TS憑依堕天使は主人公のNTRを計画するようです 作:カイバル峠
黄昏の誘惑
黄昏の誘惑
「死んでくれないかな?」
それとほぼ同時に、彼女の背中から黒い翼が生える。
◇◆ ◆◇
俺は夢でも見ているんだろうか?
待ちに待った夕麻ちゃんとの初デートに出かけて、夕方の公園ですごいいい雰囲気だと思ったら急に「死んでくれない?」なんて言われたんだ。
一瞬何を言われているのかわからなかったけど、その後夕麻ちゃんの背中からいきなり羽?みたいなものが生えたんだぜ?
ていうか、いつの間にか服装まで変わってるし…あれ、確かボンデージっていうんだっけか?
初めて生で見たよ!とにかく露出度が凄い!
おっぱいとか零れ落ちそうだし……ていうか一瞬見えたぞ!
いやぁ、眼福眼福!
……じゃなくて!
「ごめんなさいね、上からの命令であなたに厄介なモノが宿ってるかもしれないから、危険なら始末するように言われたの。」
そう言うと夕麻ちゃんの手が赤く光ると槍状の物質が形成される。
なんなんだ?
さっきの変身といい、夕麻ちゃんはマジシャンか何かなのか?
でもあの羽動いてるし、夕麻ちゃん地面からちょっと浮いてるし、何より目がマジだ!
「フフフ、さっぱり意味が分からない、って顔をしているわね。でもこれは紛れもなく現実よ。だから、ほら……」
夕麻ちゃんは妖艶な笑みを浮かべると手に持った槍?のようなものを後ろの噴水に向かって投げつける。
すると槍は中央のオブジェの台座に突き刺さり、爆発した。
水飛沫に交じって飛ぶオブジェの破片が頬をかすめ、これが紛れもない現実だといやでも実感させられる。
「あ、ああ……」
それを理解すると同時に、生き物としての本能が警鐘を鳴らす。
ヤバい、このままじゃ本当にやられるっ……!
ハハハ、なのになんでだろう?
足が動かねぇ……
「うふふふっ、足がすくんで動けないようね?これならすぐに終わりそうだわ。でもその前に、一つ提案なんだけど」
夕麻ちゃんは新たに槍を作り出すと、穂先を俺に向けながら言った。
「あなた、私の
◇◆ ◆◇
あれはいつのことだっただろうか。
私の中に全く知らない、別の誰かの記憶が存在していることに気づいた。
正確には「思い出した」といったほうが正しいのかもしれない。
フラッシュバックするようによみがえる記憶はそこそこ量があり、おそらく人ひとりの一生分はあっただろう。
それでも悠久の時を生きる私たち堕天使にとっては瞬きほどの時間でしかない。
しかしその中に私の目を見張るものがあった。
それはこの記憶の持ち主が読んでいたと思しき、ファンタジーな内容の大衆小説、いわゆるラノベと言われるものだったが、なんとその中の登場人物の一人が私だったのだ。
私は気づくと、記憶の糸をたどるのに夢中になっていた。
しかしそれもすぐに終わった。
そして物語の中の“私”は早々に、見るも無残な最期を遂げるのだった――――主人公の少年の踏み台として。
私は強い憤りを覚えながらも、再び記憶の糸をたどり始めた。
すると主人公の少年はそれから目覚ましい成長を遂げ、わずか一年足らずで世界中の神々やドラゴンと渡り合うまでに強くなるのだった。
それが私の怒りに火を注いだ。
こんなふざけた話を描いた者は探し出して殺してやろうとも思ったが、それも次第に馬鹿馬鹿しくなって一笑に付して忘れようとも考えた。
だが、それはできなかった。
私の置かれている状況、そして周囲の者たちとの関係、それらが少しずつ、だが確実に物語の中の“私”のそれに近づきつつあることに気づいたのだ。
物語の中では“私”は
当然、その半生に関する記録などない。
だが随所で発する台詞から、その道のりが決して平坦ではなかったことだけは確かだ。
加えて現実の私が置かれている状況も決して良くはない、いや、寧ろ緩やかにではあるが悪化してさえいる。
このままではいずれもしかして……
急に恐ろしくなった私は最悪の結末を避けるため、あらゆる方法を模索した。
生き残るために、また少しでも置かれた状況を改善するために力を求め、鍛錬に励み、またある時は研究を重ねた。
しかし限界は早くも訪れた。
私たち堕天使は本来聖書の神が自らの栄光を称えさせるために創り出した
異教徒や外敵の排除、間接的に聖書の神の威光を示すための力は与えられたが、基本的には神への礼賛を行うためだけに作られた人型のスピーカーだ。
ほかの生き物のように自己進化、すなわち鍛えたり、環境に適応することで個体としての基礎能力が上がるようにはできていない。
……生まれ持った力によって厳格な階級制に当てはめて統治するということだろうか?
