※この作品はR-18です。

将来を有望視された青年が、冤罪で問題山積みの鎮守府に着任されました。 ~地獄の底からこんにちは~   作:ガリアムス

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*今回で『牧園 アキラ、転機之章 ~新たな絆と新たな命~』は終了します。

*別小説の執筆に入るため、次の更新はかなり先になります。よろしくお願いします。


将来を有望視された青年が、冤罪で鎮守府に着任されました。 ~常闇からの覚醒。彼女達は阿賀野型(後編)~

「血染め…の、レ級…?」

 

血染めのレ級―――明石から告げられた名を聞いたアキラは頭を抱えた。

 

「提督…?」

 

「血染めのレ級…そして牧園一族…」

 

髪をむしり、親指の爪を噛む。『何かある』…『繋がる』気がしてならない。

だが、確証も真実味の無い言葉を紡いだところで、何か変わるのか?そんな不安…不確定要素が思考を妨げる。

 

(…いや、今は…)

 

頭を横に振って、彼は呼吸を整え、彼女達に言った。

 

「…阿賀野さん達。実は華裏鎮守府(ここ)にも『血染めのレ級に居場所を奪われた艦娘』が居るんだ」

 

阿賀野型姉妹、ろーが目を丸くした。其の中でも矢矧に至っては豊満な胸をぎゅっと押さえ、震えていた。そして…

 

「…その、艦娘に…会わせてくれませんか…」

 

か弱く、とても小さな声で、彼に申し出たのであった…

 

* * *

 

(青葉…とんでもない事、聞いちゃいました)

 

工廠の裏方に潜み、聴診器を片手に盗聴行為をしていた艦隊のパパラッチは額を汗で濡らしていた。しかし其の汗は降り頻る日輪によるものでも、蒸し変える熱さからくるものでは断じて無い。

 

命持つ万物が共通して抱く…『恐れ』という感情。どんな強者でも必ず、そして一度は体験する感情(それ)だ。

 

(血染めのレ級…そしてウッド島の阿賀野型姉妹…。

 

この情報はとんでもなく『危険』ですし、扱いに注意しないと私が何されるか…。

 

やれやれ、好奇心で動くのは駄目だと衣笠からこっぴどく言われたのに…我ながら反省していないです。全く…)

 

溜息を付き、盗聴器とメモ帳を豊満な胸部装甲の間に隠し、彼女は静かに慎重に其の場から立ち、全速力で工廠を離れる。

 

(が、しかし…です。この情報は大本営にとって『絶対に知られてはいけない』。下手を打てば『現体制が崩壊する』…それだけの『価値』がある情報。

 

フフフ…アキラ司令には、感謝しなければいけないですね)

 

瞳に策謀を宿し、黒笑を浮かべる。確実に言えるのは、これから彼女が起こす行動によって、大本営や華裏鎮守府等が大きな混乱の嵐に見舞われる事。

 

華裏鎮守府の青葉という艦娘。情報の為なら危険を承知し、敵味方問わず利用し、最大の成果を挙げる。

彼女はそうゆう艦娘なのである。

 

 

 

 

 

 

 

「あらあら~…『泥棒猫』が居たみたいねぇ~♪」

 

「……え」

 

ただ、彼女に誤算が在ったとするならば。

 

 

 

「うふふ…『彼の言っていた通り』、居・た♪」

 

「イク、見つけたのね」

 

「さぁ、気合い。入れて。ブッ飛ばします」

 

「ど、どうゆう…事…ですか?…これ…」

 

 

 

アキラが『この状況を予想し、手を打っていない』と過信した事にあるだろう。

 

彼は艦娘達に対して優しい上に、竜田の一件で提督しての甘さも露見していた。故に青葉にとっては都合が良かった。これなら確実に、かつ安全に更なる情報を手に入れる事が出来る…と。

 

しかし、彼の優しさや甘さは華裏鎮守府の艦娘達には嬉しく、同時に今までに無い危機感を与えた。『兵器』であるはずの艦娘(じぶんたち)を『人間』として見て、接し。必要とあらば自ら進んで頭を下げられる。

 

どんなに差別や侮蔑を受け、暴力により傷付いたとしても。

 

