しかし、彼女は自分こそが大きな変化をしていることにまだ気づいていなかった。
理性と本能と、誤った決断の物語。
~2日3日~
「あの……ゼストさん?」
いつものようにムーバーの町で武器盗難事件の調査をしているとき、万理亜はゼストと二人きりになるタイミングを見計らって尋ねた。
「あの、ゼストさん? いつもと変わったこと……ありませんか?」
非常に漠然とした質問だった。もっと詳しく聞くことは出来るが、万理亜は怖くて出来なかったのだ。
「変わったところですか? いいえ、澪様の手がかりはまだ見つけてはおりませんが……」
「いや……そうじゃなくてですね。ゼストさん自身に、ということです」
「? いいえ、特にはありませんが」
「そ、そうですか」
ゼストの反応に嘘は感じられなかった。彼女があまり嘘の得意な方ではないことは分かっている。
――でも……変わったことばかり……なんですよね……。
万理亜は昨日、大浴場の脱衣室でゼストとすれ違ったのだが、あまりの驚きで万理亜は言葉を失ってしまった。
――どうして……クリトリスにピアスを……。
普段のゼストなら絶対に付けない。どう考えてもおかしかった。
もしかして、万理亜の知らないうちにゼストもヴェルガたちに酷いことをされているのではと思ったのだが、そんな様子は見受けられない。
「あ……」
考え事をしている内にゼストとはぐれてしまった。
「ゼストさん?」
暗い人通りの少ない裏通りで、かなり入り組んでいる。一度はぐれたら合流は難しそうだった。
「マリア」
「っ…………」
路地裏から呼ばれた。そこにはルキアが立っていた。
「姉様……無事だったのですね」
昨晩も万理亜はルキアとともに三人の兄弟に犯された。そして、気づけば朝方にはルキアは居なくなっている。
「どうして……こんなことになっているのですか? あなたなら、あんな男達……一捻りじゃないですか?」
「…………マリア、そうやって反抗し続けたい気持ちは分かります。しかし、サキュバスとして、いいえ女として、性の悦びから目を背けることほど辛いことはないでしょう?」
「私は…………大切な人を裏切ってまで得る悦びなんてほしくない」
「そうですか? しかし、本当の性の悦びを知ってしまったサキュバスには、もう後戻りなんて出来ないのですよ。断言しましょう。あなたはもう、元の日常生活になんて戻れない」
「姉様……何を……」
ルキアは万理亜に近づき、彼女の下腹部に触れた。
「淫魔のあなたなら分かるでしょう? 今日のあなたのここでは、排卵が起こっている。そして、自分がいつも以上にメスの臭いを放っていることも。あなたの躰は待ち遠しいのです。今晩あの男達に犯されることが」
「そ、そんなわけありません!」
ルキアから離れる万理亜。いつのまにか下腹部が熱くなっていた。想像しただけで切なくなっているのだ。
「今日は森に来なくていいです」
「え…………?」
「あの方たちからの伝言です。いいですね、今日は自室にいるのですよ」
ルキアは路地の暗闇へと消えた。
――森に、行かなくても良い…………?
