「先日は失敗だったの……」
時刻は夜。今日のすべての業務が終わり、自室のキングサイズのベッドに身を沈めながら一人呟く。
「まさかグランがあんなにも……予想を遥かに超えておったわ」
この所毎夜この事を考えているような気がする。しかしそれほどまでにあの出来事は強烈だった。思い出すと体がほてり出して、もう意識を逸らせない。まるで生娘に戻ったようだった。
「はぁ……んっ♡」
手に湿った感触が伝わる。想像だけでこんなに濡れてしまうなんて本当にどうかしていると思いながら、手は止まらない。段々と激しくなっていく手の動きと水音が一人しか居ない部屋に響く。微かに漏れる吐息は快感よりも物足りなさを表しているようにも感じられた。
「んっ、ふっ♡ ん~♡」
あの日の快感を再現しようとするが、足りない。恐らく道具を使っても同じだろう。発散の為にグランを使ったが、むしろそれは火に油を注ぐ結果になってしまったようだ。あの日の記憶に身を焦がし、さらなる快感があるという期待に身を震わせる。
「んんっ! ~~っ!♡♡」
軽い絶頂を味わい、その後くたりと身体を弛緩させる。何時もなら満足する行為が今日は物足りない。しかし自分ではどうにもならないと知り、それを誤魔化すように布団に包まる。
「……失敗したのぅ」
………
コンコン
「グラン? 入るぞー?」
ようやくお互いの予定が付いて二回目の夜を迎えたのはそれから更に数日経ってからだった。
今度はグランの方から彼に貸し与えている居室でしようとの提案があったので今まさにドアをノックしたところだ。中から返事があったので入ってみると間取りは同じなはずなのに雰囲気が他の部屋とは完全に違っていた。わざと薄暗く照明が落とされた部屋に恐らく噂に聞く彼特製の媚香の甘い香りが漂っている。それだけなら先日の妾の部屋とそこまで変わらないのだが、そこに部屋に染み付いた性臭がプラスされてもうこの部屋が普段からどの様に使われているかが一瞬でわかてしまう。報告を聞くところによると城の若い女中で彼の毒牙に掛かっている数も片手では足りないらしい。
「ずいぶん気合が入っておるの?」
「女性を夜迎える時は何時もこんな感じですよ」
「女の敵じゃな」
頭がぼーっとしてくる。野暮ったい服をさっさと脱ぎ捨てて下着姿になる。恥じらいはないのかとかムードがどうたらと言う輩もいるかも知れないがセックスをするために男の部屋を訪れた時点でそんなモノ気にしている余裕なんて無い。コッチは媚薬と臭気で完全に出来上がっているのだから。
「今日は存分にそなたを感じる為に来たからの、全て忘れさせとくれな?」
「道理で術掛けてない訳ですね」
「そなたがあれ以上気持ちよくしてくれると言うのにそれを感じることが出来ないのは勿体無いとおもうての」
快感に飢えた自分がそんな誘惑に耐えられるわけもなく、今日はハクタクに何も言わずにここを訪れた。あの日以上の快感を体感できると思うと自然と頬が緩んでしまう。
「そんなに期待されるとちょっと不安になりますね」
「そう言う割に自信たっぷりな笑みじゃな?」
苦笑しながら言う彼にしかし不安の色はない。それほどまでに自信があるのだろう。彼に少女趣味は無いはずなので妾のような者の相手はあまり慣れていないはずだ。しかし彼が取り入れた星晶獣からの知識は経験など関係ないらしい。
「さて、ベッドまで我慢できます?」
「それぐらい出来るわ! さっさと行くぞ全く」
会話している間に部屋の媚香は完全に体に馴染みきっていた。何もしていないのにぐちょぐちょの下着が歩くたびに擦れる度に小さな喘ぎ声が出そうになる。なんとかベッドまで着くと同時に残っていた下着を脱ぎ捨てて仰向けに倒れ込む。はしたなく股を広げてグランを誘う。
「念の為言うが、今度はこの前のようなことはしてくれるなよ?」
「前戯も無しにオマンコに入れてほしいなんてフォリアは淫乱だな」
「見れば判るじゃろうはようせい」
照れる姿が見たかったのかもしれないがそんな程度の言葉責めで照れるほど初心ではない。グランが少し残念そうにしながらズボンを下ろすとしっかりと勃起した肉棒が現れる。正直あの大きさのモノが入ったのが今でもにわかに信じられない。
「今日は素直じゃの♡ んっ♡ ん~~♡」
何もしていないのに準備万端の膣は彼の肉棒を拒むようなことはしない。一つの引っ掛かりもなく最奥へと導いていく。
「奥まで、挿入ったぞ♡ あっ♡ こらグランっ、そのように、こね回しては♡」
