「うぇ~暑いの~~。何でこんなことせんにゃあいけんのんかいや」
「ほんまでよ。夏休み前に拷問かっちゃ」
クラスメートたちの恨み節のような声が暑さを無駄に増幅させる。確かに、そんな愚痴をこぼしたい気持ちも分からないではない。何たって僕たちは今、午後の授業時間を丸々割いて校庭の掃除をやらされているのである。
「ハッキリ言って罰ゲームじゃろーこんなん」
「うちらーにやらさんでもええけえ業者使えっちゅう話っちゃねぇ」
そう、これは我が校恒例の、夏休み前に全校一斉で催される清掃作業なのである。最も、やることなんて草抜きと石拾いぐらいなもので、本格的と呼べるようなものとも思えなかったのだが。
――それにしても……
僕のクラスが受け持った清掃区画は比較的草も生えていなかったので、掃除は既に終わろうとしていた。しかし、終了時間までにはまだ40分近く残されていたのである。
掃除を始める前に校長は全校生徒を集めてこう言っていた。「時間はたっぷりあるので、自分のクラスが片付けば是非とも他のクラスの手伝いもしてほしい」と。
――だったら……
僕はグループに分かれて談笑に興じているクラスメートたちを尻目に、クラスの清掃区画を抜け出した。このままここで、ソリの合わない彼らの顔を見ていても気が滅入るだけだし、校長命令でよそのクラスも手伝えと言うのなら悪いことではないだろう。とりあえず、僕は数少ないながらも馬の合う相手がいるクラスの区画へとお邪魔させてもらうことにした。
「で、あんたがどうして俺らのところに来ちょるん?」
「仕方ないじゃん、よそのクラスも手伝えって校長命令なんだから。文句があるなら校長室に直談判すればいいじゃないの」
「まぁあんたの勝手じゃけえ好きにしんさいや。でも邪魔だけはせんといてね」
「へいへい」
僕は図書室で親しくなった同級生・泰地(たいち)がいるクラスの区画に入って掃除を手伝うことにした。
「……唐突に聞くけど、あんたまだスカトロの同人誌とか読みよったりするん?」
「はい?」
結構な具合に伸びていた雑草を3つほど引っこ抜いたところで、急にそんなことをたずねられる。
「いや、普通に読んでるしオカズにも使ってるけどどうかした?」
「あんたさぁ、そういうの絶対にヤバいと思うよ」
無難に答えたつもりだったが、どうも泰ちゃん(=泰地)は不満そうだった。
「どうしてだよ? 泰ちゃんだってエロ本ぐらい持ってるじゃないか」
「俺が読みよるのは普通のエロ本じゃん。じゃけどあんたが読みよるのってつまり、ねぇ」
残念ながらいくら気の合う相手とはいえ、嗜好的な面での垣根は越えがたいといったところだろうか。
まぁそれでも、泰ちゃんが僕に愛想を尽かすことはないと思うので一緒にいるわけなのだが。
「んっ?」
そんな中、泰ちゃんのクラスの隣の区画で作業をしていた1年生のクラスの女子に目が留まる。どうにもその風貌には見覚えがあったのだ。
「泰ちゃん、あれ」
指を差すのは失礼だと思ったので、気になった女の子を目で示す。
「は? 又下さんがどうしたん?」
「そうなの、あの子又下さんっていうんだ」
片隅で一人黙々と作業をしているちょっと地味目の女の子を改めて凝視する。間違いなくあの子は、5月に参加したコミケで妹と一緒に精霊のコスプレをしていた女の子だ。何と言うか、その時にトイレで色々と見せてもらったわけなのだけど。
「いや、あの子前にコミケで見たことあるから」
「そうじゃね。又下さん漫画が好きじゃけえコミケにもたまに顔出しよるみたいじゃね」
「……」
「なにあんた? ひょっとして告白とかするん?」
「うくっ」
泰ちゃんがニヤニヤとしながらわき腹を突いてくる。
「そんな敏感なトコ突いてくるなよ、感じちゃうだろ」
「は? まさかわき腹が性感帯なん?」
「いやいやいやいや、僕の性感帯はともかく、だ」
いくら泰ちゃんといえど、そういうネタを男とするのは好きじゃないので一度話題を遮断して。
「告白なんて考えてはいないけど、お近づきにはなりたいね、ああいう子とは」
