ギルドで働いていたある日のクルスは、仕事終わりに早く家へと帰りたいと直帰してきた。
小屋の、家の扉を開けると、出迎えてくれるのは、勿論、クルスの妻であるミウ・シルト。
大人であるミウと子供であるクルス。
大人と子供。身長差や歳の差はあれども、深く愛し合う夫婦は、室内にて熱い抱擁を交わし合い……。
ある日のクルスとミウ
「ふう。今日も終わったな」
仕事終わりの一時、ギルドの人達は皆さん飲みに行ったり、話に花を咲かせたりと楽しくやっている姿がみられます。
僕も誘われるのですが、以前ならともかく、今の僕はいつでも家へ。家と呼べるほどの建物ではない小屋に直帰しています。
神父さまなんかは付き合えって絡んで来たりしますけど、でも駄目なんです。最低でも‟あの子”が‟僕ら”の手を必要としないくらいになるまでにはね。
そんなわけで僕はいつものように小屋へと直帰しました。
「クルスです。ただいま帰りました」
叩くと静かに開く小屋の扉。もちろん内側からです。
「おかえりクルス」
出迎えてくれたのは、僕よりずっと背の高い大人の女の人。
癖の無い真っ直ぐな黄金色の髪を束ねたポニーテールは、毛先がお尻を超える長さで、ほどくと優に膝まで届くほど長く綺麗な髪をしていて、最近は僕がよく結わせてもらっていたりします。
触るの好きだし、昔は下手くそでしたけど、今は完璧なポニーテールに束ねられるので‟彼女”も安心して任せてくれます。
瞳はアメジストの様な紫色に近い綺麗な色で、衣服は黒い胸から股間へと通り背中を隠す、細い二本のバンドの様な黒い服で、縁の色は赤。胸下と腰に巻いた白いベルトで止めているだけの、本当に露出度の高すぎる衣服。
首には衣服と同じ黒い色のチョーカー、腕には袖が赤でその他の部位は黒と、やっぱり服と同じ色のアームカバーを装着しています。
その女の人、二十代の大人の女性の名はミウ。
正式な姓名を言ってしまうのなら、「ミウ・シルト」
名前だけを聴けば僕のお姉さんの様にも聞こえるんだけど違います。因みに親戚でもありません。
となれば答えは一つ。そう、僕の奥さん、僕の妻なんです。
一回り近い歳の差から嘘だろうと勘違いなされる方も居ますけど、正真正銘の夫婦なんですよ?
来世も再来世も愛し合うと誓い合った、大切な人なんです。
「クルス、大丈夫だったか?」
小屋の中に入ると彼女は僕を心配して抱き締めてくれます。いつもの事なんですけど、屈む感じで、首に腕を回して。
いや、僕、ミウさんより大分背丈が低いので、だから抱き合うとこんな感じに。これを言っちゃお終いなんですが、僕、まだ子供だから仕方がないんです……ミウさん大人ですし。
そうして抱き締めてくれるミウさんの髪を僕は撫でます。赤色の髪ゴムで纏められたお尻にまで届いちゃう艶やかな長い金色のポニーテールを。
信頼する男に女は髪を触らせるというけれど、それは、信頼するからこそ髪を触られれば安心感みたいな物を得られるっていう意味かも知れませんね。
「なんだか、こうしてクルスに髪を触られると私たちの‟いつも”という感じがするよ。平和で平穏な私たちの時間というね」
ミウさんもミウさんで、僕の若竹色といった結構珍しい髪色の髪を優しく撫でてくださいます。優しく、優しく、あやすみたいに。
僕も目線を合わせてくれたミウさんの長いポニーテールに指を絡めます。尻尾=テールの根本の赤い髪ゴムの後ろから金の髪束に指を差し入れて、彼女の背中へと撫で下ろしていきます。
その間もミウさんはと言えば、かいぐりかいぐり、僕の頭を撫でますが、それはまるで子供扱いされているようで微妙な気分。
「ミウさん。いつも言ってますけど僕は貴女の夫なんですよ? そういう子供みたいな扱いは」
言いかけた僕に、今度はミウさんが反論してきた。
「そういうキミこそ髪を愛撫してくれるその手付きがまるで少女を相手にしている様な手付きだぞ? やるならきちんと毛先まで撫でてくれないかな?」
背中辺りまでだと少女=子供の髪を撫でている様に感じるというミウさん。
でもね、無茶な事を仰らないでくださいませんか?
