彼は彼女を助け出したいというが……。
危険な第9章。
~22日目・2月15日~
屋敷にとらわれている澪にとって、今日も今までと何も違わない、主に奉仕する一日が始まる――――そう思っていた。
澪の一日は、意外な人物に起こされることから始まった。
「澪さん、起きてください」
「ん…………え?」
目を開けると、目の前にガイアの顔があった。
「え、ええっ……どうして……?」
咄嗟に掛けてあった布を掴んで前を隠す。澪は就寝の時ですら全裸だ。いくら大勢に見られ慣れているとは言え、この行為は条件反射のようなものだった。
「君を助けに来た。君は……前魔王のご令嬢じゃないか?」
「っ…………それを、どうして……」
いきなり言い当てられ、思わず否定することを忘れてしまった。
「やっぱり……以前会ったときにはまさかとは思ったけど……僕も穏健派と現魔王派の決闘の会場にいたんです、父親と一緒に。だけど、英霊の攻撃から僕を守って……彼は命を落とした」
「…………」
「あなたはこんなところに居てはいけない。いや、そもそもこんな屋敷は間違っている。僕もこれからはこの屋敷の人間だが、そんなのは関係ない。ここから出るんだ」
ガイアは澪の手を引いて立ち上がらせた。
「屋敷の裏の森に行こう。僕の妹に馬車を用意させてある」
「妹…………?」
と言うことは、ノルベールはガイアとその妹を養子に取ったと言うことなのだろうか。しかし、街での話でノルベールは一切そのことを口にしなかった。
――跡継ぎが必要なだけだから、妹はどうでもいいってこと? ついでと考えていたとか……?
少し引っかかったが、今考えることではないと考えて、思考を止める。
「これで君を助け出せる」
「っ…………本当に、いいんですか? あなたの立場とか……あるんじゃ……」
「こんな屋敷に、居たいとも思わない。決別できるチャンスくらいに思っているさ。さぁ」
差し出された手を取るのに、一瞬の葛藤が澪の中であった。このまま屋敷を出ても良いのかという葛藤だ。いつどこでクローディアが監視しているかも分からず、そして彼女が刃更たちに接近していると分かっている現状、迂闊に大胆な行動を取って良いのだろうか。
しかし、その答えはすぐに出ていた。
――刃更が、あの子たちが、簡単にやられるはずがない。ここから出たらすぐに刃更たちの元に戻ればいいだけ。
「ありがとう、ガイアさん」
澪はその手を取った。
ガイアは澪に持参したコートを掛けてあげ、部屋を出た。まだ朝日も出ていない時間だ。この時間に屋敷を歩き回る使用人はいないようだった。
――出られる……ここから……!
「裏口はこっち」
ガイアは小声で先導し、足音を立てないように急ぐ。
そして、屋敷を簡単に出ることができた。
――こんなにあっさり……。
屋敷裏の森へと入った。素足に森の道は痛かったが、これくらい我慢できた。これを我慢すれば、あの地獄のような生活から抜け出せる。
十分程度進んだ先の茂みに、馬車が隠されていた。
しかし、肝心の馬はどこにもおらず、中にも誰も居なかった。もぬけの空になった車だけが残されていた。
「どこだ、ミラ! おかしい、妹がいない!」
「……ここよ、兄さん」
木の陰から一人の少女が出てきた。澪と同じくらいの年齢で、かなりの美人だった。ガイアと同じ黒色で、綺麗な長髪、口元には目を引くほくろがある。
「ミラ、一体どうしたんだ⁉ 馬はどこだ?」
彼女に駆け寄るガイア。しかし、彼は途中で立ち止まってしまった。澪も異変にすぐに気づいた。ミラは衣服を一切着ていなかったのだ。
