「んっ♡ ちゅる♡ んはっ♡ はー♡」
薄暗い部屋に舌が絡み合う水音を響かせる。
「はむっ♡ じゅるっ♡ ん~♡」
最近また欲求を開放する機会が減って悶々とした体を押さえつけながら仕事を終え、寝ようとしていた所にやってきた諸悪の根源。きっと彼は暇つぶしにまだ起きているであろう私の所にちょっと顔を出しただけなのだろう、しかしそんなことは関係ない、有無を言わさず隣室に連行して、貪るようにキスをしている。この男は此方からでないとキスをしてくれないので、したいときは毎回こうやって目一杯背を伸ばしながら彼の口内を堪能する。
「どうしたんじゃいきなり? もっと相手をしてくれる気になったのかの?」
「いや、まぁ、時間が空いたので」
「……ふぅん、なるほどの」
ズボン越しに下半身をさするとすぐに硬いものが浮き上がってくる。こういうところは普段相手をするおっさんよりも単純でやりやすいと思いながら、ズボンに手を突っ込んで扱いてさらに硬く仕上げていく。
「レオナの暇つぶしに妾を使うとは、良いご身分じゃの」
「いや、そんなつもりは」
「嘘をつけ、こんなに匂いを撒き散らしておいて」
恐らく先程まで獣のように交わっていたのだろう、グランの身体からは彼が交わるときによく使う特別製の淫香と拭き取られてなおわずかに残るレオナの性臭が漂っている。
「まぁ、あれだけ焦らされれば気絶するのも無理はないの」
「それはフォリアのせいでしょう? 絶対狙って来たでしょうあれ」
「さぁ、どうだかの」
決してグランがレオナに夢中だから意地悪しようとしたわけではない、断じて。
「んあっ!? ふっ♡」
「うわぁ、まだ何もしてないのにぐちゃぐちゃじゃないですか」
部下に嫉妬して睦み合いを邪魔までして、自分は今夜も寂しく一人でその体を慰めようとしていたんじゃないか。
そんな事を言外に言われているような気がして、顔がカッっと熱くなる。怒りよりも羞恥が上回る。それは自分を淫乱だと言われたからではなく、それを知られると恥ずかしいと思うほどに年甲斐もなくグランの存在が自分の中で大きくなっているからだった。
「の、のうグラン! レオナがいつ起きるかわからんし、早く、の?」
「あれだと多分朝まで起きないと思いますけど……まぁ良いですよ」
強引に意識をそらす、実際このままだと指で立てなくなるまで責められるのだ、ならさっさとベッドに移動してしまうほうが良かった。
お互い服を脱ぎ、ベッドで定位置につく。寝転ぶグランの上にまたがり、ドロドロの割れ目を太い竿に擦り付ける。
何回かするごとにまぐわいのパターンというものが出来てきて、ベッドがあるところでするときは最初は騎乗位の体勢で始めるのがほとんどだ。理由は妾が動けるのが最初しかないという非常に情けない理由ではあるが。
「んっ♡ っふ♡ はっ、はあああぁぁぁぁぁ、んっ♡♡♡♡」
膝立ちでぎりぎりまで頑張ってなんとか届く先端に割れ目をあてがうと、確認も何もせずずるりと一気に腰を下ろす。もちろん膣はそのすべてを膣内に受け入れ、全部挿入るとたったそれだけで訪れた絶頂にしばらく体を震わせる。
「もうすっかり出来上がっちゃいましたね、僕が居ないときどうするんですか」
「んっ♡ ん~♡ は、んっ♡ ~~~ッッ♡♡♡」
そう聞いてくる彼が小刻みに腰を揺らすので、返答することすら儘ならない。しかしこんな状態を見れば答えずとも自ずと察しはつくだろう。次第にそれでは物足りなくなって自分でも腰を降り始めるのが何よりの証拠だ。
腰の揺れは次第に大きくなり、横揺れから縦のピストンに替わる。長大な彼のモノのおかげで抜ける心配などせずに我武者羅に快感を追い求める。びたんびたんとまるで叩かれているような音を響かせながら必死に腰をふる。
「ちょ、ちょっとフォリア待って」
「んあっ♡ やぁ♡ なぜ止めるのじゃグラン、そんな意地悪な、手を離してくおくれ、後生じゃからぁ♡♡」
腰を捕まれ動きを強制的に止められると、まるで駄々をこねる子供のように彼に縋り付いてしまう。力で叶うはずも無いのに必死に腰に力を入れて、目に涙をためてなんでこんなひどいことをするのかと彼を見る。ちょうど一番奥まで入っている状態で止められたものだからポルチオは刺激され続けていて、それが余計に辛い。
