※この作品はR-18です。

二次創作SS集   作:夜半の月

63 / 98
とりあえずここまでです。
えちえちありません。

CP:オリキャラおじさん×相原軍是
           ちょこっとエクスプローダー


なんかすごいのが就職に来たよ

 

 

 

 

 なんかすごいのが就職に来たよ

 

 

 

 

 その日、膝下まで届く明るい青色の長い髪のツインテールな女子高生、相原軍是は店番だった。本当は愛するおじさんの護衛に付きたいのに「軽い犬探しだから」と断られてしまったのだ。

 

 正直この物騒な街、ヤクザに闇組織に殺し屋だらけ、ついでに不良だらけのこの街で、弱々しいおじさんを一人にするのは忍びなかったのだが。

 

「ああ~誰か雇おっかな~」

 

 事務全般も任されてはいるが、女子高生。事務仕事を全部しろという方が無理な話で、事務員が居てくれたら。事務員兼復讐屋の方ができる人間がもう一人くらい居てくれたら。と思わないでも無い。

 

 何でも屋兼復讐屋として始めたこの仕事だが、この復讐屋の方が思いのほか儲かるのだ。人殺しをせずに二度と手出しをさせないよう脅しつける。

 

 兄貴分がたまに登場するが、本職の殺し屋の前では子犬も同然。兄貴分も同様に脅しつけて終わり。

 

 暴走族が出て来ようものなら、バイクを破壊してやれば大体は逃げ出す。あと地味にだが完全な表の仕事である何でも屋の方も、コレが案外儲かるのだ。

 

 ちょっと厄介な案件、ヤクザ崩れに脅し取られた金の回収などの案件では、数百以上の報酬を得られることもある。

 

 正直赤字経営を覚悟していたがやってみれば、結果としてはこの三か月で2000近い黒字なのだからびっくりパピポ~。世の中分からない物である。この街がそれだけ殺し屋、不良、闇組織、半グレ、暴走族、ヤクザ、そんな連中の落ちこぼれと正規組織のたまり場である証拠だ。物騒で、警察組織がまともに機能していない証明でもある。

 

 ポーラたちとの連携も上手くいっていて、店は軌道に乗っていたが実に物騒な事件は絶えない。その分儲からせて頂いているので、文句があるわけではないが。

 

 それに、自分たちの営業している仕事は、表と裏の境界線。殺しはない分、余計な人間の大きな復讐心を買う事も無い。ただし、業務上復讐しようと考えないくらいに痛めつけたり、脅しつけたりはするが。

 

 本日はニチモが裏である復讐屋の仕事、おじさんが表である犬探し、自分が店番。店番だけは実につまらない。やることがない。応接室は二階だが、一階を受付として使っているから軍是は一階でだれていた。基本彼女はおじさんが居ないとやる気が出ない。

 

 愛するおじさんと一緒に仕事をする。裏の仕事なら背中を預け合う。そこにロマンスを感じるのだ。おじさんと軍是は婚約している。お互い無くてはならないパートナー。自分がピンチの時、おじさんはその身を盾にして自分を守ってくれるだろう。何の力も持たないおじさんだが、比喩表現無しに。まあ、おじさんもお金の暴力は使ったりする、裏の顔も持っている事は持っているけれど。

 

 しかしまあ、さすがに仕事中はそうでも無いのだが、仕事の無いときはおじさんが居ないと本当にだれてしまう。そんな事務所の前にはアホみたいな張り紙が一枚貼られている。

 

『5000万円』でお雇いしますよ。

 

 誰も来ない。当たり前だろう。5000万で雇う仕事なんて相当ヤバい仕事か、ただの嘘八百かとしか見られない。本当はただの社員募集なのだが。これはおじさんのお金の暴力だが、効果がまるでなかった。

 

 まあね、そんなのに引っ掛かる奴なんて。

 

「表の募集を見てきたのだが」

 

 馬鹿が釣れたよー。その馬鹿。もとい、従業員候補は受け付けに入ってきた瞬間から、異質な空気を放っていた。肌がピリピリする。

 