「ミウさんの髪ってポニーテールにしていても毛先がお尻か膝上かってくらいに長いんですよ?! 僕の手じゃ届きませんよ!」
物理的に無理だ。小柄で腕だって短い僕の手じゃ、彼女の背後に回らないと毛先まで梳いてあげられない。
「おや? キミには夫としてのプライドが無いのかな? 妻である私に言われっぱなしで引き下がるとは」
わざと僕を挑発してるミウさん。
そうですかそうですか、そういう事を仰られるなら僕にだって考えがありますよ?
「んうっ!?」
僕は目線を合わせるミウさんの唇を奪った。
「んっちゅ……っ、んむぅ……っ、ふう……っ、んんっ……!」
殆ど、というか、完全な不意打ちなので、ミウさん紫水晶みたいな瞳を文字通り白黒させて驚かれています。だって、僕のキスって大人のキスを極めたみたいなキスらしくって、すごく気持ちがいいらしいので。
「んっんぅ──っ」
なんか逃れようとしている感じなので、僕は彼女の背中と頭をギュッと強く抱き締めながら、舌先を彼女の口の中に差し入れつつ、まずは下の歯茎を。次いで下の歯をさらりと舐め上げながら、今度は上へと移り、同じ行為に及ぶ。
「ふっんぅぅぅ……っンン!」
ミウさんのくぐもった声。僕の頭を撫でていた右手は頭の後ろに回り、空いていた方の左手は僕の背中に。
逃げられないと観念すると受け入れて下さるのはミウさんのいいところだと思います。勿論これは僕限定の行為なんですけどね。
ミウさんの口の中では、ついに僕の舌がミウさんの舌を捕えます。口腔低からゆっくりと撫でるように裏筋を舐め上げなぞりながら、といった行為へと移行、キスは続きます。
するとミウさん、僕の頭の後ろと背に回していた手を、僕の両肩に置き直してきました。
ぴちゃぴちゃ──
響く舌の絡み音は絶えず、ミウさんも耐えられず、みたいな感じになってきました。
「んっん……っ」
ミウさんの瞳が潤み始めて、頬が上気し、朱に染まってきました。
……色っぽいな。とっても。
元よりミウさんは色っぽいけれども、こうして‟妻”としての、女としての表情になると、本当に色っぽい。
彼女、とっても露出過多な衣服なだけに、ギルド内で男性の目を集めたりする事があって、その都度にやきもきする僕。
今、なんだか大人と子供の立場や差を出されて少しムカッとしてしまった所為か、僕は益々止まらなくなってきたぞ。
「はっ……うう、く、クルス……っ」
だから、キスを終えて蕩けさせたミウさんを、そのままゆっくりと床に押し倒して、ズボンのジッパーを開けると、僕は成長途上の僕自身を取り出した。
「ば、馬鹿……っ、あの子が視てる……まえ、だぞ……っ」
少しの抵抗かな? ミウさんは‟あの子”を引き合いに出す。そう、ベッドで寝ているあの子。言葉もまだ喋れないあの子。生まれたばかりの、ミウさんが産んでくれた僕とミウさんの娘。僕らの愛の結晶。
「大丈夫。寝てますから」
もう一度、大人のする深いキスを、子供の僕はミウさんに対して行う。
すぐに離しはしたけれど、唇同士が5cm無い距離。キスの名残の糸が、混ざり合った唾液の糸が、僕らの間を繋いでいる。
「あっ……ああっクルスぅっ──!」
とっくに膨張して硬度を増していた僕自身。僕は床に寝かせたミウさんの脚を開かせてその間に入り、彼女の花弁を愛撫も無く、優しく貫いていた。
「今日ら辺りから、排卵の日──でしたよね?」
「お、おまえっ、なぜ知って……っあああ!」
「愛する奥さんの事で知らない事があるとか悔しいですから一応調べてますよ? ミウさんの事はね。それに、僕たちは夫婦なんですから、なんとなく感覚的にわかるんです」
「はあっ、あっはあ……わ、悪かった……っ、子供扱い……して……っっ」
「ダメです。もう僕、決めましたから……っ、今日、子作りをするって……っ」
引き、刺し、引き、刺す。繰り返す抽挿。
僕はミウさんを愛している。
僕はミウさんにまた再び子を産んで貰いたい。
夫婦なんだから。
