※この作品はR-18です。

二次創作SS集   作:夜半の月

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この話は特に何でもないので。

本当はおぢさまとユフィの海水浴兼無人島サバイバル。(コーネリア発案)か。

おぢさまとユフィと、ユフィの護衛としてマリーカとリーライナを連れて四人で海水浴に行くお話を考えていたのです。九十九里か江ノ島?

季節は外しておりますが海水浴のお話は書きたいです。

ですので何の気なしに書いていたこのお話は本当に何もありません。
コーネリアからお休みを貰った二人が仲良くえちえちラブラブしながら一緒に過ごしているだけの話です。


何でもない日

 

 

 

 

 何でもない日

 

 

 

 

 いま、この俺の目の前には、よーっく見知った女性が一人、全裸の俺と抱き合っていた。年齢的にゃあ女子高生に区分される少女なんだが俺に取っちゃあ唯一無二の女でもあるし、俺は彼女を大人の女として見ているし接しても居るから女性なんだよ。

 

 白い衣服とタイトスカート。胸部で留められた薄紅色の衣装はスカート部が腰から後ろ半分だけを覆い。幾本ものひらひらの羽の様に分かれてはタイトスカートの白を薄紅で隠している。

 

 白磁の肌を衣服以上の紅色に染めつつ、紫色の綺麗な瞳を薄く見開きながら、彼女は彼女の前に居る俺の事を見つめている。見つめながら。「あっ、ああっ」と、色っぽい喘ぎを上げている。

 

 膝裏にまで届く程の長い桃色の髪は、上に向けられた留め具部の中央を扇状に広がる金色の模様が入った白色の大きな髪留めにて後ろ頭高くで一つにまとめて大きな髪の束を作り上げ。

 

 作り上げられた太い髪束のポニーテールが背中を流れ、その毛先は腰部に掛かる程の長さとなり、俺が何かをするたびに彼女の体に合わせて揺れ動いていた。

 

 何かをする。

 

 具体的に何をしている最中。男と女の交わりを、交接を。そうだよ、甘くも深く交接を交わしているんだよ。

 

 彼女のタイトスカートは臀部から股間部が丸見えとなる位置にまで押し上げ、めくり上げてあり、スカートをめくり上げたのは誰あろうこの俺だ。

 

 それをしても彼女が怒る事も、嫌がる事も無い。

 

 何せこの彼女。神聖ブリタニア帝国第三皇女ユーフェミア・リ・ブリタニアと俺は身分差と年齢差を超えた夫婦の間柄にあるからだ。遠慮なんざしてみろ。逆に俺の方が怒られっちまうぜェ。

 

 くっくっく、んなわけでユーフェミア皇女のスカートめくり上げて、深々と一つになりながら、甘く甘く愛し合ってんのさァ。俺ンちの地下室。逃げられねー場所だ。ベッドの縁に腰掛けた俺の膝を跨いで、俺の膝の上に腰を下ろしているお姫さまを、俺はァ──。

 

 ああ、悪ぶったところでもう様ンなんねーなァ……。

 

「んッ、お、おぢさま……ああっあ……、お、奥……っ、響きっ、ます……っっ、あァっ、あ、あぁ……あぁぁぁ──……」

 

「ここですなあユーフェミア皇女ォ~?」

 

「ひゃあんッ!」

 

 深奥のあたりを俺自身で優しく擦りさすってやると、彼女は可愛らしくお上品なお声で嬌声を上げた。

 

「くっくっく、可愛らしいお声ですなぁ。そのお声をもーっとこのわたしめにお聞かせくださいませェ~。ええ? 汚れ無き理想主義者のお姫様ァ~っ」

 

「あ、ん……おぢ…さま」

 

「ああっ? 何でございましょうかァ?」

 

「あ、はぁ、う……あ、はあ……、そ、その様な……悪ぶられた態度を……お取りなさいましても……っんあ、い、いまさら、わたくし、なんとも……はあぁぁぁっ、思いません、よ?」

 

「……でしょうなぁ……はあ、わたしめは何か一つ無くしてしまいましたよ貴女様のお陰で」

 

「う、ふふっ、無くしたのでは、んはあっ、ありません……おぢさまの全てがっ、わたくしだけの物となったのです……ぁぁっ」

 

「独占欲のお強いお姫様でございますなあ……ユーフェミア皇女ぉ……」

 

 俺は彼女の髪を撫で梳き、背中をさすりながら。俺という男の所有権が今はもうこの女にあるのだという事を改めて思い知る。

 

 そうだよ、そうなんだよユーフェミア皇女。俺はお前の物さ。俺の細胞の一つ一つに至るまでお前だけの物なんだよ。……はああ、すっかり骨抜きにされちまったぜぇ……。嘗ては人様にゃ誇れねえが一点を極めてたこの俺が、今では一人の女に。……だがまあ、こんないい女が愛してくれてんだ。男冥利に尽きらあ。