一体どういうことなのか。
それは夜になれば分かることだった。
***
その日の晩。
万理亜は言われたとおり宿屋の部屋に一人でいた。いつもならすでに森に行き、あの兄弟たちに犯されている時間帯だ。
――このまま何も起きなければ、一番危ない日に犯されないで済む……。
引き出しにしまって置いた生命の鐘を取り出した。音が響かないように両手で覆い、それに魔力を込めてみる。
カーン
小さく鐘の音が一度だけ鳴った。昨日犯された後にも試しているため、自分がまだ妊娠していないことは分かっていた。それでも、どうしても不安になってしまうのだ。
ドアがノックされた。思わず躰がビクンと震えた。
まさか宿屋まで来たのかとハラハラしていると、ドアの向こうから声が聞こえた。
「万理亜、まだ起きているか?」
「ば、刃更さん⁉」
咄嗟に扉を開けようとしたが、現在自分が外出用のワンピース姿であることを思い出した。もう寝ていてもおかしくない時間だ。それなのにこんな姿はどう考えてもおかしい。
「ちょっと待ってください、今、私全裸なので」
「わ、分かった……服を着てからで良いから」
彼に今まであれだけ万理亜は全裸を見られてきたが、さすがにここは他の人も泊まっている宿屋だ。その姿で出てもらうには行かないと思ったのだろう。
万理亜はワンピースを脱ぎ、とりあえず家から持ってきたピンクのパジャマの上着だけを羽織った。もともと犯されることを想定していたため、下着は身につけていない。パジャマの丈は長くないため、少しの加減で見えてしまうだろう。
――刃更さんならいいや。
万理亜はその姿で扉を開けた。
「刃更さん? どうしのですか?」
「……あのさ、万理亜、大丈夫か?」
「わ、私のですか……?」
ドキリとする。出来るだけ平静を装っていたが、もしかした彼にはばれてしまっていたのだろうか。
「あぁ、眠れてないんじゃないかと思ってさ。目の下にもくまができてるし……」
「あ…………」
確かに、万理亜は毎日夜通しで犯されているため、睡眠は朝の一、二時間ほどしかとれていない。
「や、やだなぁ、刃更さん、女の子が夜眠れない理由をお訊きになるなんて、デリカシーが足りないんじゃないですか? そんなに知りたいなら、刃更さんにだけ教えて差し上げますよ? 手取り足取り♥」
――大丈夫、いつもの私ならこう言う。何も違っていることはない。
「…………」
それでも、さすがにこのノリは良くなかったのだろう。もちろん、刃更は万理亜が本気でこんなことを言っているだなんて思っていない。きっと、澪を心配で眠れない事を隠し、空元気に振る舞っていると思っただろう。
刃更はそっと万理亜を抱きしめた。
「っ…………! 刃更、さん……?」
「ごめん、俺がふがいないばかりに……」
「…………!」
思わず万理亜は泣きそうになった。
――だめ、ここで泣いては……全てを打ち明けてしまいそう……それだけは、いけない……。
「大丈夫ですよ、刃更さん」
万理亜は刃更の腕から離れた。一歩下がり、距離を置く。
「私は、平気です。それより、一番倒れそうなのは刃更さんの方じゃないですか。心配してくれてとても嬉しいです。でも、刃更さんが元気をなくしてしまっては、私もゼストさんも、そして柚希さんや胡桃さんも、心配で夜も眠れなくなってしまいます。大丈夫、澪様は絶対にどこかで元気に過ごされてます。あの人の強さ、刃更さんも十分に分かっているでしょう?」
「……そうだな、俺の方が元気づけられちゃったな」
なんとか漏れ出す感情を抑えることに万理亜は成功した。さらに刃更も少し前を向いてくれたようで、彼女としては何も言うことがなかった。
――もっと話していたいけど……いつあいつらが来るか分からないし……。
「明日もあります。おやすみなさい、刃更さん」
「あぁ、お休み」
刃更と挨拶を交わし、扉を閉めた。その時だった。
