※この作品はR-18です。

おま〇こエルフ三姉妹 同棲生活はじめました♡   作:お互いがお互いのために

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お弁当と迷子2

「……うん、ありがとう。でも、なんだか便利な魔法だね。色々できるんだなぁ。……まぁ、コンビニ弁当だし、脂っこいよ」

 

 僕は、姉妹製弁当のほうの、人参を口に入れてみた。とても素朴な味だ。みりんの甘みと醤油の塩味を感じる。いわゆる「お袋の味」って感じ?

 

 そしてこの味も、結局はウソなのだ――と、思うと、食べた端から胃が痛くなった。

 

 ソフィは、心配そうに僕の顔を覗き込む。

 

「? 本当にどうしたの、兄貴。元気なさそうだけど……油っこいもの食べ過ぎて、舌がバカになって、口に合わないとか?」

「い、いやいや、そんなことない。美味しいよ」

 

 むしろ、美味しければ美味しいほど、元気がなくなるんだ――とは、言えなかった。

 

 それにしても、何で僕も、普通に弁当食べてるんだろう。

 

 もしかしたら、妙な薬とか盛られてるかもしれないのに……。

 

 あれ?

 

 僕は、口をもぐもぐさせるのをぴたりと止めた。

 

 よくよく考えたら、このエルフ姉妹たちは、すごい魔法を使えるわけで。

 

 なんだか疑っていたけど、もし本当に僕ん家を乗っ取ろうというなら、簡単にできるはずなんじゃないか?

 

 例えば、僕を連れて飛んで行って、海の上に落っことすとか……そういう感じで。

 

 別に、このお弁当にも、毒だの薬だのが盛られている気配はないし、そもそもソフィ自身も普通に食べているし……。

 

 カルト宗教がどうとか言われたからビビってたけど……これは、もしかして、取り越し苦労だったんじゃ? 考えすぎだったんじゃ?

 

 急に、胃がすっと軽くなる気がした。

 

「――そう? ならいいけど。まぁ、あんな酷い会社にいたら元気もなくなるでしょうね。だから言ってるのに。さっさと辞めればいいのよ」

「や、辞めれないよ」

「フン……しょうがないわね。まぁあんたにも、プライドくらいあるんでしょうけど?」

「いや、ソフィのほうがよっぽどプライドありそうだけどね……」

「どういう意味よ!」

 

「プライドが高い」と言われたとでも思ったのか、ソフィはキレた。だから、そういう所がだってば……。

 

「じゃあ、……はい」

 

 急にソフィは、フォークに刺したウインナーを僕に差し出した。

 

 こころなしか、そのウインナーがぷるぷる震えている。

 

「え、何?」

「……だから、食べさせてあげるって言ってるの! いいからはやく、口を『あーん』って開けなさいっ」

「え、えぇっ……!?」

 

 僕は大口を開けてしまった。

 

「な、何よ、嬉しくないわけ!?」

  

 ソフィは、顔を耳まで赤くした。歯ぎしりしながら腰を浮かせる。

 

 元の肌が白く透き通っているから、赤くなるとすぐに分かるんだよな……。まるで、食べごろのりんごだ。

 

「こんなにっ、たおやかでみやびでエレガントなエルフ美少女が、お口あーんしてあげようって言うのに! あんなぶっといおちんぽ、私の小さいお口に無理やりねじ込んでおいてっ……自分は、ウインナー一本食べるのもイヤだって言うの!?」

「うわぁぁぁぁぁっ!? だ、だまって、だまって!」

 

 とんでもない話題を出され、僕は大声でかき消した。

 

「分かったよ……た、食べさせてもらいます」

「最初から、素直になればいいのよ」

 

 それはこっちの台詞だ――と、僕は心の中でぶつくさ言った。

 

「……じゃあ、はい。あ〜ん、しなさい」

 

 ソフィは微妙に視線を外しつつ、またウインナーを差し出す。僕は、おずおずそれをほおばった。幸い、周囲に人もいないし、見られてはいない。

 

 とはいえ、こんな経験はじめてなので、なんだか感動だ。どことなく胸がどきどきしてる。

 