「ふーん。じゃったら俺らーのクラスなんか手伝わんでええけえ、あっち手伝ってきんさいや」
泰ちゃんがさっき以上にニヤニヤとしながらわき腹を突いてくる。
「だーからわき腹はやめろっての……って、まぁこういう流れの時はそうするべきなんだろうけど」
「さり気なく寄り添って『手伝っちゃげるよ』ぐらいのこと言やぁ何かキッカケになるかもしれんよ」
確かにあのテのタイプなら、そういう気遣い一つで打ち解けられそうな気がしないでもない。ついでに言うと、あのテのタイプなら僕のような男を相手にしても露骨に拒絶反応を示すとも思えない。
だったらここは、当たって砕けろの精神で行動あるのみというヤツだろう。
「分かったよ泰ちゃん。僕、あの子に声かけて……」
「健二君」
そんな僕の前に、又下さんへの視線を遮るかのように一人の女性が立ち塞がる。
「た、香子先生」
「まだうちのクラスが完全に終わったわけでもないのによそのクラスに行っちゃあいけんじゃろう、戻ろうや」
間違いなくその人は、僕のクラスの担任教師である香子先生だった。
「でもほとんど片付いてたから僕一人いなくたって別に……」
「言い分は後で聞いちゃげるけえ戻ろうや」
ガッ。
「あ」
有無を言わさず右手をつかまれ引っ張られる。
「健二君は左利きやけえ、右をつかみゃあよう振りほどけんじゃろう」
「うっ」
流石は先生、僕の生年月日だけなく利き腕までしっかりチェックしているとは。
「泰ちゃん……」
「さ、俺のクラスまだ結構草が残っちょるけえ根詰めてやーろうっと」
流石は泰ちゃん、先生相手だと分が悪いのが分かっているからしっかり見て見ぬ振りを決め込むとは。
「先生、トイレ」
「そんなお決まりの逃走パターンには騙されません」
やっぱりこんなお約束が通じるはずもないか。だが、衆人環視の中でこの状況も抵抗がある。
「先生、恥ずかしいからせめてこの手を離してもらえないでしょうか」
「手を離したら健二君はまた泰地君のところに戻って又下さんをナンパしようとするんじゃろうがね」
「うっ」
まさか先生がそこまで見ていたなどとは思いもよらなかった。
「声かけるなとは言わんけど、そういうことは時と場所を考えてからやろうや、ね」
「ま、まぁそれでも手は離して下さいよ、さっきから視線が」
香子先生に手をつかまれるのは正直ドキドキしたけど、周囲の同級生たちの視線がどうにも痛かった。
「うん、健二君が嫌なんやったら手の代わりにチンポを引っ張っちゃげるんやけど」
「どうぞこの手をおつかみ下さいお願いします」
いくら僕でも公衆の面前でそれだけは勘弁願いたかったので、観念して先生に右の手を委ねてしまった。いや、本当は誰もいない場所でなら先生にあそこもどこも触られたって構わないんだけど、人前じゃあ流石にヤバいでしょ……まぁそれは、一旦置いておくとして。
こうして僕は、又下さんとの接触も他クラスへの応援も叶わぬまま、自分のクラスの区画への強制送還を余儀なくされてしまったのであった。
ほぼ終わったも同然の自分のクラスの区画の中で申し訳程度に残っている雑草を抜きながら、釈然としない気持ちに胸がもやもやする。
「先生、これぐらいだったらやっぱりあっちのクラス手伝ってても良かったんじゃないですかね」
「まぁそうは言うても、一応健二君はここのクラスの子なんじゃけえ、なるべくならここをやろうや」
僕の隣で空缶に小石を集めていた先生がにこやかに諭してくる。
「はぁ」
言葉よりも和式トイレスタイルを彷彿とさせるような、先生の大きめな開脚によるしゃがみ姿勢が艶めかしい。
「……」
そんな光景に、思わず卑猥な発想がひらめていてくる。
「だったらこうしましょう。残り時間ずっと僕はここをする代わりに、先生は後で僕にエッチなご褒美を用意する、と」
「……そりゃあ交換条件っちゅうヤツかね」
「はい。金銭の授受だと後々問題に発展しかねないので、健全なレベルでの性的な謝礼を要求します」
