※この作品はR-18です。

新妹魔王の淫らな転落   作:戸隠ヒガラ

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「く………………口で、なら…………してやるから……」



弐幕 教員達

 ~10月28日~

 

 千里はすでに、私立聖ヶ坂学園の異常性に気づいていた。そして、その異常性の原因がクリント達によるものであることにも気づいていた。だからこそ、もう二度と学校には行くまいと思っていた。

 しかし、クリントの言うことを聞くしか無い状況下で、彼に学校に出勤しろと言われてしまえば、もう他に千里に選択肢は無かった。

 

 千里が気づいた異常性。その一つはまず、半年以上も無断欠勤した千里に対して、教師の誰もが咎めるような言葉をかけなかったこと、まるで彼女の欠勤が全てどうでもいいことのように扱われたことだ。

 

 ――おかしい……学園全体に広がるまがまがしい雰囲気も、そして…………。

 

 異常性の二つ目は、いや、そもそもそれを第一にあげるべきだったのだが、それというのが、学校体制の大幅な変化にあった。

 

「おはようございます、長谷川先生」

 

 学園の裏にある駐車場に乗ってきた赤いスポーツカーを駐車して外に出ると、千里は挨拶をされた。声の方を見ると、短髪で小太り、銀縁眼鏡の男性が立っていた。

 その後ろには、千里と同年代くらいの女性も立っていた。ショートボブの黒髪で、その顔は酷く疲れた様子だった。

 千里は出来るだけ平静を装い、微笑みかけた。

 

「おはようございます、押田先生、それと、籐崎先生」

 

 ――確か、押田先生は二年生の、籐崎先生は一年生のどこかのクラスの担任になっていたはず……。

 

 養護教諭は基本、保健室か職員室のどちらかで仕事をする。職員室にも席はあるので、事務的な仕事をする際には職員室にいて、他の先生方と接触することもある。そのためにある程度は他の先生方の仕事状況も知ることが出来る。

 しかし、千里は半年以上、学園に来ていなかった。その間にも異動やクラス替えは当然存在し、先生方の担当する仕事も変化していた。だからこそ、千里はまだ他の先生方がどのクラスの担当になったのかまだ熟知し切れていなかった。

 

 籐崎愛(とうざきあい)(27)は千里と年齢が近い事もあり以前から親交があったから知っているが、押田瞳吾(おしだとうご)(44)は千里がいない期間にこの学園に赴任してきた教師だった。

 

「こうしてお話しするのは初めてでしたな。いや、聞いていた通りお美しい」

 

 押田は目を細めて千里の躰を眺めた。

 

「…………お口がお上手ですこと。私なんてそんな……」

 

「早く隷属先をお決めになった方がいいですよ。周りから後ろ指をさされたままでは、仕事にも集中できないでしょう?」

 

「っ………………」

 

「どうです? 長谷川先生もこのブタ……籐崎先生のように私専属の奴隷になりませんか?」

 

 そう言いながら押田は、後ろに立っていた籐崎の髪を掴み、彼女を地面に引き倒した。

 

「あぁっ……」

 

「ブタ、銜えろ」

 

「っ…………は、はい……」

 

 籐崎は押田のスラックスのチャックを引き下げ、中から彼の肉棒を取りだした。それはまだ堅さを帯びていなかったが、その柔らかい状態のモノを口に含んだ。

 

「んちゅ…………ふっ…………じゅぷ」

 

「っ……!」

 

 思わず千里は言葉を失った。目の前で同僚が年上の男性の性器を銜え始めたのだ。それも当然の反応だった。

 

「あなた……何を……」

 

「教師は生徒の見本になるように振る舞うべきです。いつまでも隷属先未決定では、女子生徒に示しが付かないでしょう。まぁ、結婚されてない長谷川先生なら、共有奴隷しか選択肢はないでしょうが」

 

「…………」

 

「おっと、もうこんな時間だ。ブタ、全部飲め」

 

「っ…………じゅぶぶ」

 

 ――もう射精するのか……⁉

 

 そう思った千里だったが、それは違った。

 

 

 ジョロジョロ…………

 

 

「っ…………んんんん⁉ んくっ……んっ、ゴクッ、ん……」

 

 籐崎も予想外だったようだ。押田が肉棒から出したのは、尿だった。

 必至にこぼさないように籐崎は、押田の尿を飲み干していく。口の端から黄色い液体がつうっと伝った。

 

「ん…………おぼっ……ごくっ……ふぅ……」

 

「さて、私たちは先に失礼します。行くよ、ブタ」

 

「はい…………」

 

 籐崎は陰鬱そうに頷き、先に歩き始めた押田から一歩下がった位置で彼に付いていった。

 

 ――話には聞いていたが……まさか、こんなことになっていたとは……。

 

 私立聖ヶ坂学園において、生徒教師問わず女は、これこそ生徒教師問わず誰か男の奴隷になることを言いつけられていた。基本的には、『共有奴隷』として学園内の男性全ての奴隷となり、奉仕をしなければならない。その例外として、例えば既婚女性の場合、誰か個人の『専属奴隷』になることを選ぶことが出来る。先ほどの籐崎は、既婚者であるため、後者を選んだと言うことなのだろう。