 

 しかし、しかしなあ。

 

「あっ、ああ……お、おぢさま……。おぢさまぁ~……っ」

 

「お、う、ユーフェミア……皇女……」

 

 馴染む。馴染むぜぇ。なんてェ馴染むんだよぉ、なあユーフェミア皇女。

 

 俺の物ってかなりの物なんだが、初めての時から貴女様との体と超が付く程の異常な相性の良さなんだよ。

 

 勿論の事繰り返してきた回数はあるだろうなァ。元々のとんでもねぇ相性の良さが、愛し合い続ける間にこの上ない程に馴染み合わされた。そんなとこか。

 

 どうしようもなく噛み合ってんだよ俺と貴女様はぁ~。

 

 

 そうして馴染み合った彼女との交接、俺が動く時。

 

「あ、ああうっ……ああ、ァ……おぢ、さまァ、きもち、い、い。……ここち、いい……、わ、わたくし。あっ、あ、ンンっ、はっ、ああっっう」

 

 そりゃもう甘い甘ーい声音で蕩けた喘ぎを上げるのよユーフェミア皇女は。

 

 俺も俺で、これはもうな。表現しがたい程に具合が良すぎて、優しい優しい静かな交接になっちまう。

 

 偶にゃ激しくする時もあるし、激しくしたからといって彼女も嫌がらない。

 

 ただ、な。ユーフェミア皇女と初めて交接を交わした時より連綿と続くこの優しい、静かな交接が、甘ったるくて癖になってんだ。

 

 ゆっくーり、静かーに。

 

「はあっ、ァァ、ぁっっ」

 

 腰を引いて体の外側へと襞を擦らせていき。

 

「は、うう、うううう……」

 

 抜ける手前には逆にじゅぶううとまたまた腰を押し込んで行っては、竿を沈み込ませていき。

 

「あ、はあっ……! はあっ、アアアア……アアっっ、おぢ、さまァァ~っ」

 

 根元までユーフェミア皇女の中へと埋め込むと。彼女の薄紅に染まる頬が上向き、背が反り返る。

 

 そんな彼女の背中を優しく抱きしめている俺の腕には、頭と背を反らせる事で宙に浮きゆらゆらと揺れる大きな一本の髪束が、ぱさっ、ぱさり、撫でる様にして当たっていた。

 

 しなり揺れる太めに束ねられた桃色の長いポニーテール。しなやかに反り返る背中。着衣のままでタイトなスカートだけを腰の上目いっぱいまでめくり上げられながら隙間なく重なる俺とユーフェミア皇女の腰と腰。

 

 中年太りの俺の身体を彼女の細い両脚が挟み込み、伸ばされた足先がぴくんぴくんと痙攣している。

 

 ユーフェミア皇女は今一人、静かに達している。動こうと思えばこちらは自由に動けるが、気持ちよさそうに、心地よさそうに達している彼女の邪魔はしたくない。

 

 俺ァ、自分が心地いいよりも彼女が心地よくなれる方を優先するんだ。そうすると気分がいいからよぉ。

 

「はっ、あっああ、はあぁぁぁ……」

 

 息を吐き出すように達している声音。

 

 ぴくん、ぴくん──

 

 繰り返される痙攣と。

 

「あ、ァ、ァァっ……」

 

 小さな呻き。

 

 可愛らしいモンだ。

 

 宙ぶらりんになっているポニーテールの結い元に右手の指を差し入れてやる。そのまま五指を差し入れてすーっと梳き下ろしていきながら毛先へと抜けさせた。

 

 梳き下ろす時に彼女の両耳の後ろでまとめられているデカいシニヨンの髪の塊を解かないよう気を付けるのがコツ。そうして気を付けながらも梳き通していく事にはもうすっかり慣れているから俺にゃカンケ―ねーがな。

 

「お、おお……う」

 

 ユーフェミア皇女の髪が指の股を滑り抜けていく時、皮膚と毛髪の繊維がこすれ合わさる、するするとした感触に、何とも言えない性的快感を味わいながら、俺も少し達した。

 

「う、お……おっ、……ゆ、ユーフェミア……皇女ぉ」

 

 丁度彼女の奥深くに収められていた事で想いの籠った熱が彼女の深奥に出ちまう。勿論、彼女は優しく受け止めてくれる。

 

「あ、うっあぁ、ん……、お、おぢさま……、出て……、おります、わ……、あ、ン、ンンっ」

 