「ごめんね兄さん、私、あなたをずっと騙してた。だって……私、ノルベール様にもう逆らえないんだもの」
「何を言って……」
澪は背後に気配を感じて振り向こうとした瞬間、首筋に冷たい感触が走った。
そしてそのまま、意識は暗転した。
直前に見えた景色は、複数の男に取り押さえられるガイアの姿だった。
***
目が覚めたら、澪はノルベールの部屋のベッドに横になっていた。手足は縛られていない。しかし、何故か力が入りづらかった。体を起こすくらいは出来るが、立てそうにはない。以前のと種類は違うようだが何か薬品を打たれたようだ。
「澪さん!」
声の方に目を遣ると、壁際の柱に縛られたガイアがいた。
「ガイアさん……」
「起きたか、澪」
すぐ後ろでノルベールの声がした。何とか首を回すと、ベッドの縁に腰を掛けているのが見えた。
「澪。逃げ出すとは何事だ。しかも、そんな男の甘言に乗ってとは……」
「あんたがしていることは間違っている。だから彼女を助けることにしたんだ。それより、僕の妹に何をしたんだ! 彼女はどこだ!」
「もともとミラが目的でお前を養子にしたような物だ。こんなの計画の内なのだよ」
「え………」
驚きを隠せないガイア。そこに畳みかけるように言葉を続けるノルベール。
「お前の母さん、我が妹ながら本当に美人だったよな? そう思わないかガイア」
「いきなり何を……」
「私はほしい女がいればどんな相手だろうと自分の物にする。しかし、アルダはお前の他の男に先をこされてしまった。いつの間にか男との間に子供も生まれていた。それがお前のことなのは分かるよな?」
アルダとはガイアの母親のことだろう。そして同時に、ノルベールの妹のことでもある。
ガイアは一体ノルベールが何を言いたいのか分からない様子だった。しかし澪には、ここ数日で一番ノルベールの近くにいたためか、事の全容が見え始めていた。
「だから、奪うことにした。アルダを襲ってやったらいい声で泣きわめいてくれたよ。たった一度だったが、それで見事孕んだときは甚だ痛快だった。それで生まれたのがミラだ。アルダは気が弱かったから、すぐに床に伏せって死んでしまったが、いやぁ~娘はきっと母親似の美人になるだろうと思っていたからな。父親をどうやって殺してやろうと思っていたら、先の大決闘とやらで偶然死んでくれて助かった。おかげで、ミラを我が物とすることが出来た」
「っ…………」
顔面蒼白のガイア。つまり、ノルベールは実の妹を妊娠させ、その子供をも襲ったのだ。
「あとは邪魔なお前を亡き者にするだけ。だけどあの憎い男の子供だ。なんなら酷く苦しめてやりたいと思ってな。そこで――――」
「それで、私を囮に使ったというわけね」
澪がノルベールの言葉を先読みして言った。
「さすが我が専属メイド。私の事をよく分かっておる。しかし、ガイアのことはまだ分かっていないようだな。私はお前を、囮ではなくダシに使ったのだ」
「?」
「これでも私はガイアを小さいときから見ている。彼のことなら何でも分かるのだよ。彼がお前に惚れていることなど、すぐに分かった」
「っ…………!」
「の、ノルベール!」
ガイアは叫んだ。しかし、ノルベールの言葉を否定しなかった。
――そんなこと……こんな形で分かりたくなかった。
ノルベールが澪の頬を撫でた。それだけで背筋が痺れる。
「澪。今日ぐらいからお前、排卵が始まったよな?」
「!」
ノルベールが澪の生理周期を知っていても不思議ではなかった。なぜなら、澪の生理が来た期間はラギー商会に知られているから。商会からそのことを伝えられているのなら、彼が澪の大体の排卵日を予想することは難しくない。