 外見は、右目に大きなモノクルを掛けた長い黒髪、目つきの鋭い上下ダークスーツの女性。黒が恐ろしく似合っている。たぶん日本人。スレンダーだが大人だろう。

 

「表の張り紙、5000万で雇うというのは本当か?」

 

「はいまあ、あの張り紙は嘘じゃありませんので」

 

「どんな危険な仕事だ? これでも大抵の修羅場はくぐり抜けてきた。殺ろうと思って殺れない相手は居ないと自負している。元相方が相手だとすれば流石に手こずるが、元相方は別の国に行ったからな。世界で見聞を広めてくるそうだ」

 

「はあ……」

 

 こっちはあんたの過去の説明なんか要らないんだよ。事務仕事、何でも屋、復讐屋の仕事が出来るかが重要なんだよ。

 

「まあ、うちの業務と致しましては、主に人捜し・ペット探し・道案内、それと復讐屋ってところでしょうか」

 

「復讐屋?」

 

 殺人やら修羅場やらとほざいていたが、復讐屋に目を付けるあたり完全に裏の人間だと察した軍是は説明を始める。復讐屋の方には裏の人間の手も必要なのだ。

 

「理不尽な目にあったひとに代わって復讐を代行する仕事だよ。例えば恐喝に合うだろう? 悔しいよね? そんな相手から恐喝されたお金を取り返して、序でに二度とそういうことが出来ないよう脅しつけるって仕事だよ」

 

 この街、暴走族崩れ、不良崩れ、半グレにヤクザ崩れが多いから結構儲かるんだよ。軍是がそういうと。

 

 無表情だった女性の表情が少し和らいだ気がした。

 

「それなら私にも出来そうだ。まあ業務上何でも屋もやるがね。それと5000万というのは?」

 

「うちの社長が景気よくてね。お仕事をしてくれる方にはしっかりとした支度金を支払うのは当然だよって言って、取り下げなかったんだよ。まあ、金額がデカすぎて嘘か、ヤバい仕事かでさけられてたんだけど」

 

 元トリガーハッピーズの人間は、これをお金の暴力と呼んでいる。おじさんが振るえる唯一の暴力だ。とても元日雇い労働者とは思えない。案外金の使い方が分かって無いのかもしれない。裏社会のことについてあまり知らない様に。

 

「もったいないな。今時無条件で5000万も払う奇特な社長さんは居なかろうに」

 

「ま、とりあえずそこらに座って待っててよ。もうじき帰ってくるころだからさ。ところであんたの得物と名前は?」

 

 軍是が一通り聞いたとき、とんでもない大物の名前が飛び出した。

 

 予想外とかそんなちゃちな物じゃない。びっくり箱を開けたら本物の爆弾だった。

 

 一般人かと思って声を掛けたら、それが総理大臣だったとでもいうレベルの大物だ。

 

「名はエクス。エクスプローダー。得物はベレッタM92」

 

 うそだろぉぉぉぉオイっっ! とんでもない大物来ちゃったよー!!

 

 エクス、エクスプローダー。裏社会では精通している名で、これまで数々の大物を殺して生き残ってきた、大物中の大物の殺し屋。最近コンビを解散したと噂には聞いていたが、一人でもその腕はとてつもない物がある。

 

 仮に戦って自分が勝てるかと聞かれて100回中99回負けると答えるだろう。1回は運が良ければ勝てるだ。そんな大物がこんな平和な事務所に来てんじゃねーよ。多分聞いたら金に釣られたとか言うんだろうなあ。おじさんとんでもないの呼び込んじゃったよ。

 

 正直自分の手には到底負えない。ネズミとライオンくらいの差がある。

 

 エクスは先ほどから視線だけで部屋を見渡している。罠が無いか確認しているのだろう。ないない、おじさんがそんなもの設置するわけ無い。精々防犯グッズのスタンガンが三丁あるだけ。

 

 居づらい。一人でいたときの方がまだ良かった。エクスプローダーなんて大物と二人きりとか怖くて仕方が無い。もし何らかの行き違いで戦闘になっても、負けるつもりは無いが多分勝てないし。いや正直100%負けます。強がってました。

 

 そんなこんなで時間が過ぎていくと。

 

「やー、遅くなってゴメン。仕事は直ぐ終わったんだけれど帰りに不良に絡まれて。お金こそ取られなかったんだけど二、三発もらっちゃってね」

 

 救世主が現れた! やはり軍是がピンチの時に来てくれるヒーローはおじさんなんだよぉぉぉっ!