「マリアちゃん、こんばんわ」
「え――――――?」
ズブウゥゥぅ――――――
「はぎゅうっ!」
不意に、万理亜は下腹部に強烈な圧迫感が生じた。それは紛れもない、男の男性器の物だ。
「はっ…………この形……ヴ、ヴェルガ……!」
顔は見えないが、その形で相手がヴェルガであることが万理亜には分かった。
いつの間にか、万理亜の後ろにはヴェルガが立っていた。彼はどういうわけかこの宿屋に音もなく侵入し、後ろから万理亜に気づかれないように近づき、そして肉棒で貫いたのだ。下着を履いていないことが徒となった。
「どう……やって……はひぃ……♥」
長身のヴェルガに下から貫かれたため、万理亜の躰は浮いてしまっている。
「魔法で作った空間トンネルをこの部屋につなげてあるのさ。マリアちゃんならこの原理知ってるだろう?」
「は、ふぃ…………かはっ……あぁ♥」
万理亜の母、シェーラがウィルダート城中に同じような空間トンネルを張り巡らせている。おそらくは、それと同じ系統のものだろう。
「こんなことしたら……刃更さんに……」
「大丈夫、俺っち、こう見えて隠密が得意なんだ。気配を消すくらいお手の物なんだ。俺っちが隠れたら上級魔族でも気づけないよ」
確かに、ここまで近くにいるのに万理亜は、ヴェルガの気配に気づけなかった。それどころか、今までは感じていた魔力の気配すらも感じない。隠密が得意というのは嘘ではないようだ。
「だからって……こんなっ――――!」
――――ボキュッ
「ふぃあぁ――――――♥」
子宮を突かれ、声が漏れてしまう。
「万理亜、何か変な声しなかったか?」
「!」
扉の向こうから刃更の声が聞こえた。
「刃更しゃん……い、いや……なんでも――――」
ズチュッ――――
「んんん~~~~♥」
ヴェルガはかまわず万理亜に肉棒で突き続ける。声がこれ以上漏れないように、彼女は必死に手で口を塞いだ。
「? どうしたんだ? 具合でも悪いのか?」
「おかしいね、マリアちゃん」
ヴェルガは小声で彼女の耳元で囁いた。
「ちょっと濡れてたよ? 東城刃更の前だったから? それとも、俺っちたちに犯されることが待ち遠しかったのかな?」
「そ、そんなわけ……んひぃ……」
抽送の勢いは激しいのに、肌がぶつからないぎりぎりのところで寸止めしてくるため、わずかに快楽が限界を超えてこない。
――奥までは届いてる……なのに……いつも突いてくる場所をわざと外してるっ……
絶頂に達しない程度の快感と同じだけ、切ないフラストレーションが着実に積み上がっていく。
「万理亜? 入っても良いか?」
扉の向こうで刃更がドアノブを掴む気配がした。
「っら、らめですっ、刃更さん……きょ、今日……私、あの日なんです。だから、ショーツが汚れちゃって……だから、は、入らないで……ください!」
「あ、わ、悪い……そうか。気づかなくてごめん」
ズチッ、ジュブッ
控えめながら、愛液が泡立つ水音が部屋に響く。
「何の音だ?」
「そ、それは…………ええっと……」
――だめ……ごまかせない……。
「あぁ、雨が降ってるのか」
「え?」
気づかなかったが、外は土砂降りの大雨だった。窓をけたたましく雨水が打ちつけている。
「窓枠から雨水が漏れてるな……高い値段のところに止まったはずなのに、これじゃ意味が無いな。まぁ、文句ばかり言っても仕方ないか」
廊下の片側には薄い窓が等間隔で並んでいる。雨音は万理亜がいる部屋の比じゃないだろう。
「良かったね、マリアちゃん。どうやら自然はこっちの味方してくれてるようだし、そろそろ出しちゃうよ?」
ヴェルガが万理亜を強く後ろから抱きすくめた。もう身動き一つとれない。
「っ…………ま、待って……今日、本当に危ない日で……それに、ドアの向こうには刃更さんが……」
「いいじゃん、前のご主人様の前で、新しいご主人様の子供を孕んじゃえば」
――そ、そんな……!
