僕は部屋で待っていた。独りで。
彼女は部屋に服を取り行くついでに、そのまま着替えて来る。
そういえば、僕は彼女の部屋に入ったことがない。色々策を弄して入ろうとしたが、「晴さんのお家でいいんじゃないでしょうか」の一言で、入れさせてもらえなかった。不法侵入する気は無い。
一体どんな部屋なのだろうか。THE・真面目といった部屋なのか、実は少女趣味全開の部屋なのか。とても気になる。
彼女が物心ついて以来、ずっと過ごしてきた部屋。どんな部屋なのだろうか。どんな匂いがするのだろう。
彼女が毎晩寝ているベッド、頭を置いている枕。
下着が詰めてあるタンスなんかもあるだろう。
彼女のコンプレックスである
彼女の脚に踏まれ続けたカーペット。
彼女の衣服が詰まったクローゼット。
彼女を映し続けた鏡。
彼女の香りを吸ったティッシュ箱...。
「ティッシュ...」
彼女はプライドが高い。
きっと彼女は、トイレなんかでアレをしない。絶対に見られない、自分の部屋で。さらに布団の中に潜り込んでアレをしているだろう。
独りで自分を。
終わったらティッシュ箱に手を伸ばす。脚を布団から出して、丁寧に丁寧に拭っていると、再び感情に火がつく。また布団の中に潜り込み、独りで火遊び。熱くなった身体を優しく、激しく。再び身体を跳ねさせる。そしてまた丁寧に丁寧に。
布団の中はかなりの湿気、そして匂いが充満しているだろう。
雌の匂いが。
「...っはぁ...はぁ」
身体が熱くなってきた。
流石に変なことを考えすぎた。これ以上はまずい。落ち着け、落ち着け僕。
と。突然ドアが開いた。
そこにいたのは。
「お待たせしました♪」
そう言って、くるりっと一回転する彼女。
セーターを着ていた。それもただのセーターじゃない。彼女に似合わない、頭悪そうなセーターだ。そのギャップがまたいい。普段着ることのない貴重さ、新鮮さがとても魅力的に感じる。
下は何も着ていない。長くて綺麗な脚が剥き出しだ。
少しはみ出して見えている横乳。
パックリと割れた背中は、背中どころか大きなお尻まで見えている。
そして。
別人ではないかと疑うほど綺麗で眩しい、女性の笑顔。
仕方のないことだ。
さっきまで僕は妄想で興奮していた。それも、目の前の彼女で。
端的に言ってしまえば、発情していたのだ。
僕は彼女の笑顔を見た瞬間。
理性を失った。