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あのパラケルススが引き起こした一連の事件からしばらく後、皆が充実した日々の中でその記憶を徐々に忘れていっている頃にグランはクラリスの両親に呼び出され彼女の実家に来ていた。
「こんにちはー!グランですー!只今参りました―」
ノックの後声をかけると歴史を感じる重厚な扉が音を立てて開く。
「……ようこそいらっしゃいました。どうぞこちらへ……」
中からクラリスの父であるハロルドが顔を出し、中に招き入れられる。彼の顔は心なしか事件のときよりもやつれているように見えた。
(どうしたんだろう?まさかまた何か事件でも……)
グランがそう思っていると応接間に着く、そこではこの家の当主であるクラリスの母、プロメティアが待っていた。
「こんにちはグランさん、遠いところから呼びつけて申し訳ありません。どうぞお座りください」
そう挨拶したプロメティアの顔にグランは少し驚く。こちらはハロルドと違い明らかにやつれていた。目の下の隈が拘束されて居たときよりも増えている。
「まずは遠路はるばる来てくださりありがとうございます。加えてこちらの要望通りお一人で来て下ったのには言葉もございません」
そう言って頭を下げるプロメティア、予想以上の礼に思わず動揺してしまう。
「いえいえ別にそこまででは!一人で依頼なんてよくありますし!…それで依頼というのは?」
「……」
早速依頼の話に入ろうとすると押し黙る二人、何かを躊躇している雰囲気だ。
「?なにか言いづらいことでも?」
「……なぁプロメティア……やっぱり」
「いえ、良いのです。遅かれ早かれこうなるのです。ならせめてグラン君にと決めたでしょう」
「あの、躊躇うようなことなら……」
「お気遣いありがとうございます。しかし大丈夫です、二人でよく話し合って出した答えですから」
そう言うがプロメティアは俯きながらじっと自分の手を見つめていた。心なしか手も震えている。見かねたハロルドがプロメティアの代わりに口を開いた。
「プロメティア、やはり私が言おう。君からは言いにくいだろう。」
「……おねがい」
僅かな確認を終えるとハロルドは緊張した面持ちで深呼吸すると、グランに依頼の内容を明かす。
「私の妻、プロメティアとの間に子供を作って頂きたい」
「は?」
呆然とするグラン、様々な変わり種の依頼も多くこなしてきたがこんな内容の依頼は当たり前だが初めてだった。
「いきなりこのようなことを言って申し訳ありません。しかし我々には貴方しか頼れる人が居ないのです」
そう言うとハロルドは事の顛末を話し始める。
あの事件以降、クラリスの家の存続に関して大きな考えの変化が二人に起こった。今までは感じてこなかった「家族全員が死に、開祖の妹の血が途絶える」という可能性を考えてしまったのだ。そこで二人は二人目の子供を作ることを考えたが、ここで大きな問題が二人の前に立ちはだかった。
「情けないことだが、私は子供を作ることがほぼ不可能な体になってしまったのだ…」
ハロルドは自身の研究で用いていた薬品の毒性を見誤り、長年に渡り使い続けていた影響で精子の数が極端に少ない無精子症を患っていたのだ。
「クラリスは普通に授かる事が出来たからね、こんなことになるとは思わなかったから油断していた……」
そんな事情で夫婦が第二子を諦めた矢先、今度は複数の錬金術学会から連盟で連絡が届いた。どうやら今回の事件で彼らもクラリスの家の存続を危ぶんでいたのか、第二子を促してきた。しかし夫婦が子供を授かれない事情を明かすと、なんと男を用意するからその人物との間に子供を作れと言い出したのだ。流石に見ず知らずの男性を受け入れるほど彼女らは堕ちて居ないが、連名の中には過激な活動を行う錬金術学会の名前も有った。彼らの言うことを無視し続けるとそれこそレイプや、最悪家族全員ホルマリン漬けもありうる。そう考えた夫婦は、苦渋の決断で信頼ができ、さらに錬金術の才もあるグランに白羽の矢を立てることによって学会の要求を回避する策を取ったのだ。
「はぁ…じゃあ今回はプロメティアさんと子供を作っている風を見せかければ良いと……?」
普段は女性大好きなグランもこのような事情となると流石に鵜呑みにはしない。
「……いや、君にはプロメティアと実際に……セックスをして子供を作ってもらう。学会は結果が出なければ実力行使に出てくるだろう、それに努力してる素振りなら私にも出来る」
「あっ、すみません、そうですよね……」
普段なら内心ガッツポーズな依頼だが今回ばかりは気が引けた。
