リゼロEX 『ゼロカラアヤマツイセカイセイカツ』はとってもいいものでしたね。本当に素晴らしい……素晴らしいから……濃厚ケモホモセックス!

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いやあ、あのIFルートのフェリスは最高でしたね!
やっぱ好きなんすねぇ~!


ゼロカラアヤマツイセカイセイカツ verフェリックス

「……誰か、教えて。教えてよ。私は、何のために……殿下は? 私は、何のために。誰かがいたの。いたはずなの。そうじゃなきゃおかしい。なのに……」

 

 薄暗い暗闇の中、私は自問自答しながらぶつぶつと呟き続ける。私が自我と言える意識を覚醒させたのはこの暗闇の空間の中だ。でも、それ以前から私はこの自問自答を繰り返していた気がする。あの草原の中で一人ぶつぶつと……一人……一人……?

 

「ひっ……! あっ……違う……! 私はあの人の夢を叶えるために白鯨を……う……? あの人って誰なの……誰……ねぇ教えて教えて教えて!」

 

 髪を掻き毟りながら醜く叫ぶ。私の質問に応えてくれる人はもちろんいない……いや、もうどこにもいない。だから、その疑問の答えを見つけるために、私は自分の記憶を掘り返す。数年前、私は殿下と約束したのだ。今のルグニカの在り方を変える……龍になんか頼らない。王国の運命と未来は、自分たちで守る。

 

「誰か、誰か教えてよ……殿下、殿下は? 殿下、誰と一緒に……?」

 

 おかしい……おかしいおかしいおかしい! あの約束は私と、殿下と……大切な“誰か”と一緒にしたはずだ! そうじゃなきゃおかしい! そうじゃなきゃ、辻褄が合わない! なんで没落貴族の私が殿下と接点がある……何を思って近衛騎士なんかに……! 私はその“誰か”のために全てを捧げた。それだけは、何となく分かる。でも、その“誰か”が分からない!

 

「誰か、誰か教えてよ……誰でもいいから私の事……殿下の……あの……!」

 

 私の大切な記憶は、漆黒の闇の中、大切な“誰か”は真っ白な濃霧の中。もう、どうでもいい。何もかもどうでもいい。そんな自暴自棄に陥った私に、声をかける人物がいた。でも、そんな事はもっとどうでもいい。ああ、私は何のために……!

 

 

 

 

 それから、どれほどの時が経ったかは分からない。でも、私のぐちゃくちゃだった心は、いつの間に澄み渡るほどクリアになっていた。だから、私は周囲を見渡す。そして、目当てのものを見つける事ができた。

 それは、少しだけ尖った金属破片。恐らく、私の周囲にある鉄の牢獄から剥がれ落ちたものだろう。それを、私は首筋に押し当てて、目を閉じる。もう、本当にどうでもいいからだ。

 

「何だか、前にもこんな事があった気がするな……」

 

 私がまだ小さかった頃、今と同じような牢獄で過ごしていた。そんな私を、“誰か”が救ってくれた。生きる理由を与えてくれた。でも、その“誰か”はもういない。だから私は――

 

 

 

「何をやっている!」

 

 

 

 金属片を握った私の手を、誰かが打ち据える。そして、小さな金属音と共に、手元の凶器がどこかへ消える。少しだけイラ立ちを覚えながら目を開けると、凶悪な目つきとツンツンとした黒髪が特徴的な青年の姿が目に入った。

 

「あなた……だれ……?」

 

「俺か? そうだな……俺の名はナツキ・スバル! これからお前のご主人様になる男だ!」

 

 得意げな表情のナツキスバルとやらに、私は特大の溜息を返す。人生最後に会った人間がこんな奴とは、少しげんなりする。でも、それもどうでもいい。だから、私は自分の舌を強く嚙み切った。

 

「んぐっ! んっ……んぐっ……!?」

 

 舌へ向かった私の歯は、固い棒状の金属で止められる。それは、私の口の中いつのまにか入れられていたスプーン。目の前のツンツン男が差し出したものだった。

 

