ミウさんとクルスくんが結婚した後の何気ない日常の風景です。
クルス×ミウ
ただいまの一コマ
両肩から下腹部、股間へとV字に身体を覆う、胸と股間を隠すサスペンダー状の帯のような、たすき掛けの黒い衣服。
白いベルトで留められただけのきわめて露出度が高いその衣服を身に纏うのは、その毛先が太腿の裏側にまで届く程の金色の輝きを帯びた長いポニーテールと、赤銅色、アメジストの様な紫にも見える双眸を持つ女の人。
彼女、名をミウ、ミウ・シルトという。
ボルテスリングバズーカというフラグメント=能力を持った特殊な力を持つ一種の超能力者ニードレスの女性で、年の頃は二十代前半から半ばほど。
ブラックスポットという、ただ生きて行くことだけでも過酷な環境下にある土地の中で、彼女は秋も半ばの月初めに、新しい命を産み落としていた。
「ミウさんただいま帰りましたよ! ミクもただいま!」
その命、【ミク】と名付けられた女児には、当然の事、父親も居る。女が居て、男が居なければ、女が子を産むことは不可能なのだからして、何らおかしな話でもなかった。
簡素な作りの小屋の扉を開けて入って来た、若竹色の短髪に澄んだ空の青を思わせる瞳を持つ少年が、その少年、当年にして15歳という子供こそがその父親その人であった。
彼の名はクルス・シルト。女児“ミク”を抱くミウの夫にして、自身の持つひらめきや知恵だけで、環境が厳しく、治安も悪いブラックスポットという地を生き抜いてきた少年であった。
「お帰りクルス。仕事は大変じゃなかったか?」
「いいえ。今日は比較的楽でしたよ」
「そうか」
愛する夫の帰りにミウは柔らかく微笑み、彼女の腕の中に居る女児は、父親である少年クルスへと手を伸ばす。
「ミクもお帰りと言っているよ」
「あはは、ただいまミク。お父さんだよ~っ、って、なんだか変な感じですよね。子供の僕がお父さんだなんて」
クルスはその小さな手を取る。まだ幼く、ぷっくり膨らんだ小さな手を。
ミウと愛し合い、愛の交接の果てに彼女が生んでくれた小さな命の手を。
「そんなことは無いよ。クルスは確かに子供ではあるけれども、立派にお父さんを務めているよ」
“ミク”
ミウとクルスの名を一字ずつ取った、子供であるクルスと、大人であるミウという、アンバランスな年齢差にして、誰よりも深く愛し合う夫婦の間に生まれた可愛い子供の手。
ミクの髪の色は母親と同じくする金色。瞳の色は父親と同じ青。ミウとクルス、二人の遺伝子が受け継がれているその証でもある外見を持っている。
そんな可愛い我が子の手を握り、ふっくらとした娘の頬にそっと口付けたクルスは、この月より本格的に父親となったのだという事に、あらためてしっかりしなければと思い馳せていた。
終わり。
上記は子持ちの新婚さんクルスとミウのただいまの一場面でした。
アニメ準拠なのでクルス君にはフラグメントがありません。
ので、本来はミウが働きに出掛けるところなのですが、ミウには母乳もあげたりと育児に専念して貰いたいからと、クルス君が気合いを入れて仕事をしてる。そんな家庭環境ですね。
短編集内の各お話と投稿予定(未定)の続きやお話で読んでみたい作品はありますか?(ご期待に副える事が出来るかどうか分かりませんが、一ご意見としてお伺いしたいと思います)
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