そんな彼の『当たり前』の行動が、他に排斥され、暗闇に沈んでいた自分達を救い上げてくれた。

 

だからこそ…彼の思いに応えたいと決断出来たのだ。

 

「どうゆう事かって?簡単よ~?自分が動けば、貴女は必ず動く。彼がそう言ってたの♪」

 

「大淀から聞いて駆け付けてみて正解でした。『青葉が何か仕出かそうとしているから、司令を助けてください』と依頼されたので何事かと思いましたよ。

 

…厄介な事態になりかけていたとは」

 

「私が言うのも何だけど~、其の情報は秘匿にして貰いたいのよね。

貴女が扱うと、此所や他の鎮守府だけじゃなくて、日本中に影響が及ぶの~」

 

竜田は睨み、薙刀を振って切っ先を青葉に向けた。彼女を動かしていたのは、大切な存在で、姉の天龍。そしてそれと同じくらい大切な、恩人であるアキラを守りたいという意思。

 

「…いやいや。私も『この情報』に関して、他人に話せませんよ?『牧園一族』に『血染めのレ級』、そして『ウッド島』。

 

流石の私でも『大本営を敵に回す』程、愚かな考えはありませんし」

 

やれやれと言った具合に首を横に振っている。

 

比叡はそんな彼女をジト目で怪しみ。

 

伊19(イク)は魚雷を構えつつ、青葉が逃げるであろうルートに目を光らせ。

 

荒潮は妖艶な笑みを浮かべながらも、其の手には護身用コンバットナイフが握られていた。

 

(…これは、逃げられませんね)

 

隙が無い。一切の油断が無い。仮に竜田を躱わせたとして、『殲滅者(バーサーク)』の荒潮が間違いなく白兵戦を挑んでくる。無傷で切り抜けられる訳がない。万一勝てたとして、イクの魚雷投擲命中率は潜水艦娘の中でも五本の指に入る。逃れても『烈迅(ソニード)』の比叡が其の速撃から逃がしてはくれないだろう。

 

彼女等の個人情報(プロフィール)を知り、何よりも共に演習を重ねてきたが故に知る、彼女達の強さ。そして彼女達の恐ろしさ。

其れを自身の指揮下に置いたアキラ。彼女等の二之名を知っていたのか、はたまた意図せずして選んだのか…考える度に分からなくなる。

 

現在の状況と思考の果て、彼女は両手を挙げた後に「…参りました。投降します」と一言呟く。

 

竜田と荒潮が近付き、比叡が警戒し、イクが彼女の両手に手錠を掛けた。青葉の運命はどうなるか、それは誰にも分からない…。

 

* * *

 

「…くちゅん!」

 

「提督さん、風邪でも引きました?」

 

華裏鎮守府の廊下を歩くアキラのくしゃみを見た阿賀野が、彼に問い掛けてくる。

 

「誰かが噂してるみたい…。それより、もう少しだな」

 

今彼等が向かっているのは、とある軽巡洋艦姉妹の部屋。アキラにとって『彼女』は阿賀野達にとっても重要な存在になる。

 

「……着いた」

 

川内・神通・那珂と書かれた立札が並ぶ一室…アキラは呼吸を調え、扉を数度小さく叩く。中から「はい」と応答、現れたのは普段の黒緑の鉢巻ではなく、真っ白な鉢巻を身に付けた神通の姿が。

 

「提督、何か御用でしょうか?」

 

「川内さんは居ますか?会わせたい人がいるんです」

 

「姉さんは…此方には居ませんね。おそらくは中庭か鎮守府の屋根の上で瞑想しているかと」

 

瞑想かぁと考えていると、神通の衣服が少し白っぽい事に気付く。意識を嗅覚に集中し匂いを嗅げば、とても良い香り。彼は記憶の中から其の正体を口にした。

 

「…蕎麦?神通さん、蕎麦打ちしてるの?」

 

「…はい。趣味の範疇ですけれど…」

 

どうぞと壁に寄って、中を見せてくれた。麺棒や蕎麦打ち包丁、蕎麦専用のボールに籠。趣味とはいえ本格的に道具を手に入れ、十分手入れされている事から、彼女の蕎麦打ちに掛ける情熱は本物だと感じる事が出来る。