「おいおい、何も腹減ってるからって自分の舌を食う必要はないだろ。ほらちゃんとしたものを食え」

 

 

「んっ……」

 

 スプーンの上に乗せられた暖かなスープが私の口内を染み渡るように浸透する。吐き出そうと思ったが、死にそうなほど強い生理的欲求には逆らえなかった。そして、ちゅぷりという音と共に私の口を離れたスプーンが、新たなスープをのせて私の前に再び現れた。

 

「ほら、あーんしろ。食わせてやるからさ」

 

「いらない……」

 

「そんな事いうなって。まぁ、お前の上の口は正直だけどな」

 

「んっ……」

 

 また、口の中にスプーンの侵入を許してしまう。次こそは入れないと決めても、いつの間に入れられる。そんな攻防がしばらく続き、ツンツン男の持つお椀が空になった時、彼は私の横に腰を下ろした。そのまま、しばらくはお互い無言で過ごす。それから、私が口を開いたのはお腹が栄養を求める音が鳴った時だった。

 

「ねぇ、あなたは誰なの?」

 

「お前のご主人様だ」

 

「ねぇ、なんで私なんかに構うの?」

 

「俺がお前を……“青”が必要としてるからだ」

 

 不敵な笑みを浮かべながらそんな事を言ったツンツン男を、私はじっと見つめる。彼の瞳の中には、狂気と打算が渦巻いていた。これと同じような瞳を、私は昔見た事ある。つまりは、私を利用しようとする人間の目だ。

 

「そんなの、絶対ありえないから」

 

 そう言った私をツンツン男は苦笑しながら見守る。そして、それからも私の傍を決して離れてはくれなかった。

 

「ねぇ、なんで私の傍にいるの?」

 

「こういう時は、誰でもいいから傍にいてもらいたいもんだ」

 

「ねぇ……私に……今の私なんかに存在価値はあるの?

 

「あるさ。“青”……俺はお前が欲しい」

 

私は再度、ツンツン男の瞳の中を見る。それからは、何も言い返す事ができなくなった。

 

 

 

 そして、私の長いような、短いような薄暗い牢獄生活が始まる。でも、孤独じゃなかったし、悲しくもなかった。お腹が減った時、彼が私の所へ来てくれる。私が一緒にいて欲しい時にはずっと一緒にいてくれる。気まぐれに死んでみようと思った時、私の気持ちを知っているかのように、絶妙なタイミングで自殺を止めてくれた。そして、この彼と一緒にお風呂だって入った。その後、私が女物の服を着る理由が分からず、取り乱した時も彼は私を慰めてくれた。

 だからであろうか。気付けば私は彼の事を待ち望むようになっていた。だって、彼は私に優しくしてくれる……傍にいてくれる……そっと頭を撫でてくれる……ぎゅっと体を抱きしめてくれる……!

 

 

「今日は遅いな……」

 

 

 牢獄の中でポツリと呟く。もう、お腹が減っている……彼に会いたいと私が思っている。だけど、彼はまだ来てくれない。そのまま、理不尽な思いを溜め込んでいると、牢の鍵を開けるガチャリという音がした。私は溢れ出そうになる笑みを我慢しながら、そっと顔をあげた。

 

「もう、遅いよ! 何か事情があるなら事前に……えっ……!?」

 

「おう、悪いな。少し緊急の用事が出来たんだよ。それよりほら、一緒にシチュー食おうぜ?」

 

「そんなのどうでもいいよ! 一体どうしたのその傷……血が……こんなに……!」

 

「傷……? ああ、いつもの事だから気にすんな。唾かけときゃ治る」

 

「っ……!」

 

 不思議そうに言い放った彼の瞳の中には、嘘はなかった。でも、彼が着ている漆黒のスーツは所々破れて血が滲み、いくつかの矢傷や刃傷からは今も血が溢れていた。

 

「どうしてこんな事になってる傷をほっとくのさ!」

 

「お前に会う時間に間に合いそうになかったからな」

 

「ああもう……このバカ!」

 

 私は、彼の傷口に両手を押し当て、治癒魔法を詠唱する。そして、みるみる塞がっていく傷口は、跡形もなく消えてくれた。それに安堵する私に対して、彼は少しだけ驚いた表情をしていた。

