~10月28日~
疲れ果てて家に帰った千里を待っていたのは、すでに力を解放したクリントだった。上半身裸で、筋骨隆々の躰をソファに投げ出していた。その手には、真っ赤なワインが注がれたグラスがあった。
「遅かったじゃねえか。いや、教師っていうのはこんなもんなのか?」
「…………」
――我が物顔で私の部屋に……。
千里はクリントを無視し、まっすぐバスルームに足を向けた。
「なんだ、俺様の話を聞いちゃくれねえのか? つれねえ女だぜ」
――お前の話など聴く気などない。
それに、言うとおりにクリントの話を聴こうものなら、何かしらの手を使ってあのワインを彼女に飲ませる気だろう。あのワインは十中八九、昨日飲まされたものと同じだろう。ならば、一口でも飲んでしまえば、千里の意志にかかわらず躰を支配されてしまうだろう。
千里は脱衣所で衣服を脱ぎ、バスルームに入った。
――あいつのことだ。きっと途中で入ってくるに決まっている。
それならその前に躰を洗ってしまえと思った。本当は風呂に浸かって疲れを取りたいところだが、そんな悠長なことをしていたらクリントに付け入られてしまうだろう。
――風呂…………か…………。
「っ――――!」
そこで、千里はバスルームの異変に気づいた。
すでに、浴槽にはお湯が張られていた。真っ赤なお湯だった。
――どうしてこんなものに今まで気づかなかった⁉
いや、間違いなく、千里がバスルームに入ったときには浴槽には何もなかった。唐突に、真っ赤がお湯が現れたのだ。
立ちこめるのは強烈なブドウの香り、そしてほのかなアルコール臭。
「これは……クリントのワインっ――――」
気づいたときには遅かった。
「せっかく俺様が用意したんだ。浸かれよ」
トン、と千里は背中を押された。それにより、彼女は無防備な格好でワイン風呂に身を落としていた。
「いいだろう、ワイン風呂。美容には良いらしいぜ。まぁ、本当は普通のお湯に少量のワインを混ぜるんだが、今回は特別に、100%ワインだ」
「ぶはっ……くそ……げほっ…………」
すぐにワインから顔を出したが、大量に飲んでしまった。温かいためか、アルコールも気化して辺りに充満していた。途端に頭がクラクラし始めた。決して彼女は酒に弱くはないが、どうやらクリントのワインは普通のものよりアルコール度数が相当高いようだった。千里は瞬く間に立てなくなった。
「おっと、さすがに危ないか?」
クリントは湯船に沈みかけた千里の腕を掴み、引き上げた。
「か…………こ、のぉ…………」
――意識が……遠のきそうだ…………。
酷いめまいと浮遊感が千里を襲った。完全に酔いが回ってしまっていた。
「出来上がったな。それじゃ、今日のゲームを始めようか」
――まずい……このまま犯されてしまえば……私の純潔は……。
状態保存の結界は張られていない。つまり、ここで犯されてしまえば、本当に千里は処女を失ってしまう。
「心配すんな。ちゃんと移動してやるからよ」
クリントがそう言うのと同時に、千里は自分の寝室に移動していた。
――魔法、トンネル…………寝室と風呂場をつなげていたのか……。
「さて、お前も知ってるだろうが、ワインには俺様の言った通りのこと、思った通りのことをお前の躰はしてくれる。お前の意思にかかわらずな」
「しょ、しょれは…………」
千里は舌が回らなくなっていた。
「まぁ、今のお前はまともに立てもしないから、今は俺様が動いてやるよ」
状態保存の結界も、そして当然、時間操作の結界も張られていた。これで千里は、ここで何があっても結界を出れば元の躰に戻れる。しかし――。
――なんだ……時間操作がおかしいことになっている…………?
昨日の結界は、現実世界の300倍の速さで時間が流れるように設定されていた。つまり、結界内の1分は現実の5時間に匹敵していた。しかし、今回の結界はその比ではなかった。すぐには時間操作の程度が読み取れないほど、速い時間で結界内の時間は流れていた。
「3000分の1だ。現実での1分は、ここの50時間にあたる」
「っ……そんなにゃぁ……」
「俺様とお前の肉体なら、この程度の時間の速さには屈しないだろう? 東城刃更とお前がこの魔法を使ったときは1000倍だったか。それは、あの男の肉体の方が時間の流れの違いについて行けなくなるから、その数値が限界だったのだろうが、俺様とお前なら、1万倍にまでなら時間操作に耐えうる。まぁ、今はそこまではしない。今日は3000倍にとどめておいてやる。それで充分だ」
「っ…………」
「さぁ、始めようか」
そう言うと、クリントは千里をベッドに放り投げ、自分は縁に腰掛けた。
「俺様が何を考えているか分かるか?」
クリントが笑いながらそう尋ねた。
――分かるわけ…………っ――――!
