありえない。
目を白黒させてユーノを見つめるたくやに、セーレスは微笑みながら唇を寄せてきた。
そっと、触れるだけのキス。……少し落ち着いた。
しかし……。
「末恐ろしいな、我が子ながら。――いや、誇らしいとでも言おうか。この分だとあっという間に大きくなるんじゃないか?」
「……(コクン)」
「そうなの? この世界では成長が早いとか……え? そうなの、ホントに?」
「……(コクコク)」
「……そ、そう、……なんだ。……ハハハ。……もう、なんでもいいや」
ラグの上でころころとお手玉を転がしている娘を見ると、そういえば産まれたばかりなのに、随分大きいような気がする。
確かセーレスから取り上げたときは、手のひらにおさまるくらいの大きさだった。
それが今や、子犬ほどの大きさになっている。すくすくと成長しているのは喜ばしいことだけど。
複雑だった。
こんな早送りで成長してしまったら、育てる楽しみが半減してしまうのではないか。
「ほーら、ユーノ。パスだ」
「きゃっきゃっ」
試しにお手玉を投げると、――キャッチした。
そして投げ返してくる。
可愛いなんてものじゃなかった。
あまりにも可愛すぎる。
「ほらほら、投げるぞ。そーら」
「ぱあぱ」
「ほら、パパはここだよ。こっちへおいで」
「ぱぱあ」
たくやに手を伸ばし、お手玉を転がしながら、這うように進むユーノを。
セーレスは微笑みながら見つめていた。
セーレスの胸の中で、安心したように眠るユーノを見つめた。
さっきまで必死に母乳を吸い上げていた娘の唇にそっと指で撫でる。まだ残っている液体をペロッと舐めると、セーレスが指を軽く叩いた。
「…って。なんだよ、いいだろちょっとくらい味見したって……ん、ぅ」
セーレスが深く唇を重ね合わせてくる。
舌を絡め、喉を吸い上げるような情熱的なキスに酔いながら、彼女の言いたいことが伝わってきた。
あんなに言ったのに飲まなかった母乳を、どうして娘の唇に残ってるものなんかで……。
そう言いたいのだとわかり、たくやは苦笑して唇を離した。
「あのさ……やっぱりそれは、ユーノのものだからさ。彼女のためにたくさん母乳を出してやってくれよ」
「……っ、……っ」
「でも、このおっぱいを独り占めしていいのは、俺だよな?」
娘を挟みながらセーレスの胸を優しく揉みしだいていく。
彼女の胸に埋もれていくユーノを羨ましく思いながら、娘を起こさないように下乳から回すように全体を愛撫した。
「……ぁ、……は、ぅ」
「……ヤバ。したくなってきた。……ユーノ、寝てるかな」
さすがに娘に見せるわけにもいかない。丸くなって眠っている様子を見て、そっと抱き上げてベッドの下の揺り籠へと寝かせた。
即席で作った割りにはいい出来だった。上をシェードみたいに布で覆っているので、明かりも遮ることができる。
セーレスがちょいちょいとたくやの裾を引っ張った。
「……うん。もうちょっと寝顔見させて。……可愛いなあ。なんでこんなに可愛いんだろ。ホントに俺に似なくてよかった」
「っ、……っ」
「なんだよ、嫉妬してるのか? バカだな、二人とも同じくらい愛してるって。……え? 一番じゃなきゃヤダ?」
「……(ブンブン)」
「ハイハイ、嘘言いました、ごめんなさい。そう言ってくれるといいなということで。……でもちょっとくらい嫉妬して欲しいな」
ギシッ、とベッドの上に乗ってセーレスに覆いかぶさる。
そう、彼女が言いたいことはわかっていた。
ユーノはちゃんとたくやにも似てると言いたいのだ。
「でも目元、口元、鼻筋や顔立ち、髪の色もセーレス似だよな。俺のどこに似てるんだ?」
「……(チョン、チョン)」
「俺の性格ってことか? ……まだ生まれたばかりじゃないか、性格もなにも」
セーレスは指でたくやの胸を指差し、そしてシャツを脱がせながら唇を寄せてきた。
舌で舐めながら厚い胸板を愛おしげに愛撫する姿を見て、たまらずきつく抱きしめた。
「そういえば……久しぶりだよな。産後だけど、大丈夫か?」
「……(コクン)」
「ユーノを起こさないようにしないとな。声……は上げられないから大丈夫だと思うけど。最近、このベッド、音が激しいんだよ」