 それが当然のように受け入れられ、誰もがそれが常識であるかのように違和感を持たなかった。つまり、ほとんどの女子生徒、そして未婚女性教師は、学園中の男の『共有奴隷』になっている。

 

 その体制に従わないからと言って、何かの処罰の対象にはならないが、周囲から常識の無い人間だという目を向けられる。言葉で責められ、いじめを受け、そして虐待される。中には奴隷になることを拒み、退職しようとした女性教師は沢山いたようだが、逃げ切れずここに縛られた教師も多いようだ。

 

 ――それで、逃げることを許された女性教師のほとんどが、ほとんどあまり若くない女性っていうのも気分が悪い。狂っている……。

 

 嫌な予感はしていた。

 刃更をゾルギアの手から救ってから、1度だけ学園を訪ねていた千里は、その時にその変わり様を知り、すぐにここから離れた。明らかにおかしいこの異常空間に、長く居たくは無かったのだ。

 

 しかし、その時は体制の話を聞いただけで、実際に目にはしていなかった。だからこそ、ここまで酷い状態になっているとは思わなかった。

 

 すでにその原因はクリント本人から直接聞いていた。

 彼は聖ヶ坂学園にとある『仕掛け』をしたのだという。それは刃更を追い詰めるためのもので、副次的に学園中の人間の心の奥底にある闇を増幅すると言う物だった。そして、その仕掛けを破壊しようと何かしら行動に出ようものなら、たちまち『仕掛け』は発動し、学園中の人間をクリントの意のままに操る『人形』と変異させてしまう。

 

 対刃更の『仕掛け』とは言え、千里にとって例外ではない。彼女が何かしらこの状態の学園を崩壊させんとすれば、直ちに『仕掛け』は発動してしまう。クリントは人形遣いだ。ただの人間にでさえ、超常的な能力を与えることが可能であり、つまり『仕掛け』の発動は、彼自身の戦力増強に繋がってしまう。

 しかし一番の問題は、その副次的な効果が想像以上に事態を悪化させている点にあった。

 

 ――人間の心の闇を増幅……たったそれだけで……こんなにもおかしなことになるの……?

 

 当然、『仕掛け』の効果以外に、クリント自身が何かしら学園に加担していることは確かだろう。

 結果、理由の付かない非常識な環境、倫理と道徳が崩壊した教育機関のできあがりだ。

 

「っ…………く……」

 

 千里は思わず、よろめいて自分の車に寄りかかった。

 

 屋外では環境音がうるさくて誰にも気づかれなかったが、千里には確かな振動を感じていた。自分の陰部で。

 

 

 ***

 

 

 遡ること、6時間前。

 

 結局千里は、クリントに犯された後、すぐに刃更を病院へと連れて行った。こんな真夜中に患者を受け入れてくれる病院なんて都心の大病院くらいだったが、刃更の状態を見た医師はすぐに入院を許可してくれた。

 

 ――まぁ、当然か。ほぼ植物状態なのだから。

 

 本当は自分のすぐ近くに置いておきたかった。それでもそんな行動に出たのは、すぐにでも刃更をクリント達に目を付けられているあのマンションから離す方が重要だと考えたからだ。クリントが追ってきている気配は無かったが、本当がどうか分からない。

 

 刃更がこうなった理由は、千里は分からないと病院には言うしかなかった。説明した事情としては、『コンビニに向かう途中で道ばたに倒れていたため、病院に運んだ』という内容だった。

 

 現在刃更は個室で点滴を打たれている。

 

 ――よし……これでいい。

 

 千里はその個室に、魔族と、それに準ずる因子を持つ者を寄せ付けない特殊な結界を張った。それは彼女の部屋に張ってあった物より数段強力な結界であり、張る為に二時間を要してしまった。

 

「大丈夫だ。ここにいれば、お前に危害は及ばない。絶対に、お前を元に戻してみせる」

 

 マンションに戻ったのは午前五時過ぎだった。

 クリントに学園に行くように命令されているため、今から眠ったら遅刻してしまうだろう。ここから学園までは車で三十分ほどだ。七時にはマンションを出ないといけないため、あと一時間半しかない。

 

 ――正直眠りたい……しかし……そうも言ってられないな……。

 

「あ、お帰り、千里お姉ちゃん。どこに行ってたの? あ、分かった。刃更兄ちゃんを病院に運んでたんでしょ。どこの病院?」

 

 部屋に入った途端、少年姿のクリントが迎えてきた。

 

「言うはずがないだろう。それとも、命令で言わせるか?」

 

「いいや、いいよ。どうせ、僕が入れないようにずっと強力な結界を張ってるんでしょ? ここの結界だって入るのやっとだったんだから」

 

 ケラケラと、なぜか楽しそうにクリントが笑った。

 

「ねえ、僕の朝ご飯作ってよ。お腹すいちゃってさ」

 

「…………どうして私が」

 

