※この作品はR-18です。

犬夜叉狂騒録   作:nenenene

2 / 3
おマンコ丸見え。逆髪の妖魔、結羅

 

 

「があああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

 

 かごめがはしたない悲鳴を上げているとき。それが起こった。廃寺の扉、それが爆砕したのだ。

 

「なんだ!?」

 

「何が起こった!?」

 

「襲撃か!!」

 

 大慌てする盗賊たち。盗賊団長の大男もまた、男根をかごめから分離。精子を垂れ流す男根をそのままに斬馬刀を構え、扉を注視する。

 

 と、明け放たれた扉から侵入する人影が一つ。

 

「あら、お楽しみ中だったかしら?」

 

 侵入者が声を掛ける。侵入者は女、それも少女だった。

 鈴のような美しい声音をしている。どうやら状況を楽しんでいるようだ。その瞳は楽しげで、にんまりした表情を浮かべている。

 少女は黒髪赤目。おかっぱ頭。くノ一のような服装。胸元を大いにはだけ、ミニスカから太ももを大胆に露出したその姿は、活動的な印象を与える。

 

 中々の美少女だ。さらに加えて、白皙の肌に、豊満な乳房。すらりとした長い脚。

 女性の象徴ともいえる胸や太ももをおおいに露出するその姿に、盗賊たちが下卑た視線を浴びせる。

 

 だが、少女の格好で注目すべきなのは、腰に下げた短刀。どうやらこの美少女、戦いの心得があるようだった。

 

「おんな! てめえ何モンだ!」

 

 盗賊の一人が、少女へと誰何する。

 

「結羅よ。あたしの名前は、逆髪の結羅」

 

 あっさりとした少女の答え。その視線はどこか、盗賊たちを見下ろしている。

 

「結羅! てめえ、この巫女を助けに来たのか!」

 

 盗賊の問い。これは当然の疑問だ。巫女をレイプしている最中に現れた、くノ一。状況的に見て、巫女を助けに現れたと考えるのが普通だからだ。

 

「巫女を助ける?」

 

 結羅と名乗った美少女が、不思議そうに首を傾げる。

 

「何であたしが助けないといけないの? 人間みたいな下等生物を」

 

 少女の言葉。

 これに、盗賊たちの雰囲気が一変。色めき立つ。

 

「な!?」

 

「てめえ! 妖怪か!」

 

「物の怪めが! 人間に化けやがって!」

 

「丁度いい! この虎鉄の錆にしてやる!」

 

「おおおおお!! 妖怪狩りだ!! 名を上げるチャンスだぜ!」

 

「そんなことより見ろよ、あのデカイおっぱい! たっぷり楽しませてやろうぜ!」

 

「おお! そりゃ名案だ!」

 

「ボコボコにして! ヒイヒイ言わせてやろう!」

 

 盗賊たちの叫び声。彼らは興奮状態にあった。

 だが、二人、様子の違う盗賊がいた。一人は頭。ぐへっ、ぐへっと、いつもどおり。もう一人は副頭。先ほど、かごめを散々平手打ちにしていた男だ。

 そんな副頭が焦ったような声を出す。

 

「いや、待てお前ら! こいつは大物妖怪だ! 逆髪の結羅には、懸賞金が掛かってるはずだ!」

 

 副頭に浮かぶ焦りの脂汗。普段冷静沈着な副頭が、動揺? それを見た配下の盗賊たちもうろたえる。

 

「あら、あたしを知ってるの?」

 

 美少女の問い。どうやら、自分が有名なのを知らなかったようだ。というか、懸賞金が掛かっていること自体を知らない様子だ。

 

 人間達の行動になど興味がなかったのだろう。副頭はそう判断する。どうする? どうするればこの場を切り抜けられる? だが、妙案は見つからなかった。こういうときは……。副頭は思索する。時間かせぎに限る。そこで彼は、会話を続けることにした。

 

「ああ、結羅といえば、有名な妖怪だからな」

 

「へえ。どんな風に有名なの? 見逃してあげても良いわよ、面白いお話ならね」

 

 美少女の宣言。見逃す? 本気か? それとも戯言か? 副頭には判断がつかない。だが、それで構わない。とにかく時間を稼ぐ。副頭は、そう決意した

 

「何でも……つい先月には、領主率いる1000の軍勢をたった一人で蹴散らしたとか」

 

「1000の軍勢? ああ、いたわね。馬鹿な人間達が。獲物の方から向ってくるから、あのときは随分楽しめたわ」

 