 

 と、言いつつ、また絡まれていたようだ。

 

「またかい! おじさん前から注意してんじゃん、この街は物騒だから気をつけなよって」

 

「うん、分かっていてもね。向こうから寄ってくるから」

 

 軍是とおじさんが話していると、話の内容を聞いていたエクスが割り込んできた。

 

「おじさんが社長?」

 

 おじさんが振り向くと、そこには待たされていたのだろう、右目に大きなモノクルをかけた、鋭い目つきにダークスーツの、腰まで届く長い黒髪の女性の姿があった。一目でわかる、裏社会の人間特有の目つき。それも初めて見るくらいに鋭い目だ。トリガーハッピーズとは段違いの空気がそこにあった。

 

「そうですけど、貴女は?」

 

「私の名はエクス。エクスプローダー。裏社会ではそれなりにやって来たつもりだが、恥ずかしい話し5000万という入社金というか雇い金に引かれてね。ここに来たというわけだ。これはまだ有効か?」

 

「ええ、有効ですよっとととと、どうしたの軍是さん」

 

 おじさんちょっとと、軍是がおじさんを引っ張る。エクスプローダーは裏社会でもかなりの大物で、自分たち元トリガーハッピーズ全員で掛かっても多分、いや確実に負けるくらいに強い。そんなの雇い入れて御せるのかと注意したのだ。だがおじさんは二階に上がると金庫から1億円出してきて、エクスが座るテーブルの前に置いた。

 

「これは」

 

「君のお待ちかねのものだよエクスさん」

 

 カチャ。カチャ、トランクケースが開く。中には5000万どころか1億円入っていた。

 

「なっ?!」

 

 さしものエクスも無表情を崩して驚く。5000万が1億に化けたら流石に大抵の人間は驚くだろう。大口の取引をしてきたエクスプローダーとて、この金融マジックには驚いた。

 

「5000万円と聞いていたがこれはっ?!」

 

 軍是が『あちゃーっ』と額に手を当てている。おじさんお得意のお金の暴力だ。

 

「君は裏の世界で有名な殺し屋だったんだってね。うちは基本殺しはやらない。余程じゃないと。どちらかと言えば表家業だ。裏家業として復讐屋はやってるけれどね。そんな畑違いの場所に大物の殺し屋を雇うんだ。こちらもそれなりの誠意を見せなければと思ったのさ」

 

「5000万でも充分な誠意だと思うが」

 

「私が足りないと思ったんだ」

 

 おじさんは言いながら、娘ほどの女性の頭を優しく撫でた。

 

 戦いや、硝煙渦巻く戦場で生きて来たとは思えない、綺麗な髪の艶をしている。

 

 おじさんは暫し、エクスプローダーの艶やかな長い黒髪を梳き通す様に撫でながら、口を開いた。

 

「君みたいな可愛らしい女性がよくこんな世界で生きてきたね。大変だったろう。その鋭い目つきもとても魅力的で河愛らしい。個性ってのは人それぞれにあっていいと思うんだ私はね。ダークスーツもモノクルも君に凄く似合ってるよ」

 

「い、いや、そ、別に、可愛らしって、髪、撫でてっ、ええっ、」

 

 1億もくれ、優しさもくれる妙なほどに裏表のない優しすぎるおじさん。エクスが出逢ったことのないタイプの男性だった。そのおじさんに頭をぽんぽんと叩かれて、今までよく頑張ってきたねと褒められ、心が温かくなるエクス。

 

 淫靡な事には慣れている筈の自分が、なぜかこのおじさんの前では普通の女になってしまう不思議さ。

 

 ナデポという言葉が昔逸ったが、あれの変形版かも知れないなと思いながら、エクスは支度金の1億円を受け取る(とりあえず1億は事務所に置いておくことになった)。

 