「いいでしょ。これからも僕もここに住むんだから」

 

「っ…………冗談も大概にするんだな」

 

「冗談じゃぁないよ。それとも、この僕に逆らっちゃう?」

 

「…………」

 

 そう言われてしまっては、千里はクリントに逆らうことが出来なかった。

 千里が作ったのは、フランスパンに味付けをした様々な具材をのせてトースターで焼くという簡単な物だった。

 

 ――こんな簡単な物でも、私の料理は刃更にだけ作ってやりたいのに……。

 

「ん、おいしいね。これから毎日こんなのが食べられるなんて、僕幸せだな」

 

 何やら色々言うクリントを、千里は全て無視した。朝食も彼の分だけ作り、自分はコンビニでおにぎりを買うことにした。クリントと同じ食卓を囲むことがいやだったのだ。

 

 出勤するための準備と化粧を終え、千里はトイレに入った。蓋を開け、ショート下げて便座に座る。そして、尿意を解放した。

 

 

 テテテテテ…………

 

 

 放物線を描く黄色い液体が、便器に当たる音が響く。

 その途中で、便意もわずかにあることに気づく。

 

 ――そういえば、三日くらい出ていない……。

 

 女性は便秘になりやすい。神族の千里とて例外では無いと言うことだ。

 

 ――時間はまだある……それなら。

 

「居ないと思ったら、トイレに行ってたんだね」

 

「⁉」

 

 唐突に眼前にクリントが現れた。一切の前触れの無い、いきなりの出現だった。

 

「な……と、止まって、くれ…………」

 

 放尿の勢いは止められなかった。クリントの目の前で、千里の陰部から次々と聖水が放たれていった。

 咄嗟に脚を閉じようとしたが、クリントの手がそれを阻んだ。それどころか、彼女の脚を押し広げ、放尿している陰部が完全に彼の目に見えるようにされた。

 

「閉じたらダーメ。僕に見せて」

 

「このぉ……」

 

 頭が痛くなるほどの羞恥。顔が真っ赤になり、唇をかみしめた。

 

「うん、健康的な色とにおいだ」

 

「…………絶対殺す…………」

 

 

 テテテ…………テテ…………テ、テ…………

 

 

 ようやく放尿が止まった。永遠にも思えるほどの時間だった。

 

「ふふふ、整えられた陰毛も可愛いね。チリチリなのにツヤツヤだ」

 

 もう千里は、彼の言葉にいちいち反応するのが億劫だった。

 

 ――それにしても…………魔法で姿を消していたというのか…………? しかし……そんな気配は……。

 

 そんな彼女の疑問に答えるように、クリントは千里の脚に手をかけたまま言った。

 

「魔法トンネルさ。この部屋では、トイレに二個、お風呂場に三個、キッチンと廊下に五個ずつ、リビングと寝室に十個ずつトンネルを作ってるから、僕はそこを自由に行き来できるんだ」

 

 ――トイレや風呂場にまで……気持ち悪い……。

 

「それで……レディの花摘みの最中に、一体お前は何のようだ?」

 

「拭いてあげようと思ってね」

 

「え…………」

 

 クリントはあっという間にトイレットペーパーを巻き取ると、それを千里の陰部を拭い始めた。

 

「や、やめ…………」

 

 

 ビクンッ

 

 

「ふあぁっ…………」

 

 紙の柔らかい感触が、湿った敏感な部分を擦り上げていく。自分でするのとは明らかに感触が違った。

 

「ちゃんときれいにしないとね」

 

「く、そ…………離れろ……」

 

 クリントの手を千里は掴もうとした。しかし――――

 

「あれ、千里お姉ちゃんは僕に逆らうの? 東城刃更を助けたくは無いの?」

 

「っ…………!」

 

 伸ばしかけた手を、千里は引っ込めざるを得なかった。

 

「良い子だね」

 

 

 ズプゥ…………

 

 

「ひうっ…………⁉ な、何を…………?」

 

 淫裂に強烈な異物感を覚えた。男性器とも人の指とも違う、冷たい感触の、小さい球形の何かだった。

 

「ローターだよ。千里お姉ちゃんのベッド横の棚の中に沢山あったから、その一つを拝借させてもらったんだ。こんなものをいくつも買い込むなんて、君もエッチだね。まぁ、分かってたことだけど、それにしても人間が発明した大人の玩具って種類があって良いね。もっと魔界にも普及させたいくらいだよ」

 

「ロ、ローター……⁉ 勝手に……い、いや……そんなもの……」

 

 ピンク色の球体が千里の膣内に入れられ、そこから同色のコードが伸び、その先端の操作部がクリントの手に収まっていた。

 

 

 カチ――――――ヴヴヴヴヴヴ――――

 

 

「んあぁっ……や、やめ……」

 

 ローターの球体部分が小刻みに振動し始めた。それは千里の一番敏感な処女膜の近くで震え、確実な快感を引き起こした。

 

