—ショッピングモール—
俺達はショッピングモールに着いた。
ここは日本でも大きめな所らしい。地元民からしたらこれが普通だと思っていたがこの前テレビで紹介されていた。
それほど広いということなのでお店はほんとに沢山ある。
服屋はもちろん、ドラッグストア、本屋、楽器屋、食べ物屋、スーパーなんかも入っている。さらに卓球場やビリヤード場、映画。そして何故かゲーセンが二ヶ所も。
こう聞くだけで結構広いということが分かっただろう。
なので、やれる事は結構ある。
「どこか行きたい所あるか?」
「んーとじゃあ服を見に行かない?冬服欲しいのよね。」
「わかった。じゃ、なんか買ってやるよ。」
「ここで私が引き下がっても無理矢理にでも買おうとするものね。わかったわ。ありがとう。でもこのお返しは必ずするからね?」
バレてたか。というか、こういう所は律儀なんだよなぁ、詩乃のやつ。
「いいよ、お返しなんて。好きでやってるんだし。」
「もう。そういう所がずるいわよね。」
「お互い様だ。」
そんなやり取りをしながら俺達は服屋エリアに向かった。
ー服屋エリアー
「服屋だけでも結構あるなぁ。」
「ここ結構広いもんね。とりあえず適当に回ろっか。」
「おう。」
それから俺達はいろんな店を回った。こういう女性の服の店に入る時はやはり緊張する。というか大半の店員がニコニコしながらこっちを見てくるのは何なんでしょうねぇ…
まぁそんなことは置いといて服を見るとするか。
「こんなのどうかしら?」
詩乃が服を自分の前にやる。秋っぽさを感じられる、されど、どこか温かい色の服に黒いスカート。いつも思うが詩乃のセンスはやばい。詩乃に絶妙に合った服を選ぶのだ。
「おう。いいんじゃないか?似合ってるぞ。本当詩乃はセンスあるよな。」
「そうかしら?ありがとう。じゃあこれを買おうかな。後、コートくらい欲しいなぁ…」
詩乃が服をカゴに入れ、考える。
「コートはあなたが選んでくれない?」
まさかの言葉が詩乃の口から出た。俺より断然詩乃が選んだ方がいいからな。
「俺なんかより詩乃の方がよっぽどいい服選べるだろ?」
「別にいいじゃない。あなたが選んでくれた それだけで十分価値があるわ。」
ズキューン。不意打ちくらいました。何この子ちょっと顔赤らめながら言うとかもう…
「可愛いすぎだろ…」
「な、なにを…!」
茹で詩乃さんの出来上がりです。とりあえず頭を撫でました。
「も、もう!なにすんのよ。いいから早く選んで。」
顔を赤らめながらそう言う。とりあえず可愛い。
まぁそんなことは置いといて服を選ぶとする。
「これなんかどうだ?」
大人びた雰囲気を醸し出した茶色のコート。シンプルなデザインの中にある小さめの水色のアクセントはどこか詩乃っぽさを感じられる気がした。
「いいわね。ちょっと着てみるわ。」
そう言って詩乃が試着室に入っていった。
しばらくしてカーテンレールがシャッと開く音が聞こえた。そこから出てきたのはとても一歳下とは思えない様な大人びた、それでも女の子らしい詩乃だった。
「おお…」
「な、何よその反応…」
「いや、なんというか…見惚れてた。」
「っ……!」
赤面する詩乃。今日この顔を見るのは何度目だろう。その可愛らしい姿はいつまでも飽きないであろう。
「似合ってるぜ。とってもな。」
そう言って頭に手を乗せ、撫でてやると、シャンプーの甘い香りが空気中に舞った。
「その…あ、りがとう…」
詩乃は俯きながらそう言った。
「おう。じゃあそれ買うか。」
「う、うん。そうね。じゃあ着替えてくる。」
「わかった。」
────────
「着替え終わったわ。」
「おう。」
そう言って俺は詩乃が持っているカゴを取った。
「じゃあ買ってくるな。」
「え?流石にこれ全部は悪いわよ。結構高いし…」
「大丈夫だよ。これくらいどうってことないさ。」
そう言って俺は胸を張る。えっへんってな。
「本当にいいの?私もちょっとは…」
「大丈夫だよ。こういう時は男に払わしておいたらいいの。」
「そ、そう?ありがとう。このお礼は必ずするわ。」
「そんなのこのデートで十分すぎるくらいだよ。」
「も、もう…本当にずるいわ…」
「そうか?まぁとりあえず行こうぜ。」
「そうね。行きましょ。」
そう言いながら、俺の腕に抱き着いてきた。
次はどこへ行こうかな。
続く。