※この作品はR-18です。

それは平凡なる恋の日々   作:夜半の月

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書き直す可能性もあります。

良亜美。

海カオ。

うさぎちゃんです。


小話13 帰宅

 

 

 帰宅

 

 

 

 

「あら、もうこんな時間だわ」

 

 時計を見ると午後8時を回っていた。

 

 勉強会にお茶会に。その後の団欒時間にと時間を過ごしている間にこんなに時が過ぎていたようだ。

 

「それじゃ私たち帰りますね」

 

「お邪魔しました」

 

 お茶会の後片付けも終え、良と亜美が帰宅の途に就く事を告げると。

 

「いけませんわ」

 

 カオリナイトが制止の声を上げた。

 

 どうして?と一瞬思うもIQ300の天才水野亜美と、この場での唯一の大人であるカオリナイトが同時に告げたのだ。

 

『午後8時以降の16歳未満の児童は外出禁止』

 

 セーラー戦士として戦ってきているからか、その辺り法的な概念が曖昧になっていたところを突かれた形であった。

 

「ほえ~っ、すっかり忘れてたよ~っ」

 

 うさぎも忘れていた様で頭を抱えている。

 

 セーラー戦士に変身すれば何とかなるだろう。

 

 しかしながらこの場には海野とカオリナイトがいる。ので変身が出来ない。

 

「それではわたくしが同伴致しましょう」

 

「えっ?!」

 

 思わず亜美の声が漏れた。カオリナイトが帰宅に同伴とか考えたことも無いからだ。

 

 それは今は敵ではないとはいえ、仇敵として命を奪い合っていた相手。

 

 その女性がただ単に帰宅の同伴をするというのだから。

 

 目的は……何もないだろう。単純な親切心と、大人としての義務故。

 

「で、でも悪いです、そんな送っていただくなんて」

 

 それでも亜美は少し警戒してしまい遠慮してしまうが。

 

「遠慮なさらずに。それにこれは大人としての責任という物ですわ」

 

 そういわれてしまえばぐうの音も出せない。確かにこの場で唯一の大人はカオリナイトなのだから。

 

「わたくし、自動車免許は持っておりませんので徒歩となりますが。皆さん宜しくて?」

 

 うさぎと亜美はその意味の答えに直ぐ辿り着く。カオリナイトはテレポートや空中浮遊が可能。そも免許など、車など必要としていないのだ。もちろんあったら便利なのだろうが、本人は免許を取っていなかった。それだけである。

 

「僕は大丈夫です。丁度亜美さんのところにお泊りに来ておりまして」

 

 良が照れ臭そうに頭を掻きながら述べると。

 

「り、良くんちょっと!」

 

 亜美が慌てて止めるが。どちらにせよ帰り道が同じで同じ場所なのだからバレてしまう事必至である。

 

「うふふ、お若いっていいですわね。羨ましい」

 

 といってカオリナイトは微笑むそこを。

 

「な~に言ってんですかぁ。カオリナイトさんまだ28歳でしょう? 十二分にお若いですって」

 

 とうさぎが謎の励ましを寄越す。

 

「っとと、待ってくださーい! ボクも、ボクも行きまーすっ!!」

 

 遅れて海野が家の中から走ってくる。

 

 お留守番が誰も居なくなるが、今夜は海野の両親は親戚の家にお出かけの為帰ってこない。

 

「鍵は閉めましたの?」

 

 カオリナイトが聞くと。海野は親指を立ててバッチリですとかっこをつけた。

 

「それにこの十番街はよく怪人とか出ますからね。ボクがカオリナイトさんをお守りしなきゃ!」

 

 紫色の双眸を大きく見開き、頬を染めうっとりとした女の表情をするカオリナイトと。

 

 カオリナイトがテレポートや、エナジー攻撃、髪を伸ばす攻撃が出来る事を知らない良を除く二人。

 

 うさぎと亜美は。

 

『守られるのは海野(くん)の方じゃ』

 

 と思うも。海野の右手に嵌められた金色の細長い小判型ブレスレットを見て。

 