 

「因みに蕎麦打ちはどれくらいやっているの?」

 

「かれこれ七…いえ八年、ですね」

 

蕎麦打ち八年…達人や一流にはまだまだ遠い存在では有るが、基礎(ベース)は既に出来ているといった所だろう等と考えていたアキラは、何かを思い出した。

 

「あ、もしかして…。間宮さんの所で出してる蕎麦って神通さんが打ってるの?」

 

「はい、そうです」

 

成程納得といった表情のアキラ。同時に彼のお腹がくるるる~と小さく鳴った。

 

「…あ、ごめん。お腹空いちゃった」

 

あはは…と頭を掻きつつ苦笑いを浮かべたアキラに釣られて、神通も小さく笑った。

 

「ふふふ…今日は山菜蕎麦です。待っていて下さいね」

 

「期待してるよ」と神通と分かれ、扉をゆっくりと閉める。

 

「提督さんは皆から好かれているんですね」

 

阿賀野がアキラに話し掛ける。

 

「いや、全然。未だに毛嫌いしてる娘や何を考えてるのか分からない娘が沢山居るんだ。磯風は出逢って一分で高角砲ブッ放してきたし、龍驤先生は自分の心を読んでくるしで、結構大変だよ。

 

まぁ、色んな事が有り過ぎて最初は死ぬかも知れないって思ったけど、他の艦娘や龍驤先生に認められたりして、毎日激動だけど凄く遣り甲斐が在るよ」

 

彼は軽く笑い飛ばしてみせた。軍規に反したり破ったりした彼女達。皆、根は優しく良い娘達なのだが…とアキラは思う。その時だ、ツンツンと自分の背中を指す能代が居て、青ざめた顔で自分に何か話したがっている。

 

「えっと…アキラ、さん」

 

「能代さん、どうしたの?」

 

「さっき…龍驤先生と言っていましたが…あの…まさかとは思いますけれど、『先導者』の龍驤先生です…か?」

 

「ん?ああ、そうだけど…其れがどうかし」

 

『大変失礼致しましたァアアアアアアアア!?!?』

 

漫画の中のキャラが激辛料理を食べた時のような凄まじい上空跳躍、其処から地面に足を付けると直ぐ様バク転で空中一回転を行い、最後に綺麗な土下座を能代はしたのである。

 

「え、ええ…?」

 

「先程は阿賀野姉の話を聞くようにと暴言味を帯びた言葉使いをしてしまいました!どうか!どうかこの非道を償わせて頂きたいのです!」

 

「償わせてって言われても…」

 

「司令、司令。能代お姉ちゃんは見えない所で暴言とか吐き散らす生粋の毒舌さんだけど、其の人が凄かったり、偉い人だといつもこんな感じになるから無視しちゃって大丈夫だよ」

 

ニコニコしながら、さらっと酷い事を言ったのは、姉妹の中でも一番胸部装甲が薄い海鼠色のショートボブの少女にして、阿賀野型軽巡洋艦姉妹の四番艦の酒匂。

 

「えっと…取り敢えず川内さんに会いに行こう」

 

気を取り直し、彼等は川内が居るであろう中庭を目指す。

 

* * *

 

「…………………………………」

 

照り付ける日の光と熱せられた屋根の上で座禅を組み、川内は瞑想を続けていた。

 

身体中から汗が吹き出し続け、自分の周りを濡らしている。屋根から跳ね返る熱が皮膚に突き刺さり、細胞の一つ一つを丁寧に、無情に焼いて行く。

彼女は動かない。成し遂げねば成らぬ事が在る故に。

 

「…………………………………」

 

『あの夜の悲劇』を一刻として彼女は忘れた事は無い。いや…今でも鮮烈に脳裏に甦るリアルな映像。

 

轟々と燃え盛り、焼け落ちた鎮守府(いばしょ)。

 

無惨に引き千切れ、バラバラの死体に成り果てた艦娘達(なかまたち)。

 

恐怖と苦悶の表情のまま、逝った提督(あいしたひと)。

 

「…………………………………」

 

必ず復讐する。仲間達の、提督の命を奪った『血染めのレ級』に。

 