「いや、こっからでも見えるくらい赤くなってるよ? 痛くない?」
「そんなこと無いから、大丈夫だからぁ♡ 離して、動かせてよぉ♡」
確かに見てみれば赤くなっている。しかしそれは元々色白だから目立つだけだし、快感が上回っているせいで痛みなど感じない。それよりも今このお預けされている状態のほうが何倍も辛い。急に上下を反対にされたがそれでもめげずにびくともしない腰を触ろうとする。
「それにさ」
「あ、あ、あ、あ!?」
「そんな激しく動かしてるだけじゃだめだよ」
「あっ!? いっ! ひっ♡ おっ♡」
「もっとゆっくり、丁寧に気持ちよくならないと」
「おっ♡ ほっ♡ ぉぉぉぉぉおおおおおお?!♡♡♡♡♡」
ゆっくりと、最初グランが膣内を品定めしたときのような速度で一回だけ肉棒が往復する。たったそれだけ、力強さもなにもない。最後にはまるで赤子に触るかの様にポルチオに先端が押し付けられる。たったそれだけのはずなのに先程までとは比べ物にならない快感が全身を襲った。
「こうやって、ね? ちゃんと」
「ひうっ! あっ♡ あっ!」
「気持ちいいところ、ちゃんとぐりぐりってしないと」
「わかっ、わかったかっ、らっ♡ あああ♡♡♡!!」
グランは慣れた動きで隈なく弱点を責めてくる。ゆっくりとした動きは逆に念入りに快感を押し出されるような感覚で、激しくしている時よりもずっと深い快楽で意識を酔わせてくる。肉棒が少し進むごとに自分の性感帯を教えられているような感覚、快感で朦朧とした意識の中でもしっかりと覚えられるようにと丹念に、ゆっくりと弱点が一つずつなぞりあげられていく。もはや彼のほうが自分の身体には詳しいらしい。
「はっ♡ ひっ♡ きてるっ♡ きてるきてるきてるっ♡」
段々と腰の震えが大きくなってくる。自分では全く制御できない下半身が接待で媚びている時ですら出来ないような下品な動きをする。押し付けるように腰が浮く。
「あっ♡ やだっ♡ ぐらん、こわいっこんなゆっくりっ!」
慣れない“知覚出来る絶頂”に怯えても彼は優しく笑うだけだ。
「んっ♡ あんっ♡ ひっ♡ くるっ♡ くるくるくるっ♡!」
彼の肉棒がすべて埋まり、先端が優しくポルチオに触れて、止まる。
「っ! ふーっ♡ ふーっ♡」
お互い微動だにしないまま時が流れる。あと少し押し込められれば凄まじい快感が襲ってくる。情けないことにそれが怖い、恐怖を覚えるほどの快感がその先にあるのだとわかってしまう。だから息を荒くしながら彼に動いてと目で訴えることしか出来ない。
どれくらい経っただろうか、際限なく広がるもどかしさと恐怖に情けないことに涙が出てきて彼の姿ぼやける。すると
「ごめんごめん、意地悪だったね」
グリッ、っと
ポルチオが一段奥に押し込まれた。
「っ!? ……? ッ~~~~~~♡♡♡♡♡♡!!!!!」
凄まじい快感と絶頂の波が押し寄せる。一瞬脳が処理しきれず呆けてしまった程だ。声にならない叫びを発しながら全身が弓のように仰け反る。掴んでいたシーツがピンと張り、その上に隙間から溢れてきた愛液がぼたぼたと垂れる振動が伝わってきた。
「凄いでしょ? セックスは激しければいいってもんじゃないんだよー」
そんな事を言いながら腰を揺すってくる。その動きは的確に絶頂を浮かび上がらせて、まさに途切れることのない絶頂が妾を襲い続ける。やめて、とか、動かないで、とかそんな言葉さえ口から出すことが出来ない。出てくるのは獣のような下品な喘ぎ声と開きっぱなしの口の端から流れる唾液だけだ。
「どのくらいイけるかなー」
なんだか楽しそうに腰を動かすグランを絶頂の快感に脳を焼かれながら見上げることしか出来なかった。
「結構長かったね、そんなに溜まってた?」
結局妾が絶頂から降りてこられたのは5分も経ってからだった。身体をピクピクと震わせながらベッドに身体を投げ出しているが膣にはまだ大きさも硬さも変わらないグランの肉棒が収まっている。当たり前だ、彼はまだ一回も射精していないのだから。
「よいしょっ、と」
「っ!? うぁ♡ あっ!? ああああぁぁぁぁぁぁ♡♡♡♡♡♡♡♡」
いきなり抱きかかえられ、対面座位の体勢になる。自分の体重で再び敏感になっている子宮が押し上げられる。思わず目の前のグランに縋り付く。言いたいことはたくさんあるが、相変わらず口から出るのは喘ぎ声だけ。
