※この作品はR-18です。

それは平凡なる恋の日々   作:夜半の月

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カオリナイトのなんでもない日常の一コマです。やはり短いです。


小話4 家庭教師でお嫁さんで

 

 

 

 

 家庭教師でお嫁さんで

 

 

 

 

 

 

 

 SIDE:カオリナイト

 

 

 

 

 

 

 

 よく寝ている。とてもよく眠っている愛しい少年。

 

 純粋無垢で、正義感が強くて、でもとてもドジ。

 

 私はそんな少年ぐりおに、まずは寝起きの軽いお口づけを贈る。

 

「んっ……」

 

 そしてつけた唇を動かしながら涎に濡れた彼の唇を拭い、次いで口周りも、舌を使わずに唇だけを触れさせたまま拭い去る。

 

 これを受けて目覚めたぐりおは紅い顔をしていた。

 

「おはよう。んっふふ」

 

 挨拶をしてベッドから起き上がる私を追い掛けるように、彼はがばっと勢いを付けて起き上がってきた。

 

 それはいつも通りの朝だった。

 

「すぅ~っ、はぁ~っ、すぅ~っ」

 

 そしていつも通りの大きな深呼吸。

 

 いつまで経ってもこの朝のスキンシップに彼は慣れない。

 

 別に慣れようが慣れまいが私にとってはどちらでも構わないが、このままでは成人になってからも慣れそうにないわね。

 

「あ、朝のキスは一気に目覚められる最良の目覚ましだというのはわかっているのですが~」

 

「ならばよろしい事なのではなくて?」

 

 口づけと抱き締める。どちらも彼を起こすには丁度良い目覚まし。うふふ、目覚まし時計はあるけれど朝はこうして私が起こしてあげるのだから必要ないとセットはしてなかった。

 

 しかしながら彼の性格上とても慣れそうにないこの目覚ましには、心臓が止まりそうなほどの覚醒作用があるらしく、いつもなにか言いたげにしている。

 

 言いたげで終わらず『嬉しいのですが恥ずかしいんです』等、口にする事も時々あった。といって私はやめたりしない。

 

 うふふ、以前彼に私の印象を訊いてみたことがあるけれど、冷たい印象を受けますとのことだった。

 

 必要以上には微笑まず、笑いも口角を歪めるか。口に手を当てての「ほほほ」という笑い方をする為か、そう見えるらしい。

 

 誰にとて有る癖のような物だ。私の笑い方も私特有の癖。直せと言われても直ることはないし、直すつもりもない。

 

 けれども、こう見えても愛する者にはとことん尽くす女ですのよわたくしは。

 

「さあいつまでも終わらない朝の挨拶についてぐずってないで、さっさと顔を洗ってきなさい」

 

「ぐ、ぐずってませんよぉべつに……、あ、それと顔洗うのはカオリナイトさんがお先でどうぞ。やはりこういうのはレディーファーストですから」

 

 胸を張りふんっと鼻を鳴らすぐりお。何についてのレディーファーストだというのかしら? 

 

 まあ彼なりの思い遣りなのでしょうけれど、一足遅かったようね。

 

「私はもう済ませていますわ。だから私に構わず行きなさい。それとも私の着替えでも見たいのかしら?」

 

 見られる事など私は一向に構わないけれど。ネグリジェを脱ごうとする私にぐりおは、滅相もありませんっ! と、部屋の外に設置されている洗面台へと逃げるような速さで向っていった。

 

「まったく、落ち着きのない子ね」

 

 半分以上私が原因ということはわかっている、しかし。そんなことを言われても困る。

 

 そう、その原因を作っているのが他ならぬあなたなのだから。

 

 惚れた女の弱みと、惚れた女の強み。二つを上手く使い分けながら私は私のしたいようにこの朝を迎えているのよ、ふふっ。

 

 そんないつもの朝を終えてぐりおを送り出したあと、私は私専用に購入した白いエプロンを着けてお義母様の家事を手伝う。

 

 お義母様は気を使わなくてもいいと仰るけれど、嫁として迎え入れてくださっている以上は自分自身も黒峰カオリではなく、“海野カオリ”として振舞わなければならない。

 