 

「流石は“青”だな……」

 

「またそんな事を言って……ねぇ……それより“いつも”こんな事になってるのって本当なの……?」

 

「そりゃな。いつも首が吹っ飛んだり、モツが飛び出てたりしてるよ」

 

 何気なく答えた彼の瞳には、やっぱり嘘がない。そんな彼を私は見ていられなかった。彼が。こんなにも辛い目に会っているのが許せない。少しでも彼の負担を軽減できるなら、存在価値のない私なんか使い潰して欲しい。

 

「ねぇ君……いや……スバル様……私って貴方にとって必要なの?」

 

「ああ、必要だ」

 

「本当に? 私なんか生きてる価値のない人間だよ……?」

 

「そんな事言うな。俺はお前が欲しい」

 

「も、もうっ……」

 

 何故だか、頬が赤くなってしまう。ドキドキとした気持ちと共に胸の中もトクンと脈打つ。その感覚は嫌いじゃなかった。そして、思わずうつむいてしまった私の頭を、彼が優しく撫でてくれた。

 

「生きる価値と希望は俺が与えてやる。だから、お前はせいぜい俺の役に立て」

 

「ふふっ、分かってるよスバル様……」

 

「いい答えだ“青”」

 

「またその名前……もうっ……!」

 

 

彼の優しい愛撫を受けながら、私はそっと目を閉じる。

利用されたっていい……使い潰されたっていい……!

 

だって、私が彼の傍にいたいから……

 

 

 

 

 

 

 それから、いくばくかの時が過ぎた。その間に、彼の言葉が決して嘘ではない事を私は目にすることになった。彼は力のない人間だ。それなのに、いくつのも修羅場や死地を乗り越え、毎日のように傷を作り、毎日のように死にかけていた。

 そんな彼を、私は精一杯癒す。私は腕っぷしが弱く、彼の仲間であるエルザやメイリィのように戦闘で役に立てる事はできない。でも、瀕死の重傷を負う彼を元通りに癒すのは私の役目……私にしかできない事だ。だから、私は彼のために働く。もちろん、彼が後ろ暗い事をやっているのは目にしているし、私もやらされた。それでも、私は彼を見放さない。

 

だって、彼が私を必要としてくれるから。

 

 それに、彼は私がいないとすぐに死んでしまう。そんなのは嫌だ! ずっと彼の傍にいたい! だから、私は今日も彼に付き従う。そして、気まぐれにかけてくれる褒め言葉と、頭への愛撫を待ち続けた。

 

 そんなある日、彼が私の部屋を訪れた。いつものように満身創痍になっている彼を見て私はため息をつきながらも、思わず笑みを浮かべる。そして、彼の体にできるだけ密着しながら傷を癒してあげた。

 

「スバル様、痛い所はない?」

 

「ああ、お前のおかげで治った」

 

「ふふっー! そんなことにゃいですヨー!」

 

「謙遜するな。それより、お前に頼みごとがある」

 

「っ……! 役にたって見せますよ! なんでもしますから!」

 

 興奮しながら言い寄った私に、彼は“頼み事”を無表情で言い放つ。それを聞いて、私は体が震え、心が悲鳴を上げるのを感じた。でも、彼はそんな私を安心させるように頭を撫でてくれる。そして、私の耳元でそっと囁きかけてくれた。

 

「頼むフェリス……お前にしかできないんだ……」

 

私は、ぎゅっと拳を握りしめた。

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後、私はかつての親友を手にかけていた。

 

 

 血の中に沈む彼の驚愕と無念はどれほどであったであろうか。流石の私も、心に堪える。でも、これは今後のために絶対に必要な事……彼と殿下の夢を叶えるのには絶対に必要な事だと彼は言っていた。だから、悲しみはするが、後悔はしない。そう誓って、私は唇を血が出るほど噛み締める。これは“仕方のない”事だ。

 

「上出来だ。辛いことやらせて悪かったな」

 

 そう言って、彼が私の頭を優しく撫でてくれる。それだけで、私の中に渦巻く不安が消え去っていく。ああ、私はこの言葉が欲しかった……彼の役に立つ事ができた……! その喜びが、不安と悲しみを幸せへと塗り変えて行く。ああ、やっぱり私は彼の傍にいたい……!