「やっぱり、入れて歩き回れるっていいよね。千里お姉ちゃん、僕がいいと言うまでこれを引き抜いちゃダメだからね。スイッチも消しちゃダメだから。初日だから最弱レベルで動かすけど、お好みでレベルを上げても良いからね」

 

「そんな……これを入れて出勤しろと……?」

 

「その通り。いつも使ってるならこれくらい余裕でしょ? ちょうど君、ガーターベルトを付けてるから、それに操作部分をこうして引っかければ落ちない」

 

 千里の格好は、縦線の入ったゆったりめの水色ニットの長袖トップス、そして黒色のミニスカートに黒色のガーターベルトとガーターストッキングを身につけていた。

 

「千里お姉ちゃん、ニット系が好きなんだね?」

 

「っ…………」

 

 不覚だった。確かに千里にとってニットはお気に入りの服であり、何か気合いを入れる際にも良く着がちである。一番好きな色は緑だが、他の色のニットもたくさん持っている。色々な思いはあるものの、今日も気合いを入れるためにお気に入りのニットを着たのは確かだった。

 

「お気に入りの服を来て、久しぶりの職場へ。千里お姉ちゃん、かわいい女の子だね」

 

「うるさい……私が何を着ようと勝手だろう」

 

「そのうえまんこにはローターが入ってる。かわいいだけじゃなくてエッチな女の子だね」

 

「ローターはお前が無理矢理……」

 

「あぁ、そろそろ出発しないといけないんじゃない? 先生が学校に遅刻したらダメだよ」

 

 来るときも突然なら、去るときも突然だった。千里が抗議の言葉を言う前に、彼の姿は消えてしまった。魔法トンネルで移動したのだろう。

 

「…………くそ」

 

 時間が無いのは事実。そして、クリントに逆らうわけに行かないことも事実。千里は、ローターが入ったままショーツを履くしかなかった。

 

 便意などどこかに吹き飛んでいた。

 

 黒いショーツのクロッチ部分に、じんわりと愛液のシミが広がった。

 

 

 ***

 

 

 時間は戻って出勤直後。

 

 学園内は混沌としていた。階段の死角になるところでは、女子生徒と男子生徒が二人でこっそりと躰を交わらせていた。普段使われない特別教室では、三人の女子生徒と十人の男子生徒が乱交していた。

 肝心の職員室では、女性教師が何人かの男性教師にまわされていた。

 

「おはようございます、長谷川先生」

 

 そこに参加していた一人の男性教師が、何食わぬ顔で千里に挨拶をした。厳しい目つきの彼は原田重蔵(はらだじゅうぞう)(59)、三年生の学年主任だったはずだ。

 

「来月の『保健だより』、早く作成をお願いしますよ。この季節は生徒の中で風邪がはやりますから、手洗いうがいの注意喚起をしないといけないですからね」

 

「…………はい、データは出来てるので、すぐに印刷します」

 

「お願いしますよ。特に、三年生は受験でピリピリしてますから、余計な悩みは教師の方で取り除いてやりたいんですから」

 

「…………そうですね」

 

 教師として至極まっとうなことを言う彼は、女性教師に男性器を銜えさせていた。女性教師の方は市松結吏香(いちまつゆりか)(25)、国語教師だ。未婚だから、おそらくは『共有奴隷』として男性教師に奉仕をさせられているのだろう。

 

「市松先生、来週の二年生の漢字テストの問題、出来ましたか?」

 

 三年生担当の原田としては、二年生の漢字テストは関係ない。しかし、嫌がらせなのか、それをあえて今の彼女に尋ねた。

 

「はふっ……じゅぷ……ま、まだ……出来てません……」

 

「ダメですね、若い先生方は、生徒と近い目線で指導が出来るメリットがありますが、だからといって教師としての本分はおろそかにしてはいけませんよ。今日の夜も指導が必要なようですね。いつものホテルに来なさい。十和田先生と笹林先生もご一緒にどうです?」

 

 原田が別の男性教師に話しかけた。彼らも市松を犯す行為に参加していた男だ。

 

「分かりました。若い先生を育てることも、私たちの仕事ですから」

 

「原田先生がそうおっしゃるなら、喜んで市松先生の指導に参加させてもらいます」

 

 ――歪んでいる……歪みきってる……。

 

 千里は気持ち悪くなり、早々と職員室を後にした。

 

 保健室に入った瞬間、思わず千里は絶句した。二台ある保健室のベッドには、どれもカーテンが引かれていた。その中では、ベッドがギシギシと軋み、女の嬌声が聞こえていた。複数人の男の気配もあった。それらの声は、明らかに生徒達の物だった。

 

 ――生徒たちまで……こんな風に……。

 

「おい、お前達!」

 

 一瞬止まってしまったが、千里は声を張り上げた。その途端、カーテン内の動きがピタリと止まった。 

 

「っ…………もうHRが始まる時間だろう。動き回れる元気があるなら、早く教室に戻れ!」

 

「やべ、長谷川先生が来るとか聞いてねえよ」

 

 飛び出るように何人もの男子生徒がカーテンから姿を現し、保健室から出て行った。

 