「……」
「あー、はいはい、俺が酷使するからだろ、わかってる。……セーレス。今夜は思いきり、愛し合おう」
「……(/////)」
「もちろん、ユーノを起こさない程度にだけどね」
セーレスの胸をゆっくりと愛撫していく。
ゆったりとした豊満な胸は、たくやの手から零れ落ちそうなほど大きく揺れていた。乳腺が発達しているせいなのか、少し揺らすだけで乳首から白い液体が漏れてくる。
我慢できずに口の中に頬張った。
ぎゅうっとキツく吸い上げる。セーレスが感じるかのように喉を大きくのけぞらせた。と同時に嬉しそうな笑みを浮かべる。
――ずっと、そうして欲しかった……。
頭の中に響く彼女の心の声。……砂漠で聞いて以来、久しく聞かなかった。それほど待ち望んでいたのかと苦笑した。
「……ごめんな。でも、……今夜だけな。あんまり吸うと、ユーノに悪いし」
「……」
「そっか。胸、……吸うと気持ちいいんだな。じゃあ、これは?」
乳輪を撫でながら乳首を引っ張り上げる。――ビクン、と彼女が震えた。
少しずつ出る母乳を舐めながら、すでに濡れている秘部を指で掻き混ぜた。同時に二箇所加えられる愛撫に、セーレスのため息が漏れる。
母乳からは不思議な味がした。
決して美味しいとは言えないが、舐めていると彼女の愛液を味わっているような気になってくる。あれはあれで、美味くはないが、媚薬のような酩酊感をもたらすものだった。
ぎゅっと絞るように揉んでいく。
そして吸い上げる。
ビクビクと痙攣するセーレスが可愛くて、綺麗で、たまらなく魅力的だった。
「なんか……子供産んで、セーレス、淫乱になった?」
「……っっ」
「褒め言葉なんだけど。むしろ嬉しいよ。……違う? でもほら、……前はこんなに腰、振らなかったぜ」
セーレスは知らずにたくやの男根に足を摺り寄せていた。膣入口をしきりとヒクつかせている。
そんな自分に気づいて真っ赤になったセーレスに、彼女の欲情を煽るように耳元で低く囁いた。
「欲しい?」
「……(////)」
「欲しいって、言って」
「……(コクン)」
「じゃあ、自分で挿れて。……出来るよな?」
少し調子に乗りすぎのような気がしなくもないが。
久しぶりすぎて箍がはずれている。興奮と欲望が抑えきれない。もっと彼女を求めたい。
ベッドに横たわり、彼女の腰を股の上に乗せた。すでにはちきれそうなソレを彼女の手に握らせる。
騎乗位は初めてだった。経験がないわけではないが、セーレスとやったことはない。……だからこそやってみたい。
セーレスは不安げにたくやの顔を見つめ、促すようにジッと見つめる視線に耐えきれなくなったのか、男根を膣へと引き寄せた。
硬さと熱さを確かめるように撫でていく。彼女の仕草に筋立って膨らんでいくのを抑えきれない。
「セーレス……」
優しく名を呼ぶと、とても艶のあるため息を漏らしてゆっくりと膣内に挿入していった。
「……っ」
その締め付けと熱さに耐え切れず吐き出しそうになり、思わず彼女の腰を強く掴んだ。
勢いよく下から突き上げる。――すると。
「た、……く……っ」
「え……?」
いま、……たくや、って……。
微かだけど、本当に微かな声だったけれど、――確かにそう呼んだ。
巫女の力と引き換えに言葉を失ったと聞いていた。でも考えてみると、アマリアが彼女を庇ったときも、言葉を……。
「セ、……セーレス……」
彼女は自らの胸を掻き抱いて腰を振り続けていた。突き上げる動きに必死に応えようとしている。彼女の情熱が――行為から迸っていた。
初めての体位で淫らに動くのをとめられないでいるようだった。
「も……もう一度……」
「ぁ、……ああ、はあ……っ」
「だ、駄目なのか……やっぱり言葉は……」
「あううっ!」
「くぅっ、……セーレス、締め付けすぎだっ」
痛いほど締めあげ、男根を絞りとるかのような動きに、こっちも耐えきれなくなっていた。
だが彼女はもっと強く求めていた。激しく身を捩り、足を必死に動かして、深く深くへとたくやを導いていく。
(くそ……っ!)