奴が自分達にしたように、奴の大切な者を目の前で破壊し、強大な力で捩じ伏せ、蹂躙し、真なる恐怖と深淵の絶望を叩き付け、今まで奪った全ての命に心底から懺悔させて…殺す。

 

その為に強くならなければならない。

 

「川内さーーーーーん!何処ですかーーー!!」

 

下から自分を呼んでいる。声の主はアキラで間違いない。

 

(……あと三分で瞑想は終わり、か。暫く中庭を捜して貰おう)

 

心で呟き、姿勢を崩す事無く、川内は瞑想を続けた。

 

* * *

 

「川内さーーーーーん!」

 

中庭の茂みやベンチの下、地面を叩き、除き込んで、アキラは彼女の名を呼んだ。

 

「提督さん、提督さん。中庭には川内さんは居ないみたい」

 

「後は屋根の上だけ…か」

 

手を翳し日の光から目を守り、目の前に建つ建物を見上げる能代。高さは一般的な二階建て住宅とそこまで変わらない。しかし、彼女等には厄介な事が在った。

 

「問題は…どうやって登るか、ね。艤装はレ級に破壊されて、修繕出来るかすら分からない状態。それに私達は此処の艦娘じゃないから、自力の半分程度しか出せない。

 

どっちかあったら、彼処まで一っ飛び出来るのに…」

 

矢矧の発言に寧ろどっちかが有れば、そんなに身体能力が上がるのかとアキラは興味を抱きつつも、呆然と彼女達を見た。

 

(艦娘は…凄いな。俺も彼女達みたいに…)

 

「提督さん、どうしたの?」

 

己の手を見つめ、拳に変えたアキラを阿賀野が覗き込んできた。一瞬驚いたが、大丈夫と笑顔で返す。

 

「アキラ、呼んだ?」

 

声が聞こえて振り向くと、其処には白いマフラーを靡かせた川内が、ベンチの背凭れ部分に合掌しながら、片足立ちで立っている。

 

「あ、川だ」

 

『アイエエエエエエエエエ!?ニンジャ、ニンジャナンデ!?』

 

アキラの挨拶が阿賀野達の突然の叫びに掻き消され、彼自身もビクリと反応する。

 

「…ドーモ、川内=サン。酒匂デス」

 

「え…?」

 

酒匂の突然の応答に川内は表情を崩す事無く「ドーモ、酒匂=サン。川内デス」と受け返す。一体何を言っているのか全く分からないアキラは、頭に?のマークが浮くばかりである。

 

「あ、もしかして提督さん、受け答えを御存じ無いの?」

 

阿賀野に聞かれた彼は、うんと首を縦に振る。

 

「あれは『忍殺語』で、一部の人達がコミュニケーションの一環として使ってるの。因みに忍殺語と言うのは…」

 

阿賀野の説明を聞いて、ある程度ではあったが意味を理解するアキラ。そんな中、矢矧が川内の前に歩み出る。

 

「貴女は…いや、大体だけど…察しは付いてる。

 

…血染めのレ級、でしょ」

 

片腕を握り、視線を反らす川内の瞳から光が失われ、黒い靄のようなものが満ちてゆくのが見える。同時に自分の心臓を透明な手に掴まれたような感覚を味わう。

 

「血染めのレ級は…絶対に許さない。必ず見つけ出して…殺す。産まれた事を後悔させて、絶望の底に叩き落として…必ず、殺す」

 

深く、どす黒く、悲しみと怒りを織り混ぜた瞳。漆黒の閉鎖空間に放り込まれ、脱出する方法すら分からない中で必死に藻掻いて、最後に絶望を知った…そんな瞳だ。

 

「…………私も同じです。奴には聞かなければならない事が在る。けれど私一人では奴を倒せない事も分かっています」

 

胸に手を当て、彼女は見開いた瞳で川内に言う。

 

「血染めのレ級を倒すために、私に力を貸してください。代わりに私も貴女の力になります。

 

どうか…よろしくお願いします」

 

静寂に満ちた、重く、息苦しさを覚える時間。其の果てに…

 

「分かった」

 

川内が小さな声で矢矧へと言葉を返した。

 

* * *

 

「今日から新しく五人の艦娘が私達華裏鎮守府に在籍する事になります」

 