我ながら小難しい言葉を羅列しながら、何てことを教師に求めているのだろうと思ってしまう。でも、さっきから続いていたもやもやしていた気持ちを晴らすにはこれしかないと、僕の脳内では何故かそんな結論に至っていたのである。
「まぁじゃけど校内なんじゃけえ、あんまり行き過ぎたことをして見つかったりでもしたらお互いの立場っちゅうもんが……」
「そうですか、だったら先日僕をトイレに連れ込んでお尻まで拭かせた驚愕の事実を校長先生に……」
「うん、分かった。放課後たっぷりご奉仕しちゃげるけえ今は掃除に集中しようや」
「それでこそ香子先生です。期待してますよ」
どうやら取り引きはうまく成立を果たしたみたいだった。もちろん先日の一件を口外するつもりなど欠片ほどもなかったけど、先生は僕のフェイクに簡単に釣られてくれたみたいだった。
少し気持ちが高揚した僕は、作業の手を速めて区画内の清掃に力を入れる。これは放課後が楽しみになってきた――
「な、何か緊張するもんやねぇ男子トイレに入るんは」
「この間、当然のように僕を女子トイレに連れ込んだ人が何を言ってるんですか」
放課後。特別教室ばかりが並ぶ4階の男子トイレの個室(和式)。香子先生は約束通り、僕に付き合って人気のない場所についてきてくれた。
「えっと、具体的に先生は何をすればええんやろうか」
「まずはそこの和式便器にいつものように屈んで下さい」
「こうじゃろうか」
先生が何一つためらうこともなくそのまま便器を跨いで屈む。
「いいですよ先生。流石は和式の似合う女です」
「うん、まぁそういうセクハラみたいな言葉はあんまり聞きとうないんやけど」
「セクハラではありません。僕たちの世界ではこれは立派な褒め言葉です」
ハッキリとそう言い切って屈んでいる先生の目の前に回り込む。
「さて先生。その体勢で今、視線の先には何が見えてますか?」
「うん、ズボンの中でビンビンにテントを張っちょる健二君のチンポが目の前に突き出ちょるね」
何とも痛快な言い回しがリビドーを余計に刺激してくる。
「だったら先生は女性教師として何をするべきでしょうか」
「うん、これはチンポなだけに沈静化させて楽にさせちゃげんといけんね」
「ご名答です、では」
僕はズボンのチャックを下ろすと、その隙間から膨張したペニスを引っ張り出した。
「……ど、どうも、はじめまして。健二君のクラスの担任をしている岸村香子です」
先生は僕のペニスを手に取ると、やや緊張した面持ちで竿に向かって挨拶をした。
「えっと、流石の僕でもその発想はなかったですね」
「うん、じゃけどせっかくの健二君の生チンポなんやけえ挨拶ぐらいはしちょかんといけんじゃろうと思うて……」
じゅぷっ!
「んっ」
そこで先生は不意を突くかのように僕のペニスをくわえ込んできた。
「先生……」
「学校でこんなに勃たしちょったら不健全じゃろう。ちょっとぐらいは考えんと」
「だって先生を見てるとついムラムラと……」
「じゃったら、健二君のチンポの中に今溜まっちょる分は全部先生が没収します」
じゅぷ、じゅぷ、じゅぽっ!
先生が、吟味するかのようにねっとりとペニスを舐め回してくる。根元だけでなく、玉までもしっかりとくわえ込んでくる感覚がたまらなく気持ち良い。
「最後にオナニーしたのはいつかね?」
「み、3日前に先生をオカズにやりましたっ」
抜き打ちで出された先生の質問を思わず正直に答えてしまう。と言うか、この状況下ではぐらかすような受け答えなど僕には出来そうにない。
「先生をオカズに使ってええのが出せたかね?」
「は、はい。床を汚さないように、グラビアアイドルのキス顔ポスターに浴びせかけました」
「健二君はそんなもんに射精する趣味があるんかね?」
「ほら、だって顔射するみたいでたっぷりかけることが出来たら、達成感があるじゃないですか」
……ああ、いくら勢いとはいえこんな性癖まで先生に暴露してしまうとは。我ながら自分の嗜好の奥深さが恐ろしい。
「健二君は本当にエッチな子なんじゃね。先生ますます興奮してきたわ」
「そんな恍惚とした表情で僕のをくわえている先生の方がよっぽどエッチですよ」
じゅぷ、じゅぷ、じゅぷぷっ!!