千里の躰が意思とは関係なく動き始めた。つまり、クリントが何かを千里にするように思考したのだ。
――一体、何をさせるつもり⁉
千里はうつ伏せにベッドの上に転がると、膝を立てて尻を突き出した。尻は当然のように、クリントに向けられている。
――こんな格好……。
しかし、躰はまだ動きを止めない。
酔いで震える右手が、自分の淫裂へと伸びいていった。人さし指と中指を割れ目の左右にそれぞれあてがい、ぐいっと押し開いた。
「や……やめ……ろ…………」
必至に躰に抵抗しようとするが、それは全く意味をなさない。
千里は、自分の処女膜をクリントに見せつけるような格好をしていた。
「わ、わたしの…………おまんこ……に、クリントしゃまのおちんぽぉ、じゅぼじゅぼかき回してほしい……♥」
――はぁ⁉ 私は何を言っているんだ⁉
千里が恥ずかしい格好をさらしているのも、耳を塞ぎたくなるような言葉を言うのも、全てはクリントがそうさせたことだった。
「ははは、千里。俺様は知っているぞ。お前、今日ぐらいから排卵が始まっているんじゃないのか? インキュバスの俺様にはごまかせないぞ?」
――それは…………。
「はいぃ、しょ、しょうでしゅ……実は今日は、わたしはしゅっごくあぶにゃい日なの」
――くそ、私の口……もう何も喋らないでくれ。
しかし、千里の口は言葉を紡ぎ続ける。
「わたしの卵子……クリントしゃまのじゃーめんで、
――っ…………やめ――――
羞恥で死にそうだった。どうしてこんな言いたくもないことを言わなくてはいけないのか。
「ふふふ、この淫乱処女が」
ズブブブゥ――――プチィ――――――
クリントの肉棒が、千里自身の指で広げられた淫裂へと突き込まれた。
「はっ――――かっ………………」
破瓜の痛みは確かにあった。しかし、その痛みは明らかに昨日処女を奪われたときより軽い気がした。いや、そもそも痛みを凌駕するほどの快感の雷撃に、千里は全神経を襲われたために、他の感覚が吹き飛んでしまっていた。
「あぁぁ、は…………あぐぅ……………………」
プジュゥ…………プシャアアァァ――――
絶頂の印である母乳が乳首から噴き出し、同時に潮も噴いた。それどころか、千里はあまりに強い快感の波に意識ごと奪われてしまっていた。
「か………………は………………」
クリントからの目線では、真っ白な千里の背中が一望できた。彼女自身の躰で押しつぶされた胸が当たっているシーツには母乳のシミが、女性器の真下に位置するシーツには潮吹きのシミが、それぞれ出来上がっていた。挙げ句の果てに、だらしなく開けられた彼女の口の端からはよだれが垂れ、それもシーツにシミを作っていた。
「よく液体を垂れ流す女だな。それに膜を破ってやるたびに気絶するしよぉ。おら、『起きろ』よ、『気絶するな』!」
ドチュッ――――――
クリントは命令を言いながら千里の膣奥を突き上げた。
「はあぁぁっ…………あがぅ……はっ……」
――そ、んな…………また、入れただけで意識を……。
「これじゃ早めにゲーム説明した方が良さそうだな。今日のゲームはだな……」
パァン――――
「あぐぅっ」
話の合いの手のように、クリントは千里の尻を叩いた。
「ルールは単純。俺様の精液で受精したら――――お前の『勝ち』 時間は俺様が飽きるまで」
「っ…………にゃにを……そんにゃの勝ちにゃわけ…………」
「『勝ち』だよ。お前が勝ったら、東城刃更を助ける方法を教えてやるってんだから」
――っ…………そんな…………。
「別に良いだろう? どうせ結界から出たらなかったことになるんだからよぉ」
確かにそうではある。状態を結界に入る前に固定してある千里にとって、ここで起こったことは全て結界から出ればなかったことになる。だからこそ、彼女は二回目の処女を奪われたわけだ。そしてもちろん、受精や妊娠も同様だ。
――だからといって……一時的にでもこいつの子供を孕むなど……しかし、それで東城を助ける方法が分かる……。
「わたしは…………」
「ゲーム開始」
ズブッ――――ズチィッ、ジュブッ――――