執務室に集まった艦娘達。彼女達の目の前には、アキラと共に阿賀野、能代、矢矧、酒匂、そしてろーの五人が横一列に並び立っている。皆、大勢の艦娘に囲まれ、少しばかり緊張の色が見られる。

「では、自己紹介をお願いします」とアキラの声で、阿賀野が先頭となり、声を発してゆく。

 

「阿賀野型軽巡洋艦、一番艦の阿賀野です。これから宜しくお願いします」

 

「同じく阿賀野型軽巡洋艦。二番艦、能代。不束者ではありますが、お願い致します」

 

「阿賀野型軽巡洋艦、三番艦の矢矧と言います。よろしく」

 

「阿賀野型軽巡洋艦四番艦、酒匂。よろしくです!」

 

「呂号第500潜水艦の、ろーです!ろーちゃんと呼んでください!」

 

「皆、彼女達と仲良く、助け合っていくように努力をお願いします!」

 

『了解!』

 

『牧園一族の歴史』…そして『血染めのレ級』を知る五人の艦娘が、華裏鎮守府へと加わった。仲間が増え、意見や価値観の食い違いでトラブルが増えるだろう。

だが、其れを乗り越え、皆が力を合わせた時。鎮守府の力はより一層強くなる。

 

アキラはそう確信していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アキラは知らない。

 

彼が後に、大本営に巣食う『黒幕』を打破し、地球に生きる生命を救った『日之國の救世者』として、其の名が永年に渡り、数多の人々によって語り継がれる事を…。




艦娘紹介

アイオワ…ウッド島沖に現れた『深海月星帝姫』を撃ち破った際に、保護(ドロップ)した艦娘の一人。溌剌とした元気に溢れる性格で、米国独特の話し言葉を使う。他の艦娘(特に駆逐艦娘が多数)が羨む、グラマラスボディの持ち主。
着任時に、曾ての敵国の存在でありながら、其れを分け隔て無く受け入れてくれたアキラを気に入っている。

得意な料理はハンバーガーで、ボリューミーながら凄く元気になれると華裏鎮守府在籍艦娘達に評判の一品。

サラトガ…アイオワと同じく『深海月星帝姫』撃破と共に吹雪達に保護された艦娘。清楚で物腰の良いお姉さんのような艦娘でありながら、アイオワに匹敵するプロポーションを持つ。

龍驤が提唱した、第一回『夜這いジャンケン』の初優勝艦娘で、アキラと身体を重ね、さらに彼と『ケッコンカッコカリ』を誓い合ったが、彼の精力を搾り取り過ぎて干乾しにしてしまい、龍驤に凝っ酷く叱られた。

ガングート…在籍不明の艦娘。五十年以上前にロシアに産まれ、自らの力を示すために冬の海で暴れ回っていて、『白夜の魔女(ホワイティ・スローン)』という別名が在った。三十年前、自身を討伐すべく現れた『牧園 ジュウゴ』を司令とし『雷皇』龍驤等に率いられた、『日本連合大艦隊』との五日間に渡る戦いに敗れ、大本営の地下牢獄に投獄される。

獄中でジュウゴからプロポーズを受け、何時の日か彼との生活を夢見ていた。

三十年の時を経て、大本営内の何者かの手により『華裏鎮守府の環視』の名目の下、秘密裏に釈放され、華裏鎮守府に辿り着くと、自らの力を示すため暴れたが、ジュウゴと見間違えたアキラと、宿敵の龍驤と再会する。

しかしアキラと龍驤によりジュウゴの死を告げられ、二度と約束が叶わぬ事を知り、一時は希望を見失うが、アキラの言葉とジュウゴの面影が重なり、再び生きる意味を得た彼女は、自己紹介の際に『自分の夫にする』と宣言、『夜這いジャンケン』の切欠を作った。

戦闘に置いては、熟達した身体捌きと母国の格闘術のシステマを絡めた近距離戦を行いつつ、長年付き添った艤装が持つスペックを120%引き出すような戦い方を取っている。

また『心理の先読み』とは全く異なる予知を身に付けており、後ろから飛来した砲弾を難なく躱わすだけでなく、降り注ぐ爆撃が当たらない位置も分かるらしい。
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