舐める力が強くなるにつれてペニスに限界が近づいてくる。
「先生。僕、もう!」
「遠慮せんと出しんさい、健二君の出した分じゃったら先生口の中で全部……!!」
「た、香子せんせぇーっ!」
びゅるるるっ、びゅっ、びゅくっ!!
僕は叫びとともに、ペニスの中に蓄積されていた液体を先生の口内でぶちまけた。ピストルに置き換えるなら弾丸5発といったところだろうか。つまり、その弾丸たちを一つ残らず先生の口の中で爆発させたということだ。
「はぁ、はぁ、これが、健二君の……」
先生が口元に手を添えて、僕の精液を喉の奥へと流し込む。
「せ、先生」
「健二君がエッチなのは何となく分かっちょったけど、まさかチンポの中にこんなおいしいジュースを隠しとるとは思いもせんかったわ」
しゃべっている口の中で精液が泳ぐ。だが先生は再度口元に手を添えると、それさえも飲み干してしまったのである。
「ごちそうさまと言いたいところなんやけど、まだ残っとる分があるんじゃないやろうか」
「はい、多分まだ少しくらいは」
「じゃったら余っとる分も吸い出しちゃげるけえもう1回チンポを舐めさせて……」
先生が淫魔のような眼差しで僕のペニスにむしゃぶりつこうとしたその時だった。
バタン!
トイレのドアが乱暴に開けられる。
「あなたたち、何をしてるのかしら?」
「しまった!」
ここに来て僕は自分の犯した過ちを悟る。もちろん先生と淫靡(いんび)な行為に耽(ふけ)ったことではなく、誰も来ないと思って鍵を閉めていなかった迂闊さに対してのことなのだが。
「随分とお盛んじゃない。まさかあなたたちがそこまでする程の関係だったなんて驚きだわ」
それは保健室の養護教諭にして、校内での数少ない僕の理解者の一人である西原早紀先生だった。
まさか、彼女がこんな時間にこんな場所で見回りをしていようとは。
「ふーん。健二君ってシャイな子だと思っていたけど、香子の前だと平気でチンポをさらすような男の子だったんだ」
「いや、それは、その、えっと……」
もはや何を言っていいのか分からず、弁解の言葉すら出てこない。
「香子も香子で新米とはいえ、大の教師が男子生徒のチンポコに嬉々としてしゃぶりつくなんて、随分と良い度胸してるわね」
「ま、まぁこれも一種のコミュニケーションみたいなもんじゃけえ、深い意味とかは……」
先生、その言い訳は苦しいを通り越して笑ってしまうレベルです。
「なるほど。つまり、健二君のチンポと触れ合う『チンコミュニケーション』を放課後の男子トイレで繰り広げていた、と」
「うん、言うてみりゃあ『チンコミュニケーション』っちゅう名前の交流みたいなのになるんよね、うん」
いやいや、そういう面白くもない下ネタはいいですから。
「そう。だったら私も、あなたたちのコミュニケーションとやらに混ぜてもらおうかしら」
少なくとも、ここから罰ゲームじみた何かをやらされることだけは間違いない。いくら鈍い僕でも、不敵な笑みを浮かべている早紀先生を前に、それだけははっきりと確信していた。
「先生、これでよろしいんですか?」
「上等よ。すぐにこの間との差分結果は分かるから待ってちょうだい」
「はい……」
検尿カップを机に置いて気恥ずかしさとともにため息をつく。
「って、何の因果で僕がまた検尿をさせられないとならないんですか」
「因果じゃないでしょ、いいことじゃないの。こまめに健康状態をチェックしてもらえるんだから」
「だから先生が知りたいのは僕の体調じゃなくて……」