しっかりとポルチオを解すと、腰を動かして膣全体を攻め始める。前のような荒々しさはないが、心なしか前よりも気持ちよく感じた気がした。
「んっ♡ ふっ♡ あんっ♡」
愛し合う男女の睦み合いとはこういうものなのだろうか? 妾には判らないが心地いい。先日の快感の連鎖とは違った趣があった。どちらかと言うとマッサージに近い。膣を更に解すように、高く張ったカリが行ったり来たりする。その度にただの一回で彼の形を覚えてしまった体は狙い通り快感に身を蕩かせるのだった。
「そろそろ出しますよ、良いんですね膣内で?」
こんなことをグランが聞いてくる頃にはすっかり放心しきっていたので蕩けた目を向けながらただ頷くことしかしなかった。絶頂に達しない程度の快感を永遠と送られるような感覚は安易に複雑な思考を削り落とし、ハクタクからの忠告や彼の危険性を思い出しはするものすぐに消えていった。
「あ♡ 温かい……♡♡」
先日よりも勢いが弱いのは、彼がいろいろとセーブしているからなのだろうか?そう思うと少し申し訳ない気がしてくる。彼の精液が密着した子宮にそそがれ、そしてじわぁっと染み渡っていくのが判る。子宮を中心に体が熱くなっていくのが判る。
「おっ♡ これは、すごいのぉ♡」
そこらで出回っている中途半端な媚薬とは格が違う。昔そういう類のプレイが好きな男に使われたことがあるがそもそも質が違うようだ。体が敏感になっているのは確かだがそれよりも性欲の増大が凄い。ただの一注ぎでまるで発情期が訪れたように我慢が効かなくなってしまう。
「まだ射精したばっかりなのにそんなに腰動かそうとして……ほんとにえっちですね」
「んぅ♡ 仕方ないじゃろ、こんな凄いの、はぁ♡ 我慢できるわけがない♡」
「もしかしたらフォリアには効きやすいのかな? 相性良いのかもね」
そんなふうに微笑むグランは妾が辛抱堪らないと知ってなお、腰を動かせるようにはしてくれない。むしろ腰を揺すってこちらを焦らすような動きすらしてくる。その精液を染み込ませようとする動きは正直かなり……キく。
「グラン、っ♡ 重いぞっ♡ 退かんか、あっ♡」
「ん~? もうちょっと」
さらさら退く気は無いようだ。必死に押し殺している喘ぎ声とは裏腹に結合部から聞こえる水音はどんどん大きくなっていく。どんどん敏感になっていく体は性欲をさらに焚付けてくる。微弱な快感、しかしそれすらもしっかりと知覚できるほどに敏感になった身体をグランは手慣れた腰使いで虐めてくる。
「ずいぶん慣れとるの、これで何人落としてきたんじゃ?」
「さて、なんのことやら」
とぼけてはいるがバレバレだ。小さな動きで、妾に自由に動けないようにしつつ、しかし確実にポルチオを刺激し続けている。時折不意打ちの様に耳や胸を触ってくるのもいやらしい。しかしそれ以上にいやらしいのは別にある。
「ゆっくり来てるでしょ? 判る?」
「もっと激しいのが好みじゃと思ったんだがの♡」
グランはゆっくりと、本当にゆっくりと絶頂に登らせてきているのだ。早くほしいのに、早く気持ちよくなりたいのに。まるで段々と絶頂に近づいていくのを分からせるかのように責めてくる。
「そろそろ来そうだね、腰浮いてきた」
「うむ……♡ そろそろ、来そうじゃ♡」
コップのギリギリまで水を入れるように、ゆっくりと快感が注がれていく。縁の高さを越えて、表面張力がギリギリになってついに
「あ、あっ♡ ああああああぁぁぁぁぁ♡♡♡♡♡♡」
溢れ出す。
ぶるぶると全身が震える。やっと訪れた絶頂に魂も抜けるかと言うほどの幸福感を感じながら、情けない声をあげてしまう。結局前回のように散々良いように弄ばれてしまったなと思うがもう遅い。絶頂してもなお与えられ続ける快感で絶頂は終わることなく、しかし気を失って途切れることもない。
「グランっ♡ さっきから、ずっとイッて♡ 腰、止めてっ♡♡♡」
「まだだよ、覚えるまで続けるよ」
「はぇ?」
「フォリアに俺の形、覚え込ませてあげる」
それを聞いて喜べば良いのか、悲しめば良いのか。もうすでに覚えてしまった身体を更に彼専用にされようものならもう彼無しで人間らしい生活は出来ないかもしれない。しかしそんな危機感よりも珍しく見せた彼の独占欲が可愛らしく思わず抱きしめてしまう。
「そうじゃな、もっとグランを刻みつけとくれ」
そっと耳元でささやく、彼を焚きつけるように
「この小さな身体をめちゃくちゃに犯して、気が遠くなるほど絶頂させて、この淫乱な王をお主無しでは生きていけない身体にしておくれ♡」
「激しくしてほしい? 俺はこのままでも良いけどなー」
「このいけず……」
