本文短め
-東京都・奥多摩・龍牙の家・夜-
東京都の山奥に、一階建てのウッドハウスが建っていた。このウッドハウスが御剣龍牙が、祖母・御剣カエデから受け継いだ家である。
鬼塚茂から逃れてすっかりと日が暮れてしまったものの、無事に家に辿り着いた俺・御剣龍牙と鴉天狗・射命丸文は、道中の疲れがたまっていて、2人揃って木の骨組みで座り心地の良い奥行きのあるクッションが座面にあるソファーに腰掛け、アイスティーの入ったマグカップを手に休んでいた。まあ、疲れが表に出ているのは文なんだけどね。
途中、高速道路に入った後に、初めての車で文が吐き気に悩まされたりして、パーキングエリアやサービスエリアを通りかかる度に立ち寄りながら休みながら(文は途中着替えながら)戻ってきた。
一応腹部の傷口は完治してはいるから、身体の方ではもう大丈夫だろう。だが、先程から顔がほんのり赤くなっている気がする。呼吸も問題なさそうだが、少し熱気を帯びていた。
「文、大丈夫か?」
「・・・・・・」
「文!」
「ひゃあっ!」
「ぅおうッ!?」
「え?あっ!その・・・すいません」
さっきから、文のリアクションが無いかオーバーかのどちらかだ。加えて、恐怖心とは異なる何かに苦しんでいるように見えた。本当にどうしたんだろうか?
「・・・り、龍牙さん・・・」
「どうしたの?具合でも悪いのか?」
「・・・・・・ごめんなさい」
「え---」
途端、文の顔が急に距離を詰めた。そして、自身の唇に熱くて柔らかい感触が伝わってきた。
---
それに気付くと同時に、ゆっくりと文の顔が離れていき、同時に唇の感触も無くなっていく。
頬を赤く染め、うっすらと涙目になり、熱気を帯びた少し荒い呼吸。少なくとも普通ではない。
「あ・・・文、さん?」
「ごめんなさい、龍牙さん・・・でも、もう我慢出来なくて・・・」
「我慢?」
すると彼女は、俺の右手を掴んだかと思えば、自身の胸の真ん中に両手で押さえつける様に当てた。
そこから彼女の鼓動が伝わってきた。
「ちょ、文!どうしたんだ!?」
「・・・身体が、熱いんです・・・」
「え?」
「私、その・・・今・・・発情、しちゃって」
発情。恐らくは彼女の言うとこの性的な興奮状態の事だろう。その証明と言うのもなんだけど、文は身体を必要以上に近付けてるし、さっきまで感じなかった甘い香りをほんのりと放っていた。
あれだけ短い時間に自身の生命を左右する事態が連続して起きたのだから仕方ないと言う所もある。生存本能を刺激され続けたら、人間だってそう言う状態になるしな。
しかし、急な行動にはこちらも驚きを隠せない。どうしたものかと考え始めた直後、文が口を開く。
「はじめて、なんです。こんなに激しく・・・熱くなったのは」
「・・・・・・」
「発情期そのものは、決まった周期でなるんですが、今回は・・・今まで経験したことが無い程に、激しいんです」
ここで俺は、優しく口を開いた。
「俺は、文に何をしてあげればいいのかな?」
「・・・その、出来れば・・・こ、こう、び、を・・・」
当然悩む。いくら元が鴉で発情期があるとは言え、無闇に女性の身体に手を出すのは気まずい。
過去に彼女を持ってた(仕事の都合上やむなく別れた)けど、あまり経験する機会は無かったからなぁ・・・。
すると突然、文は身体を密着させ、俺の右腿を跨がる様にして、自身の股間部を擦り付けてきた。
「んっ・・・」
どうやら、こちらに考える余地は与えてくれないらしい。
俺はまず、文を優しく抱きしめ、右手で髪をとかす様に頭を撫でた。すると、もっと撫でてと言うかの様に身体を更に密着させてきた。
「うまく相手出来るかは、判らないからな」
「はい、お手柔らかにお願いします」
「了解」
身体を少し離して、再び唇を重ねた。その状態で左手は文の背中を支え、頭を撫でていた右手を彼女の身体を這うように下に向かっていき、彼女の左
「あっ!んっ!」
触られた文は小さく声を漏らし、少し身をよじらせ始める。そして密着させていた身体を少し離し、再びキスしてきた。
「んっ・・・はむ・・・ちゅ、ん・・・」
彼女のキスは、まるで鳥がエサを啄むかのように、触れては離れ、離れては触れるの繰り返しだ。しばらくしてキスを止めると彼女は口を開いた。
「龍牙さん・・・お願いします」
「ん」
返事を返すと、龍牙は文を抱き上げて、ソファーに寝かせる。ふとここに至って龍牙に2つの疑問が挙がった。
「文、2つほど訊きたいんだけど良い?」
「何ですか?」
「まず、文ってこういう経験はある?」