なんとしてもイくわけにはいかない。彼女を極めさせるまでは。
上半身を起こしてきつくセーレスを抱きしめた。しがみつく足が背中へと回り、深く結合したまま口づけを交し合う。
涙すら流しながらセーレスは奥深くへと膣内を縦横に蠢かせて誘っていた。それに抗うことすら考えず、ひたすら子宮口だけを突き上げていく。
セーレスはもっと、と子宮を突き破る動きを求めていた。そんな激しい動き、今までしたこともないのに。
本能が彼女を突き動かしていた。
「セーレス、……早くっ、早く……イくんだ、……頼むから!」
「あ、っ……はあぁ、あああっっ!!」
限界まで足を広げてたくやの背中に爪を立てて、……硬直したように彼女の身体が攣った。
今だ――、と亀頭の先端を子宮口に潜りこませて最奥に叩きつける。
その瞬間、またセーレスが痙攣した。息をとめて射精を味わう彼女に、呼吸を促すように深く口づける。
互いに絶頂を感じていた。
最後の一滴まで残らず注ぐと、物足りないとでもいうかのように膣内が絞りあげる動きを繰り返す。長く尾を引く快感に下半身が砕けそうになっていた。
「は、はっ、……はあ、くる、し……っ、……でも、……最高」
「……………………」
「セーレス? おい……セーレス、しっかり!」
「………………」
「よ、よかった……気絶したかと。大丈夫か?」
「……(ニコッ)」
セーレスはしばらく目の焦点が合っていなかったが、たくやの表情を見て安心したように微笑んだ。
それを見てホッとする。
彼女の髪を梳きながら、目元や頬にキスしながら耳朶を優しく指で愛撫した。
「……なあ。さっきさ、俺の名前、呼んだだろ?」
「……?」
「覚えてないか。まあ……夢中だったしな。でも嬉しかったよ。言葉、喋れるときもあるんだな」
「……(フルフル)」
「でも結構、叫んでいたぞ。ほとんど意味のなさない声だけど。あんなに喘ぐセーレス、初めて見た」
「……(ブンブン)」
「そんな否定したって、さっきのセーレスはすごく可愛かったんだから、誤魔化したって駄目だからな。……いてっ、なんだよ、本当のことなのに」
セーレスがたくやの頬を抓り、むくれたように唇を尖らせた。
――忘れてください。
そんな心の声が、聞こえてきた。
「嫌だ。あれは俺だけのセーレスなんだから。俺だけの……ものだよ」
唇を重ねる。
まだ繋がったままだが、一向に萎える気配のないソレが彼女を強く求めていた。
「なあ、もう一回……」
「……」
「二人目、作ろうぜ。今度は双子とかがいいな。いっそ野球チーム作れるくらいたくさん産んで欲しい」
甘く、溶けるようなキスを交わしながら。
その夜はセーレスといつまでもずっと繋がっていた。
新婚シリーズ第三弾です。
うーん、だんだんネタが尽きてきました。何がってアレの。
文才が欲しい。エロ神様、降りてきてください。
いろいろシチュエーションを考えてはいますが。
裸エプロンプレイ、お風呂場えっち、野外プレイ、等々。
もうちょっとこのシリーズ続けたいのでいろんなプレイを試してみます。