「プロメティアさんはそれで良いんですか?なんならその学会潰しましょうか?」
「……いえ、元々私達もクラリス以外の子を産んで家の存続の安定性を高めなければならないと思っていましたから……」
声が震えている。やはり夫ではない人と身体を重ねるのは抵抗があるのだろう…
「では、依頼の詳細を説明させていただきます」
無理やり作った毅然とした声で説明を開始するプロメティア。
依頼の内容はプロメティアとのセックスを行い子供を作ること。
時期・期間は最も子供が出来やすい日の夜。
場所は夫妻の所有する別荘。これは普段当主として家を頻繁に開けるプロメティアが出ていったほうが周りに怪しまれないであろうという目論見である。
「あと貴方の団には君は私達に今まで採取してきたトレジャーなどの売り付けを行っていると説明してほしいの。この件は出来るだけ知っている人が少ないようにしたいから」
「わかりました、ではそのようにします」
「ありがとう、お礼に実際に持って来てくれたら買ってあげますから」
その他、報酬や生まれてきた子供の扱い等、幾つかの重要な取り決めや細々とした契約をした後、本日は解散となった。依頼の実行日は後日連絡が来るようだ。
(それにしても、錬金術師も開祖の子孫ともなると大変なんだな…)
すっかり暗くなった空を見上げながらふとそんなことを思うグランであった…
2週間後、グランは再びクラリスの実家を訪れていた。
「只今参りました。すみません遅くなってしまって」
もう既に支度を終えて玄関先で待っていたプロメティアに遅刻をしたかと思い謝罪をする。
「約束の時間15分前ですよ。別に謝るようなことはありません」
そう言うと彼女はグランが来た方向に歩き出す。
「付いてきてください、今回の依頼は別の場所で行います。」
「……あっはい!わかりました!」
その場に突っ立っているグランを不審そうに見る彼女からの視線を受け、グランは大慌てで彼女の後を追いかけていった。
………
(考えてみればそうだよな…旦那さんも居るあの家で他の男と寝たくなんて無いもんな…)
歩きながらそんなことを考える。今回の依頼を行うのは夫妻が別荘として借りているアパートメントで行うらしい。この島でも比較的観光が盛んな場所で家賃も高いはずだが。一家族が余裕で住めるくらいの広さがあるらしい。普段は旅行者に貸し出しているそうだ。
(しかし…話し掛けづらいな…まあ仕方ないか…)
プロメティアにとどうコミュニケーションを取ろうかグランが頭を捻らしているうちに、二人は目的の部屋へとたどり着く。
「ここです。貴方の部屋は右側手前、私は左側を使います。依頼は右側奥の部屋で21時頃行いましょう。7時頃に夕食を取りますのでそれまでは自由にしていてください。ただし私の部屋には絶対に入らないように」
そう告げるとさっさと部屋に入ってしまう。
「……俺も部屋に行くか」
一人立ち尽くしていたグランは、とりあえず自分の部屋に行こうと荷物を取り部屋に向かった。
「おお、これは……」
部屋は角部屋ということもあり内側のグランの部屋にも窓があり、そこから夕日に照らされた街並が見ることが出来た、その美しさに思わず声を上げるグラン。
「しかし部屋別なんだな、まあプロメティアさんの心情としては当たり前か」
グランは別に彼女の恋人でも何でもない、ただ子供がほしいので仕方なくグランを頼っているだけに過ぎないのだ。
「とは言っても、なんか寂しいな」
少しの寂しさを覚えつつ、徐々に暗くなっていく町並みを眺めるグランであった…
…
……
「さて、そろそろ行くか」
プロメティアと鉢合わせ無い様に少し早く部屋に向かう。多少の緊張を含みつつ部屋に入り、明かりを付け部屋を見渡す。
部屋の殆どをキングサイズのベッドが占領しており、窓際に小さなテーブルと椅子がちょこんと置いてあった。グランが通された部屋とはまるで違う配置のその部屋は、思わずその目的を連想させる。特にベッドは真新しい上に他の調度品とあまり合っていない。どうやら今日のために新しく買ったもののようだ…終わった後すぐに捨てられるようにかも知れない。
そんなことを思いながら椅子に座って待っていると、プロメティアが姿を現す。
「お待たせしましたグランさん。まずこれを、興奮剤です」
そう言って瓶を渡される。飲むと効果は絶大で瞬く間にグランの肉棒は最大まで勃起した。
「効いているみたいですね。では始めましょう、まずは何をしましょうか?」
瓶をテーブルに置くと明かりを消し、ろうそくに火を付けグランの支持を仰ぐ
「分かりました……じゃあ服を脱いで、ベッドに横になってください」