 ――良かった……授業を受けないといけないという思考までは歪んでいないらしい……いや、とても喜べたことではないが……。

 

 残ったベッドにはそれぞれ一人ずつ女子生徒がぐったりと横たわっていた。っどちらもかなり着衣が乱れていた。

 一人の女子生徒はうんざりしたようになぜか千里を睨み付け、乱れた制服のままベッドから出ると、舌打ちをして保健室を出た。

 

「…………何だと言うんだ……」

 

 千里には、彼女の思考が分からなかった。明らかに男子生徒達に輪姦されていたのに、それを止めた千里を恨む理由が理解できなかった。

 

「っ……君は……」

 

 まだベッドに横たわる女子生徒に、千里は見覚えがあった。千里の居た頃では生徒会副会長、おそらくは現在、生徒会長になっているはずの、梶浦立華だった。

 

「梶浦……」

 

「長谷川…………先生、ですか……なんだか、おひさしぶりですね」

 

 彼女は全身、男たちの精液に塗れていた。乱れてまくれ上がっているスカートの中には、ショーツは履かれておらず、あらわになっている陰部からも精液がどろどろと流れ出ていた。

 

「どうして……君が、こんなこと……無理矢理されているのなら……」

 

「そんなことないですよ、先生。これは、聖ヶ坂学園の校則に則って行われていることですから、生徒の見本である生徒会長が、これをするのは当たり前です」

 

 そういう立華は、何もおかしな事は何も無いと言わんばかりに千里に笑顔を向けた。少し疲れてた様子ではあるが、その顔に無理をしている色は浮かんでいなかった。

 

「っ…………! 君は、女の子だ。躰は大事にしなければ……」

 

「女は皆、男の奴隷なんですよ? 何を言っているんですか、先生」

 

「そんなこと……それに、こんなことを繰り返しては妊娠してしまう……」

 

「? それはそうですけど、妊娠しても学生なので産む必要ないでしょう? すでに私、2度堕胎してますし……」

 

 そんなことを平然と言ってのける彼女に、千里はもう何も言い返すことが出来なかった。

 

「でも、私としたことがHRの時間を忘れていました。申し訳ありません」

 

 頭を下げ、立華も保健室を後にした。

 頭が酷く痛んだ。一人残された保健室には、生臭いにおいが立ちこめていた。

 

 

 ジュクッ…………

 

 

「っ…………」

 

 ローターの振動ですでに濡れている千里の陰部は、その精臭にすら反応して疼いた。

 

「早く掃除を……しなければ……」

 

 ここに来てようやく、事態の本当に深刻さに千里は気づいた。この状況は、彼女一人がどうこうできるような物では無くなっているのだ。

 

 思考を放棄するように、千里は急ぎの仕事をひとまず終わらせた。

 膣の中に入ったローターの所為で、何時もならすぐに済ませられる仕事に二倍以上の時間をかけてしまった。

 

 十一時を過ぎた頃、保健室に来客があった。コーヒーが入れられたカップを二つ持って中に入ってきたのは、体育教師の鬼山啓(46)だった。去年と役職が変わっていなければ、生徒指導部だったはずだ。

 

「鬼山先生、どうしました?」

 

「お久しぶりです、長谷川先生。いやね、少しお話がしたいと思いまして」

 

 そう言って彼は片方のカップを千里が座るデスクに置いた。コーヒーの良い香りが彼女の鼻に届いた。

 

「…………」

 

 以前彼は生徒指導にかなり熱血な教師だった。しかし、今の雰囲気はかつてのそれとはかなり違っていた。

 

「すごいことになっているでしょう,この学園? 最高だと思いませんか?」

 

「最高? 女の尊厳を何から何まで踏みにじるような、この学園がですか?」

 

 思わず千里は、鬼山の物言いに声を荒げた。

 

「そうですよ、クリント様がいらっしゃらなかったら、こんな楽園にはならなかった」

 

「クリント……だと⁉」

 

 鬼山はクリントを知っているというのだ。ということは、鬼山は人間に正体を隠して潜む魔族だということだろうか。

 

「私は人間ですよ、生来のね。ただ、クリント様と出会って本当に自分を出せるようになった、幸福者と言うだけです」

 

 ――人間側がクリントの人形にならずに、自らの意志で彼に従っていると言うことか……。ということは、この学園内に他にも同様の人間がいそうだな。

 

「まぁ、クリント様は実際、私たちを解放してくださっただけですが。学園をこのようにした張本人を、長谷川先生は予想が付きますか?」

 

「さぁな、考えたくもない。大方、学園の理事長もクリントと繋がっていると言ったところだろう」

 

「半分正解です。確かに、理事長無くしては今の学園は無かった。しかし、彼は犯人ではない。学園をこんな環境にした張本人は、たった一人の、しかも当時一年生だった女子生徒ですよ」

 

「…………?」

 

「先生もご存じでしょう。野中柚希という名前を。この学園は、彼女によって作り替えられたんですよ。まぁ、今や肉ひ……野中はこの学園にはいないですが。風の噂では、とある業界で有名人になっているだとか」

 

「そん、な…………」

 

 ――野中が……この状況を作っただと?