子供と大人だけれど、僕らは確かな夫婦なんだから。
「だから、僕の子を、二人目の子を産んでくださいミウさんっ!!」
どくんっ。なされる射精はミウさんの最奥で。
「ああ──クルスぅぅっっ!!」
どくんっ。僕の精子はミウさんの子宮の中へと注がれる。
「あっあううう~~っ! あ、ついっっ、あああっっ! こ、こんな濃厚なっ……! クルスっ、本当に受精してしまう……っ!」
わかってます。だって、僕もしばらく溜めていましたから。この時期に合わせてね。
「こ、子育てを始めてっ、まだ……っ、すうか……げつ……なんだ、ぞ……あっああ──っ」
まだじゃないです。もう数ヶ月なんですよミウさん。
BSは厳しい環境の世界です。数ヶ月で子育ての何たるかを覚えて、しっかり次へと繋ぐ。それが僕ら親の役目ですよ。そこに大人とか子供とか関係ないし、僕は確かに子供ですけれど、同時に貴女の夫であり、あの子の、僕らの娘ミクの父親なんです。
勿論ミウさんもわかってて言ってます。子供の僕を試しているのだと思います。
どくどくと継ぎ来る精子をミウさんの中へとしっかり注ぎ込みながら口を開く。
「僕もっ、僕だってっ……勉強、してるんですっ……っっ、ミウさん……っ、ミウっっ!」
「ふうっううううう~~~~っっ!!」
伝えながら愛を贈る僕。贈り物を受け入れざるを得ないミウさん。子供の、フラグメントを持たない僕を相手に、大人で、ボルテスリングバズーカというフラグメントを持つ確かなニードレスであるミウさんは、今はただ一人の、男を受け入れる女となって居るんだ。
もう入りきらない場所でも、僕は僕自身を彼女の奥へと押し込む。
先端で、切っ先で、彼女の胎内へと続く口を押し開いて、熱く滾る、白い濃密な愛をミウさんに受け取らせる。
下から抱え上げたミウさんの膝より先の脚が、足が、ぴくぴくと痙攣している。ハイヒールの爪先が床を突き、また宙を蹴るように伸びた。
せり上がってくるマグマは尽きない。もう沢山出したのに、まだ、まだ、この女の中へと愛を送りたいのだと急く様に精を送り出してくるんだ。
脈動は止まらず、ただひたすらに我が儘にミウさんへ子種を植え付けていく。
「ふっはっあああっっクル……スゥゥっ、わ、わた、し……っああぁ~~!!」
愛している。そう言葉を紡ぎかけて、でも、きっと男の僕とは比べ物にならないくらいの性的絶頂感の坩堝に置かれているミウさんは、言葉が続かない。
なら、僕が代わりに言おう。口にする事ってとても大切な事だから、さ。
「ミウさん、愛してます。だから、だから今一度、僕の子を産んでくださいっ」
僕が疲れ知らずな事はミウさんも知っている。ミウさんの身体の上に上半身を重ね合わせて、床から浮いた彼女の背に両手を入れてしっかり繋がりながら、また種を贈る。
「はあっっ、っあああああ、く、クルっ、スっっ、クルスゥゥゥゥ──!!」
ミウさんの中では受精が始まっている。見えなくても感じるんだ。僕の種がミウさんの卵を突き破り、内部へ入っては融合をしていく様子が。
さあ、受精卵を作らなきゃいけないね。ミウさんの中で……。
◇◇◇
終わったのは夜遅く、月のぼる空が見える頃。
僕らは重なり合ったまま、立ち上がり、あの子の、ミクの傍へ。
勿論、重なるといっても、もう肉体同士での結合は解いている。
身を寄せ合って、という意味だ。
「ミク、あれだけ声をあげたのにまだ寝てますね」
「私たちが愛を交わしているときには不思議と起きないなこの子は」
わかっているのかも知れないな、なんて思う。赤ん坊ながらお母さんとお父さんの邪魔をしちゃいけないって事。
「ミウさんの能力を受け継ぐニードレスになったりするのかな?」
「さあどうだろう。キミの様に能力が無くても優しく強い子に育つかも知れないぞ? ただ、今わかっている事は一つだけある」
意味深なミウさんのセリフに、僕は首を傾げた。
「弟か妹ができたという事さ」