 

『…………』

 

「っ……!」

 

 地面に転がる友人と、頭の中の“誰か”が私を恨むように見つめ、怒鳴り声をあげる。その恐怖から逃げるように、私は彼の裾をそっと掴む。それだけで、友人はただの骸となり、“誰か”は白い濃霧に包まれて消えた。

 

「スバル様……」

 

「大丈夫だ。俺はお前の傍にいる」

 

苦笑する彼の顔を、私はまともに見る事ができなかった。

 

 

 

 

 

 

 そして、その日の深夜、私はたくさんの寝汗で服を濡らしながら飛び起きた。私は少しだけ早い動悸を落ち着かせるように深呼吸を繰り返す。どうやら、悪夢を見てしまったらしい。詳細は思い出せないけど、とっても怖い夢だった。

 

「スバル様……」

 

 気付けば、私は彼の寝室に向かっていた。彼の傍に行って、不安を和らげたかったのだ。何故だかバクバクと高鳴る心臓を上から手で押さえ、彼の部屋へと入る。そこには、掛け布団もかけずに眠る彼の姿があった。

 

「スバル様……?」

 

 彼は確かに眠っている。でも、とても苦しそうな表情で呻いていた。慌てて病状を確認して、病気や呪いではない事にひとまず安堵する。どうやら、彼も悪夢か何かを見ているらしい。でも、苦しそうにする彼の姿はこれ以上見たくなかった。

 だから、私はベットに腰かけて彼の手を両手でギュっと握る。そうすると、彼の顔は自然と穏やかなものになっていった。そんな時、視界の隅で彼のガウンがめくれあがっているのが目に付く。その事に私はそっとため息をついた。

 

「だらしにゃいねぇ……風邪引いちゃうよ……」

 

 そう言って、私は彼の服に手を伸ばす。そして、元の位置に戻そうとした時、私の手の甲に彼のお腹が当たる。その一瞬の暖かさに私は体をビクリとはねさせる。そして、いけないと思いながらも、私はガウンのスキマから覗く彼のお腹を見ようと四つん這いになった。

 

「あっ……」

 

 僅かなスキマ……そんな小さなスペースに彼は無数の治癒できない傷跡を残していた。それは私すら治せなかった傷の数々……悔しく思いながらも、こんなにも頑張っている彼の事が私は愛おしくてたまらなかった。

 そんな溢れ出る愛情を必死に抑えながら、傷口をなぞっていた手を引っ込める。これ以上は変な気分になりそうだ。

 

「ありゃっ……?」

 

 そんな気分を抑えようとしていたのに、私は目ざとく彼の変化を見つけてしまった。ガウンを着ているせいか、彼のパンツは自然と目に入ってしまう。そして、そこにはパンツを押し上げてそそり立つ彼の逸物が存在していた。

 

「あうっ……」

 

 とても冷酷で理性的な彼であるが、男である事には変わりない。男にとって性欲の発散は必須事項だ。彼も、きちんと性欲を解消しているのだろうか?

 まぁ、彼の近くには美女のエルザだっているし、犯罪的にちっちゃいけど美少女のメイリィだって……

 

「っ……!」

 

奥歯をギリリと噛み締める。そして、そんな自分自身に驚愕し、嫌悪する事になる。私は今、何を思ってしまったのだろうか。そもそも、私は男だ。こんな感情はあり得るわけがなくて……!