 

 にわかには信じられないことだった。しかし、先日見た彼女の様子を考えれば、それはあり得ないことではない気がした。

 

「まぁ私は、こんな話をしに来たわけではありません。私はあなたにお願いをしにきたんです」

 

「お願い……?」

 

「私と結婚してください」

 

「………………はぁ?」

 

 あまりに唐突な申し込みに、さすがの千里も唖然としてしまった。

 

「もちろんすぐにとは言いません。まずは結婚を前提にお付き合いから始めてもらって、それから結婚しましょう。この学園の奴隷制度は、既婚者であれば専属奴隷を選択できる。その機会を、私はあなたに与えてあげようというのです」

 

「それで私が首を縦に振ると思っているのか?」

 

「殊勝なあなたなら選んでくれると思っていますが、まぁいいでしょう。また来ますよ」

 

「来なくて結構ですよ、鬼山先生」

 

 鬼山は保健室を後にした。

 

 ――誰も彼も、頭がおかしいとしか思えないな。

 

 誰も信用してはいけない。そう考える千里だったが、しかしまだ彼女の警戒は不十分だった。まだ彼女は、人間というもののずる賢さを甘く見ていたのだ。

 

 

 千里は何も考えずに、何も疑うことなく、鬼山が置いていったコーヒーに口を付けた。

 

 

 ***

 

 

 昼休み、千里は強烈な便意に襲われた。考えてみれば三日の便秘に加え、それを解消することを今朝クリントに遮られていた。それにしても、この便意はあまりにも強かった。すぐに思い至った。

 

「鬼山め……何か盛ったのか」

 

 千里は職員用トイレに駆け込んだ。しかし、三つある個室のうち、手前の二つには誰かが入っていた。

 

 ――職員用がここまで混むだろうか。

 

 そんな思考は一瞬で、迷わず三つ目の個室に入った。ショーツを下げ、便座に腰をかける。さすがにローターを付けたままでは汚れてしまうため引き抜いた。そして、かなり限界だった便意をようやく解放する――その時だった。

 なぜか鍵をかけたはずの扉が勢いよく開かれた。

 

「なっ…………」

 

 入ってきたのは鬼山だった。彼は素早い動きで、千里の両脚の間に自分の両脚を差し入れ、彼女の両腕を取り押さえた。

 

「や、やめ…………」

 

 咄嗟に大声を出そうとした。しかし、スイッチが入った排便がそれを出来なくした。

 

 ――ダメだ……こんな男の前で…………。

 

 

 

 

 そして、ついにそれは解放された。

 

 

 

 

 

 

 ブリブリュッ…………ブブブッ、ブバッ、ブリリ……。

 

 

 

 

 止めどなく排泄される褐色塊。ガスが漏れる音。立ちこめるにおい。そして、その様は脚が開かれたまま固定されているため、全て鬼山の眼に届いていた。

 

「やめてくれ…………見るな……出て行ってくれ…………」

 

 どうしようもない羞恥心。声を出して助けを求めることも、萎縮してしまった出来なかった。いつもの凜々しい彼女は、排泄を見られたことでどこにも居なくなっていた。眼にはうっすらと涙が浮かんでいた。

 

 ――こんな汚いところ……東城にだって見せたことない……。

 

「どうしました? 長谷川先生。声を出しても良いんですよ。まぁ、今このトイレには結界が張られているので、誰にも届きませんが」

 

 そう言われて始めて、自分が今人除けの結界の中に居ることに気づいた。クリントが作るような複雑なものではない。極単純な、対象とする人以外を寄せ付けない結界。時間操作も、空間の保存もされていない。

 

「これは…………貴様が……」

 

「これくらいの結界を作る力を、クリント様は私にくださったんですよ。まぁ、作り方は肉姫に教わったんですがね」

 

 しかし、誰が作ったかなんて千里にはどうでも良かった。ただ、排泄を見られたことが恥ずかしくて、悔しくて仕方が無かった。

 

「一体……どうしてこんなことを…………」

 

 

 

 

 ブリブリ…………ブピツ

 

 

 こうして会話している間にも少しずつ肛門から便は漏れ出てしまっている。

 それを何とか意識から切り離し、弱々しくも鬼山を睨んだ。

 

「現在、私の躰のあちこちには小型隠しカメラはいくつも仕込まれていて、今も長谷川先生の痴態を撮影し続けています」

 

「っ……!」

 

「躰だけではありませんよ。実はこの個室にも、計十個の隠しカメラが、様々なアングルであなたを撮影しているんですよ。それらの映像は、一斉に何台もの私のPCに転送されています。この意味が分かりますね?」

 

「………脅してまで、私を手込めにしたいというのか……」

 

 千里は今すぐにでも鬼山を殺してしまいたかった。しかし、千里が神族の能力を使うには、刃更を守る時だけに限定されている。つまり、自分を守るために力は使えないということ。現在千里は、高位な神族でありながら、普通の人間の女性と何も変わらないのだ。だから、鬼山の腕力にさえ抵抗することが出来ない。