「はは、冗談ですよ」
格好はつけさせてくれなかったが、御強請り通り激しくしてくれるようだ。思った以上に頼めば何でもやってくれるお人好し体質なのかもしれない。肉棒が引き抜かれて自由になった腰が動きそうになるのをなんとか押し止める。悔しいが自分で動くよりグランに責めてもらったほうが何倍も気持ちいい。
「っ! ああっ♡!!! きたっ! きたぁ♡♡♡♡!!!」
ごりごりと、膣をえぐり女を咽び泣かせる求めていた彼の動きに思わず歓喜の声を上げる。先日のような動き、しかし桁違いの快感が襲いかかってくる。
「あっ♡ これっすごっ♡♡♡ 前と全然っ♡ ちがっ♡♡♡♡」
「そりゃあ、ちゃんと馴染ませましたから」
ピストンされる度に視界がホワイトアウトする。今まで経験したことのないような膨大な快感が意識を押しつぶす。
「ひぐっ! あっ! んっ♡ イッ! あああああぁぁぁ♡♡♡♡♡♡♡!!!!!」
息が苦しい、短い言葉を発するのもやっとだ。やっと吸った空気も彼が膣奥を突くとだらしない声とともに全部外へ逃げてしまう。苦しくて、気持ちよくて、思わず目の前の少年に縋り付いてしまう。自分よりずっと年下の彼に、こうなっているのは彼の所為だと言うのに両腕で目一杯彼を抱きしめる。
「ひうっ!? っ♡ はっ♡ はああああぁぁぁぁぁっ♡♡♡♡♡♡!!!!!」
それと同時に、グランが2回目の精を膣内に吐き出してくる。動きが止まったあとに熱い精液が流れ込んで子宮を焦げ付かせる。もちろん数回で薄くなるなんてことはなく、こちらの快楽神経を焼き切らんばかりの濃厚な媚薬が再び子宮をいっぱいに満たす。まさか射精で絶頂してしまうなんて……
「ぐ、グラン……もっとゆっくり……」
「さっき激しくしてって言ったから激しくしたのに、我儘ですねぇ」
「それは、仕方ないじゃろ! お主が気持ちよすぎるのが、んっ♡ 悪いんじゃぁ♡」
精液が満タンになった子宮の上を擦られる。それだけで軽く喘ぎ声をあげてしまう。それに満足したように微笑むと、再びピストンを開始する。
「あっ♡ ん~♡ これくらいが良いの♡ 感謝するぞ、グラン♡」
「まぁ、次覚悟しておいてくださいね」
今日はひたすらにグランに奉仕してもらった日だった。ひたすら妾の我儘を聞いて貰ったことに若干の申し訳無さも感じるが、これから好き勝手使われる運命なのだから最初の一、二回は大目に見てほしい。ついでにもう一つお願いを聞いてもらおう。
「んっ♡ グラン、もう一つ我儘を聞いてくれるかの?」
「なんです?」
「キスを、してほしいんじゃが……だめか?」
「別に良いですけど……どうしてですか?」
「……したこと無いんじゃ」
「え?」
「じゃから! 口づけをしたことが無いからお主としたいと言っておるのじゃ!」
心底びっくりした顔をしている。確かにこんな淫乱女がファーストキスも未経験だというのはかなり意外だっただろう。しかしグラン以前は男娼と接待相手しか相手が居なかったのだ、そんな機会などあるはずもない。
「……だめか? ! んっ……」
答えの代わりに口が塞がれる。多分同情の類だろうがこうして私と唇を重ねてくれる彼に感謝しながら、彼に習うように舌を絡ませる。媚薬のせいか口の中まで敏感で、まるで性感帯を弄られているかのようだった。
「んっ、ふっ♡ ん~~~♡♡♡」
キスしながらなんて、まるで恋人みたいだな。
なんてそんな叶うはずもない夢に、今だけは浸っても許されるような気がした。彼の優しさに溺れながら、彼を身体と心に刻みつけながら、夜は更けていった。
短いですが次で後日談的なやつです。もともとフォリアは短めでやろうと思ってたので許してください。誤算は話がぜんぜん思い浮かばなかったことです。
全部やる気を削ぎ落としていった爆死ガチャが悪いんや。早くストーリ見なきゃ……
以下補足
【フォリア】
キスは愚か恋もしたことなかった子です。性欲が強いのはそんな歪な精神成長の結果でもあります。もちろん大部分は生来のものですが。
今回グランくんの精液が早く効いていますがこれは彼女の力が上手く作用した結果です。拒むどころかむしろ促進しちゃった感じですね。
もう彼女がグランを拒むことは出来ないでしょう。もうすっかり彼専用です。
【グラン】
今回はフォリアにかなり優しくしてます。セックスもお願いされればその通りにするしキスもしてあげてます。後が怖いですね。
ちなみに冒頭で言っていた部屋についてですが女の子が来るときだけみたいな口ぶりですが毎日女の子は来るため常時媚薬は炊いてあります。