 

「…………」

 

 でも、気付けば吸い寄せられるように彼の股間へと私はにじり寄っていた。自分に対する嫌悪感でいっぱいになりながらも、私はそそり立つものに顔を近づける。彼の匂いを嗅ぎたくて仕方がなかったのだ。

 

「んっ……ふぁ……!」

 

 下着越しに、彼の熱くて固いものが私に押し当てられる。獣のようにクンクンと匂いを嗅ぎながら、私は陶酔感と興奮で頭が壊れそうになる。これが彼の雄の匂い……脳が……脳が震える……

 

「だめ……だめにゃのに……!」

 

 そう、やってはいけない事なのに、私は彼の下着をずり下ろしていた。そして、彼の逸物が外へと解放される。ビキビキと勃起する彼のものを見て、私は思わず舌なめずりした。

 

「ふふっ、半分だけかぶってますよ……スバル様……」

 

 亀頭が半分だけ皮に包まれている。だから、私は苦しそうな亀頭を解放してあげた。その瞬間、ムワリとした雄の匂いが鼻孔を突き、続いて白いカスで汚れたカリが目に入る。その匂いが嗅ぎたくてたまらない私はその汚物に顔を近づけて、思わず昏倒しそうになった。

 

「臭い……臭いよスバル様……こんなのだめ……だめだよ……!」

 

クラクラとする思考の中、私は何も考えられなくなる。だから、彼の亀頭に舌を近づけるのは仕方のない事で――

 

 

「っ……!?」

 

「きゃっ……!」

 

 

 私は、飛び起きた彼に張り倒される。ベッドから転げ落ちてしばらく目を回していたが、状況を理解して私は全身から血の気が引いていくのを感じた。

 

「やっ……違う……違うんですスバル様……!」

 

「何が違うんだ? まさかお前が俺を殺そうとするとは……」

 

「違いますヨ! 私はただ……その……あうっ……!」

 

 死にそうなほどの羞恥心と後悔で死にそうになっている私を彼は冷めた目で見つめてくる。そんな時でも、勃起している彼の逸物に私は釘付けだった。そして、彼も私の視線に気づいたのだろう。自分の股間を見て少しだけ驚いた表情を浮かべた。

 

「おいおい……もしかしてお前はホモなのか……? そんな恰好をしているのはそれなりの理由があるからだと思っていたんだが……」

 

「ち、違いますって! 私はただ……」

 

「ただ?」

 

「あうっ……その汚れてるから綺麗にしてあげよっかなって……!」

 

 彼は私の言葉を受けて自らの股間を見る。そして、申し訳なさそうに苦笑したあと、ツンツンとした頭をボリボリと掻いた。

 

「いや、毎日忙しくてな……風呂は入ってるけどカラスの行水なんだよ……」

 

「それはいけません……! 不潔……不潔だよ……!」

 

「なら、お前が綺麗にしてくれ。そのためにここにきたんだろ?」

 

「えっ……!?」

 

 一瞬、彼の言っている事の意味が理解できなかった。それでも、理解した瞬間に全身が熱くなる……胸の高鳴りで心臓が破裂しそうになった。そんな私の頬に、彼は勃起した逸物を擦り付けてくる。熱くて固いものを前に私は本当に頭がどうにかなりそうだった。

 

「ほら、綺麗にしてくれよ……いつもの傷口みたいに本来の姿に戻してくれ……」

 

「えっと……その……」

 

「嫌なら無理はするなよ」

 

「む、無理なんかじゃにゃいよ! スバル様を治療して綺麗にするのは私の役目にゃんだから!」

 

 そう、これは治療行為だ。このままだと衛生上よくないし、感染症の元になってしまう。言い聞かせるように頭の中で納得させながら、私は彼の汚れた部分にそっと舌を伸ばした。

 

「んっ……れろっ……んちゅっ……」

 

「おっ……」

 

 私の伸ばした舌が彼の汚れ……チンカスに触れる。刺激臭やら何やら少しクラクラしながらも、私はゆっくりとそれを舐めとった。私は亜人の先祖返りであるため、猫獣人の特性をいくつか持っている。だからこそ、私のざらついた舌は彼のチンカスをそぎ落とすように綺麗に舐めとっていた。

 

「はぁはぁ……んぁっ……!」

 

「おおっ……」

 

 体とペニスをビクつかせた彼に私は目尻を下げつつ、汚いチンカスを惜しむように舐めとって咀嚼する。吐きそうなほどマズかったけど、できるならばもっと舐めていたかった。

 