 一つに束ねられている太めの髪の束の中に手指を梳き通しては、指の股に髪の川を流し込んでいくという同じ行為を繰り返し、俺自身緩やかに達し続けてはユーフェミア皇女の胎内に熱い想いを注いで行きながら、彼女の髪束を柔く掴み取って撫で降ろしていくと、心なしか少しばかり彼女の背の反り具合が強まった気がした。

 

 このまったりとした交接と達し方。この妙な終息感染みた行為。

 

 何だろうか。本当に落ち着くし、良いよなぁ。それを一緒に味わえていやがんだから尚の事いい。

 

「……」

 

「ん、おぢ……さま……? んんっ、な、何か、お考え事でも?」

 

 髪を触る手を少し止めると聡く気付かれるのは、俺と彼女が夫婦だからだろうか。

 

 心の底、魂から愛し合っている俺とユーフェミア皇女。

 

 お互いの多様な面にも気付こうって物だろう。

 

 ユーフェミア皇女は俺の体の隅々まで。俺はユーフェミア皇女のお体の隅々まで。お互いに触れてない場所なんてもうない。

 

 嘗て毛根が存在していた俺の綺麗さっぱりな頭の、その嘗ての毛根部の一つ一つにまで彼女のたおやかな指先は触れており。中年太りにぶよぶよなお腹周りはいっつもふにょふにょと手を押し込んでくる彼女。

 

 俺の硬い皮膚のごつごつとしたこの指は、彼女の髪の毛の一本一本を毛先まで触れている。

 

 髪の毛だけではない。紫の澄んだ優しい瞳も、桃色のリップの塗られた潤う唇も、年齢以上に豊かな胸の膨らみとその頂きに咲く薄い色も、細い腰も、桜色の秘め処も、しなやかに伸びる脚を爪先に至るまで、触れつくしてきた。

 

「ユーフェミア皇女の滑らかで艶やかなお美しい御髪……太めにまとめられた長いポニーテールを、この桃色のお美しい髪をですねぇ……こうして触らせて頂いておりますと、わたしめはァ」

 

 うう、お……はあ。これ、いいわ……ああ、あああ。

 

「んっ、はあぁぁあ、あっ……あ、温かい……おぢさま、が……わたくしの中に、じわじわとっ……はあぁ、広がっていきます、わ」

 

 ふ、うう……まただァ。また、優しく達した。大きな波じゃあねぇ。さざ波の様に送り出されるんだよォ。こんな小さな快感がよォ、大きな波じゃねーってのにそれが不思議と心地いいんだよなァ……。

 

「ふっ、ああ……おぢっ、さまぁ」

 

 ああ、ユーフェミア皇女もかァ……ほれよ、また、彼女の体とピンと伸ばされた両足が、ぴくっ、ぴくっ。ぴくんぴくん、静かな痙攣を起こしてるぜェ……なあ……心地いいモンなァ……。

 

 はあああ~っ、彼女とのこの静かで確か、ゆっくりで深い触れ合いが最高に心地いい。

 

「ふうう~っ、ユーフェミア皇女~っ」

 

 自分の頭に髪が無いから彼女の髪を触って空虚を満たす。出逢った時から繰り返してた。そんな事をしている間に俺ァ毛髪性愛者にでもなっちまったのか? 

 

 上手い事指に髪を絡め取ってやれてるからか、彼女も感じてやがりますのかねェ? 何度となく気持ちよさそうに痙攣して静かに達して。

 

 柔く、きゅうう……きゅうううっと締まる彼女の中が、俺を優しく包み込んでくれながら高みへと誘いゆく。あ、ああ、ああ~っ、気持ちいいわァ~っ、そんな締めないでくださいませェユーフェミア皇女ォ……。

 

「……おぢ、さま、あ……っ、また、出て……っ、とくん、とくんと、わたくしの中へ……とても、熱く、濃厚な……おぢさまの精が……っっ」

 

 ユーフェミア皇女のお体。いつだって触れられるのに、彼女に触れていないともう自分を満たせやしねえ。

 

 そういった本とかビデオとかをユーフェミア皇女に禁止されている手前、俺を満たしてくれるのは貴女様御身だけ。──いんや、そんなモンと比べる事がそもそもの間違いだ。ユーフェミア皇女ってェ、この世でたった一人の女が俺には必要なんだよォ。

 

 俺の背に回されている彼女の右手が、俺の頭を引き寄せた。変わらず彼女の髪を撫でている俺。彼女の唇は俺の耳元へ。

 

「んっ、おぢ、さま……、よろしい、のですよ? わたくしの髪……わたくしの体……、お好きなだけお触り頂いても……ん、わたくしと、おぢさまは……っ、全身で触れ合いながら……、愛を、愛を育み……、御子を……っ、はあ、あ……御子を──作るのですものっ、っっあ、ああ……あ、はああぁ……ぁぁ」

