『じゃぁ、校庭に移動するぞー。』
ヌエ
『さ、お嬢様。』
カタルスフィーニ
『へぁっ!?
あ、うん、い、行くわよ!!』
ホルン
『いこ。』
???
(おのれ、ヌエめぇ~!!)
先生
『まぁ、体力テストからだな。』
生徒共
《うげぇ~っ!?》
先生
『しょうがないだろ?
中等部から、
“ペア”
もしくは、“チーム”で、
ギルド登録して、
依頼を受け、
成功すれば、“報酬”が、入る、
勿論、
“個人の自由に使えるお金だ”』
生徒共
《うぉおおおおっ!!》
ヌエ
『お嬢様はともかく、
ホルンは平気なの?』
(普段から、
ゆったり動いてるけど、
運動できるように)
風が通り過ぎた。
カタルスフィーニ
『あぁ、
言ってなかったわね、
ホルンは、
“ヘル・シープ”の
血を受け継いでるのよ、
体力になんら問題は無い筈よ?』
※ヘル・シープ
《地獄の羊一族、
数千年前は、
地底にも、巨大な国があったが、
地上・天空連合軍と、
戦争があり、
双方に甚大な被害をもたらした、
結果、全ての国々が、
維持できなくなり、
聖都市が建国された。
各方面の代表と、
細かい地方国家群を纏め、
今では一つの国家として、
生き延びている、
その戦乱の中、
“格闘戦”では、
引き分け以上、負け無しの種族、
それが、ヘル・シープ一族だ。
この一族の優秀な点は、
“どの種族に交配しても”
その血は受け継がれる、
生き延びる事に特化した、一族なのだ》
ホルン
『乙女のヒミツ♪』
ヌエ
『た、楽しそうでなにより。』
(どうやったら、
校庭じゅう、
めり込んだ足跡だらけに
なるんだろう)
先生
『ほら、次はお前らだぞ~。』
3人『は~い。』
▽
先生
『体力テストは、問題なし、
全員合格だ。』
生徒共
《うっひょ~!!》
先生
『じゃ、魔法テストもやるぞー。』
生徒共
《なんですと?》
先生
『んだよ?
他のクラスはまだ途中だし、
家のクラスだけが、
早く終わったんだ、
なら、
一週間の予定を繰り上げて、
“残りは、休みにしようかなぁ~”』
生徒共
《みんな、いごけ~?》
生徒共
《よっしゃ~!》
ヌエ
(まて、
なんでそんなノリなんだっ!?)
▽
先生
『よし、
結界魔法陣は問題無く発動しているっと、
うし、
ここからは、
個人戦闘だ、
“魔法を使って”
相手をノックダウンか、ギブアップ、
“一瞬ミンチになっても大丈夫な魔法”でも、
構わないからな~。』
ヌエ
『万が一、
ギブアップを認めず、
その行為が行き過ぎた場合は?』
先生
『止めに入ってよし、
ま、俺も止めに入る、
日頃の恨みをぶつけたい奴もいるだろう、
なら、今日ここでぶつけろ、
“特講”からも、
お墨付きの魔法陣だ、
お前ら程度の魔力じゃ壊れん!!』
▽
さくさくと進む個人戦。
ヌエ
『次はお嬢様ですね?』
ホルンは、魔法で拳の威力を飛ばし、
相手をサンドバックのように、
空中へ打ち上げ、
某オラオラさん宜しくの連打で、
相手をノックダウンした。
カタルスフィーニ
『勝利の報告を期待してちょうだいな!』
ヌエ
(あ、詰まらず言えたから、
負けるかな?)
▽
カタルスフィーニ
『私(わたくし)の、お相手は誰かしら?』
(公【おおやけ】の場では、
あたし、なんて使えませんから、
結構疲れるのよね)
???
『ネイチャー家に恥じないように。』
カタルスフィーニ
『ネイチャー・F・ヴェッチル。』
ヴェッチィル
『お久しぶりです、
夜の貴族。』
カタルスフィーニ
『その名は止めて頂きたいですわ、
私(わたくし)は、
ツッペリン・D・カタルスフィーニ!!