「ちゅる……んぁ……んっ……」

 

「おおおっ……」

 

「はむっ……んっ……んじゅるるるっ……!」

 

「おおおおおっ!?」

 

 情けない声をあげる彼を上目遣いで見つつ、亀頭を思いっきり吸い上げる。そして、ちゅぽんと私が口を名残惜しくも離す。そこには、私の舌と口によって綺麗になった亀頭の姿があった。

 

「んふふっ……綺麗になったよスバル様……」

 

「おう、偉いな」

 

「あっ……」

 

 彼が、私の頭を撫でてくれる。その事に至上の喜びを感じる。彼が、私の事を必要としてくれる……男なのにこんな事をしちゃった私を彼が受け入れてくれる……! その事が嬉しくてたまらなかった。そんな感動に震える私にの頬に、彼はまた勃起したペニスを擦り付けてくる。これは……もしかして……!

 

「スバル様……たまたまがとっても重いよ……?」

 

「まあな、そういう事をする暇がないんだよ」

 

「うーん……」

 

「ほら、見ろよ見ろよ。まだ、“元”には戻ってないだろ?」

 

「はぁ……たまってる……って奴なのかなぁ……?」

 

 私の言葉に、彼は少しだけ下衆のような笑みを浮かべる。でも、それは倒してきた敵に向けるようなものではなく、どこか悪戯めいたゲス顔だった。

 

「つまりはそういう事だ……」

 

 私はその言葉を受けて、大きく溜息を吐く。彼が人並みの性欲を持っていた事に……それを男である私なんかに向けてくれる事が嬉しくて仕方がなかった。

 

「私……男の子ですヨ……?」

 

「何を言うんだ。お前はそこらの女よりよっぽど可愛いぞ」

 

「っ……! もうっ……これは性欲処理……治療の続きにゃんですからね……?」

 

「ああ、そういう事だからはやく……」

 

「まったく……しょうがないにゃあ……」

 

 そう、これはしょうがない事なのだ。だから、私は彼の股関節のあたりを両手でがっしりと掴む。そして、先走りの汁を垂らしながらビクつく彼のペニスを正眼に見つめる。そして、勢いよく一気に……根本まで大き咥え込んだ。

 

「んぐっ……んごっ……んぶっ……!」

 

「ああ……生暖けぇ……」

 

「んじゅるっ……んばっ……ぐぷっ……」

 

「おほぉ!?」

 

 笑いを堪えるような顔の彼を見て楽しみつつ、私は口内を埋め尽くす彼のペニスを激しくしごくように頭を前後させる。ざらついた舌は裏筋へと伸ばし、時節敏感な亀頭に触れさせて彼の体をビクつかせる。上手く出来ているかは分からないけど、彼は楽しんでくれているようだった。

 

「んぶっ……んぐっ……んぐっ……んぶぅ……!」

 

「いいぞ、その調子だ。随分と上手いが、やっぱり経験あるのか?」

 

「むぐっ……!? んっ……んんっー! はむっ……じゅるっ……!」

 

「そうか、違うのか。なら、お前は男なのにフェラの才能があるってこった。ははっ……やっぱりホモじゃないか……」

 

「んぶっ……んばっ……れろっ……はむっ……むぐっ……んぶっ……」

 

彼のものを必死に舐め上げ、激しく口内でしごきながら、私は違うと心の中で叫ぶ。私はこんな恰好をしているが、心は男の子だ。でも、尽くしたいと思った相手がたまたま男であっただけである。だから、そんな特殊性癖であるわけでは絶対ないのだ。

 

「よし、このまま口に出してやるからな……あー……う゛っ!?」

 

「ん……んぶっ……んんんんんんんっ!?」

 

「ああっ……おおお~」

 

「ん……ん……ん……んぅ……!」

 

 彼が気持の良さそうな声を上げた瞬間、私の口内で彼のペニスがビクビク脈打つ。そして、熱くてぷるぷるな精液が私の喉奥に打ち付けられる。その濃厚な精臭が喉を通しては鼻にまで伝わった。舌の上にはコリコリとしてゼリーみたいになっている精液の感触もある。それを、私は迷わず一気飲みした。

