「...はるさん?」
晴さんが「可愛いよ」と言いながらこちらに歩いてきます。とてもお顔が紅いのでクリティカルヒット、だと思うのですが。
今の私にそんな余裕はありません。なんだか彼の様子がおかしいのです。
(部屋に入った時から紅かったような...)
そうです、彼は最初から頰を林檎のように紅々とさせていました。一体何故?
(独りで部屋に居て顔を紅く...)
可能性としては、何かを思い出した、もしくは何かを想像した、と言ったところでしょう。何を考えたのでしょうか。私にはそれがわから――
「ふぇっ!?」
いきなり腕を掴まれました。急でしたので焦ります。
「どうしたの?」
どうしたの?ではありません!何を考えているんですか!?
「よっと」
私はそのまま腕を引っ張られ、そして布団に押し倒され...。
「え、あ...はる...さん...?」
「ごめんね」
それは何に対する謝罪ですか。教えてくれないと何を許せばいいのかわから...
ああああぁぁぁっ!?!?
「ん....っ」
キス!キスですよこれ!?絶対キスですよ!?なんでこんなことになってるんですか!
そういえばキスって場所によって意味があるらしいですね。詳しくはわかりませんが、これだけはわかります。唇なら愛情でしょうね(冷静に見えますが私は混乱しています)。
私は抵抗することもなく、彼にされるがままでした。
きっと数秒のことだったと思いますが、鼓動の早くなった私には何倍もの時間に感じられました。
すっ、と唇が離れていきます。
こういう時どうすればいいんでしょう。
彼は罪悪感一杯で、でも止まれない、といった顔つきです。初めてなので一体どうすればいいのかわかりません。ただ、彼は今
私はとても負けず嫌いなのです。
私が彼に対して抱く愛情の大きさは誰にも負けません。
例え貴方であっても負けるつもりはありませんよ。いい勝負だとは思いますけど。
負けるつもりはないですから。
唇を奪われたのですから。
愛情、取り返さないといけませんね。
彼はキスが好きなようです。
舌を絡めるとっても
「...っれろ...っ...」
なんだか凄いです。彼の口の中がよくわかります。少しギザギザしている歯。こんな歯で食事をしているんですね。とっても嚙みちぎりやすそうです。私のことも食べて貰えないでしょうか。
何箇所か皮が剥けています。痛そうです。代わってあげたい。
「れろっ...んっ...じゅるる...」
あぁ、口から追い出されてしまいました。次は私の口の中へ、彼の舌が入ってきます。
彼の舌をフェラしているみたいです。吸ってみると卑猥な水音が響きます。
彼の舌が歯ぐきをなぞります。上下余さずゆっくりと。不思議な感覚です。
そのまま歯の裏、舌の根、頰の裏。私の口の中全体をなぞっていきます。
彼に全てを知られていく感覚が私に非現実的な快楽を届けます。
全部調べた、とでも言うように舌は抜け出し唇が離れます。
彼は真っ赤で、息も荒くなっています。私とのキスで興奮しちゃったのでしょうか。
責任、とってあげないとですね。
私はセーターの裾を掴みました。彼の視線が私の動きに釣られて下に動きます。
彼は私の太腿を見つめて、中が見えるのを待っています。
(っあぁ...可愛いです)
そんなに見たいですか?私のセーターの下、見たいんですか?見たいですよね。あそこ、大きくしているのバレバレです。
でも私のセーターの下もバレバレですよね。なにせお尻まで見えちゃってるんですから。
うふふ。どうぞ。キスで発情して湿度100%になった私のここ、見てください。
「っはぁ...はぁ...はぁ...」
私のヴァギナが彼に見られてます。彼は穴が空くほど見つめていました。
穴はもう空いてますけどね(冷静になろうと必死です)。
もうどちらの息遣いかわかりません。
どちらも興奮しきった雄と雌です。ワンちゃんのようにハァハァとうるさい息遣い。
ですが、気にする人はいません。ここにはただ、動物が2匹、いるだけですから。
彼はズボンを脱ぎました。
あぁ、ヤるんですね。
なんとなく他人事のように言いましたがヤられるのは私。生々しい言い方をすれば、今見えてるアレを私のここに挿れます。個人的には「犯される」と言うのが好みです。
しかし、結構大きいものなんですね。男性の勃起を見るのは初めてですが、想像以上です。なんとなく、いえ、深い意味はないですが。彼は小さいと思っていました。私、指しか挿れたことないのですが...不安です。
「いい?」
たった一言だけ。
無理矢理は嫌なのでしょう。キスは無理矢理でしたが。
どうせ我慢できないのに。よくもまぁ確認を取ろうと思ったものです。その優しさだけは評価してあげます。断られたらどうするつもりなんでしょうか。断ってみましょう。
「...はい」
...ん、あれ?