 家庭教師までして貰ってるのに等、よく気遣いをされるも、これもまた好きでやっていることだからだ。

 

 否、海野家での住み込み──家賃0という意味では充分元は取れていた。

 

 といっても、生活に困らないだけのお給金はくださるけれどね。

 

 断ってもいいのだけれど、さすがに何もかもお断りすることは失礼として20万円ほどを最初のひと月目にいただいていた。

 

 翌月も同じお給金をくださるのだろうことは、いただいたときの話の流れでわかった。

 

 そのお金で何をするのかといえば、正直いまのところなにもすることはない。

 

 贅沢をする趣味は私にはない。なにかほしいものがあるわけでもない。

 

 デスバスターズの一員として行っていた数々の研究、お仕事としての研究。

 

 強いて挙げるのならばこのあたりかしら趣味という処は。

 

 けれども無限学園の研究設備等がなければ到底実験も研究もできない。

 

 いただいたお金では? そんなこと言うまでもなく不可能だ。

 

 さあではどうする。というところにぐりおへのプレゼントを考えた。

 

 しかし、実用性のある物を贈りたいと悩んだ末に私はつい先日のことお金とは無関係の贈り物をしていた。

 

 それは私の腕に付けている、私が独自に開発したブレスレット。

 

 このブレスレットは起動させれば特殊なシールドを発生させたり、なんらかの電波で動かす仕掛けをした物をリモートコントロールすることも可能な優れ物。

 

 よくよく危険に巻き込まれるというぐりおにはこれ以上ない贈り物ではなくって? 

 

 実際に受け取ってくれた彼は女性物であるという一点のみどうかという考えを披露した物の、喜んで受け取ってくれた。

 

 結局お金の掛からないプレゼントとなったわけで、いただいたお給金は半分をお財布に、もう半分を貯蓄に回すことにしたわ。

 

 ぐりおと正式な家庭を築けるようになるまでにまだ3年はある。新婚生活が始まる頃には夫婦生活に支障のでないくらいの充分な貯金が貯まっていることでしょうね。

 

 ぐりおが私との結婚後に新居を購入するのか、ここ実家に留まる事を選ぶのかはまだわからないことだけれど、貯金があるに越した事は無い。

 

 さて、そうこうしている間にお洗濯もお掃除も終わり家事も一段落。お義母さまはご近所の方とお出掛けになり、静かな午後の時間が訪れた。

 

 こうなるともう私にできることは何もない。掃除にお洗濯はもう終わらせている為に、残るはぐりおの帰りを待つことくらいでしょう。

 

 お出掛けをしても構わないけれど、ぐりおも居ないというのに目的もなく出掛ける意味が無い。

 

 来客の予定もない。実に暇なひとりだけの時間だった。

 

「あの子が帰ってきてから行うお勉強内容の準備でもしておこうかしら」

 

 私はお気に入りの赤いVネックのワンピースの上から着けていた白のエプロンはそのままに部屋へと戻り、お勉強用の教科書と筆記用具を出し机の上へと並べた。

 

 ぐりおが帰ってきたら直ぐにもお勉強を始められるように。

 

「夕方にはお洗濯物を取り入れなければね」

 

 そういえばテレビで雨が降るとか言っていたわね。

 

 忘れないよう気を付けなければ。

 

 

 

 




海野のお嫁さんになることはもう決まってますし、夫婦並みに仲のよい恋人同士ということで、冷酷冷静なカオリナイトといえども、少し主婦っぽくもなってるわけです。

出してほしいキャラは誰ですか?本当はもっと書きたいですデマンドとかちびうさとか(期待に応えられるかは分かりません)

  • カオリナイト
  • 海野ぐりお
  • ユージアル
  • 天野ぐりかず
  • 地場衛
  • 月野うさぎ
  • ネフライト様
  • 大阪なる
  • テルル
  • ビリユイ
  • シプリン
  • プチロル
  • 水野亜美
  • 浦和良
  • 火野レイ
  • 木野まこと
  • 愛野美奈子
  • 天皇はるか
  • 海王みちる
  • 冥王せつな
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