クリントは千里の言葉を待たずに肉棒の抽送を始めた。力は加減しているようだが、最初からスピードマックスの律動だった。
「はぁがぅ、はっ、んぎ、いああぁ、あぁ、あぁぁ、ぁん、は――――」
命令により気絶が出来ない千里は、意識が飛ぶ直前ギリギリにずっといることになる。いっそ気絶した方が楽なほど、絶え間ない快楽の激流が彼女の精神をすり減らした。
「うあぁ、はっ…………んぎ…………」
尻を掴まれ、後ろから突き入れられる肉棒に、彼女の下腹部はおびただしい熱を帯びていく。彼女の子宮は、最初の一突きですでに一番浅いところまで降りてきてしまっていた。
「さすがだな、千里。これで俺様が射精したら、あっというまに受精するんじゃないか? さすが東城刃更の女だ。そこまであの男を助けたいんだな」
――くそ…………この男、分かって言っているっ…………。
千里は何か言い返したかったが、彼女にそんな余裕はなかった。呼吸もままならないほど断続的な快感に、思考がことごとく遮断された。
クリントが千里の両腕を掴んで引っ張り込んだ。それにより、一層深く肉棒が千里の膣内へと押し込まれた。
ボギュゥ――――
「んあぁぁあぁっ――――――♥」
後ろに腕を引っ張られたことで、彼女の躰が結合部を支点に後ろに反り返る。クリントが一度抽送をする度に、千里の巨大な乳房が大きく震えた。さらには、穴の空いた水風船のように、乳首からは母乳が振り乱された。
――だめだ……この体位、はっ…………こいつのが……私の子宮内にぃ……!
「あぎぃっ、んはあぁ♥ や、やめ……死んで……し、ま――――うぅ…………」
肉棒は完全に彼女の子宮口をこじ開け、中へねじ込まれていた。亀頭の膨らみが子宮口に引っかかり、肉棒が中に入ったまま子宮をかき回した。
プシャッ……ジョロジョロジョロ………………ぷじゅぅ
母乳を吹き出しながら、千里は失禁していた。ベッドシーツは彼女の母乳と愛液、そして尿でぐしょぐしょだった。
「いぎぃ、んあぁっ、ふぐぃ♥ っはっ…………」
クリントが耳元で囁いた。
「まずいな、これのまま射精すれば、絶対にお前は受精しちまうな。負けちまうぜ。東城刃更の助け方を、お前に教えちまうよ。なぁ、千里。俺様はどうすればいい?」
心なしか、クリントの抽送が緩まった。
――くそ……私に何かを、言わせたいなら……命令すれば良いのに……。
クリントはあえて言葉を千里に言わせようとしているのだ。だからこそ、自分が果てる直前――ルール上自分が負ける直前――で千里を焦らしているのだ。刃更を人質に取ることで、千里の言葉を引き出そうとしているのだ。
――絶対に……全部終わったら殺してやる……。
千里に選択肢はなかった。なんとしても、刃更を助ける術を教えてもらわないといけない。
だから彼女は、その言葉を自分の意思で言う。
「わたし、に…………負けて………………妊娠しゃせろ……んひぃっ、ん……そして、東城を、助ける方法を…………教えるんだっ…………」
「仕方ねえな、負けてやるよ」
クリントの肉棒が、子宮の一番奥へとぴったり付けられた。
ブジュルルッ、ビュルルルッ、ビュー、ビュググッ――――――
「はあぁっっっっ――――――♥♥♥ んぎぃぃぃっ――――――♥♥♥♥♥」
クリントの射精と同時に、千里は激しい絶頂の渦に呑み込まれた。じわじわと中へ吐き出されていく精液により、子宮が膨らんでいくのが分かった。
ピュルル、ぷじゅぅぅ――――
滑稽なほど母乳が胸の蕾から溢れだし、千里自身は壊れた人形のように全身を震わせた。
「はっ…………かは…………あぁぁ……」
「ん~これは絶対に俺の精子がお前の卵子に出会っただろうなぁ。インキュバスの俺様には分かるぜ。負けちまった。これは東城刃更を助ける方法を教えないわけに行かないなぁ」
勝ちも負けもクリントの裁量でどうにでもなるうえに、ルール上の勝ちが千里にとって勝ちだとは全く思えなかった。子宮を満たす大量の精液を考えると、千里の卵子は絶望的だとしか言えなかった。
「千里、こっちを向け。ベッドの上でしゃがむんだ」
「っ…………はぁっ……なに、を…………」