「今日から五日間ほどで十分か、その間休まず澪を犯してやる。ガイア、お前はそこで黙って見ているが良い。お前の母親と妹はすでに私に汚されていた。そして最後は、自分が惚れた女が、私によって孕ませられるのをじっくり眺めるがいい」
「と、父さん……止めてくれ! そ、そんなひどいこと!」
「澪は元々私の奴隷だ。澪のことをどう扱おうと私の自由だろう? なあ、澪、快く孕んでくれるよな?」
「っ………」
ノルベールの鋭い眼光。澪は、すでにそれには逆らえないようになっていた。死への恐怖。それは本能に訴えるものだった。いや、彼女が逆らえない理由はそれだけではない――――
「そ、そんなわけ――――」
ノルベールは澪に自分の肉棒を見せつけた。それだけでそこから漂う精臭が鼻を突き、下腹部が猛烈に熱を帯び始める。
――だめ……そんなに近づけたら……。
ジュクッ…………
陰部から漏れ出す愛液だけで、じわじわとベッドシーツにシミが広がった。
「躰がもう答えを出しているようだが?」
数日のノルベールへの奉仕生活で、澪の躰は彼の男根に馴染みきってしまっていた。それはすでに、それを見せられただけで受け入れる準備が出来上がってしまうほどに。
「ち、違…………う……」
それでも澪は、なんとかあらがい続ける。
「ふふふ、そうでなくてはな。それでこそ私のお気に入り。ミラは初日で堕ちきってしまったというのに」
息を呑むガイア。しかし、すでにノルベールはそのことに気にも止めていない。
ノルベールは澪をベッドに押し倒した。
「や、やめろ、ノルベール」
「おとなしく見ていろ、愚鈍が」
澪の脚を押し広げ、茂みまでぐしょぐしょになった淫裂に肉棒をあてがう。
ズブブゥゥ――――
「ひぎぃ――――♥ かはっ……」
挿入されただけで澪は絶頂してしまった。とっくに降りてきていた子宮を、肉棒はいとも簡単に貫いていた。
畳みかけるように胸を鷲づかみにされ、いやらしく形を変える。
プシャッ――
今度は潮を噴いた。一つ一つの行為が全て絶頂へとつなげられてしまう。
――やっぱり……もう躰は堕ちてる。
そう自覚せざるを得なかった。
ノルベールはほくそ笑み、胸を揉みしだきながら抽送を始めた。
「んはぁ♥ んぎ、あうぅ♥ い、やぁ♥ へぅ、ひうっ――――」
亀頭が子宮を貫く度に快楽の電撃に貫かれる。我慢することなく喘ぎ声が漏れ、部屋に響く。
「止めてくれ……止めるんだ!」
視界の端に叫ぶ男の姿が見えた。
――あぁ……ごめんね、こんなことに巻き込んで……。
涙で前がかすんだ。その涙は悲しみ故か、はたまたそれ以外の感情故か。
快楽で脳天をガンガン叩かれているためか、男の顔もぼんやりしてくる。その面影が、ある顔と重なった。出会いは酷かったが、あれ以来常に一緒に時間を過ごした少年。彼のためなら、この身の全てを捧げても良いと思っていた彼。
――ごめん、刃更……私、犯されて感じちゃってるの。沢山の人に陵辱されたし、今度はもう……逃げられないみたい……。
ズチュッ――――
「お゙お゙ぉ゙お゙お゙ぉ゙ゔゔぅ゙ぅ゙ぅぅ♥」
ノルベールの一突きでまるで獣のような声が漏れる。
膣内の肉棒が一層膨らむ気配があった。
「さぁ、澪。どこに出してほしい? お前は奴隷。主人にはそれ相応の言葉でお願いを乞う必要があるだろう?」
ノルベールは澪の耳元に口を近づけ、さらに囁いた。
「お前次第で、あそこで泣きわめいている愚かな男の命、奪わずに済むかもしれんぞ? もちろん、会って間もないあいつのためにお前がしてやる――――」
ノルベールの声は最後まで聞こえていなかった。
――わ、私の判断で……刃更が……。