「あ、あーん……ぱくっ、もぐもぐ……。うん、美味しい!」

「そ、そう」

 

 ソフィは、チラッと僕のほうをうかがった。

 

「ほら、もっと食べなさい!」

「あ、うん、ありがとう……」

 

 しいたけ、ごぼう、お米などを、次々僕の口に運んでくれるソフィ。

 

 だんだん恥ずかしさも薄れてきたのか、露骨に嬉しそうな顔をしはじめた。

 

「ほら、美味しいでしょ? これも、これも……ふふっ♡」

「ちょ、ちょっと待って! ……嬉しいけど、そんなにいっぺんには」

「あっ」

 

 口をもごもごさせる僕。

 

 それを見てソフィは、目をまじまじと開け、恥ずかしそうにうつむいた。 

 

「べ、別に私は、嬉しくなんか……! 兄貴が元気なさそうだから、仕方なくやってあげただけで……っ!。変な勘違い、しない、でよねっ……!」

 

 口をとがらせて、何かぶつぶつ言っている。時折チラッと、僕のほうを見て、けど、すぐにそらしてしまう。なんだか、青春真っ盛りの中学生みたいだな……。ソフィの瞳には、熱っぽい光が宿っていた。

 

「……え、ええと」

 

 ……僕はバカだ。

 

 こんなのが、ウソや演技だって?

 

 あんなに魔法を色々使えるエルフが、わざわざこんな回りくどい事をするなんて、あり得ない。

 

 教えてくれた諸島さんには悪いけど、彼女たちは、そんな悪い連中じゃない。

 

 ――そう思えて、急に、気分がすっと軽くなった。

 

「いや、でも……。僕は、食べさせてくれて嬉しかったよ。ありがとうソフィ」

「あ……っ♡」

 

 僕が笑ってお礼を言うと、ソフィはぱっと顔を明るくした。

 

「だから、わ、私は……別にっ、嬉しくなんかないけどね……! まぁ、兄貴の元気出たなら、私の義務も果たせたし、良かったってだけよっ!」

 

 ソフィは、ぴくぴくと口を引きつらせ、僕にだんだんと顔を近づけてきた。目も、僕からそらしてくれない。

 

 ほんとは嬉しくてたまらないけど、必死で隠してる(つもり)――と、いう所だろうか。中学生どころか、もう小学生みたい。

 

恋愛経験ゼロの僕が、茶化せた義理ではないかもしれないけど……。

 

「あぁ、うん。元気出たよ。ありがとう」

 

 ソフィの肩にポンポン手を置いた。彼女はノースリーブのシャツなので、肩はむき出しだ。

 

 僕が触れた途端ピクンと跳ねる。

 

 そしてお詫びも兼ねて(?)、ソフィの頬にかるくキスをしてみた。

 

「〜〜〜〜〜っ!?」

  

 ソフィは、声にならない声をあげ、自分の手を口で覆った。

 

「あ、兄貴……♡」

「ごめん、やだった……?」

「べ、別にいやじゃ……ないけどっ」

「ほら、今朝。なんか、僕がしてもらうばっかりだったし、少しは僕の方からもしなきゃ……って思って」

 

 言いながら、ちらちら周囲を確認する。よし、見ている人はいないな。

 

「ま、全く、バカなんだから……もうっ!」

 

 ソフィはやっぱり顔が真っ赤だった……完全にほっぺたが垂れ下がり、笑うのが止められないって感じ。色々と、分かりやすすぎる。

 

「とっとりあえず、ほらっ。残りも食べなさいよ! この後も仕事あるんでしょ? 口開けなさい。残したら、許さないからねっ!」

 

 ニコニコ顔を食い止めようとしてか、表情筋をぷるぷるさせ、不気味な表情になりながら、ソフィはフォークを差し出した。

 

「ねえ、それよりソフィ……そろそろ、聞いておきたいんだけど」

「な、何よ? 言っておくけど、外でエッチな事はしないわよ!?」

「そ、そうじゃなくて!」

 

 僕は慌てて首を振る。そして、ごほんと咳払いした。

 

「ソフィ、君は……。本当は、僕の妹なんかじゃないんだろ?」

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