早紀先生が言うところのコミュニケーションとは、保健室に呼んでの健康チェックだった。もちろんそれは名ばかりで、単に彼女は射精後の尿の成分に興味があってこんなことをしているだけなのだが。
「ふむ、特にこの前のオシッコと変わりはないみたいね。期待して損したってレベルだわ」
「何を期待していたんですか何を」
「とりあえず健二君の健康チェックは異常なしってことで終了ね。さて、次は」
早紀先生が片隅の長椅子に座っていた香子先生に目を向ける。
「そろそろ頃合いじゃないの? さっきあれだけ利尿剤付きでお水飲ませてあげたんだし」
「う、うん。もうええかもしれん。と言うよりも、お尻がピクピクして……」
そして香子先生が腹部をおさえながらよろよろと立ち上がる。
「ほいじゃあトイレに」
「あら? あなたのトイレはこっちよ」
「えっ」
早紀先生が頼りない足取りでトイレに向かおうとする香子先生を止めて、窓際から何かを引っ張り出してくる。
「これって……」
「そう。土台付きレプリカ和式便所よ」
土台付きレプリカ和式便所。それは、文字通り水洗機能などが一切付属していない形だけの和式便器である。以前裏ビデオでこれを見た時に、女の子たちはこの上で排泄をして、便器の中に溜まった糞尿を下から抜き取って計量していたような記憶がある。
「……本当にこの上でウンチをせんにゃあいけんのんじゃろうか」
「当然よ。これはごっくん直後のウンチやオシッコに精液の成分が含まれているかどうかを検査する、医学的な意味での実験なんだから」
早紀先生の目がいつになくキラキラと輝きを放っている。間違いなく精液の成分とか医学的な実験などと言うのは建前で、本当の目論見は違うところにあるのだろうけど、ここは敢えて突っ込まないことにしておくとしよう。
「ま、さっきのが『チンコミュニケーション』だとすれば、こっちは差し当たって『ウンコミュニケーション』といった感じかしら」
下ネタに下ネタを上塗りする早紀先生のセンスおそるべし。
「別に構わないでしょ?見てるのは私と健二君だけで他に誰もいなんだしさ」
「じゃけどこれは、エッチなビデオの女優さんでも拒絶しそうなぐらい恥ずかしいプレイのような気が……」
「だったらさっきのアレを校長と生徒指導部に報告して、二度と健二君のおチンポ様を拝めないように……」
ダッ!
そこまで言われると香子先生は何も言わず土台に跨り、お尻を出して便器の上に屈んだ。
「こ、こんな感じでええんじゃろうか」
「上等よ。流石は和式便所の似合う女ね。お尻を丸出しにして屈んでる姿が女の私でも官能的に見えてくるわ」
早紀先生が右手でむき出しとなった香子先生のお尻を愛撫する。
「健二君もしっかり見ておきなさい。アレを飲ませた以上は、あなたにも香子の排泄状態を見ておく義務があるはずよ」
「そうですね、だったら」
僕は便器の真後ろに回り込んで中腰になり、香子先生の肛門が目の前に迫るところまで顔を近づけた。
「ちょ、ちょっと健二君」
「綺麗ですよ、先生のお尻」
早紀先生に負けじと僕も左手で香子先生のお尻を愛撫する。
「もう出そうなんですよね?だったら思い切って全部出しちゃって下さい」
「……分かった。こんな場所でするのは恥ずかしいんやけど、健二君がそばにおってくれることを信じてウンチさせてもらうけえ」
香子先生は一つ息を吐くと、つぼみのような肛門を大きく開いた。
ムリムリムリムリムリッ……ポトッ。
緩めながらも細長く、比較的健康そうな便が香子先生の肛門からひり出される。
ムリッ、ブッ、ブプッ!