ジュチュッ、ズチュ、ズプッ――――
「はぎゅ♥ん…………こ、声が……出ちゃいましゅ、から……らめぇ……」
「それじゃ、一番奥を突いちゃうから」
「い、いやぁ……絶対……音、聞こえちゃう……!」
「万理亜」
「え、は、はいぃ……な、何でしょう……?」
刃更が一呼吸置くのが分かった。
「さっきはありがとう。明日こそ、澪を見つけような」
「も、もちろんでしゅよ……澪様を見つけて、は、早く……日常に戻りましょう。変わらず、皆であの家で暮らす、あの、、日常、に――――――」
ビュルルルルッ、ブジュルッ、ビューッ、ビュグンッ、ドクドクッ、
「――――――――――んんんんんんんん♥」
その瞬間、雷がとどろき空気が震えた。ちょうどそれが万理亜の肌とヴェルガの肌がぶつかるタイミングと重なり、乾いた音がかき消えた。
「あ、あぁ…………も、戻りましょう、刃更、さん……んひぃ……」
万理亜は積み上げられた快感を一気に解放し、高く絶頂へと打ち上げられた。
子宮内に入った肉棒が、容赦なくドロドロの精液を吐き出していく。そのあまりの量に徐々に下腹部が張っていくが、まだ精の奔流は止まらない。
――わ、私の……卵子が……精液で、溺れちゃう……♥ 刃更さんの前で…………受精……しちゃうぅ……。
「あぁ、そうだな。お休み万理亜」
扉の前から刃更の気配が遠のいた。刃更は部屋に戻ったようだ。
「あ……はっ♥ ん、おぅっ……へぁ♥」
万理亜の顔は、快楽でぐしゃぐしゃに歪んでいた。四肢はだらんと力が抜け、まだ終わらない射精を子宮で一心に受け止め続けた。
「東城刃更の前で出されちゃったね、絶対に受精したんじゃないかな?」
「はっ…………そ、そんな……ことぉ……あぎぃ♥ ふあぁ♥」
ズボッ…………
ヴェルガは気が済んだのか、肉棒を万理亜から抜いた。彼女を躰を抱えると、ベッドに寝かせた。陰裂から逆流した精液が、ベッドシーツを汚した。
「はいこれ、机の上に置いてあったよ。これを使ったら良い」
そう言ってヴェルガは、万理亜の手に生命の鐘を鳴らした。人の命に反応するインキュバスが開発した鐘。受精卵という形にすらそれは反応する。
「それじゃ、俺っちはもう行くね。あ、そうだ」
ヴェルガは万理亜の首元に手を掛けた。カチャリと音がし、そこに嵌められた首輪を外した。
「これで今日からマリアちゃんを縛るものは無くなった。毎日俺っちたちに犯されなくても死ななくなったわけだ……」
「い、一体…………なんのつもり……?」
「さぁ?」
奇妙な笑みを浮かべ、ヴェルガはふっと姿を消した。空間トンネルを使ったのだろう。
「なん、なのよ…………やるだけやって……」
万理亜は指一本も動かす気にならなかった。ただ放心状態のまま、ベッドに横たわり続けた。
気づけば、窓から日が差し込んでいた。眠ることもせず、万理亜は夜を明かしてしまったのだ。
――また、眠れなかった……。
遅まきながら、手に持たされた生命の鐘に意識が行った。万理亜は恐る恐る、魔力を込めた。
――――――――――――カーン
一度鐘が鳴った。
――これで終わり、終わりに決まってます。
しかし、鐘は淡い光を帯びたまま収まる気配がない。
――――鳴らない鳴らない鳴らない……刃更さんの前で……そんな……。
――――――――カー『バキッ』
万理亜は、鐘を握りつぶしていた。
――聞こえない聞こえない……聞こえなかった。鳴らなかった……。
精液でドロドロの布団を頭からかぶった。全てから逃げるように。
~2日4日~
次の日の夜、万理亜が森へと赴くと、木の切り株に生命の鐘が置かれていた。
「…………」
万理亜はその鐘を無言で握りつぶした。
――誰も居ない……。
森にはヴェルガ達は居なかった。ルキアやクローディアの姿もない。どうすることも出来ず、万理亜は切り株に腰掛けた。
鐘を壊した後も森へと足を踏み入れた。しばらく歩き、もう場所を覚えてしまった切り株に腰を掛けた。
「どうして……」
マリアはサキュバスの力を解放して戦闘服に着替えた。しかし、陰部を隠す部分の皮地だけが具現化されていない。
おもむろに自分の陰裂へと手を伸ばし、人差し指と中指の二本をその中へと突き入れる。
クチュッ…………クチュッ、ジュクッ……
――奥に……届かない……私の指じゃ……全然……。
一番自分が感じる箇所へと触れたく、必死にマリアは指を奥へと突き入れた。しかし、彼女の小さな手ではさすがに届かない。彼女が一番感じる場所は、子宮になっていた。