激しい快感のせいで思考が混濁している澪にとって、目の前の柱に縛られている男が刃更に見えていた。
「お前の願いは何だ?」
澪はノルベールの瞳をまっすぐ見つめた。
――きっと、これを言えばもう後戻りできない……それでも、それでも……。
ズクン
入れているだけで弱い場所を全て網羅するように刺激されている。そのことで躰が喜んでいることが、自分で恥ずかしくなるほど分かってしまう。澪の躰は真珠入りのそれの形を完全に覚えてしまっているのだ。
刃更の顔が浮かぶ。
大好きな彼を裏切りたくはない。しかし、もうすでに澪はこれ以上無いほどに彼を裏切っている。
――それなら、もう出来ることは、彼の迷惑にならないこと……。
男の叫びは、もうすでに澪の耳に届いていない。
澪は自分の下腹部を円を描くように指先でなぞって見せた。
「……私の危険日おまんこに……」
――言いたくない……だけど……。
「私の生まれたての卵子がいる子宮に…………」
――もう我慢できない……。
「ノルベール様の精液をどぴゅどぴゅ注いで……私の卵子を、溺れさせればいいじゃない♥ …………そして私を、孕ませるなりなんなり……しなさいよ♥」
言葉尻にわずかに抵抗が残った。しかしその内容は完全に屈服していた。
「っ…………言葉使いはダメだな。……だが、悪くない」
ズボッ、ズチュッ、ズゴッ――――
「おぐっ、ひゃぁん♥ んぎ、お゙ゔぅ、やぁん♥」
パンパンと二人の皮膚がぶつかる音とメスの啼き声が重なる。結合部からは蜜が、淫裂からは潮が飛び散る。
――あぁ………今日は本当に危ないのにぃ、彼が目の前で見ているのに……気持ちよくなっちゃう……いけない事なのに。堕ちちゃいけないのにぃ♥
「気持ちいいか⁉」
「んっ――――き、気持ぢいい……。ノルベール様の極太のゴツゴツおちんぽ、とっても気持ぢいぃ♥ いつもより、ずっとっ…………!」
「どうしていつもより良いんだ?」
「は、発情しているからぁ♥ ひぎゅん♥ はゅぅ……排卵して、セックス大好きなメス犬になっているからぁ♥」
今まで澪は、男を喜ばせる言葉を条件反射的に口にしてきた。そこに感情を込めていたつもりはなかった。しかし、もう彼女にとって、それらの言葉の一つ一つは嘘じゃなくなってしまっていた。
――私は、本当にセックスが好きで、おチンポが好きで、精子が好きで、孕みたいんだ。
「み、澪…………」
呆然とその姿を見ているガイア。
ごめん、ごめんね………………刃更。
澪にはガイアが見えていなかった。その姿の向こうに浮かぶ、大好きだった少年しか見えていない。
「もう出すぞ澪! 膣内に吐き出すぞ!」
「はいぃ♥ 出して、出してください! 私を妊娠させてぇぇぇぇぇ!」
ドップゥゥ、ビュルルッ、ビュググッ、ブジュルュ
ビューッ、ドピュゥ、ビュルルルルッ、ビュルビュル――――
「あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ♥ お゙お゙お゙お゙ゔゔうぅぅぅ」
ダムが決壊したような大量の精液が澪の子宮へと流れ込んできた。奥へ奥へと広がり汚しながら、生物としての本懐を果たさんがごとく卵子を目指す。
自分に覆いかぶさったノルベールの顔が目の前にある。澪は吸い込まれるようにその唇へ自分からキスをし、口の中へと舌を差し込んだ。彼女の躰は無意識に、彼の躰へ抱きついていた。脚を絡め、両腕を男の背に回す。まるで、精液の一滴も逃がさないかのように、躰を密着させた。