「え~っと、ありませんね。ただの鴉だった時も含めて。龍牙さんはありますか?」
「うん、前に彼女がいたから。と言っても、たまに程度しか出来なかったけどね」
「あやや、そうでしたか」
「あともう一つ、妖怪って人間相手に身籠もる事ってあるの?」
「それはありますね。前例ありますし」
「なるほど、それじゃ少し待ってて」
そう言って文から離れると、龍牙は自分の黒い登山リュックを漁り始めた。
「えっと、確かこの中に・・・あった!」
何かを見つけたらしく、文の元に戻ってきた。その手には、小さめの長方形の白い紙箱が握られていた。
「龍牙さん、それは何ですか?」
「ん?ああ、これは男性器に着ける
「避妊具、ですか?」
「そ。恋人同士で性交渉をしたいけど、妊娠したくないって時に使うエチケット。言わば気遣い心遣いかな」
「あややや、便利なものですね」
説明しながら、箱から個包装されたゴムを一つ取り出す。
「さてと。文、脱がすけどいいかな?」
「・・・はい」
文は顔を赤くしながら返答する。龍牙はその返答を聞き、彼女の秘部を覆う白地の布を優しく丁寧に脱がす。
秘部から糸を引く、と言った事は無いが、濡れていて、受け入れる準備が出来ているのは目に見えた。
龍牙は避妊具を個包装を開けて取り出す。そして、ズボンのファスナーを開けて、自身の性器を露出させた。
「・・・これが、男性器・・・ですか」
「そうだよ・・・って、そんなに食い入るように見なくてもいいんじゃない?」
初めて見る上に発情状態にあるためか、龍牙の男性器をまじまじと見る文。
「これが、今から私の中に・・・」
「そ。でもその前にこれを着けないとね」
そう言って龍牙は先程取り出した避妊具を個包装から取り出し、自らの男性器に着けた。
「これで射精したときに文の中に流れ込まず、この中に溜まるんだよ」
「それで、受精しないと言う事ですか?」
「そう言う事。さてと、それじゃあ---」
龍牙はそう言いつつ、文の股に割って入り---
「
「・・・はい」
ゆっくりと挿入し始めた。
「あっ・・・ん!」
いっぺんに挿入すると、文を傷付けたり避妊具が破れたりと色々大変になる為、少しずつこねくり回す様に彼女の秘部から出る分泌液で濡らしながら進入していく。
「ッ!!」
途中、何かに引っ掛かる感じがあり、同時に文も身を萎縮させた。俗に言う処女膜に引っかかっていたのだ。
「痛いか?」
「大丈夫です。けど、なんだか・・・痺れて・・・」
「・・・このまま、奥まで挿れるけど良い?」
「はい、お願いします」
龍牙は進入を再開した。変に出血させないように慎重に入っていく。
「んッ!・・・んんッ!」
ミヂミヂと処女膜が破れていく感覚が伝わってきて、彼女もまた、小さく震えていた。
しばらくすると、破れる感覚は無くなりはしたが、文はまだ小さく震えていた。そして---
「んあッ!?」
子宮の入り口にぶつかった。その感覚に文は身を仰け反らせた。この時、少し押し付ける様な形で彼女の秘部は完全に根本まで受け入れていた。
「文、動くよ?」
「・・・・・・」
無言のまま彼女は首を縦に振る。
そして、龍牙がゆっくりと腰を動かし始める。
「うッ!くぅっ!んあッ!あぅッ!」
龍牙が腰を動かす度に、文は堪えきれない分の感覚を声に出していた。
「文、締め付けが・・・すごい」
「あっく!き、きもち、い、良い、ですか?あんッ!」
「うん、すごく、気持ちいいよ!文は?文は、気持ち良い?」
「は、い・・・気持ち良いです!」
お互い性的快楽に素直になり始めていた。龍牙は文のナカで動く毎に、文は龍牙にナカを掻き回される度に、激しさを増していった。
「文、ごめん・・・もう、限界!」
「わた、しも・・・もう、我慢出来ないッ!!」
射精の近くなった龍牙の腰つきはより一層激しさを増し、連動するように文も限界に近付き、身悶え始めた。
そして---
「うぐッ!!」
「アァァッ!!!」
ほぼ同時に2人は絶頂した。互いに全身で脈打つ様に絶頂の衝撃を受け止めていた。
「ッーーー!!」
文に限っては、避妊具越しに子宮の入り口に密着していた龍牙の化身の射精の衝撃と熱が伝わり、再度絶頂していた。
◇
「すぅ・・・すぅ・・・」
「・・・・・・」
元々の疲労と、突然の性交渉で、2人はソファーで眠っていた。決して広いわけではないが、2人には十分な広さだった。
龍牙が文を包み込む様に抱きしめ、文は龍牙に身を委ねる様に寄り添いあって寝ていた。
そして、今宵の一部始終は本来無いはずの《スキマ》から覗かれていたが、2人は気付く事は無かった。