※この作品はR-18です。

習作及び短編集   作:もっち~!

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異世界からの贈り物 Part17

---雫---

 

風が頬を撫でる感覚で目が醒めた。ここはどこ?ゆっくりと、瞼を開いていく。瞳に光が差し込む。なんか、久しぶりに見る太陽の光…ここはどこ?

 

「あら?目が醒めたのね」

 

知らない女性が私の顔をのぞき込んだ。だれ?

 

「ここは?」

 

女性の服装…ラノベに出てくるファンタジー世界の冒険者のような格好である。これは夢??

 

「今、サマエルを呼んでくるわね」

 

サマエル?誰のこと?身体を起こし、室内を見回す。隣のベッドには仄が寝ている。壁は木材を積み上げてある。まるでログハウスのようだ。

 

「雫…おはよう…」

 

目の前に夢馬が…これって、夢?

 

「まだ、意識が覚醒していないのかな」

 

夢馬の格好もファンタジー世界の冒険者のようだ。

 

「現状認識が出来ていないんじゃないのかな」

 

知らない子供。彼も冒険者の格好である。ここはどこなんだ?異世界転生でもしたのかな?

 

「ここはねぇ…」

 

夢馬がゆっくりと時間を掛けて、現状の説明をしてくれた。ここは、未来の世界?そうだ、コールドスリープしたんだ。何もかもに絶望して。

 

「アマゾネル因子は取り除いたから、もう大丈夫のはずだよ。今は体力を付けることだけを考えてね」

 

◇

 

翌日、仄も目が醒め、夢馬が私に伝えたことを、仄に話している。

 

未来の世界…人間は生き延びていた。人間では無い亜人と呼ばれる種族もいる。夢馬の説明によると、生物はメスを産みやすい傾向にあるそうで、万が一メスだけになった場合、子孫を残す為に疑似オスや雌雄同体の進化を起こすのだと言う。そう言えば生物学で習った気がする。生物進化論だっけ?

 

「施設にあった資料を精査すると、アマゾネスという種族はね、性欲を満たす為の行為をする種族へ、鉄槌を下す役目があるらしいんだよ」

 

生物は基本、子孫を残す為の行為をする。だけど、それを見境無く性欲を満たす為だけに行っていた樋口達…なるほど、私達人類は、愚かなことをしていたのかもしれない。愛を確かめ合う為に行う行為…そこには子孫を残そうとする意思はない。私も龍太郎としていた。自業自得の事態ってことなのか。

 

「まぁ、ここでスローライフしよう。ここなら安全だし」

 

この家の周囲には鬱蒼とした森が広がっていた。この家の地下には、私達のいた施設があるそうだし。遠くには、この地を囲うようにして山脈が連なっていた。

 

「家の敷地内なら安全だから」

 

敷地を出ると、魔物達がいるそうだ。ジャマだからと言って、狩ることはしないとか。食料の為、自衛の為以外に殺すのは良くないそうだ。

 

「夢馬は、普段何をしているの?」

 

「遺跡の発掘かな」

 

遺跡とは、私達の世界の建物らしい。長い年月を経ても壊れなかった建物が、遺跡として残っているそうだ。私達のいた建物のように。

 

「電気があるから、俺達のような世界の暮らしも出来る」

 

夢馬には神様特典のスキルがあるそうだ。だけど私と仄には無い。単なる少女であるのだ。戦闘なんか出来無い。出来るのは家事くらいだろうな。

 

「家事をしてくれると助かるよ」

 

夢馬の仲間の女性達…戦士と魔物だそうで、家事が苦手だと言う。その代わり、戦闘はお手の物って…

 

「今まで俺とクリスで家事を切り盛りして、ポチとタマに手伝って貰っていたんだよ」

 

ポチとは白狼で、タマは白虎だと言う。クリスは夢馬の彼女の弟が異世界転生してとか…はぁ?夢馬の彼女?!

 

「彼女…いたの?」

 

初耳である。

 

「いた…よ。母さんの弟子で成美っていう、歳上の女性だよ」

 

夢馬の好みって、歳上だったのか…だから、私と仄には目もくれなかったのかぁぁぁぁぁ~!

 

「やっぱり、乳の大きさ?」

 

「はぁ?何を言っているんだ?それだと、俺はホルスタイン好きになるじゃないか。おれは黒毛和牛の方が好きだよ」

 

見た目ではなく、中身なのか。う~ん…

 

 

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