「自分で動く?」
動ける訳無いだろ、と言いたいが口は目の前の雄に感じていることを示すので忙しいので、弱々しく背中に爪を立てる。でもこういうとき大抵グランは自分で動く気が無いのだ、下を向いていても彼がニヤニヤと笑っているのが判る。
「うぅ~~♡♡♡ ……うぅぅぅぅ♡♡♡♡」
必死に足に力を入れるがやっぱりまるで動かない。深く打ち込まれた楔はどんなに力を入れても一寸たりとも抜けることはなく、深々と膣を穿ったままだ。
「ごめんごめん、可愛くてさ、意地悪しちゃうんですよ」
「あっ♡ んっ♡ はあっ♡」
今回はこれ以上やっても変わらないと思ったのか早々に動いてくれる。何時もと変わらないピストンだが体位の所為で何時もよりポルチオが強く刺激される。その衝撃で力が抜けてしまい、力が抜けたせいで更に肉棒が深いところまで刺さってしまう。首に回した腕はもはや引っ掛けているだけという状況で、彼が後ろに回した腕と深く刺さった肉棒だけで身体が支えられているような状況だ。
「フォリア、顔上げて」
「……? っ!? んっ♡」
突然塞がれる唇、グランからしてもらうのは初めてだった。最初は戸惑ったが、すぐに自ら舌を絡ませ合う。
「ぷはっ……はー♡ んむっ♡」
少し息継ぎして、また口吻。トントンとリズミカルな下半身への刺激とは対象的な絡み合う舌がお互いの口内を蹂躙する。舌が絡み合う度に言いようのない幸福感が生まれ、セックスの質を高めてく。
気の遠くなるような長い長い口吻の途中、不意に体をより強く抱きしめられる。
「んむっ!? んっ♡ ん~♡♡♡」
今日初めての射精。ここに来る前にしこたま射精してきたはずなのに全く薄くなっている気配のないどろどろの精液が流れ込んでくる。久方ぶりのグランの精液(といっても一週間も経っていないが)に身体が燃えるように熱くなって。先程までの情緒やムードなど吹き飛ばしてしまうほどの肉欲があっという間に意識を支配する。
そこからは何時も通りで、最後にはこれまたお約束のように度重なる絶頂で意識を失いベッドに倒れ込む記憶が薄っすらと残っているだけだった。
…………
「……ふぁ……」
気がつくと既に日は昇っていて、もちろん傍らにグランは居ない。そのことに寂しさを感じつつも乾かしてくれたであろうベッドと掛けられていた布団に優しさを感じる。まだ普段起きる時間までは少しある。もう一眠りしようかと思ったが、ふとサイドボードに手紙が置かれているのが目に入った。
恐らくグランからであろうその手紙を、しかし読むことなく布団に潜り込む。この温かい乾いた布団だけで優しさは十分だし、それを読んだところで自分をほったらかしにして他の女のところへ行った事の嫉妬心は消えないのだから。今頃妾の部屋に来たことがバレて問い詰められているであろうそのナンパ男にざまぁみろと思いながら、再びまどろみの中に意識を落とすのだった。
これでフォリア編は終わりです。読んでくださりありがとうございました。
これはコメント欄のリクエスト的な感じで書き始めたものなのですが、かなり時間がかかってしまって本当にすみません。リクエストで書くのは難しいですね、自分の力不足を痛感いたしました。
次のキャラも更新時期も全く未定ですので、気長に待っていただけると幸いです。
蛇足の設定情報
【フォリア】
案外嫉妬深く、案外乙女思考の女王様。
キスが好きなのはそういうのに憧れてたのもあるけどそれ以上に口内がすごく性的に敏感。
フェラとかしてイッちゃうタイプ。キスでもイッちゃう。
【グラン】
ハーヴィンはストライクゾーンから外れるらしいので、フォリアの外見は彼的にはかなりギリギリだったのかもしれない。ストライクぞ^んから外れても打てないことはない。
【居室のお香】
グランが来るとわかっているときはそれ用のお香を焚いているが、今回は突発で来たため普段どおりのお香を焚いており、そのせいでレオナにバレた。
【キス】
グラン昔は特別な人とだけなどと言っていたが、求めてくる人があまりに多いので最近は求められたらするようにしている。しかし自分からは特定のメンバー以外には滅多にしようとしない。