アクアの呼び出した船…見た目は格好いいのだが、内部は長い期間沈んでいたせいか、珊瑚やら貝などが付着し、タコなどが住み着いているし…
「なぁ、寝るのはどこで寝るんだ?」
ベッドらしき物はある。が、珊瑚が多数生えていて、痛いと思う。試してにダクネスを押し倒すと、悲鳴を上げて、息絶えた。ダメじゃん…
アクアの能力でダクネスを生き返らせる。
「う~ん、みんなで掃除をすれば、住めるわよ」
って、アクア。それはそうだけど…まぁ、『強奪』で珊瑚を剥がし、街の持っていくと高値で売れ、そのお金で船の装備品を買っていく。しかし、問題はもう1つあった。
「タクミ…ねぇ、一緒に来て…」
涙目のめぐみん。またかぁ。僕の手を引き、トイレに向かう。ここのトイレ、ぼっとん式で、海に直接落とすタイプだ。便器は洋式なので、ウンチングスタイルをしないで良いのはいいが、お尻に海風が当たる。終わった後、洗浄便座の様にお尻を洗ってくれるのは良いのだが、何かの舌で舐められるのだ。
めぐみんがなるべく我慢をして、絶体絶命になると僕の手を引き、トイレに行き、扉を開けたまま用を足すのだ。
「なぁ、女性のトイレ姿を見る趣味は無いんだけど…」
「だって…恐いんだよ。誰か見守られていないと…」
言いたいことはわかる。俺もそうだ。でも、見られながらだと出ない…意外に小心者な俺。
「見守るのは俺で無くてもいいだろ?」
アクアでもダクネスでもいいはずだ。なのに、毎回俺を連れて行く。
「私はタクミの下僕よ…ねぇ…見捨てないで…」
泣き顔もかわいいからいいのだが…トイレ姿は見たく無いなぁ…
「ひえぇ~!」
お尻を舐められたようだ。終わったな。めぐみんはパンツを履くと俺に抱きつく。
「こわかったよ~。昼間でも恐いし…」
目に涙を一杯溜めて、俺を見上げてくる。かわいい…でも、食べ頃では無い。成長待ちなのがもどかしい。
「アクア、トイレはどうにかならないか?」
船の持ち主であるアクアに相談をした。
「トイレ?女神はトイレを使わないの♪何か不具合でもあった?」
そういうことか…コイツ、経験したことが無いのか。あの恐怖を…アクアを連れてトイレに行き、パンツを脱がしたアクアを便座に座らせて、扉を閉めた。しばらくすると、
「出してぇぇぇぇぇ~!」
アクアの悲鳴に似た叫びが聞こえた。まだ出さない。
「ダメ…何コレ…これは…いやぁぁぁぁ~!」
数分後に扉を開くと、色々な物が垂れているアクアが出て来た。
「なぁ、改善してくれるか?」
無言で頷く女神様…魔法で、俺の世界でよく見かけた温水温風便座にしてくれた。しかし…
「これで良いでしょか?」
「これの動力は?」
「…」
「これって、電気と真水が無いと動かないだろ?」
「ですよね…う~ん…この船には発電機は無いし、真水化装置も無いんですよねぇ~」
この世界ではぼっとん式が一般的なようだ。なので元に戻す。これに慣れるしか無いのか…
2週間くらいかけて、船を整備し、やっと出航だよ。で、出航までの間、1日一回爆裂魔法を撃ちたくなるめぐみんは、俺の目に付かない場所から遠くに見える海軍の船を撃破していたらしい。