 

 彼女だけが俺の過去を知り、無理とに受け入れさせる中にありながら彼女だけが俺の子を産むと応えてくれ、彼女だけが俺の全てを──。

 

 ああ、いや。彼女以外で俺は俺の子を産んでほしいと願った相手なんざ居やしねぇか。そんな思いを抱いた女は居た例が無かったし、そうならないようにも配慮してきた。

 

 ユーフェミア皇女……ああそうだ。そうだぜ。俺は、俺はよぉ、貴女様に、おめェにだけ、おめェとだけ子を儲けてぇンだよ。

 

 一人だけ、一人の女だけを、この女だけは例外、ユーフェミア皇女だけを想う……ああ、こいつが、これが女を愛するって事なんだよなァ。ユーフェミア皇女、俺が恋した、俺の愛する女。

 

 何を置いてもこの女の傍に居たい。何を差し置いてもこの女を守りたい。この女と心を重ねながら同じ時を過ごしていけたら。

 

 ああ、ユーフェミア皇女よ、俺なんぞに愛情を芽生えさせてくれた女よ。俺ァもうお前の他に何も望まねェよ。その代わり、俺の、この俺の傍にずっと居てくれ……。

 

「ああ~、俺ァユーフェミア皇女に触れて居たいのでございますよォ。貴女様の御髪に、貴女様のお肌に、貴女様のお唇に、貴女様の御手に、お背中に、おみ足に、中に、奥に、深奥に……触れ続けて居たいのでございますよぉ、はぁい……」

 

「あっは……っ、はあっっ……っ、わ、わたくしは、わたくしの体も心もおぢさまだけの物……。です、けれども……、お、おぢさまのお心もお体もまた……わたくしだけの……物。おぢさまだけのわたくし。わたくしだけのおぢさま……ああ、あっ、あ、ん……っ、そ、そう、ですっ、わたくしたちは、わた、くしたち、は……はあ、う……一つとなって、触れ合うのですっっ」

 

「ええ、はい、お好きに触らせていただきますよ……ユーフェミア皇女のお美しいお体を、貴女様のその汚れのない御心、その隅々までを……そうして、ユーフェミア皇女はわたしめの子を産むのでございます。はい」

 

 全く以てなにがどうなるかわからないもんだと思う。

 

 こんな六十がらみのむさいデブ細工の元日本人で現イレヴンの変質者な俺と、蝶よ花よと育てられて汚れも知らなけりゃ理想論に生きて来てた御歳16歳の支配国のお美しい皇女様が、今じゃ惚れた腫れたの話じゃなく、マジで子作りをしてんだから。

 

「ああ、どうしてでしょうかねえ。わたしめはユーフェミア皇女と初めて関係を持ったあの瞬間より、ユーフェミア皇女にわたしめの子を産んで頂きたい。ユーフェミア皇女を放したくない。ユーフェミア皇女との子作りを毎日行いたいと思ってしまったのでございますよ」

 

 どくん、どくん。時間なんて掛からない、疾くと達する。ぐっと腰を押し込んでユーフェミア皇女の胎内への入り口を押し開きながら、俺は彼女の深奥へと己の想いを注ぎ込む。

 

 今度はさっきまでの穏やかな達し方じゃない。心臓の鼓動音と同じ様な感覚。本気の達し方。

 

「んっ、ああっ、お、おぢっっ、さまっっあァ──!!」

 

「ああ、ああ。ユーフェミア皇女ぉ~」

 

 自分でも分かる。相変わらずの濃厚な物だって事が。この特濃な想いを一日中ユーフェミア皇女へと注ぎ込むんだ。

 

「ユーフェミア皇女っ、ユーフェミア皇女ぉっ、俺のっ、俺の子を産んでくれよォーっ」

 

 ああ、産ませたい。産ませたい。ユーフェミア皇女に俺の子を産んでほしい。ああクソおーっ! 頭のネジが二,三本飛んじまってるぜ。産ませるも何もユーフェミア皇女は俺の子を産むんだよォ。んなこたァもう決まりきってンじゃねーか。

 

 馬鹿か。アホか。これまでどれだけ同じ想いを吐き出して来たんだよ俺ァ。こんなもん彼女だってもう聞き飽きてるだろう。しつこいと思われてるかもしれねぇぜェ~。いや実際しつけーんだよ、テメー自身でもバッドだと思うぜェ。でもなァ、いっつもそう思いながら返ってくるのは。

 

「う、うみっ、うみますっ、産みますっ、ううううっっああっア、ああっ、はぁぁぁっ……! わ、わたっ、わたくしはっ、おぢさまの御子をッ、はあッあああッ、産みます、わっ……、あ、あ~~~~っっっ!!!」

 

 そうだ。その返答なんだ。飽きもしない俺の子供を産んでほしいという執着を拗らせたクソ重い俺の想いへのその返答が何よりも嬉しい。

 

 こんなイレヴンの、いや日本時代であろうが碌な生き方をしてこなかったクズを、この女は受け入れると。赤ちゃんを産んでやると叫んでやがるんだぜ? 