 

「さぁ、私は何も言っていませんよ。ただ、あなたの排便姿や、陰部にローターを入れて歩いていることを様々な媒体で保管してあると言っているだけです。その映像や画像を私がどう加工してどう扱おうと自由で、全教員や生徒、いや……それ以上の人間が自由に閲覧できる場所に載せることも簡単だというだけです。そのことを、長谷川先生には知って欲しいんです。」

 

「…………」

 

 ――それを脅しているというんだ……くそ……。

 

「あぁすいません、長谷川先生。あなたの汚く醜い排便を見てしまったから、ズボンがきつくて仕方ないんですが、養護教諭のあなたならどうやってこれを解消するか知っているんじゃないでしょうか?」

 

 そう言う鬼山の股間部分は、生地の上から見ても分かるくらいに大きく膨らんでいた。

 

「それは…………」

 

 彼が一体何を求めているのかすぐに分かった。ただ、それをすることは当然躊躇われた。クリントに犯されることさえもう二度と経験したくないのに、今度は自分から別の男としろというのだ。しかも、今は空間保存の結界は張られていない。ここで処女を失えば、永遠に純潔は戻ってこない。

 

 苦渋の決断だが、選択肢は一つしか無かった。

 

「く………………口で、なら…………してやるから……。だから、それをやったら、映像は消してくれ」

 

「口でする? その説明じゃいまいち分からないですなぁ。実際にやっていただかないと、判断しかねますな」

 

「っ………………ゲスが」

 

 千里が抵抗する力を弱めると、鬼山も彼女の腕から手を離した。

 

 ――するしか…………ない……。

 

 千里は鬼山の股間のチャックに手を伸ばし、フックを引き下ろした。その途端、中から鬼山の男根がこぼれだした。長さはクリントに及ばないが、かなり太い肉棒だった。むわっと鼻を突く悪臭が溢れ出してきて、思わず目を背けた。

 

「おっといきなりですね、長谷川先生。そんなことをしてくださるんですか。恋人でもないのに」

 

 白々しくも、半笑い気味に鬼山は言った。

 

「うるさい…………貴様が……」

 

「私は何も言ってませんよ? 何を言っているんですか、長谷川先生。さぁ、それからどうするんですか?」

 

「くそ………………」

 

 いつまでもこうしているわけに行かない。ここでは普通に時間が刻々と過ぎて言ってしまう。

 

 ――すまない、東城……許してくれ。

 

 千里は心の中で刃更に謝罪をしながら、恐る恐る鬼山の肉棒を口に含んだ。

 

 ――うぅ…………何て酷い匂いだ……クリントの方がまだましだ…………。

 

「じゅぷ…………じゅ…………」

 

 あまりの嫌悪感で、どうしてもスローペースのフェラチオになってしまう。

 

 ――これではいつまで経っても終わらない…………早く終わらせないと……。

 

 腹を決め、千里は肉棒に舌を這わせ始める。唇できゅっと竿を締め上げ、頭ごと前後させる。滑りが良くなるように、唾液を口内に充分に含ませ、歯を立てないように意識する。全て、刃更との行為で学んできたことだ。それを、他の男にするのは虫唾が走った。

 

「じゅぶぶっ……ジュプッ、じゅぼ…………じゅるじゅるジュルゥ……」

 

「すばらしい……すばらしいですよ長谷川先生。いや、こんなことをしてくださるんだから、もう千里さんとお呼びした方がいいですかな」

 

 ――気安く私の名を呼ぶな……恋人気取りのつもりか……。早く出してしまえ。

 

 悪態を吐いてやりたいが、口は肉棒で塞がれている。

 

「おぉ……そろそろ出そうだ」

 

 彼の言葉で、千里はすぐに口から出そうとした。ティッシュを用意して、そこに出させようとしたのだ。しかし、鬼山は彼女の頭を両手でがっしりと押さえつけた。

 

「口ん中で出すからな。もっと激しくしゃぶれ!」

 

 ――そんな……このまま出すなんて……!

 

 しかし、頭は強く固定され、逃げ出すことは出来ない。無理矢理頭を前後させられ、鬼山は自分の思うように快感を求めた。それは同時に、千里の呼吸を難しくさせた。喉の奥に突き込まれる肉棒に、千里は何度も咳き込んだ。

 

「おぐっ……じゅぷぷ…………んっ……かはっ……じゅるっ」

 

 そして、ついにその時が訪れた。

 肉棒が千里の喉、その最奥に突き込まれたのと同時に、その先端からおびただしい量の精液が噴き出した。

 

 

 

 

 

 ビュルルルッ、ビュルン、ビュググッ――――

 

 

 

 

 ドロドロと粘っこい白濁液が、彼女の喉から食道、そして胃を蹂躙していった。

 

 ――こんな…………。

 

「んくぅ…………んっ、ごくっ…………」

 

 

 かなり長い射精だった。その欲望の奔流は、永遠にも感じるほど長い時間次々と押し寄せてきた。

 そしてようやく、その勢いに陰りが差したその時だった。

 

「すいません、千里さん。先ほどのコーヒーの所為で……おっと」

 

「え…………?」

 

 

 

 

 

 ジョロジョロジョロジョロジョロ……………………

 

 

 

 

 明らかに精液と性質が違う温かい液体が、彼女の喉奥に流れ込んできた。

 

 ――そん………………な……!