 あ、海野(くん)にはあれがあるわね。そう納得させられる面もあったのだ。

 

 海野の持つブレスレット。特殊なシールドやバリヤーを発生させることが出来る優れもの。

 

 それも一定の範囲で別のシールドも張ることが出来る為。この場に居る全員を守れたりするのである。

 

「防御の面では海野くんが一番頼りになるかも」

 

 亜美の一言に。

 

「い、いざとなったら僕の身を盾にして亜美さんの事守りますからっ!」

 

 決め台詞を口走りながら亜美の隣を歩き、彼女の手をギュッと握る良。

 

「良、くん……」

 

 亜美の頬が赤みを帯びていく。瞬間ののちには朱へと変わり。青い双眸がとろんとした物に。

 

 亜美と良だけの世界がそこには出来ていた。余人は入ることが出来ない。

 

「良くん、ちょっと、いい?」

 

「な、なんですか亜美さん」

 

 亜美は少しかがみ具合に腰を下げ、そしてつま先立ちをすると良の右頬に小さく唇を落とした。

 

 それは小さなものだったろう。だが確実なるキスだった。

 

「わたしのナイトさんへ、姫より下賜致します」

 

 これを受けた良は。その場にひざまずくと。

 

「は、はい姫、我が姫。騎士良は必ずや貴女様をお守りして見せます」

 

 頬に口付けを受けた良の顔は真っ赤に染まっていて、火が出そうだった。

 

 二人共恋愛は少しずつ進めてきて、進んできているのだ。それが頬にキスなのだからこれはかなり踏み込んだ方にあった。

 

「うっふふふ、やはり若いっていいわねえ。ねえ、そう思わなくてぐりお」

 

 一連の恋愛模様を見ていたカオリナイトはいつもの赤い、露出過多なワンピース姿で海野に流し目を送る。

 

 あんな恋模様を隣で見せられたのだ。私のナイトは何をしてくださるの?

 

「か、カオリナイトさんっっ、カオリナイト姫っ」

 

「ひ、姫っっ?!」

 

 うさぎが少し吹き出しそうになる。カオリナイトは姫ではなく女王様タイプではないだろうかと。

 

 そんなうさぎの心中は誰にも気づかれる事なく、海野の忠誠の儀の様な物が進む。

 

「カオリナイト姫はこの騎士、海野ぐりおが必ずやお守り致します」

 

「そう、ならば誓いの口付けを」

 

 この場合の誓いの口付けとは手の甲にである。実際にカオリナイトも右手の甲を差し出そうとして。

 

 海野の爪先立ち&口付けを受けたのである。

 

「んうううっっ?!」

 

「はええええ?!」

 

「う、海野くんっ?!」

 

「す、凄いっ?!

 

 順に一番驚いているカオリナイト、そりゃまさか口付けを受けるなど想定外な為驚きも一入である。次いでやるじゃんと共に海野って凄いと驚くうさぎ、その次に頬を赤らめ指の間から目を出し見ている亜美。最後に僕もあのくらい積極的にいかなきゃなと心新たにする良。

 

 一方、やらかしてしまっている海野はやらかしているその事に気付いていない。

 

 これで儀式は達成されたと思っていた。

 

 唇が離れた時。

 

「……」

 

 風が吹き上げカオリナイトの赤い長い髪を靡かせ、その下に隠れていた顔を皆の下にさらけ出す。

 

 カオリナイトの顔は真っ赤に染まっていた。耳まで真っ赤。紫色の双眸は潤み切りとろけている。

 

 海野とカオリナイトの関係は、最後の最後まで進み切っている。後はもう子宝を待つのみというところまで。そんな関係にある相手からの口付けだが、予想外の場所やシチュエーションの場で受けると案外受け身は取れない物。

 

 カオリナイトは今、幸せショックを受けたわけである。

 

 本日最大の海野ぐりおのやらかしであった。ラブラブなのにも程があろうという物だ。

 

 誰かが押したら倒れそうなそんな様相を呈していながら。

 

「さあ、皆さん……家路を急ぎましょう……夜も暗いし危ないですからわたくしから離れないように……」

 

 ふらふら~っと歩き出したカオリナイトに。海野を除く全員が突っ込むのだった。

 

「今の貴女が一番危ない(事故りそう。かどわかされそうな意味で)」

 

 

 ああ~亜美ちゃんと浦和くん、海野とカオリナイト、ラブラブ過ぎだよあんたら~。一人のあたしの身にもなんなさいよね~。まもちゃ~ん!!