「ふ、ふあぁ、んちゅっ♥ あっつい、あ、ありがとう、ごじゃいましゅ……♥ お゙ぎゅ、はん♥ な、中に、出していただきぃ……♥ ふあぁ、ドロドロしてりゅ……はぁぁ♥ 赤ちゃん……でき、ちゃう……」
澪は絶頂の天井に澪は登り切ったままだった。そこから降りたくなく、必死に射精を乞うかのように腰をくねらせた。
「満足するのはまだ早いぞ澪。これから寝ずに、お前に中に精子を吐き出してやる。この男の前で、いやらしく喘がせてやる」
「っ…………ふあぁ♥ の、ノルベールしゃまぁ♥」
とろけた顔で澪は股を開いた。
ガイアは静かに泣きながら、股間を大きく膨らませていた。
***
後ろから胸を揉まれながら、犬のように貫かれている澪。
「はああぁぁぁあぁ♥ い、イグ、イグゥ♥」
「そら、十回目の射精だ」
ドクッドクッ、ビュグ、ビュルルルルッ
「ひぎぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ、はぁぁぁぁぁ♥」
背中を大きく反らせ、よだれを撒き散らす。きれいな真っ赤な長髪も、すでにベタベタに汚れていた。
***
ベッドに寝そべるノルベール、その手にはグライペルに運ばせたサンドイッチが握られている。腰には澪がまたがり、必死に躰を上下させていた。
「そろそろ出るぞ。私の精液を腹に入れると良い。朝から何も食べておらんだろう?」
「ふ、ふあい……♥」
息も絶え絶えで澪は肉棒を引き抜き、口にくわえた。
ビュググッ、ビュルビュル、ドクン
「んん~~~♥ んくっ、ごくっ……ん、ん♥ ごきゅぅ♥」
飢えた獣のように口に吐き出される精液を飲み下してく。
「んあ…………おいしい……でひゅ♥ ふぅ……♥」
いつのまにかガイアは拘束から逃れ、部屋から姿を消していた。後には白濁した液溜まりが残っているだけ。
そのことに二人は、まるでどうでもいいことであるかのように気にも止めない。
***
行為はひたすら続いた。
何時間も――――何日も。
ノルベールの最初の宣言を超え、澪は一週間もの間犯され続けた。
***
~29日目・2月22日~
ブピュッ……
ベッドの上で大きくM字に脚を広げる澪は、整った顔が台無しになるほど快楽に歪んだ表情をしていた。
「ひ…………はっ……あが…………♥」
淫裂からは子宮に入りきらない精液が逆流して次々に噴き出している。ベッドも汚れていないところを探す方が難しいほど、ノルベールの精液と澪の体液でびしょびしょだ。
「さすがに疲れたな……若い頃を思い出したよ」
ノルベールは澪の頬に手を添え、口に親指を入れて自分の方に顔を向かせた。
澪は口に入った指をしゃぶり始めた。半分も覚醒していない彼女の舌を掴むと、まるで乳首を愛撫するかのようにつねった。
プシャッ――――プシッ……
それだけで潮を噴いて絶頂した。
それが面白いのか、今度は澪の耳に指を入れ、少し浅いところをかき回した。
「お゙うっ――――」
再び澪は絶頂した。
彼女の躰はこの一週間で、全身性感帯のように開発されきっていた。その後も、舌や耳に加え、陰部や胸、尻――それにとどまらず、首筋、うなじ、鎖骨、脇、脇腹、へそ、四肢の指、手のひら、二の腕、太もも、ふくらはぎ、そして足の裏を、愛撫してそれぞれの部位だけで一回以上イカせた。
「ひゃふ………………あ゙ぁ♥」
言葉すらも忘れたかのように、澪は声を上げてそれを受け入れていた。
ジョロロロ…………
弱々しくだが失禁もしていた。しかし相当に色が濃い。脱水気味な所為だった。
「これでまだ十六歳か。ここまで若いのは出したことないが、お披露目してみるかの……」
ノルベールは片手に持ったグラスを傾けた。
朱い酒が、気絶した澪の胸を染めあげた。