 

「んぶっ……ちゅるっ……んっ……んぐっ……んふっ……いっぱい出たね……スバル様……」

 

「ああ、偉いぞ」

 

「でも、スバル様のおちんぽ様はまだ戻ってないですよネ? だから、今度は……!」

 

 ベッド近くの机に両手をつき、お尻を彼の方へ向ける。そして、ゆっくりとスカートをたくしあげる。私は卑しくも女性用下着を履いているが、それは亜人専用のものであった。つまりは、尻尾を出すための穴が開いているのだ。私はその穴を指で下に押し広げ、自分の雌穴が彼に見えるようにする。

もしかしたら、嫌われるかもしれない。そんな恐怖でいっぱいだったが、彼は情欲の炎を瞳に宿しながら、私に近づいて来た。

 

「スバル様……綺麗にしてますから……私の雌穴を使って気持ちよくなってください……」

 

「何が雌穴だ。お前も気持ちよくなりたいだけだろ?」

 

「ひゃんっ!? 尻尾なでにゃいでくださいよ……」

 

 彼は下卑た笑みを浮かべながら、私の腰を力強く引っ掴む。そして、熱くて固いものが私の穴に押し当たるのを感じた。その事実が、私の心を震わせ、体を熱くさせる。彼が私を使ってくれる……本当に嬉しい……!

 

「悪いが俺は我慢ができない人間でな。思いっきりやるが、いいよな?」

 

「いいですヨ……? フェリちゃんの事……思いっきり犯して……!」

 

「なら、遠慮せずに……そりゃあああああっ!」

 

「ひぎいいいいいいいいいいいっ!?」

 

「ああああっ! なんで俺男とセックスしてんだろうな! でももうどうでもいい!」

 

「ひぐっ……あぐっ……もうちょっとゆっくり……こんにゃ……!」

 

 私の懇願の声を、彼は全く聞いてくれなかった。ズコズコと勢いよく腰を打ち付け、パンパンという卑猥な音が部屋中に響く。そして、にじみ出る腸液と出血、彼が吐く唾が私の雌穴の滑りをよくしていく。それに気をよくした彼は更に腰を打つ速度を速めた。

 

「ひあっ……ひぎっ……あぅ……ひいいいいいっ……!」

 

「良い声だ“青”! 俺が今まで聞いて来た悲鳴の中で一番愉快だぞ!」

 

「いぎっ……そんにゃ……悲鳴じゃなくて……にゃっ……ふにゃああああああっ!?」

 

「はぁ?」

 

 私はガクガクと体を震わせながら体を机に預ける。私は彼のチンポを雌穴で咥えながら、卑しくも射精してしまったらしい。精液に濡れる不快な下着の感触に眉をしかめながら、私は謎の違和感に包まれる。私は、こんな行為はもちろん初めてだし、穴の奥にあんなに固くて太いのを入れたのも初めてだ。

 それなのに、彼は私の弱くてイケナイ所を的確に突いてきた。こんなのは絶対おかしい! 私はホモじゃないし、男のチンポでこんな事になるのは本来ありえなくて……!

 

「ここ、弱いんだろ……んっ……!」

 

「にゃあああああああああっ!? 耳はだめ……耳はだめだよぅ……!」

 

「じゅるっ……はむっ……!」

 

「にゃ゛っ!? 舌をいれちゃ……はにゃうううううううっ!」

 

 へなへなと崩れ落ちる私の腰を無理矢理立たせ、彼は力強く腰を打つ。そして、私のネコミミを口内で蹂躙しながら、膨らみもなんにもにゃい胸に手を這わせ、乳首をつねる。その瞬間、私はまたメス逝きしてしまった。

 

「にゃあっ……はにゅっ…あううううっ……!」

 

「ああっ出る出る……俺もっ……うっ……!」

 

「にゃっ……にゃっ………熱い……にゅふふっ……」

 

 私のお腹の中に彼の熱いドロドロがビュクビュクと射出される。その事に至上の喜びを感じながら、蕩けてぼんやりとした私を、彼は頬を張って覚醒させる。気が付けば、私は彼と繋がったままベッドに横倒しになっていた。