 

 

 

 ◇◆◇

 

「それではここで」

 

「送ってくださってありがとうございました」

 

 いいえ、これくらいお安い御用ですわと遠ざかっていく赤色の長い髪の女性と、ぐるぐる眼鏡の青シャツ男子、金色の長いツインテールの少女の三人組。次はうさぎさんのおうちですわねとカオリナイトの声が聴こえた。

 

「なんか、凄い人でしたね」

 

「ま、まあカオリナイトさんって大人だし」

 

「ち、違いますよ。海野さんですよ」

 

「海野くん?!」

 

 良くんの口から意外な人の名前が出た。あのぐるぐる眼鏡でちょっとオタクが入っていて、秀才だけれど平凡な海野くんのどこが……。そう考えていたら、納得の答えが返ってきたの。

 

「だ、だって海野さん、僕ら以外に人目が無いとは言っても、カオリナイトさんの口に口付けしたんですよ? まさか、あんなの予想外もいいところじゃないですか」

 

 ま、まあ、うん。予想外よね。けれど。

 

「あのね良くん。あれ、あんな場所でいきなりされたからカオリナイトさん驚いておかしくなっちゃったけれど、そもそも海野くんとカオリナイトさんって最後までその、子供を作る間柄でもあるのよ……ちょっと、人には言えないんだけれどね。海野くん中学生だし……」

 

「エエ~~っ!! こ、子供を作る間柄ってそれって」

 

「ええ、一応婚約者だけれど、もう事実婚──ううん、婚姻関係にあると言っても言い過ぎじゃないわ。その、そうなるまでには色々と複雑な事があったらしいんだけれど──明かしちゃうとカオリナイトさんってセーラー戦士の敵だったの」

 

「よ、妖魔みたいな感じだったんですか?」

 

「ううん、幹部で人間。ただ超能力みたいな特殊な力を使えてね……黙っててごめんなさい」

 

「いえ、亜美さんの判断だったんですから、それが正解だったんでしょう。先に聞かされていたら変に気を張ってしまうでしょうしね。もう、悪い人じゃないんですよねその、カオリナイトさん」

 

「うん、海野くんと恋するようになって悪い事はしなくなったの」

 

 矢継ぎ早に話をしていると、ふと、良くんの口が止まったの。

 

「どうしたの良くん」

 

「亜美さんっ!」

 

 何か決意を秘めた瞳。強い瞳だわ。

 

「僕は、僕は海野さんほど一足飛びには行けません」

 

「え、ええ」

 

「ですが、いつか必ず、亜美さんとの子供を──」

 

「ちょ、ちょ、っと良くん待って待って、あれは海野くんとカオリナイトさんの間柄が特殊なだけで、一般的に中学生で子供は作っちゃダメなのよっっ!!」

 

「はっ、あ、あ、いや、その、それくらいの気持ちで僕も頑張ろうという話で、そのいきなりそんなことは、はああ」

 

「も、もう、良くんったら……」

 

 でも、だけれど。

 

「いつか、欲しいわね……その、、私たちの、子供……」

 

 いつかは、ね。

 

 

出してほしいキャラは誰ですか?本当はもっと書きたいですデマンドとかちびうさとか(期待に応えられるかは分かりません)

  • カオリナイト
  • 海野ぐりお
  • ユージアル
  • 天野ぐりかず
  • 地場衛
  • 月野うさぎ
  • ネフライト様
  • 大阪なる
  • テルル
  • ビリユイ
  • シプリン
  • プチロル
  • 水野亜美
  • 浦和良
  • 火野レイ
  • 木野まこと
  • 愛野美奈子
  • 天皇はるか
  • 海王みちる
  • 冥王せつな
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