だとしたらいかにも、ヒエラルキーによる秩序を望んだ聖書の神らしい考えが表れているといえよう。
ゆえに生まれ持った力がすべてなのだ。
力を得ようと思えば自分以外の者から得るしかない。
ならば戦うばかりがすべてではないとも考え、知力、財力、容姿、コネクション……あらゆる形で「力」を探求した。
……ちなみに普段ボンデージなのはこの時部下から勧められたためだ。
今思えば完全におちょくられていた気がするが、それで組織の男堕天使どもの受けは少しだけマシになったのも事実だ。
変態どもめ。
そしてそれと同時に、常に心掛けていたことがある。
それはとある人物とは絶対に関わらないということである。
これは言うまでもない、記憶の中の物語の主人公だ。
彼と出会ったことで、“私”の命運は急速な下降線をたどることになるのだから。
だから物語の舞台となった街は、すぐ調べはついたが決して近づかなかったし、意図的に彼に関する情報にはアクセスを避けてきた。
本当は先に見つけ出して殺してしまおうかとも考えたが、組織の大まかな方針として人間界への不干渉というものがあるため、断念した。
このころはまだ一般人という認識だし、私の事情を話したところで到底理解されるものではない。
それに上位の悪魔の街で民間人の無差別殺傷をしたと知れたら厳罰に処されるかもしれないのだ。
彼と関わらなければ、私は生き延びることができるはず。
そう思っていた。
だが、現実は思った以上に残酷だった。
ある時堕天使の総督から直々に下った命令。
内容は危険神器保持者の監視および抹殺。
これだけならまだいい。
私は対象が別の誰かであることを切に願った。
だけどその期待も裏切られた。
“対象は兵藤一誠、日本人。種族は人間、性別は男、年齢17。
居住地は駒王町、備考:当該地域は上級悪魔グレモリー家の悪魔の活動拠点であるため、くれぐれも接触には注意すべし“
私の運命を狂わせる最悪のキーパーソン。
もはや泣きたい一心だった。
意図的に避けてきたのに、こんな形で強制エンカウントさせるだなんて。
いかに敬愛する総督といえど、こればかりは恨まざるを得ない。
いや、よくよく考えればこの男はその後ケロッとした顔で自分のしたことを正当化し、悪魔や天使と和平を結び、自分が命じて殺させた主人公の指導者に収まって平和の立役者などとして持て囃されるに至ったのだ。
初めから尊敬できる要素なんてあまりなかったのである。
そう考えた途端、急に組織で出世することが馬鹿らしく思えてきた。
その時、冷静になったことでふと、あることに気が付いた。
記憶が正しければ初期の兵藤一誠はそれこそ普通の人間と何一つ変わらなかったが、“私”に殺されたことで上級悪魔リアス・グレモリーに拾われ、その力を覚醒させた。
そして“私”に復讐した後、事あるごとに彼女がパワーアップの要因となり、目覚ましい速度で成長を遂げ、次代の超越者となりえたのである。
そのポテンシャルたるや、なんとすさまじいことか。
そしてそんな彼の成長を常に支えてきたのが彼の大好物、女性の胸だ。
まして悪魔である彼らが、私を踏み台にしてのうのうと生きるのは断じて許容しがたい。
ならば、するべきことは一つ。
私のとるべき行動は決まった。
◇◆ ◇◆
“私のモノにならないかしら?”