今言語能力が私の支配下を外れていたような。
あ、待って。心の準備まだなのでちょっと待って。
「ぁ...待って、ください」
「...ごめん」
いや、だから謝るなら何に対してなのか言ってくださいってそれさっきも――
「んぁぁぁ!?」
「っはぁぁ....っ....熱い」
そりゃそうでしょう。私のは内部温度。貴方のそれは外に出ているのですから(冷静さを取り戻しました)。
「ま、まって!...痛い、痛いから。痛いから待ってください...っ!」
はっきりと簡潔にわかりやすくまとめますと。
痛い、それに限ります。
彼のアレが私のヴァギナを貫く直前は、期待で頭の中を埋め尽くされていました。
でも今は。
彼に対する恐怖とヴァギナの痛みで、全て埋め立てられてしまいました。
「でも、我慢できない...」
「お願いです、待ってくださ...待ってぇ...ぇぐっ....っ....」
恥ずかしいです。好きな人と結ばれたのに泣いてしまいました。初めては鳴きたかったんですけどね。そう上手くは行きません。
ただ、優しい彼は私が泣いているのを見て、冷静さを取り戻したようです。
「ごめん、ごめんね」
「...っ....グスッ...」
頭を撫でてくれます。なんだか子供に戻ったようで安心します。
彼は顔を近づけると、
「ん...ちゅっ....んはぁ...」
唇と唇で貝合わせ。
不安にならないで、安心して、ごめんね、ありがとう。
なんだか暖かい気持ちです。
彼に身を委ねてもいいんでしょうか。
この暖かな
段階をすっ飛ばした私たちが初めてする。
恋人のキスでした。
いつまで経ってもキスが終わりません。
ずっと、ず〜っと唇が重なってます。
本当にキスがお好きなんですね。嬉しいです。
彼は私を抱きしめると、そのまま上下をひっくり返しました。
第三者視点で見ると、私が彼を押し倒しているようです。
お尻が空気に触れます。なんだか恥ずかしくなった私は、毛布を上にかけました。
毛布の中で密着した二人。それどころか、えっち、しちゃってます。なんだかこっそりしてるみたいでドキドキです。彼もそう感じたのか、舌が嬉しそうに動きます。
ずっとキス。
ここまで焦らされると不思議です。なんだか動きたくなってきました。
もしや、私に動いて欲しいのでしょうか。私を上に持ってきたことからも推測できます。
女の子から責めるなんて...とっても恥ずかしいです。しかし、彼が望むならしてあげるのもまた、良い女の条件なのかもしれません。
よし。
「ちゅっ...んっ......んっ」
「んあ...」
彼が変な声を漏らしました。
ですが、緩んだ顔は間違いなく快楽のそれ。
このまま責めてあげます。
「んっ...むちゅっ...んっはぁ...」
「っはぁ...っっはぁ...」
ああ、気持ち良さそうなお顔です。
脱力してきたのか、舌の動きも鈍くなっています。
これこそが私の望んだ展開です。私の虜にして、彼氏にするのです。やっとルートに戻れたと言えます。
あぁ、なんだか気持ちよくなってきました。
「んっはぁ...んっ....ぁんっ...」
私の気持ち良さそうな声が彼を興奮させたようです。
彼は私のお尻を掴んで撫で始めました。
撫でられた箇所が熱を帯び始めます。
あ、ちょっとやばい。
「あんっ、あむ....ちゅっ、ふぅ...れろ...ん〜...ふぅ...」
鼻息が荒くなってきました。彼にバレバレでしょう。
ええそうです。お尻撫でられて、自分で腰動かして、もう我慢できません。
いわゆる絶頂です。えくすたしーです。
「れろれろ...あ、ぁ...ぁぁっっ!?〜〜〜〜っっっ!!」
「ちゅっ...れろ...」
「...ぁ...っ...っっ...んはぁぁ....っ......っ」
「...ちゅっ...んはぁぁぁ...」
「ぁ...」
唇が離れていきます。もうかれこれ1時間くらい繋がっていたのではないでしょうか。よだれが、唇が離れていくのを拒むように銀の糸を伸ばします。
それは口を大きく開けたとき、上唇と下唇を繋いでいるのと同じ。私と彼の唇で1つの口ができていたかのようによだれは二人の唇を繋ぎとめました。
「気持ちよかった?」
彼は聞いてきます。
意地悪です。
「ぁ...」
本来なら照れ隠しに皮肉でも言うのですが、残念ながら声が出ません。
なにせずっとキスしてましたから。それもディープな奴を。
彼は嬉しそうに微笑みました。
あれ?
もしかして晴さんイってない?
良い女への道のりは遠いみたいです。とほほ...