躰はふらつき立ち上がれる気がしなかったが、クリントの命令により躰はそれでも勝手に動いた。千里はベッドの上にしゃがみ込むと、クリントの方へと向いた。
「脚を広げろ」
「はっ………………ん♥ はっ…………彼を助ける方法を、教えてくれるんじゃないのか……?」
クリントの手には、いつのまにかマグカップがあった。それは、刃更が家に来たときのために、彼だけのために用意したマグカップだった。
「それを離せ……それは、東城の…………んくっ……」
千里はまだ腰に甘いしびれが残っている。そのため、酔いは絶頂により少し軽くなったが、それでも喋るのもやっとだった。
クリントはほくそ笑みながら、マグカップを千里の女性器の下に置いた。
「腹に力を入れて、子宮や膣内に溜まった俺様の精液をここに出せ。話はそれからだ」
「はぁ⁉ そんなこと……出来るわけ……」
――これは東城のものなんだぞ。彼の好みに合わせて選んだ……特別な……。
しかし、彼女の躰はクリントの言うことに逆らえない。
ぐぐっ…………
勝手に下腹部に力が入る。自然と、両手で子宮辺りを自分の手で押し始めもした。
「やめろ…………やめてくれ…………」
ぶびゅっ…………どろぉ…………
子宮や膣内に溜まった精液が、淫唇の間からこぼれ始めた。どろどろとしたそれらは、ゆっくりと、そしてまっすぐにマグカップへと滴っていった。
「うぅぅ…………」
涙がこぼれてきた。自分が犯されたことも悲しいが、それ以上に刃更を自分自身が侮辱したような気がしてならなかった。
ぶじゅぅ…………どぶぅ
十分ほどかけて、千里は精液を出し切った。カップには半分ほど精液が注がれた。
「それを飲め。ゆっくりとな」
「っ…………もう……いやだ…………」
千里の手がカップへと伸び、それを持ち上げた。それをゆっくりと口へと運び、そして仰いだ。
こきゅっ……………………んくっ……………………ごく……………………
――不味い……いやだ。
独特の精臭が口いっぱいに広がり、鼻を抜けた。味わうように口の中に溜め、そして嚥下していった。
思わず吐き出しそうだった。しかし、喉はそれをまるで極上の美酒でも飲んでいるかのように悦んでいた。
カップ内の精液を全て飲み干したとき、クリントの胸から淡い光が出現した。それはついこの間、千里は見たことがあった。それは、刃更の『心』が切り離されたときと同じだった。
クリントの胸から現れた光は、一瞬のうちに消え失せた。
「なに…………が…………? けほっ……」
口の端から精液がこぼれた。しかし、その光景はそれを拭うことすら忘れさせるには充分すぎるものだった。
「今俺様の躰から出たのは、東城刃更の『心』――その断片だ」
「断…………片?」
「あの男の『心』は肉体から切り離され、いくつもの断片に分けられた。その断片一つずつが、そこら中にいる何人もの男達の精神に縛り付けられているんだ。誰が東城の『心』を持っているのかは分からないし、本人も基本的には無自覚だ。そして、全部で何人の男が持っているのかも分からない。断片を解き放って東城刃更の肉体に戻す術は――――
――――その男の精液を、子宮、直腸、または胃のいずれかに入れることだ。
断片を持つ者によって精液を受け入れなければいけない場所は異なる。俺様もあの男の断片を持っていたが、俺様の場合、お前の胃に精液が入ることが、断片が解き放たれるトリガーだったってことだ」
「っ…………狂ってる……」
刃更を助けるためには、必然的に何十人何百人もの精液を体内に受け入れなければいけない。第一に、誰が彼の『心』の断片を持っているか分からないからだ。そして、断片を解き放つトリガーとなる場所は、実質三択――胃、直腸、子宮。
フェラチオ、または間接的に精液を飲むか、アナルセックスで直腸へと精液を注がれるかで断片が解き放たれればいいだろうが、千里にとって最悪なことは、子宮で受け入れなければいけないときだった。つまり、最悪何十人もの男とセックスしなければいけないことになる。そんなことが、可能だとは到底思えなかった。