 

 くそぅ、涙が出てくる。こんなに、こんなに嬉しい事はない。俺なんかの子供を産んでくれる優しい女が、ユーフェミア皇女っていう運命の女が居て。何の因果かこうして出逢えた幸せが今ここにあるんだ。

 

 この世は碌でもない事ばかり。大抵の日本人はそう思ってやがるだろうぜ。ブリタニアに何もかもぶっ壊されっちまったんだからよォ……。

 

 俺みてぇなのは限りなく少数派だろう。ブリタニアに恩義さえ感じてるけしからんイレヴンみたいなのは。このままこの日本がブリタニアの統治下エリア11であり続けりゃいいなんて考えてやがんなァ。

 

 だがよ。俺ァそのブリタニアのお陰で過去の全部をぶっ壊して貰えて、子を儲けたいって女と出逢えて、剰えその女と、ユーフェミア皇女と結婚まで。それに、今の考えの変わってきたコーネリア総督閣下と、エリア11の完全自治権確立を目指してるユーフェミア皇女が政治を回してりゃ、まあ悪い様にはなんねェだろ。

 

「愛して、愛しておりますよォ、ええ、はいぃィ……。ユーフェミア皇女ォッ、わたしめは貴女様を心より愛しておりますですよぉぉ……!」

 

 愛している──昔だったら鳥肌モンの反吐が出る台詞を今では何の抵抗も無しに言える。この女にだけは。この女にだけは伝え続けたい。俺はお前を愛しているのだと。

 

 ロイヤルファミリーとナンバーズ。

 

 とんでもねぇ歳の差があり容姿も学も見合ってねぇ。

 

 六十がらみのクソイレヴンが16歳の皇女様と子供を作ろうなんぞ身の程を知れだァ~? 

 

 へ、へへ、上等だよコラァ~。こちとら元からクソ底辺のクズ野郎だったんだ。怖えモンなんざねェ。端から死ぬ覚悟でこの女と子供を作るつもりだったんだからなぁ。

 

 どうやら死なずに済みそうな今、拾った命のある今はただッ! 愛し合っちまったこの女を、この皇女様をっ、一生涯大切にするだけよっっ。

 

 年齢も身分差も関係ねーぜ。ユーフェミア皇女は女。俺は男。女と男ってなあ番うのが自然体なんだよ。

 

 この女と子供が作りたい。クソな人生で初めて願った神様って奴への願い事だよ。

 

 経緯はクソッタレな俺らしい経緯だが、今じゃ本気で彼女と俺は愛し合ってる。そこに言葉は要らねんだよ。

 

「ただただ愛し合ってェーッ、子供を作るんだよーッッ、で、ございますよねェーッ、ユーフェミア皇女ぉッ!」

 

「ああッ! ああッ! おぢさ、まッッ……おぢさまァァァ!!」

 

 とぷとぷと注ぎ込む想いを俺は瞬間すら止める事なく彼女の奥深くへと伝えきってやった。

 

 

 

 □

 

 

 

「おぢさま」

 

 抱き合ったまま。といってももう俺ァ服を着てるし、彼女も下着は穿いている。一日中時間があるったって24時間交接しっ放しでもないわけでございましてぇ。

 

 今は小休止の後に風呂にでも入ってそれからどうしようかと考えているところ。またぞろ愛し合うのもいい。ちと疲れたから彼女を労って寝るのもいい。今日の俺とユーフェミア皇女の休暇は、コーネリア総督閣下が態々合わせてくださった物でしてね、政庁の事に特区の事にテロの事にと色々とお忙しい閣下も休める時は休みたいだろうに、妹想いなお姉ちゃんですなあ。だからこそ、こちらも無駄遣いをする時間なんて無いのですねぇはい。

 

 しかしユーフェミア皇女の抱き心地はいいねえ。公務服越しにも良く分かる豊かな膨らみがわたしめの胸部を押してきておりまして、胸板の間で御饅頭様が二個むにゅうっと押し潰されているのですよォ~はい~。

 

「おぢさまっ」

 

「あん?」

 

 二回呼ばれて気が付いた。ベッドの上に座ったまま俺と抱き締め合いながらも、俺の濁りきっているだろう腐った色の眼を見ている澄んだ紫色の瞳がこちらを見つめている事を。

 