「エクスさんはどこか宿あるのかな」

 

「い、い、いや、特に、ない。その、元相方と別れて数日、ぼーっと歩いていたところに、この張り紙を見つけたから寄ってみたんだ、そしたら、その、あ、ううう」

 

 おじさんに撫でられた頭が熱い。おじさんに触れられた髪も熱を持っているようだ。初めてばかりの経験に、エクスプローダーは戸惑うばかり。

 

「ふーん、それはお困りだね。……あ。そうだ! じゃあこの事務所に泊まると良いよ」

 

「い゛っ?!」

 

 これにとまどったのは相原軍是。おじさんと軍是のエロトピアなのだこの事務所は。それにエクスプローダーと同居なんて冗談じゃない。だが、私と軍是さんが使っているのは八室の内の一室だろう。そんな意地悪言っちゃいけないよ。エクスさんは今、宿も家もないんだから、条件は君と同じだよ。

 

 と、言われてしまえば軍是も言い返すことが出来ず、防音も完璧だから何をしていてもバレないし、鍵も掛けていたら良いだけの話しでと、軍是は自分を納得させた。

 

 まあ防音はさておき、鍵などエクスプローダーを前にしては紙っぺらの様なもので無意味だが。

 

「仕事内容はまあ、交代制で、事務所の受付、何でも屋兼復讐屋。殺しは基本しない。まあ、私自身の様な事例もあるからケースバイケースなんだけれどね殺しについては」

 

「それともう一つ。差し出がましいようだが、あなたの護衛だ」

 

「は?」

 

 エクスの提案に目を丸くするおじさん。

 

「今までは手が足りないから仕方なかったろうが、四人居れば回せるだろう。護衛の給金も出ると考えれば丁度良いと思うのだが。どうだろうか? 私がコレを提案したのはあなたがトラブル体質過ぎる様子だからだ。社長が危なくては従業員も不安だからな」

 

 そこまで言い切ると、エクスは、護衛は主に私がやる。それと復讐屋は皆で。何でも屋はおじさんで。と勝手に決めていき待った待った! と、軍是の制止を招いた。

 

「エクスプローダー。ああもう、エクス。あんたが滅茶滅茶強いからって何でも勝手に決めないでくれる? うちの会社は合議制なの。社長であるおじさんの一言でも決まらないし、現場リーダーの私の一言でも決まらない。今復讐代行やってるニチモの一言でも決まらない。みんなで話し合って決めんの。エクスにも話し合いに参加してもらって、それで決めるってこと」

 

「しかし、一番強いだろう私がおじさんの護衛をするのは――」

 

「だ~か~ら~っ、エクスほど強くなくともそこらのヤンキーやらヤクザ崩れは余裕で相手できるわけ。私一人でも暴走族の2,30人片付けるのなんて簡単なんだから」

 

 カシュ、キリキリキリと義手にスリングショットをはめて引き延ばす軍是。このリーチで撃てば相手は即死、バイクならタイヤに穴が開いて吹っ飛ぶ。

 

「私だったら100人以上でも余裕でやれるが」

 

 対するエクスプローダーはベレッタM92を二丁と、素早く出した薬莢の詰まったマガジンを見せる。使い方次第で数百人、千人と殺せるだろう危ない武器を。

 

「あのね。話聞いてる? うちは殺しは基本やんないの。まあ、復讐屋の関係でトラブることもあるから強い人は大歓迎だけど」

 

 軍是がそこまで言うとおじさんがまとめに掛かった。

 

「それじゃあ、言い出しっぺの法則で、一番最初の私の護衛はエクスさんにして貰おう。とりあえず情報屋さんのおじさんのところへ新しいお仕事、復讐の方の仕入れに行かないといけないから。軍是さんは事務所当番を引き続き頼むよ」

 

「え~っ、もう、分かったよ……エクスエクスって、婚約者の私よりエクスが大事か!」

 

「エクスさん、よろしくたのむよ」

 