夕麻ちゃんの言葉が脳内で反芻する。
何を言っているのかわからずに混乱する俺をよそに、噴水を破壊した夕麻ちゃんは地面に降りるとこちらに向かって歩いてくる。
改めて見るとすっげぇエロい。
夕麻ちゃんほとんど裸みたいな恰好だし、歩くたびにはちきれそうなおっぱいがぶるんと揺れるんだぜ?
「あらあら、こんな状況だってのに、随分と元気なのね?呆れを通り越して感心さえ覚えるわ。」
クスクスと笑う夕麻ちゃん。
ぐっ…否定できねぇ
命の危機だっていうのに、俺の息子は勢いを増すばかりだ……
「まあいいわ。ほら、立って。」
「!」
夕麻ちゃんと目が合った瞬間、見えない力に突き動かされるように、身体が自然に動いた。
そして俺が立ち上がると、スッと横向きに体を寄せてきた。
ヤバい、すっごい良い匂い。
ずっと嗅いでると頭がクラクラしてくる。
それに柔らかい肌の感覚が体温と一緒に直に伝わってきて、少し下に視線をずらせば胸の谷間がはっきりと見える。
こんな状況じゃなきゃ、すぐに押し倒してたかもしれない。
「と、その前に……あったわ」
夕麻ちゃんは俺の上着のポケットに手を入れてまさぐる。
そして何かを取り出したかと思うと、一枚の紙を指の間に挟んでいた。
あれは確か、待ち合わせの場所で何かのキャンペーン?でもらったチラシだ。
「あなたの願い叶えます」なんていかにも胡散臭い内容で怪しげな魔方陣まで描いてあったから無視してポケットにしまい込んでたんだっけ。
「こんなモノを持っていてはダメよ、無粋だわ。」
そういうと夕麻ちゃんの手の中でチラシは一瞬のうちに焼け焦げて灰になってしまった。
「これで邪魔が入ることもないわ。さて」
夕麻ちゃんは、黒い手袋に包まれた手をそっと俺の胸に添える。
素材は革だろうか。
白い肌とのコントラストがすごく映える。
そしてそのまま、俺の鳩尾の線をなぞるように、黒光りする細い指先を下へ、下へと這わせる。
それはやがて、あるところにたどり着く。
「…そ、そこは……」
「わかってるわ。でも体は正直よね?」
夕麻ちゃんの手は、俺の下半身の、盛り上がっているところにたどり着くと、一番高いところを中心に弄り始めた。
「っ……」
……ヤバい
ズボンの上からだっていうのに、自分でする時よりも、凄い……!
その証拠に、もう痛いぐらいに硬くなってるのが分かる。
夕麻ちゃんの執拗な責めはなおも続く。
呼吸が荒くなり、血流が増え、全身の体温がのぼせたように上がるのを感じた。
「うふふふ、感じてるのね。なら、これはどうかしら?」
そんな俺の様子を見た夕麻ちゃんは妖艶に微笑むと、今度は足の間に自分の足を割り込ませるように絡めてきた。
「っ!」
うおっ……
なんだこれ……ヤバい、凄く気持ちいい…っ!
手による細かな刺激に、太腿の動きが加わって下半身全体に刺激が伝わる。
しかも夕麻ちゃんの太腿は細身ながらも程よく肉が付いていて弾力もあり、感触も抜群だった。
黒のストッキングが時折いやらしい光沢を放ち、それがより一層の淫靡さを引き立てる。
映像や本で見るのとは比べ物にならない、リアルな感覚が全身を駆け巡る。
妄想しかできなかったことが今、目の前で、確かに起こっている。
「はぁ、はぁ……ゆ、夕麻、ちゃん……俺…もう……!」
「あら、もう限界?フフフフ、まあ、初めてにしてはよく持った方ね。いいわ、許してあげる――――イきなさい」
いうや否や、夕麻ちゃんの手がズボンの中に滑り込む。
手袋の冷ややかな感触と、手のひらの柔らかさ、そして手袋越しに伝わる夕麻ちゃんの体温とが、熱く、硬くなった俺のものを包み込む。
そしてひときわ強く握りこまれたその瞬間――――
――――――――俺は果てた
どうも、カイバルと申します。
最近ふと、序盤のレイナーレって使い方によってはもっと強敵として活躍できたのでは?と思っての投稿です。
R-18は初めての投稿ですが、よろしくお願い致します。