僕に振り向くミウさん。さっき僕が触り掴んでいた毛先がお尻まで届く長い金色のポニーテールが、さらっと大きく揺れた。
僕はそんな彼女の背中側に回って、今度こそポニーテールを毛先までしっかりと撫で梳いてから、背後より彼女を抱き締めて、両手を彼女の腹部に添えた。
今日、僕が作った受精卵が、きっと、入っているだろう……ミウさんのお腹を優しく撫でた。
「芽吹くでしょうか?」
「芽吹くよ。いや、もうきっと芽吹いているよ。キミの精力は妻である私が一番よく知っているからね。この身を以て」
「あ、あはは~っ」
かなわないな。やっぱりミウさんは大人で、僕は子供なんだ。
この事実はどうしたって変わらない。
一歩先の答えをミウさんは出す。いつもね。
僕と結婚してくれたときも、初めて性交じゃない本当の意味で子作りを行ったときも。僕が受け入れさせているつもりでも、本当はミウさんが先に答えを出して、僕を受け入れているんだ。
でも、でもそれが僕らの関係、夫婦として愛し合う僕らの。
ただ出来ればもう少し大人扱いしてほしいなと思わないでもないかな。僕が無能力者で子供なのは確かなんですけどね。
「ミウさん、僕は貴女の夫なんです。それだけは忘れないでくださいよ」
ミウさんは答えた。
「勿論だとも。だがクルス、私がキミの妻であることも忘れてはいけないよ」
微笑むミウさん。
僕は子供、ミウさんは大人。考え方、考える事には違いが出るし、子供扱いも仕方ない。
だけど同時に、僕らは生まれ変わっても、生まれ変わっても、生まれ変わり続けても。永遠に愛し合う夫婦なんだ。結局はそれだけを理解し合っていればいい事なのだろう。
そう、伝え合いながら、僕とミウさんは向かい合い、抱き締め合いながら、抱擁の時を送る。
互いを支える様にして、生まれて数ヶ月のミクと、今日作ったばかりの。きっと、必ず作れている子と。
四人で静かな眠りについた。
短編集内の各お話と投稿予定(未定)の続きやお話で読んでみたい作品はありますか?(ご期待に副える事が出来るかどうか分かりませんが、一ご意見としてお伺いしたいと思います)
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コードギアス
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コードギアスR2
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此花トゥルーリポート
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FF4×FF6
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カオシックルーン
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学園黙示録
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ルパン三世 ワルサーP38
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幕末風来伝 斬郎汰
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ニードレス
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ヨルムンガンド
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少女少年
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北の告発
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