「如何為さいましたかぁ~ユーフェミア皇女ぉ~?」

 

「あの、そういえばとわたくしふと思いましたの」

 

「何をだよ?」

 

「わたくしたちって日々間断なく愛し合っております」

 

「はぁ、まあ」

 

 愛し合う事ァ愛し合っておりますなァ。別に子作り一辺倒ってわけでもねえからな。男と女で普通に好き合いながら抱き合ってる事もままあるんですよなァ~。

 

「もうそれなりの時を愛を紡いで御子を儲けようと励んでおりますけれど」

 

 まあね、愛し合うってェーその一方で御子作りにも励んでいるわけでしてぇ~……こちらも今更の事なんだがァ、それがなんだぁ? 

 

「けれどォ~なんでございましょうかァ?」

 

「はい。御子の御名を未だ考えておりませんねと思い至りまして」

 

 困ったようでいて微笑みながら頭を揺らすユーフェミア皇女。彼女の背中に流れる大きな一つの髪の束が動きに合わせて揺れる。

 

「名前、御名でございますかぁ~」

 

「はい。向こう一年の内には生まれて参りましょうわたくしたちの御子の御名ですわ」

 

 ま、わたしめも貴女様が御子を産むのに一年も掛からんと思いますなあ。何せ毎日欠かさず愛し合っておりますので直近に授かる事もあり得ますしねえ。それはそれとして。

 

「御名、ねェ」

 

 ふんむぅ……そういやあ、そうだよなァ。やるべきはほぼ毎日やってンだが、子供の名前とか未だ考えてすらいねぇなァ……。

 

 っかし俺の子つったってよォ、そこはオメー、ブリタニア皇室リ家の第二姫にして、エリア11副総督、ブリタニア第三皇女ユーフェミア殿下の御子になるわけだからでございましてねぇ。

 

 産まれた瞬間から俺より身分が上なのは確実なわけで、平民以下の名誉ブリタニア人よりまだ下な身分のイレヴン様な俺なんかが決めるわけにもいかねーし。

 

「んっ、くすぐったいですおぢさま」

 

 あれこれと考えながらユーフェミア皇女の頭をなでなで。

 

「御子の名は申し訳ございませんがユーフェミア皇女がお決めになられた方が角が立たない物かと」

 

 思ってるところを伝える。

 

「わたしめが決める事ではございませんので貴女様がお決めになられるか、もしくは名付け親には是非ともコーネリア総督閣下にですねぇ──」

 

 まあ角が立つも立たねえも、アホほど歳の離れた見目不細工なイレヴンの元変質者との子供なんだからどーもこーもねェんだが。

 

 変質者って事実は、日本がぶっ壊されっちまったからよォ、日本時代の戸籍やら経歴に犯歴も消えちまってる。

 

 俺の過去なんてなあ今となっちゃあ一部のイレヴンとユーフェミア皇女しか知らん事実だから良いとしてだ。どっちにしろお子様のお名前について俺が口を挟める事でも。

 

「ダメです!」

 

「うおうっ!?」

 

「わたくしとおぢさまの二人の愛の結晶であるわたくしたちの大切な御子なのですよ! 御名は共に考えましょう!」

 

 顔近づけて声張り上げんじゃねーよ。耳が痛てーだろーが。

 

 俺ァ、興奮しだしたユーフェミア皇女の桜色の唇に、いきなしながらそっと唇を重ねた。やかましーお口には蓋だ。

 

「んうッ!?」

 

 彼女の驚く声。瞼が大きく見開かれて、紫色の澄んだ瞳が俺の目と見つめ合う。目と目で通じ合うとかってのが昔あったような気がする。

 

 柔らかく湿っていて、温かい唇だ。もう何度キスを交わしてきた事やら。でもまあ、すぐに離れるんだがねぇ、もったいねぇなァ……。

 

「ん、う……、い、いきなり口付けを為さって、な、なにを……」

 

 抱き締め合ったままでいる態勢のままだが、俺の背中に回されているユーフェミア皇女の腕に力が入る。

 

 彼女の頬を見遣るとまた薄紅色に染まって来ていて、紫色の瞳には潤いを帯び出していた。

 

「交接……為さるのですか? ん……、今しがた、事を終えたばかりですが、おぢさまがお望みでしたら……わたくしも……今一度お受け入れしても」

 

 ……キス一つで何考えてやがんだこのお姫さまは。ん~これもまた愛するが故ってー奴でございますかねぇ……。

 

「違う違うぜ。違いますよぉユーフェミア皇女ぉ~」

 

 俺は俺で彼女を抱き締めている手で彼女の背中を撫でさする。

 

「あふぅ、気持ちいい……」

 

