-東京都・奥多摩・龍牙の家・龍牙の部屋-
「ん・・・あっ!」
「大丈夫?」
「う、ん・・・ひさしぶり、だから・・・ちょっと、ね」
この部屋のベッドに、一組の男女が横たわっていた。
細かく言えば、仰向けの女性の上に男性がのし掛かる様な格好で、身体を重ねていた。
御剣龍牙と宇佐見蓮子。この2人が、別れて以来となる
「やっぱり、龍牙に抱かれていると、すごく安心する」
「そう?」
「うん」
しっかりと龍牙のモノを受け入れながら、確かめるかの様に腕を回し、抱き付いた。
「・・・寂しかったんだから」
「え?」
「急に居なくなって、急に連絡途絶えて、すごく寂しかったんだから・・・」
刹那、蓮子の目から涙がこぼれた。
「突然、何の前触れも無しに、急に別れるって言われて、訳判んなくて、しばらくの間、ずっと・・・ずっと、泣いてたのよ」
「・・・本当に悪いとは今この瞬間にも思っている。でも、国連の、BSAAの事はニュースでもよく聴くだろ?巻き込みたく無かったんだ。俺にとって、蓮子は家族同様に大切な存在だから。だから、巻き込みたく無くて、苦渋の決断をしたんだ。本当にごめん」
「・・・本当?本当に、私を思ってくれてたの?」
「ああ。今でもだ!」
今度は龍牙が蓮子を確かめるように抱き締めた。
「なら、どれだけ私を思っているのか、確かめさせて」
「勿論さ」
2人は互いの顔が見えるように抱き締める力を緩める。そして、再び距離を縮め、唇を重ねる。
◇
-同刻・隣室・来客用寝室-
「蓮子と龍牙、上手くいってるかしら?」
「あの、メリーさん。お2人はいつ頃恋仲になったのですか?」
龍牙と蓮子が身体を重ね合っている最中、隣室にはメリーことマエリベリー・ハーンと射命丸文が各々のベッドに寝転がりながら、話をしていた。
「その前に、私達3人の出会いから始めましょう。あれは確か7年位前、高校1年生の入学して間もない頃---」
◇
-7年前・東京都内・都立普通科高校-
「皆さんはじめまして。私はマエリベリー・ハーンと言います。出身はイギリスです。留学手続きの都合で皆さんより遅れて入学しました。よろしくお願いします」
入学式を終えて一週間後、遅れながらも入学したメリー。淡々と自己紹介をして、担任教師の指定した席に座る。
「はじめまして、ハーンさん。私は宇佐見蓮子、よろしくね」
「ええ、よろしく」
偶々隣の席には蓮子が座っていた。これがメリーと蓮子の出会いだった。
◇
-東京都・とあるショッピングモール-
蓮子とメリーの2人が知り合って数日、2人の姿は大手のショッピングモール内のファッション系ブースにあった。
「ねえメリー、この服どうかな?」
「う~ん、私には少し派手に見えるわ」
至って普通の光景。
服を選び、評価して、試着してと、ありきたりな光景だった。
「蓮子、私こっちのお店も見ておいた方が良いと思うんだけど」
メリーは手元にあったパンフレットを見て言う。
「どれどれ・・・確かに気になるわね。わかった、行きましょう」
次の目的地が決まり、移動する2人。しかし、2人の行き先を遮るかのように4人の姿が現れた。
「ねね、君たち、良かったら一緒におちゃ---」
「あ、なら嫌なんで結構です」
相手が言い切る前に蓮子が切り捨てる様に断った。
「そんなつれないこと言わないでさ、そっちの彼女はどう?」
(ダメよメリー。知り合いでもないこういう輩は、ろくな奴居ないから)
クラスメートにも、こういったチャラ男はいる。しかし、あくまでもキャラとしてであり、また、クラス全体からも理解されている。余談だが、イタズラやからかいはするもよく良識はしっかりと心得ている為、その範疇でのみしかやらない。
「ねーいいじゃんよー、俺らが全部おごるからさ」
「結構です!いい加減にしてください!」
流石のしつこさに、蓮子は声を僅かに荒げた。
「もーいーや、紳士ぶんのもメンドいや。も拉致ろうぜ!」
「オッケー」
そして4人はメリーと蓮子を取り囲もうとして---
「ふんっ!」
「あでっ!?」
「のわぁっ!!」