ツッペリン家に恥じないように、
正々堂々、
貴女と戦いますわ!!』
ヴェッチル
『私も、ネイチャー家に恥じないよう、
風と共に、
お相手致しますわ。』
▽
ヌエ
『先生。』
先生
『止めに入れない。』
一度(ひとたび)触れれば、
風に削られてしまう壁。
開始早々、ヴェッチルが魔法を発動、
風の壁が二人を包み込み、
どんな戦いが繰り広げられているか分からない。
ヌエ
(魔力探知で見れば、
なんとか立っているのは、
確認出来るけど、
相当キツイな、
あっ)
▽
カタルスフィーニ
『それを言うなって、
言ってんでしょうが!!
このクソアマ~っ!!』
怒りで膨張する魔力が、
風の壁を、内側から吹き飛ばす。
カタルスフィーニ
『ぜぇ・・・ぜぇ・・・、
もう一度でも言ってみなさい、
ブッ殺すわよ!!』
ヴェッチル
『人の血無くして、
ツッペリンはあらず、
人の血無くして、
力使えず、
こんな使えない能力、
この時代に不必要、
夜はこんこんと明かりが灯り、
貴女達は外に出れない、
こんな弱小種族なんて、
滅んでしまえばいいのに。』
カタルスフィーニ
『コ・ロ・ス。』
ヴェッチル
『貴女、太陽はお好き?
嫌いよねぇ?
そんな貴女にプレゼント♪』
魔力で空中に
“湾曲したレンズが形成される”
カタルスフィーニ
『それはっ!?』
ヴェッチル
『貴女は、
どれだけ
“血”を、失えば、
死ぬのかしら?』
▽
ヴェッチル
『あら、先生?』
先生
『やりすぎだ、
先に言った通り、
ギブアップか、ノックダウンだ、
“障害を伴う傷害”を、
認めた覚えは無い。』
(ちっ、
デスサイズの刃先を、
当てても表情一つ、
変えねぇなんて、
なんて奴だ)
▽
カタルスフィーニ
(あつい
やける
みえない
太陽なんて
だいきらい
お気に入りの服
燃えちゃった
だれ?
わたしに
血を分けてくれるのは?)
ヌエ
『目を覚ましましたね?
お嬢様。』
カタルスフィーニ
『ぬ、え?』
どこから出したのか、
バスタオルに包まれ、
コップに溜まった血を、
わざわざ口移しで飲ませてくれた?
カタルスフィーニ
『・・・ばか、ね。』
(牙から吸えるの、
知っているくせに)
ヌエ
『お嬢様は、
口で吸うのは、
下手くそですからね、
申し訳ありません、
“ファーストキス”を、
頂戴してしまいました。』
(血をだいぶ出してるからか?
なんつー言葉を言ってんだ?
俺)
ホルン
『ヴェッチル、
貴女、やりすぎよ。』
ヴェッチル
『仇討ちですか?
ご冗談を、
ヘル・シープの相手なんて、
やりたくありませんわ。』
ホルン
『ヌエ、かわりに、
できそう?』
ヌエ
『うん、
ちょっとクラクラするけど、
問題ないよ。』
???
『王子様気取りか、
この寄生虫。』
ヌエ
『ネイチャー・W・スクゥーカ。』
スクゥーカ
『いかにも、
この妹が長兄、
ネイチャー・W・スクゥーカ、
貧血王子様の相手は、
俺で十分だろう、
先生、
開始の合図を。』
先生
『ちっ、
せめて止血してからやれ、
ヌエ、フィニは大丈夫なのか?』
ヌエ
『肌のツヤがいつもと同じですので、
大丈夫な筈です、
マメンナさんには、
“念話”で、連絡済みですので、
輸血パックを貰ってくださいね?』
カタルスフィーニ
『み、みました?』
ヌエ
『あ、後でお話しますので、
今は衣服のお召かえと、
血を補給して下さい、
“元気なお嬢様が”
俺の勝利の鍵ですから。』
(あ、やっぱ俺壊れてるわ)
ホルン
『ぉ~。』
先生
(ヌエ、
お前、どこで覚えてくるんだ?)
ヌエ
(家の、ツッペリン家の書庫に、
古い文献があるんですが、
なかなか、
参考になりますよ)
先生
(俺も、読みたいんだけど?)
ヌエ
(じゃぁ、試験後にでも)