 右肩に頭を乗せてくるユーフェミア皇女。まるで交接後のくてんとした状態だが、今はただ気持ちがいいだけで、俺の頬にすりすりと静かな頬擦りをしてきた。

 

「わたしめ共の御子のお名前の件でございますがァ」

 

「は、い……二人で、……ん、お決めになる、べきかと……わたくしは、ん、思います」

 

 すりすりすりすり。おおう、怒涛の頬擦り……。

 

 ユーフェミア皇女の肌がきめ細やかで気持ちいいぜぇ……俺みてぇな体に悪い生き方してきた中年男にゃこのつやつやお肌は手に入らねぇなァ。

 

 もちもち柔柔。いいほっぺだこって。

 

「いえいえ、んっ……大問題が……んんっ、ございましてぇ……ってよぉ、ちょっと、頬擦りしてくんの気持ちいいんだがよォ、喋りにくい……」

 

「では、……こうですか?」

 

 かぷ。

 

「ひゃわあっ!?」

 

 頬擦りから今度は右耳を甘噛みしてきた彼女、甘く甘く、かぷっ、かぷっ、──いや、いやいや、ちょ、待てっ、誰が更に気持ちのいい事しろっつったよオイ! 

 

「あ、あの、ちょ、真面目に……」

 

 右肩から起き上がる桃色の頭。顔が真正面に来て紫色の瞳が大きく迫る。

 

「オイコラっ、だからっ……んううっ!?」

 

 今度はさっきの仕返しの様に。お返し? キスをされてしまった。柔らかい唇がくちくちと啄んできて、俺がした触れ合わせるだけのキスよりも一歩進んだものだった。

 

「んっ、くちっ、くちゅっ、ん──」

 

 うう、気持ちがいいし、大切なユーフェミア皇女の事を突き放そうとかそもそも選択肢にねぇから俺ァただ受け入れるだけ。

 

 彼女の背に回している手で俺も彼女の背を再度大きく撫でさする。彼女の長い髪の毛の束が揺れて腕の肌の上をさらさらとすっていて、これはこれで気持ちがいい。

 

 けど……ちょっとなあ、オメーよォ~、話進まねぇだろォが……。

 

 俺ァ自分から顔を引いて彼女の唇から逃れる事に。愛する女のキスから逃げるってすんげ―罪悪感なんだぜェ~? 

 

「ん……ぷあっ──」

 

 唇を離した瞬間彼女の桃色の眉根が内側に寄り皺を刻む。少し怒っているようだ。キスしている時に逃げられたらやっぱ怒る? これが初恋で初めての恋愛にして夫婦生活だから実は女の気持ちを理解してると自信を以て言い切れないんだよなァ。

 

 恥ずべき事なんだろうなとは思うが……ま、俺ァ、おぢさんだから? 若ぇモンの恋愛感とか分からんし? 

 

「──逃げた」

 

「え?」

 

「おぢさまがわたくしから逃げました……妻であるわたくしの口付けより逃げ出すなんて最低ですっ」

 

 不満顔。わたくし許しませんと主張している顔。ぷくっと頬を膨らませて可愛らしいんだがまあなあ、このままにしとくのもまずいよなァ。

 

 御機嫌取りになるかどうか知らねぇが、彼女の背を撫でている手で彼女の頭を俺の右肩に乗せてやった。すると彼女は。

 

「ん……おぢさま」

 

 俺の頬に頬をくっつけて、擦り込むように擦りつけながらのまたぞろ頬擦りを始めた。

 

「わたくしから、んっ、逃げてはいけませんよ?……おぢさま」

 

 あーあーまったくまったくやーらかいほっぺだこってー……っつーかよォ。そうじゃねんだよ。子供の名前だよ子供の名前。

 

 俺たちさっきから何をやってんの? なあ。話の主題から思いっきり外れてんだけど。

 

「御子の御名はやっぱりわたくしとおぢさまの二人で決めるべきですわ……ん」

 

 言うだけ言ってまた頬擦り。もういい、こっちからも擦り返しだぜぇ。

 

 こすりこすり~。おらおら~ァ。

 

「んんっ、あ、無精ひげがざらざら致します」

 

「あのなあユーフェミア皇女。わたしめ共の御子の御名ですがねぇ。これに付きましてはでございますけどねぇ、やはりここはブリタニア皇族であられる貴女様がお決めになるべきなのでございますよォ、はい……んん」

 

「ん、……どうしてなのですか? おぢさまはわたくしの夫なのですから当然」

 

「いやいや、わたしめはリ家には入れませんでございますよォ。わたしめの様な卑しいイレヴンは貴女様がお考えの特区内でのみ日本人となれるだけでして、そもそも御子をお産みくださるのがユーフェミア皇女である以上は、場合によりわたしめ共の御子がリ家入りされる可能性もあるわけでございましてぇ、御子は産まれたその時よりわたしめとは身分を画する存在でもあるのでございますねェ、はい」