「あっぶねっ!!」
「痛ぅぅ!?」
突然視界に赤い何かが横から入り、1人は交わしたが残り3人の側頭部に直撃した。足下に転がって来た赤いもの、それは---
「りんご?」
「そ、りんごだよ。宇佐見さん」
声のした方、りんごが飛んできた方に視線を向けると、当時まだクラスメートの認識でしか無かった御剣龍牙がいた。
「み、御剣君!?」
「状況は把握している。警備員も呼んだからもう大丈夫だよ」
「んなろぅ!!チョーシ付いてんじゃねーぞ!!」
被弾しなかった1人が龍牙に右腕を振りかぶり、飛びかかる。
「あぶない!」
拳が顔面直撃コースの軌道で放たれる。
「そいっ!」
「ぬおっ!?」
しかし、その拳は交わされ、絡め取られ、合気道の様に流し倒された。
「かはっ!」
勢い良く背中から倒れ、男は一瞬呼吸が出来なくなった。
「ふぃ~、あんまり甘く見てると---」
突然〝イイ〟笑顔になり---
「ツブすからね☆」
「ヒイィィッ!!」
トンでもないプレッシャーが周囲にのしかかった。
◇
「---と、こんな感じで、私達3人は出会ったの」
「・・・既にその頃から、そんな恐ろしいことをしてたんですね」
文に取っては、最後の〝イイ〟笑顔のところが強く引っかかってしまった。
龍牙といい祖母のカエデといい、文は2人のその時の顔を知るからこそ、内心は複雑なのだ。
◇
-龍牙の部屋-
「あっ!あっ!あうっ!んんっ!」
隣が過去の話しをしているうちに、2人はラストスパートに差し掛かっていた。
「はっ、はっ、蓮子、
「ああっ!きてっ!きてぇっ!!」
「うぅっ!!」
「あぁあああああぁぁ!!!!」
彼女の中に精液が勢い良く放たれる。実は、今回は蓮子が避妊薬を飲んでおり、龍牙に
龍牙としては、彼女を抱く上でのエチケットとして、最初はゴムを着けようとしたが、蓮子がそれを制止し、直接の行為を強く求めた為、結果自分が折れることにした。
「はあ・・・はあ・・・んっ・・・」
「はあ・・・はあ・・・蓮子、大丈夫?」
「だい、じょうぶ・・・・・・龍牙、の・・・すごく、熱い」
小刻みに震える身体は、たった今受けた快楽の余韻に浸っており、とても心地良さそうにしていた。
「龍牙、もう一度・・・して」
「焦らなくても大丈夫だよ。それに、もう少し落ち着かせないと。気持ちいいのがいいでしょ?」
「そうね、判ったわ」
再び互いに抱き締めあい、彼女の身体が落ち着くまで待つことにした。
◇
「それじゃあ、動くよ」
「うん♡」
蓮子の身体が落ち着いたのを見計らい、龍牙は腰を動かす。
「んんっ!・・・あっ!」
ゆっくりと腰を引き、同じくゆっくりと挿れ込む。
「あっ!・・・んぁっ!、あうっ!」
彼女の調子を見ながら、龍牙は少しずつペースを上げていく。
それに同調するように、蓮子の色艶纏った声が漏れていく。
「龍牙、もっと!もっと突いてぇッ!!」
「判った、いくよ!!」
「んぁああああぁぁぁッ!!」
快楽に身を委ね、秘部を突かれる事、性欲の限りに貪られる事を、蓮子は言の葉に並べた。
龍牙も、彼女の望みに応えるべく、腰を更に激しく動かす。
「ああっ!だめっ!イクっ!イクっ!イクぅっ!!」
「蓮子!俺も、
「ああぁぁぁあああああああッ!!!!」
1回目よりも強く、激しい射精は、蓮子を絶頂させるにはおつりがくる様な程のものだった。
それ故に、身体が受け止めきれない快感が、まるで悲鳴のような、それでいてとても幸せそうな声をあげていた。
「「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」」
ユニゾンするように、2人の呼吸が見事一致していた。
「「・・・・・・すぅ・・・すぅ・・・」」
気付けば、2人とも眠ってしまっていた。当然、繋がったままではある。しかし、幸せそうに眠る2人を起こすのは、些か無礼にも思える。
◇
-来客用寝室-
「・・・終わったわね」
「・・・終わりましたね」
最後の方で形振り構わず艶声をあげられて、気が気でない2人が隣に居る事は、すっかり忘れられていた。