「俺様なら、誰が断片を持っているか分かる」
「っ…………それは……」
「あの男を助ける方法を教えたからと言って、俺様とお前の契約はなくならねえぞ。俺様は別に良いが、契約を破棄したら困るのはお前の方なんだからな」
もともと千里は、刃更を助ける方法を教えてもらう代わりに、クリントの言うことに従っていた。こうして思い人を助ける術を知った以上、クリントに言うことに従う理由はない――――――しかし、
「お前は、俺様が知る東城刃更の『心』の断片を持つ者の情報を知りたいんだからな。俺様の機嫌を損なえば、お前は無差別的にそこらの男たちとセックスしなくちゃいけねぇだろう?」
――どちらにせよ……何人もの男と行為をしなくちゃいけないってことではないか……。
「なんなら、セックスするときはこの結界を使わせてやっても良いぞ。そうすれば、何人と行為を重ねようと、お前は今まで通り純潔のままでいられる。断片の解き放ちは状態保存の魔法をすり抜けるようにしてあるから、結界を出たからと言っても断片は東城刃更に戻ったままだ。時間操作の魔法を駆使すれば、もしかしたら、一日で東城の『心』を集められるかも知れねえぞ?」
――そんなこと…………出来るわけが……ない……。
思考では否定ばかりが浮かび、肝心の言葉が全く口から出てこなかった。しかし、状況は他の選択肢を許さない。
――それでも、私の純潔は東城だけのものだ。それを守れる方法なら、選ぶしかない。
「この結界を、使わせてくれるなら……」
「それが人に物を頼む態度か?」
クリントは口角を上げ、千里を見下ろした。
彼は彼女に求めているのだ。服従の言葉を。
――どれだけ私を弄べば気が済むんだ。
「一体…………私は、何をすればいい……?」
「簡単だ。千里、お前の全てを俺様に捧げろ。もちろん、処女だけは状態保存の魔法で元に戻してやる」
「………………分かった……お前の言うとおりに……」
「しっかり言葉にしな。土下座でな」
あくまで、千里自身の言葉で服従を誓わせるつもりだった。下唇を強く噛むほど悔しかった。しかし、その悔しさすらも無視しなければいけない。
千里はベッドに上で脚を畳み、額をシーツに付けて頭を垂れた。
「…………………………東城の『心』の断片を持つ男が誰かを、教えてくれ……」
……………………私の躰を好きにしていいから…………何でもするから…………」
「一時間、俺様の調教を受けろ」
「一時間…………?」
少し意外な時間だった。昨日ですら行為は五時間に及んでいたというのに、それと比べると大分短いような気がした。
「何を勘違いしている? 結界内の時間じゃなく、結界の外の時間で一時間だ」
「?」
結界外ということは、一時間は普通に一時間だ。
――いや、そうではないのか。結界内では時間速度が3000分の1になっているから……。
「っ………………⁉」
千里は咄嗟に計算が出来なかった。結界外の1分は現在、結界内では50時間だとクリントが先ほど言っていた。それが一時間分ということは――――
「早速始めるぞ」
「え…………」
いつのまにか、千里の目の前には二人のクリントがいた。
「分身体の調教は東城刃更でも経験してるだろう? それと同じだ。こっちは俺様の人形だ。まぁ、意識は共有しているから、今までの人形とは違うがな」
クリントは人形遣いだ。それは力が解放された今でも変わらないと言うことだろう。
「大丈夫、ここでは栄養補給の魔法もかけてある。飲まず食わずでも死なねえ。結界はトイレやバスルームにも張っておいたから、排泄や躰の汚れの心配はねえよ」
食べなくても排泄はする原理が千里には分からなかったが、今はそんなことを気にしている場合ではない。。
「いや…………待ってくれ……一時間ってつまり……」
一人のクリントが千里の背中側に回った。彼女を羽交い締めにし、ベッドから降ろした。
「な、何を……」
クリントは千里の躰を太ももから抱えるように持ち上げた。それにより、目の前の方のクリントに股を大きく広げる格好になる。
「まずは、二本責めだ」
目の前のクリントが、肉棒を無防備な千里の淫裂に突き入れた。