 くすくすくすと美少女が、無邪気な笑い声を上げる。

 

「他には?」

 

 美少女が話の続きを促す。

 

「他には……聞いた話じゃ、何でも見えない糸のようなもので、バンバン首を跳ねるそうじゃねえか? それで妖怪退治屋の村を一つ滅ぼしたとかいう話も聞いたぜ」

 

「見えない糸……糸ねぇ。残念だけどそれは違うわ。あたしが操ってるのは、髪。あんたたち人間の首を狩って、その髪を集めて使ってるのよ?」

 

 艶やかに微笑みながら、美少女は副頭の間違いを訂正する。

 

「な、なるほど。そうなのか。機会があったら、糸じゃなくて髪だと訂正しておこう」

 

 美少女の様子をうかがいながら、副頭はゆっくりとそう発言する。

 

「そうね、そうして頂戴。間違ったうわさが広まるのは面白くないから」

 

「あ、ああ。もちろんだ。ちゃんと修正する」

 

 副頭はこのとき安堵していた。話の流れから言って、見逃してもらえる可能性が高い。何と言っても、噂話を修正するのは、死んでいては不可能なのだ。生き残る必要がある。そう考えれば、見逃してくれるはずだ。

 

「ねえ? 他には?」

 

 美少女の問い。その瞳はキラキラと輝いている。どうやらこの結羅とか言う妖怪、自分が有名なのが嬉しいようだ。

 よし! ならば! 副頭は考える。結羅に、彼女の話をどんどんしよう。それで気分良く帰っていただく。副頭はそう戦略を立てる。

 

「他……後は、そうだな……城を襲って、城内の人間を皆殺しにしたとか、山河国で」

 

「山河国? ああ、あのときの話ね? うふふふふ。あそこの姫様は、珍しい紫髪をしてたのよ? それを狩りに行ったの。他の人間を殺したのは、オマケみたいなものね」

 

「そ、そうだったのか」

 

 副頭は応じる。その内心はヒヤヒヤだ。城を襲撃した目的が人間の髪? 単に色が珍しいってだけで? その上、オマケで城内を皆殺し? 化物め! 副頭は胸中で悪態をつく。

 

「もっと、もっとよ。あたしの噂話を聞かせて」

 

「あ、ああ。そうだな……」

 

 副頭は答えに窮する。もっとと言われても……結羅とかいう妖怪の話を聞いたのは酒の席でのこと。酒に酔っていてよく覚えていないし、そもそも、すぐに別の話題に移った。あまり多くは知らない。

 

「ねえ? もしかして、もうないの?」

 

 美少女の問い。副頭はチラリと表情を窺う。あきらかに不満気だ。ヤバイ! ヤバイ! このままでは! 何とか話を続けようと、副頭はあのときの話を必死に思い出す。

 

「ねえ。ねえってば?」

 

 やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい。副頭は焦る。そして思い出す。

 

「そ、そうだ! あれがあった!」

 

 副頭の叫び。

 

「良かった、やっぱりまだあるのね? 当然よね、あたしは美少女なんだし。いろんな噂があるはずよね」

 

「た、確か! 北の方にある離村の話だ! 結羅っていう女妖怪が村を襲撃したさい! いきなり自慰行為を始めたとか!」

 

「自慰を……へえ……面白い話ね? もっと詳しく話して?」

 

 結羅の声音が変わる。あきらかに不満気、怒気すら放っている。だが、副頭は必死に話している。そのせいで、話の内容にまで気が回っていない。聞かれるがまま、どんどん話を続ける。

 

「ああ、俺が会ったのは、そのときの襲撃の生き残り何だが。何でも結羅の奴は、突然ミニスカをめくり上げると、股間に刀の柄をぶっ刺して、感じながら村人を殺して回ってたって! そいつは言ってた! そのときは死ぬかと思ってブルブル震えてたけど、今考えると巨乳美少女のマンコがバッチリ見えたし、眼福だったって!」

 

「へ、へえ? 不幸中の幸いってやつね。名前はなんていうの、その幸運な生き残り?」

 

「え。な、名前? 何だっけ? ゲンタ? いや違うな、ちょっと待ってくれ。うーむ。ソノダ? ソナタ? ソウタ? うん、ソウタだ。ソウタで間違いねえ!」

 

「ソウタね? 名前からすると男で間違いないわね?」

 

「ああ、男だ。というか、子供だ」

 

「子供? 何歳ぐらいなの?」

 

「10歳ぐらいだ。妙な服を着ていた」

 