依頼中はグランの興奮を誘うために全て彼の指示通りにするというのが取り決めだった。極論としてグランが興奮しなければ行為を出来ないがための処置であった。
指示通りベッドに寝転がるプロメティアの服を脱がせながら、胸や秘所を弄り性感を愛撫するグラン。時々ピクピクと震える彼女に手応えを感じながら痛くない程度に濡れるまで愛撫を続けた。
「グランさん、挿れる時はバックでお願いできませんか?」
愛撫が終わり、いよいよという所でプロメティアはそう提案してきた。
「わかりました、じゃあバックでしましょう」
たしかに他の体位だとグランが見えて精神的負担が大きいだろうし、何より身体が触れる面積が大きい。この体位が一番精神的にも肉体的にも接触が少ない。
(しかし…エロいな)
決して若いとは言えない彼女は、しかしその年齢を感じさせないほど若々しい身体を持っていた。疲れを感じさせる顔とは裏腹に一つのシミもない身体はまるで20代の頃から歳を取っていないかのようだった。普段は服とマントに隠れて見えないその体が自分の前に晒されていると思うと興奮を抑えられないグランであった。
(こんなスケベな身体の奥さんを好きにできるなんて、羨ましいなぁハロルドさんは)
彼の目の前に掲げられた大きな尻は全く弛んでおらず、触ると柔らかく押し返してきた。見事な安産型の尻をこちらに向け、彼女の意志ではないにしても自分の子種を欲してじっと待っている姿はかなり魅力的だった。
「挿れますよ……本当に良いんですね?」
最終確認をする。直ぐに返事は返ってこず、しばらくの静寂が部屋を包んだ。
「……お願いします」
消え入りそうな、なんとか絞り出したような声でそうプロメティアの顔はグランからは見えないが、声からはこれからする行為に対する恐怖が感じ取れた。
「わかりました、じゃあいきますよ」
そう言って彼女の腰を手で固定し先端を秘所にあてがう。その瞬間彼女の身体がビクリと大きく震える。しかしそこで止めるわけにも行かず、そのまま肉棒を彼女に埋めていく。
(うっ!?きっつい……)
予想外の狭さに困惑するグラン。経産婦とは思えない、まるで経験の浅い少女のような締め付けがグランを襲う。
そのまま異物を拒むような彼女の膣をかき分けながら、長い時間を掛けようやく行き止まりにたどり着く。
「っ……全部入りましたよ」
(なんだこの締め付け…旦那さんとはそんなにしてないのかな?)
肉棒を全て収めきり、プロメティアの様子を確認する。彼女は何かに耐えるように震えていた。慣れるまで動かない方が良いと思いじっとしていると未だ顔を伏せているプロメティアが口を開いた。
「早く、動いてください」
「……わかりました」
了承しつつも彼女を気遣うようにゆっくりと腰を動かす、依頼によるセックスとは言えせめて肉体的な苦痛は与えたくないと出来るだけ相手を気持ちよくさせるように弱点を探りつつ慣らしていく。
(き、気持ちいい…すぐに出ちゃいそうだ…)
微かな明かりで見える彼女の背中には汗が滲んでおり、長い髪が張り付いているのがとても扇情的だ。何かを誤魔化すようにシーツを目一杯握り、時折首を振る仕草はよりグランを興奮させる。うねうねと肉棒を撫でる膣の動きも合わさり、もっと激しく動きたいという衝動が湧き上がり、それを抑えるのにグランは必死だった。
と、そこにプロメティアが再度要求をしてくる。
「もっと早く動いて……早く終わらせてください……」
何かを押し殺すような声、その言葉に少しとまどい、しかし自身の欲望には勝てずグランは我慢していた腰の動きを早める、パンパンという腰がぶつかる音と共に僅かな水音が結合部から聞こえてきた。
「ん、んんんんん!?」
ベッドに突っ伏したプロメティアからうめき声が聞える。彼女は片手で口を覆い、もう片方でシーツをかき集めまるで誰かに助けを求めているようであった。
「プロメティアさん、そろそろ出しますよ」
返事はない、ただ耐えることに精一杯という感じだ。だが膣がよりキツく締まりグランへの刺激がより強くなり、射精感が一気に高まる。そのまま腰の動きを早め、最奥に若い精液をぶちまける。
「プロメティアさん!もう!……ッ!」
「ッ!……ッ!」
どくどくと精液が流れ込むたびにビクビクと背中を震わせる彼女の膣はまるで処女の様に締め付けを増しながら、最後の一滴まで搾り取るようにグランの肉棒を刺激し続ける。
(しかし最後の反応、この人もしかして……)
未だ続く射精の快感の中でグランは肩で息をする彼女に僅かな予感を感じたのだった
女性の喘ぎ声とか書けないとこんなに難しいんだなって思いました。
もう二度としません、たぶん。