続いてはやや太めの短い便を放屁と一緒に噴き出した。
「あら、珍しく今日は良いウンチをしてるじゃない。いつも下痢ってるイメージなのに」
早紀先生が香子先生のお尻の下の便を覗き込んで、感心したように言い放つ。
「見たところ、ニンジンみたいなのは混じってるみたいだけど健二君の精液が含まれてるようには思えないわね」
早紀先生の分析通り、香子先生の便にはニンジンと思しき赤い未消化物が付着しているみたいだった。
以前、同人誌でトウモロコシ混じりのウンコをしている女の子は見たことがあったが、ニンジン混じりってパターンもあるもんなんだね。
「んっ……」
プシャァァァァァァァ……
香子先生が膀胱を緩めながら放尿を開始する。
「ふむふむ、オシッコの中にも精子が入っているという感じではなさそうね。それにしても透明なオシッコをするものね、お世辞にも黄金水なんて呼べる代物ではないわ」
「香子先生のオシッコは紙コップに採らないんですか?」
「いいのいいの、香子の場合は出したてを目視確認するだけで十分よ」
あんまりと言えばあんまりな言い分に、思わず苦笑いが出てしまう。
プシイィィィィ……
「それにしてもあんた、オシッコよく出てるわね。放尿っていうか噴射って感じよ」
「いや、早紀先生が利尿剤飲ましたけえこんなに出てくるんじゃろう」
便器に屈んだままの体勢でにこやかに口答えをする香子先生が妙に可愛らしい。
「香子先生。言いたいことは分かるけど肛門の周りにまだ残ってますよ、先生のウ……」
「健二君!」
調子に乗ってお尻の状況を説明しようとして思わず怒られてしまう。
「そういう女性に対する行き過ぎたエッチな言動はやめましょうっていつも言いよるじゃろう、気をつけんと」
「はい……」
その姿でそんなセリフを真顔で吐かれても、という感じだがここは素直に自重するとして。
「早紀先生、香子先生のお尻とアソコを拭いてあげたいんでペーパー下さい」
「残念だけど今日は私に拭かせてちょうだい」
「えっ」
早紀先生の意外な申し出に思わず絶句する。
「いつも健二君ばかりが香子のお尻を愛でながらフキフキするなんて不公平だと思わない? たまには私がそういう役どころを手にしたって、バチは当たらないわ」
「それは……」
「いくら健二君が香子のクラスの代表とはいえ、彼氏ってわけじゃないんだから、そこまで香子を思い通りに出来る権限なんてないはずよ」
「……」
確かに僕はクラス委員かもしれないが、香子先生の彼氏なんかじゃない。面と向かってそう言われると悔しいが、こればかりは本当のことなので言い返すことも出来そうにない。
「まぁ、こう言うてくれるんじゃけえ今日は早紀先生にお尻拭いてもらうわ」
「いえ、お構いなく」
僕はもどかしい気持ちを胸にしまい込みながら、早紀先生が香子先生のお尻や局部を拭いている光景をじっと眺めていた。
「もっとお尻を持ち上げて。でないと奥まで手が届かないでしょ」
「あ、うん、こんな感じやろうか」
その艶めかしい手つきでお尻を撫でるかのように拭いている姿に、さっき爆発させたばかりのペニスが思わず反応する。
「随分と物欲しそうな顔をしているものね、感心するわ」
そんな僕の想いを見抜くかのように、早紀先生がチクリと釘を刺してくる。
「ま、今日はそこで私が香子のお尻を拭いている姿を指をくわえて眺めてなさい。そうすれば自分の気持ちを否が応でも再確認出来るはずよ」
「……はい」
結局、僕は早紀先生が香子先生のお尻を拭き終えるまでの一部始終を瞬きさえも惜しんで、しっかりと瞼(まぶた)に焼き付けていた。悔しいけど、ペニスはずっと勃ちっぱなしで早紀先生はしっかりとそこを見ながら微笑んでいたのである。
その夜、僕は先日買った同人誌の表紙を的にしてオナニーをした。もちろん、オカズネタは香子先生である。
「んっ!」
びゅるっ、びゅっ!
すると、昼間出したばかりだったにも関わらず僕のペニスは勢い良く射精して同人誌の表紙を濁液に染め上げた。
――先生……
やっぱり僕は、岸村香子という女性を愛しているんだ。よそのクラスに気になる女子がいても、最後は心が彼女を求めてしまうんだ。精子まみれになった、和式便器に跨ってお尻を出していた表紙の女の子をティッシュで拭きながら、ぼんやりとそんなことを思う。
――……だったら明日からも行動あるのみ、だよな!
僕はこれ以上考えることをやめると、一つ息を吐いて風呂場へと向かった。
テレビで熱帯夜と言われながらも窓から入る微風が心地良い、そんな7月の夜のことだった。