※この作品はR-18です。

界乱のエトランゼ   作:宵月颯

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イグジスタンス、ルビコン3へ編、その5。


<設定>


幻影のエトランゼでの戦いの後の出来事。

上記の戦いから1200年が経過。

イグジスタンス・高次元生命体化ルート。

ルビコン3のある世界はイグジスタンスが監視する多元世界の一つ。

イグジスタンスは政府や惑星封鎖機構、企業によって認識されている。

コーラルが高次元生命体の一種である可能性が発覚し調査へ向かう。

この話の621は女の子です。

以上を踏まえて広い心でお読みください


利害一致

政府のルビコン3における戦闘停止命令から数日後。

 

ある真実が政府の査察部隊によって明らかにされた…

 

惑星封鎖機構を統括する管理AIがシンギュラリティを引き起こしていた件である。

 

これにより管理AIは即時停止、半世紀分に及ぶ管理ログから…

 

ルビコン3に在住する住民に対して不当な弾圧やそれらに類する執行が発覚した。

 

この事から支援はおろか現地調査もせずに廃棄した事が公になり封鎖機構は活動を停止。

 

政府によって次の管理者が赴任するまで管理権限が政府の元に一時移行した。

 

続けて政府はコーラル調査の為に現地に進駐中だった星外企業と解放戦線に利権分配を提案。

 

但し、コーラルが今後も資源として使用出来た場合における提案…

 

ルビコン3における精製プラントの管理者を解放戦線…ルビコニアンに。

 

コーラルの星外輸出の際は星外企業のベイラムとアーキバスの二社及び系列企業のみとする。

 

その際のコーラルはルビコニアン達の生活に支障が出ない範囲で取引を行う。

 

この取引における不正防止に政府より管理部門を設置。

 

認可の降りていない企業からの圧力や略奪目的のテロにおいては協働し防衛に呈する事。

 

以上が取り決められた。

 

 

******

 

 

防衛拠点『壁』。

 

現在は中立地点とされ、流通や商業目的の者達などで溢れ返っていた。

 

政府の戦闘停止宣言でどうにも行かないが、何かしなければ生きてはいけない。

 

 

『以上の決議案が政府より通達され…』

 

 

防衛拠点の市場。

 

公式アーカイブの音声が流れる。

 

621ことレイヴンはウォルターの計画に支障が出た事で動きが取れず、拠点での待機を命じられていた。

 

特にする事がなかったので、連絡が取れる状態にして壁の市場に出てきた次第だった。

 

 

「よお、野良犬。」

「イグアス。」

「お前もメシか?」

「うん、依頼ないから。」

 

 

市場の食事出来る一角でラーメンを啜るレイヴン。

 

其処へ同じく飯を求めてレッドガンのイグアスとヴォルタが寄って来た。

 

二人との出会いはガリア多重ダムでのミッション…

 

解放戦線のライフライン破壊が目的であったが、例の亡霊による襲撃で有耶無耶になってしまった。

 

更に先の政府の通達で休戦中の状態が続いている。

 

この事でレイヴンへの嫉妬の矛先がそちらに向いているので余り突っかかる様な素振りはされていない。

 

 

「…そっちも?」

「判ってるなら言うんじゃねぇよ。」

「こっちは死活問題。」

「あー確かにな。」

「仕事無いから迷惑してる。」

 

 

死活問題と言う以上、レイヴンの食べているラーメンも心なしか具材が少ない。

 

首輪を付けているか、企業に縛られているかの福利厚生の差が良く出ている。

 

 

「テメェの腕なら問題ねえし、企業に入れば良くねぇか?」

「…無理、ウォルターとの約束がある。」

 

 

遠回しにイグアスからレッドガンへの入隊を進められるが、レイヴンは拒否した。

 

理由はウォルターとの約束と体裁を取っているが、彼女にはやる事がある。

 

 

「気が向いたらミシガンの奴に口利きしてやるよ。」

「これ?」

「多重ダムで助けられたからな、礼だ。」

「ありがとう。」

 

 

レイヴンの心許無いラーメンの横にヴォルタから煮卵を貰う。

 

多重ダムでの協働の礼との事だ。

 

 

「野良犬、例の噂を聞いてるか?」

「噂って?」

「アステリアスの奴らだよ。」

 

 

チャーシューと葱にモヤシが山盛りになった醤油ラーメンを啜るイグアス。

 

同じ様に同量の味噌ラーメンをがっつくヴォルタ。

 

 

「うん、知ってるよ。」

「現地入りしたらしいが…今の所、同行は掴めていねえ。」

「ミシガンの奴も見つけ次第取り入れろって本社からせっつかれてるからな。」

 

 

この件はベイラムに限ってではなくアーキバスも同様の考えだ。

 

亡霊が出現した以上はそれなりの戦力を手元に置きたいのだろう。

 

 

「…ねえ、中央氷原の調査ってどうなってるの?」

「阿保、滅多な事言うな。」

「あでっ!」

「それなら政府の通達でミシガンがガチギレして対応している最中だ。」

 

 

ヒソヒソ声であるが、レイヴンが中央氷原の件を聞くとイグアスに注意された後、デコピンを喰らう。

 

代わりにヴォルタが現状を説明した。

 

この事からレイヴンはウォルターの秘策があると言う言葉を思い出した。

 

 

「もしかして…」

「何だ?」

「ねえ、中央氷原の調査にアステリアスが加わったらどうする?」

「そりゃ、どっちかの勢力に就くかで対応が決まるな。」

「ウォルターがこの調査に入り込むって言ってたから…今頃、アステリアスに声を掛けてる。」

 

 

レイヴンの爆弾発言に二人はとんでもない声量で叫んだ。

 

 

「「はぁああああああああ!!!!!!!?」」

 

 

市場はこの声で騒然となったのは言うまでもない。

 

 

=続=

 

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