 

 鬼山は千里の口内に放尿したのだ。

 

「あぁ……ついつい出してしまった。ついでに飲んでしまってください」

 

 ――嫌だ嫌だ……こんなやつのおしっこなんて……。

 

「ごくっ、ごきゅぅっ…………んっ、んく…………こきゅ……」

 

 必至に頭を離そうとするが、体育教師の鬼山の腕力にかなうはずもなく、千里はひたすらその放尿を受けるしかなかった。窒息しないように、それらを千里は飲み下していった。鼻を強烈なアンモニア臭が突き抜けた。

 

「ありがとうございます、千里さん。こんなことをしてくださって」

 

「はぁ…………お前が無理矢理させたんだろう…………ごほっ、うぇ…………はっ、はぁ…………これで、映像を消して……」

 

「はい? いや、その話は私了承していませんよ?」

 

「な…………⁉」

 

「私はただ、あなたの映像を自由に使えるとしか言ってませんし、イチモツの膨らみをどうやったら解消できるのか教えてもらおうとしただけですよ? そしたら、そちらが勝手に私のものをしゃぶりだしてくれたので、あぁ、私の恋人になってくれたのかなと思ったのですが?」

 

「そんな! 私は…………」

 

「ちなみに、千里さんが自分から銜えだした映像も、皆記録済みですから」

 

 ――最悪……まんまとはめられた…………。

 

 その時、チャイムが鳴り響いた。いつのまにか、人除けの結界が解かれていた。

 

「あぁ、予鈴ですね。そろそろ次の授業が始まります。では、わたしはこれで……」

 

「待て、鬼山! こんなことを許されると――」

 

「嬉しいですよ、私の恋人になってくれて」

 

「っ…………誰が…………!」

 

 鬼山は勝ち誇ったような顔でトイレから去って行った。隣の二つの個室には、すでに誰も居なかった。

 

 コーヒーに腹を下す薬を仕込んだもの、わざと個室を一つに限定して使わせたことも、そしてその個室の鍵に細工をしたことも、全ては千里の恥ずかしい姿をカメラに収めるための策略だったのだ。そして、見事に彼女はそれに乗せられてしまい、完全に弱みを握られてしまった。

 

 素直にこの世界の警察に通報することもよぎったが、それはおそらくクリントが許さないだろう。そもそも警察がクリント達に何か出来るとも思えないうえ、その行為はクリントの『仕掛け』を発動させかねない。そうなってしまえば、いよいよ今の千里には手に負えなくなる。

 

「くそ!」

 

 千里は強くトイレの壁を殴りつけた。手は痛いだけだったし、口の中は精液と尿の味とにおいで不愉快極まりなかった。

 

 結局その後、鬼山が千里の前に現れることはなかった。ローターの振動に耐えながら溜まっていた仕事を片付け、その後刃更が入院している病院に行った。心配は杞憂に終わり、クリントが近づいた気配は一切無かった。

 

「どうやったら……東城を救えるんだ……」

 

 どんなに刃更のために神族の力が使えても、こうも無力では歯がゆく、情けないというしかなかった。

 二時間ほどずっと刃更のすぐ側に付いていた後、八時を過ぎた頃にマンションへの帰路についた。

 

 自分の部屋の前に立ち、息を整える。

 この扉の向こうにクリントが待っている。きっと今夜も、彼に陵辱されるだろう。どうにか彼の言うゲームに勝って、刃更が助かる方法を聞き出さなければならない。

 

「大丈夫だ、大丈夫……」

 

 自己暗示のようにそうつぶやき、千里は扉に手をかけた。

 

 ――明日の朝も東城の見舞いに行こう。

 

 そう決意し、鉄扉を押し開けた。

 

 

 

 

 しかし、千里は次に刃更に会うのは、『彼女にとっては』かなり先のことになる。

 

 

 

 

 千里はまだクリントの陵辱を甘く見ていたのだ。




かなり投稿が遅れて申し訳ありません。
そして重ねてお詫びですが、これからも少し投稿は不定期になってしまうと思います。それでも細々と物語は続けていくつもりなので、気が向いたらこれからも見ていっていただきたいです。

ということで千里さんのお話でした。
澪と柚希、そして胡桃の話で描きたい展開があるので、どうにかして早めに投稿したいですが、千里さんの方もおろそかにしたくはないので、どうにもてんやわんやです(笑)

ちなみに話ですが、学園の先生方の名前、性別年齢、結婚歴、担当教科、(女性なら)隷属先の設定は理事長、校長、教頭、各学年主任、各学年各クラス担任まで考えました。……いやいや、そんな設定考えるくらいなら、話書けって感じですねw

はいw楽しく頑張っていきます。
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