――あの兄弟のあれだけが……私の一番奥に届いてた……。
どうやって指を動かしても届かなかったため、マリアは標的を変えた。陰裂の上に小さく突いているピンクの蕾を、指でつまみ上げた。
「ひぅっ…………んん♥」
それでも刺激が足りなく、今度はその蕾の皮を剥いた。
――――ビクビクッ――――プシャッ
「んんん~~~~~~~♥」
数秒もしないうちにマリアは絶頂し、同時に小さく潮を噴いた。小刻みに肩をふるわせた後、一息つく。
確かに絶頂は出来た。しかし、兄弟たちに犯された時に感じた刺激とはほど遠かった。
――足りないです…………全然……。
その後も何度もマリアは自慰行為を続けた。全てで10回以上の絶頂を刻んだが、しかしどれも彼女が満足するほど激しい快感を得られる物ではなかった。
視界に日差しが差し込んだ。結局またほぼ一晩寝られなかった。
次の日も、その次の日も、兄弟たちは森に現れなかった。そして、マリアは毎晩、森に通って寝ずに自慰行為にふけった。そうでもしなければ、躰がうずいて仕方が無かったのだ。命を吸収する首輪から解放されたとしても、彼女に刻まれた快楽は、後戻りできない傷跡を残したていた。
――こんなこと、刃更さんに相談できるわけありませんね…………でも、もう私……我慢できない……。
その日の早朝、万理亜はクローディアの部屋を訪ねた。今までは怖くて直接彼女に接触をすることが出来なかった。しかし、もう彼女には余裕がなかった。
ノックをすると、まるで待っていたかのようにすぐに部屋からクローディアが出てきた。
「何かご用?」
「っ…………一体……どういうつもりなんですか? あなたたちは……」
「何です? 東城刃更に訴えますか? 私は、あなたの姉だけではなく、成瀬澪の命も握っているのですよ?」
万理亜は絶句する。それを言われては、彼女はもうクローディアに強く出られない。
「分かっていますよ、躰がうずいて仕方が無いのですよね? いやらしいですね」
「っ…………よくもぬけぬけと…………」
「いいこと教えてあげる……」
クローディアは万理亜の耳元で囁いた。それは、決して彼女にとって良いことではなかった。むしろ、彼女をこれ以上のどん底へと引きずり下ろす情報だった。
しかし、睡眠時間が著しく削られたこともあり、マリアは冷静な思考が出来ずにいた。
それが、彼女の判断を狂わせる結果となった。
~2月11日~
その日の夜、マリアは一人ムーバーの街へと繰り出していた。
闇に紛れるような黒く丈の長いコートに身を包んでいるマリアの足取りは、迷うことなく夜の街を進んだ。繁華街から外れたその先、寂れた酒屋にマリアは足を踏み入れた。
味の善し悪しや値段ではなく、単に作られた数が少ない酒ばかりを扱っている変わった酒屋だが、その店は裏の顔を持って居る。店の奥の扉の先はバーになっているが、単純に酒を飲む目的でそこに入る人は誰一人いない。
マリアは店番をしている中年男性に目配せをすると、その男は慣れた様子で奥の扉を開けた。
「どうぞ、お楽しみください」
不気味な笑みを浮かべながら、男は彼女を奥へと導いた。
そこは小さなカウンターと、テーブルが二つばかり並ぶ空間だった。そして、五人の男が酒を酌み交わしていた。
「へぇ…………噂は本当だったのか。こんな小さな女の子が……」
「あら、女を見た目で判断してはいけませんよ? 私、サキュバスですから」
妖艶な笑いをマリアは浮かべ、コートを脱ぎ捨てた。
その下には、下着どころか何も衣服を身につけていなかった。桜色の乳首は、両方ともぷっくりと膨らんでしまっていた。
――ごめんさない、刃更さん……でも、こうでもしないと私、躰がうずいて狂ってしまいそうなんです……。全て……サキュバスとしての……本能の所為……なんです……。
マリアは自ら淫裂に指を添え、肉を押し開いて見せた。
プチョッ…………
彼女の肉壺は、これからされる事への期待を示すように蜜で溢れていた。
「誰か、私を満足させてくれる殿方はいらっしゃいませんか? 私を楽しませてくれた人は、お安くしてあげますよ?」
マリアの眠れない夜は続く。
諸事情により一ヶ月ほど投稿が不定期になるかもしれません(現在も定期的とは言いがたいですが)。
そうならないように頑張りますが、そうなったら申し訳ありません。