 

「それの何が問題なのでしょう? おぢさまがリ家に迎え入れられなくともわたくしがおぢさまの御子を産む事に変わりはありません。御子の父はおぢさまなのです。堂々と御名をお付けになさるべきでしょう」

 

 あーまあ、言われて見りゃそうとも取れますかぁ。ユーフェミア皇女の母親は俺を認めんが、正式には未だであっても結婚してるし、特区内では正式に結婚する。産まれた子供はリ家の所属となるとはコーネリア総督閣下の言。皇室には日本人の血が入っている家もあるらしいからそこは確実だろうという。

 

 俺の扱いについてはリ家の人間にこそなれないかもしれないが、ユーフェミア皇女の配偶者としては認知されるだろうと予測はされていた。ユーフェミア皇女の支援貴族もだが、ユーフェミアマーマがリ家入りを認めない可能性があるからと。親父のシャルル皇帝の方についてはそもそもそんな事に関心がない様な人間らしい。ネグレクトかよ。

 

 逸れ過ぎた。名前だ名前。

 

「ではでございますがねェ。もしわたしめと貴女様の提案の折衝案が、オーソドックスな日本名のタロウ、ハナコ、だったら如何致しますかァ? これで御子がリ家入りしたら不味うございましょう?」

 

「ん、そうでしょうか……? それらの御名も素朴で宜しいものかと存じますけれど」

 

 言いながらほっぺにちゅうーってしてくる彼女。俺の頬が柔らかく温かい、序に湿気を帯びている唇に占有された。こりゃ確実にユーフェミア皇女のキスマークが付いたな。桃色リップのキスマーク。……むさいおっさんの俺が桃色のリップを口やら頬やらに付けられて、こんなとこ見られたら笑われそうだ。

 

「んちゅ……ん、素朴な、ニッポンのお名前です。宜しいでしょう?」

 

「よかねーンだよ! タロウ・リ・ブリタニア、ハナコ・リ・ブリタニア、とか、語呂が悪すぎンだろォが!!」

 

 なんかよく知らんがコーネリア総督閣下のお話では、昔リ家からブリタニア皇帝の座に就いたクレア・リ・ブリタニアとかいう、コーネリア・ユーフェミア両皇女の直系のご先祖様と共に戦った日本人の【レンヤ】だかいうのが、戦乱平定後にブリタニアの貴族になったらしいから、日系のブリタニア貴族も居るわけなんで和名もあんだろーけどなァ。

 

「わたくしとおぢさまとの間に産まれる初子ですもの。わたくしと致しましては我が子の御名はわたくしたち二人で授けたいのです……。いいえ、初子に限りません。これより第二子、三子とわたくしが産む御子たちの御名はおぢさまと共に考えていきたいのです」

 

 話しながら俺の背中を掻き抱くユーフェミア皇女の手の平が俺を強く撫でさすってくる。……俺たち夫婦二人の子供なんだから夫婦で名前を考えようぜ、か。まあ、そらそうなんだろォけどよォ。

 

「念の為に予防線を張らせて頂きますがァ、わたしめのネーミングセンスは非常に悪うございましてねェ、けして充てには為さいませんようにお願い申し上げますよ、は~い」

 

 俺なんか充てにしてきたらキサクって名前つけるかもしれんなァ……なんか既視感があんだよなァ。イサクとかシュウサクなんてのも……。ああ、なんか碌でもない目に遭いそうな名前ばっかし。

 

 彼女と目と目を合わせて抱き締め合ったまま、んな事考えてたら。

 

「おぢさま……、ん──」

 

 また唇にキスされた。

 

 甘い味……。

 

 

短編集内の各お話と投稿予定(未定)の続きやお話で読んでみたい作品はありますか?(ご期待に副える事が出来るかどうか分かりませんが、一ご意見としてお伺いしたいと思います)

  • コードギアス
  • コードギアスR2
  • 此花トゥルーリポート
  • FF4×FF6
  • カオシックルーン
  • 学園黙示録
  • ルパン三世 ワルサーP38
  • 幕末風来伝 斬郎汰
  • ニードレス
  • ヨルムンガンド
  • 少女少年
  • 北の告発
  • サラダデイズ
  • クレセントノイズ
  • ひとひら(甲斐×理咲の近親相姦物)
  • ESアザーワイズ(戒×瑠璃)
  • 遊戯王GX(十代×カミューラ)
  • 魔装機神(マサキ×モニカ)
  • 椎名君のリーズニングファイル
  • RAVE(ハル×絶望のジェロ)
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