「妙な服って、具体的にはどんな服なの?」

 

「どんなって言われても……妙としか言いようがねぇ。見かけねぇ服、本人は未来からやって来たって言ってたな」

 

「ふうん。未来ねえ」

 

 結羅は腕組をして、考えるようなそぶりを見せる。

 

「ああ、未来だ」

 

「どこぞの神社の枯れ井戸に落ちたとかで、気が付いたら過去に来てたんだと」

 

「それは、どこの神社?」

 

「いや、分からん。何処の神社かは言ってなかった」

 

「ふうん? 何か特徴はある?」

 

「いや。服が変なことを除けば、どこにでもいるような餓鬼だ。特にはないな」

 

「それで、そのソウタってやつ。他に生存者がいるとか言ってた?」

 

「いや、そういつ一人のはずだ」

 

「ふうん。中々有意義な会話だったわ。じゃあ、あんた達、もう死んで良いよ」

 

 美少女の非情な宣告。それと同時に、結羅は腰の剣を振り、一閃。結羅が副頭との会話に夢中になっている内に、美少女の背後に回り込んでいた三人の盗賊たちをまとめて切り捨てる。

 

「な? 助けてくれねえのか!!」

 

 副頭の驚愕。彼は叫び声を出す。

 

「当たり前でしょ! 死になさい! 秘所だの、自慰だの、眼福だの! 余計な話をして!」

 

 結羅の叫び。その顔は、羞恥で真っ赤に染まっている。

 あ! それで副頭は気付く。自分が余計な話をしてしまったことに。

 

「殺されてたまるかあああ!」

 

「死ねえええええ!」

 

「クソアマああああ!!」

 

「うおおおおおおおお!!」

 

 盗賊たちの叫び。彼らは座して死を待つよりはと、一斉に結羅へと斬りかかる。

 

 だが、

 

「ひぐ」

 

「あえ」

 

「g!」

 

「ギイ」

 

 見えない糸――否、髪に斬られて次々に絶命。一瞬のうちに、生き残りの盗賊は、副頭と頭だけになる。

 

「きゃああああああああああああ!!」

 

 副頭の背後から女の叫び声が上がったのは、そのときだった。副頭は、条件反射で後ろを振り向く。

 そこにいたのは、頭。斬馬刀を振り下ろしている。斬馬刀が切り捨てたのは、巫女。頭が落され、既に絶命している。

 

「ぐへっ、ぐへっ」

 

 奇怪な笑い声を上げる頭。結羅や部下たちのことなど知らないといった様子だ。頭はひん剥いた巫女の服を漁って、何かの玉を取り出す。

 

「……四魂の玉? 消滅したはずじゃ?」

 

 結羅の呟きが聞こえる。それが聞こえているのか、いないのか。頭は「あーん」と口を開け、四魂の玉を嚥下。ごっくんと飲み込む。

 

「ギャギャギャギャギャギャ!」

 

 不快な音。金属で金属を擦り合わせているような、それ。頭から聞こえる。いや――頭じゃない。副頭は自分の考えを否定する。

 あれは、頭の内側から響いてる。

 

 副頭がそう思った瞬間、頭の身体が爆発。中から、カラスの化物が出現した。

 

「な、何だあれ!?」

 

 副頭の叫び。彼は動揺していた。普段なら感知できる、殺気も感じられなくなっているほどに。

 

「どうでも良いでしょ! どーせ、あんた死ぬんだし!」

 

 少女の声。グラリと、副頭の視界が歪む。彼の首が切断されたのだ。副頭の視界は、クルクルと回転しながら、床に落ちて行く。

 

 コロコロコロ。床を転がっていく。

 

 へー。人間ってのは、首を切られても生きてるもんなんだな。そんな間抜けなことを考える副頭。やがて、回転が止まる。

 

 ふっ、確かに、眼福だ!

 

 副頭は、すがすがしい嘲笑の笑みを浮かべる。転がった彼の頭。それは結羅の真下に転がり、上を向いた状態で止まっていた。

 当然だが、この場合、副頭の視界には結羅の身体が映る。それも、単なる体ではない。その下半身、股間部分がバッチリと見える。結羅は、あれほど丈の短いスカートを穿いているにもかかわらず、下着を身に着けていなかった。そのため彼には、結羅の股間に生えた綺麗な陰毛と、その奥の可愛らしい陰部が丸見えになったのだった。

 

 へっ。マンコが丸見えだぜ、逆髪の結羅!

 

 それが、副頭の最期の思考になった。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。