 

「まだまだ出すからな……」

 

「はう……にゃうっ……本当にスバル様はしょうがない……にゃあ……」

 

「ははっ……おりゃっ……!」

 

「にゃああああああああああああああっ!?」

 

こうして、私は一晩中彼の性処理に付き合う事になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな幸せな日から、どれだけ経ったであろうか? 私はそれからも彼の性処理に付き合った。彼の野望を完遂するために、私も、彼も、不思議と集まった仲間達も命を燃やしながら頑張り続ける。そして、一人、また一人彼の下を去って行った。もちろん、地獄へと。

 

 

 

 

そして、ついに私の番が来たようだ。

 

 

 

 パックリと開いてしまったお腹から、私の大事なものが溢れていく。その様子を、無表情な彼と悲痛な表情のメイリィが見つめていた。

 

「スバル、もういかないとまずいわぁ……剣聖がもうすぐ来るわよお……!」

 

「分かってる……」

 

「えへへっ……メイリィの言う通り早く先に行って? 私はもういいから……もうダメだから……」

 

「ああ……」

 

 何故か痛みもなく倒れ伏す私は無理のない微笑みを浮かべる事が出来た。そして、ゆっくりと頭を撫でてくれる彼の手の感触と温もりをしっかり味わう。最後にとても気持ちのいい豪褒美をもらえて、私は思わず涙してしまった。

 

「スバル様……ふぇりちゃん、とっても頑張ったよ……?」

 

「ああ、頑張ったな……」

 

「ねぇ……私は役に立った……?」

 

「もちろんだ。こうして、死ぬまで役に立った」

 

 無表情で言い切った彼に、私は思わずクスクスとした笑い声をあげてしまう。そんな私から、彼は背を向ける。その足取りに迷いはなかった。

 

「がんばってね……スバルきゅん……」

 

「おう、今までありがとうフェリス。そして、お疲れ様」

 

 遠ざかっていく彼の背中をクスクスと見守りつつ、私は歓喜に打ち震える。彼が、感謝の言葉を言ってくれた……私を労ってくれた……何にもない私にとって、これほど嬉しいものは他になかった。でも、それ以上に嬉しい事が私を幸せに包み込んでくれた。

 

「スバルきゅん、やっと私の名前を呼んでくれたね……えへっ……えへへっ……嬉しい……嬉しいヨ……!」

 

 

こんな時になって、私の願望を叶えてくれた彼に感謝し続けた。

 

 

 そして、暗くなる意識のさなかで奇跡が起きる。なんと、薄闇の中の記憶と、濃霧に包まれた“誰か”が何者であったかを思い出す事ができたのだ。なるほど、昔の私はこれが分からなくてあんな……あんな……!

 

 

 

「ふふっ……もう遅いですよクルシュ様……遅すぎます……!」

 

 

本当に、何もかもが遅すぎた。

 

 

 

「だって、フェリちゃんの心も体も、もうスバルきゅんのモノなんだから……」

 

 

 

 自嘲するようにクスクス笑う私の近くに、大きな何かがひしゃげながら落ちてくる。横目で見てみると、そこには瀕死の凶獣の姿があった。どうやら、メイリィの足止めもここまでらしい。

 

「ふふっ、良い事思いついちゃった……」

 

 禁忌の呪いも、剣聖に切られたせいか発動できないし、回復魔法も使えない。でも、身に宿る癒しの力はちょっぴり残ってる。だから、まだ私は”使える”。

 

「こっちにおいで……?」

 

 その声に反応した凶獣が這いずりながら私の下へやってくる。そう、それでいい。私のマナを残らず喰らってくれれば、後は死ぬ気でなんとかしよう。勿論、私は死んじゃうけど。

 

「えへへっ……スバルきゅん……私は死んでも役に立つんだよ……」

 

眼前に迫る牙を見ながら、私はそっと目を閉じる。

 

 

そして、言いたくても言えなかった言葉を口にした。

 

 

 

 

 

 

「――愛してるよスバルきゅん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 


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