ずぶぶぶぅ――――――
「はぎゅっ…………はっ、か……」
あっという間に男根が彼女の子宮を圧迫する。肺から空気が一気に押し出された。
「こっちもだぜ」
ズチュッ――――ずぶぅ
「っ…………んああぁあぁぁぁ!」
後ろのクリントが、今度は千里の菊門に肉棒を突き入れた。
「痛い…………痛い……お尻が…………」
「ローションは塗ってあるから平気だ」
――何が、平気…………。
「はぁっ…………いぎぃ」
直腸を満たす肉棒と、子宮を圧迫する肉棒が体内でこすれ合った。今までに経験したことのない感覚に、千里の意識は全て二本のそれに集中してしまった。
「はぐぅ……ん、んあっ、はあ、ぁぁっ、はぅ――――」
二人の巨漢に、躰は前後で強く圧迫される。一層肉棒は彼女の深いところに密着し、存在感を増していく。自分以外の体温に包まれる感覚すらも、快感を呼び起こした。
「二本責めの次は、フェラチオやパイズリの上手なやり方を仕込んでやる。男を悦ばせる方法を徹底的に覚えてもらうぞ。どんな強引なプレイでも耐えうるようになれば、これからも困らないだろう?」
「はっ、あぐっ、んっ……かはっ、はひぃ、あぁぁ!」
ブジュル、ビュルルル、ビュルッ、ドクドクッ――――
子宮と直腸の両方に、ほぼ同時に精液が吐き出された。下腹部が一気に膨らみ、さらに息苦しさが増した。しかし、千里にはその苦しさを享受する余裕がなかった。
「い、イグゥ…………んいぃぃぃいぃぃぃ♥♥♥」
母乳と潮を吹き出しながら、千里は快楽の天井へと打ち上げられていた。壮絶な刺激に意識がどうにかなりそうになりながらも、しかし命令で気絶は出来なかった。
「あぎ…………あいぃぃ…………」
半分白目を剥きながら千里は啼いた。一体これからどれだけの快楽をたたき込まれるのかなど思いをはせる余裕はなく、ただ今ある快感を一身に受け続けた。
***
じゅるる…………じゅぼぼっ
千里は半分以上放心しながらも、クリントの肉棒にしゃぶりついていた。丁寧に竿に舌を這わせて、手による刺激を与えることも忘れなかった。
「覚えが早くていいぞ、千里」
「はっ……じゅる…………んく……」
「そろそろ起床から17時間が立つ。そろそろお前は眠った方が良いな」
「っ…………」
千里はクリントの言葉を無言で受け止め、彼に対する奉仕を止めた。
「体洗ってくる」
「一緒に洗おうか?」
「…………好きにすれば良い」
千里はもう抵抗の言葉すら言う気力を持っていなかった。
千里は頭からシャワーを浴び、後ろからクリントに胸を揉みしだかれていた。乳首からは母乳が垂れ、熱水に溶けた。
「………………今日、何日目だ……? んいっ♥」
軽く絶頂しながら、千里はクリントに尋ねた。
「今日か? 6日目だ。今朝も言っただろう」
「そう…………」
一日中クリントによって犯される毎日に、彼女の時間感覚は消滅しかけていた。
「現実ではまだ――――
――――――――3分も経っていねぇぜ」
クリントの言葉が、千里の脳内で何度も反響した。
大分お久しぶりです。
長らく更新をお休みして申し訳ないです。
ようやく更新を再開していく予定です。毎週更新は公言出来ませんが、もっと頻繁に更新していきます。と言っても、この物語自体全体的に終わりに向かっているので、お別れはそこまで遠くないかと思います。一応出来るだけ最後まで走るつもりですので、お時間がある人はよろしくお願いします。
長いこと更新していなかったお詫びに、今週は毎日投稿していきます。今週だけです。毎週は無理です、はいw
今日は千里さんのお話の前編。
明日以降は、マリア編、柚希編、胡桃編、ゼスト編、澪編、そして最後にもう一度千里編の後編を投稿していきます。
ちなみに、マリア編、柚希編、胡桃編、ゼスト編は一つのシリーズになっています。時系列は前後しているので、順序関係が気になるなら劇中の日にちの記述を詳しく見てみてください。そこまででないなら読みたいヒロインの物語だけ読んでもらってもいいです。まぁ、それが大半でしょうねw
ということで、一週間よろしくお願いします。