 エクスの頭を撫でるおじさん。態とじゃ無い。ナデポを狙っているわけでも無い。極々自然に。エクスの髪に指を差し入れ優しく梳き通していく、彼女が可愛らしいと思ったからだ。普通人は彼女が美人だが怖いというのに対して、このおじさんは可愛らしいという。とても変わったおじさんだと、エクスの口角が緩くなる。

 

「ん……」

 

 頭を撫でられたエクスのモノクルの奥の瞳が、何処か嬉しそうなのが印象的だった。

 

 

 実際の処、エクスの護衛はおじさんの役に立った。ただ彼女自身が美人な為、つまらない輩を引きつけてしまうマイナス効果もあったが、そんなものは気にならないくらいに彼女が圧倒的な強さで蹴散らすため、おじさんも「エクスさんはすごいね~」と褒めまくる。

 

 すると無表情のエクスが微笑むという、少し可愛らしい一面をおじさんにだけ見せていた。やがて辿り着いたのはホームレスたちの集まる△公園。エクスはその汚れた様子もまるで気にしていない。

 

 彼女の歩いてきた戦場とは、殺し合いの場とは、このくらいの空気がなんでもない空気なのだろうか。まあ慣れてみればこの空気も悪くないものだと、一時期世話になっていたおじさんは思ったのだが。戦場や殺し合いの空気に慣れってあるのかなあとも考えたりする。

 

 少し探したら情報屋のおじさんはいつもの場所に居た。さっそく、情報屋のおじさんに新しく雇った従業員だとエクスを紹介すると、おじさんは尻餅をついて驚いていたが。

 

「エ、エク、エク、エク、エクス、プローダー……、と、と、とんでもないのつれてくるねえ、その娘一人で並の殺し屋100人分くらいの戦闘力があるよっ……最近コンビを解散して行方知れずとか言うとったが、まさか兄ちゃんとこにおったとはっ」

 

「本日雇用したばかりですよ。それにしても、エクスさんそんなに怖いですか? 鋭い目つきも、モノクルも、ダークスーツも長い黒髪も、全て魅力的じゃないですか。可愛らしいですよ」

 

 可愛らしいと言われたエクスは、また嬉しそうに微笑んだ。

 

「その娘っ子を可愛らしいと言えるお前さんも、相当感性が変わってるなあ……。ま、まあいい、とりあえず仕事の件を話そうか。この近くで会社員が暴行されてカードと通帳と実印を奪われたらしい。暗証番号を忘れんようにと財布に入れとったのがいかんようだったな。貯金は1000を超えてるそうで200は払うから取り返して欲しいのと、殺しはせんでいいから暴行されたことに対する復讐を頼むとのことだ。具体的には暴行には暴行を、悔しくて許せないんだろうねぇ」

 

「わかりました。エクスさんいけますか?」

 

 エクスはベレッタM92をガシャッとスライドさせながら。

 

「二度と暴力をふるえない様な恐怖を与えれば良いんだな? いつでもいける」

 

「それじゃあ早速行きましょう。仕事が終わったら今日は四人で中華でも食べに行きましょうか。エクスさんの入社祝いです」

 

「あ、ありが、とう、」

 

 軽く仕事が終わったらご飯行こっか等といった風にエクスプローダーに声をかけるおじさん。に、照れ臭そうに反応しながらも、真から微笑むエクスプローダー。まるで親子の様にも。恋人のようにも見えるなと、情報屋のおじさんはほけーっと現実離れした光景を見せられながらも、祈ってあげた。

 

「エクスプローダーに狙われる犯人にナマンダブナマンダブ」

 

 情報屋のおじさんは情報を扱う専門職のため、エクスプローダーの恐ろしさを知っている。そんな娘を飼い慣らしてしまうようなおじさんが、恐喝犯にお金を奪われた人間と同一人物には見えなかった。

 

「あの兄ちゃん、まさか彼のエクスプローダーを飼い慣らすとは、世の中何がどうなるかわからんもんだね」

 

 

 そうしてお仕事の方はあっさり終わって終了。おじさんは何もして無く、エクスが全て終わらせたのだが犯人は再起不能だ。やり過ぎだがよくやったねと頭を撫でてあげるとエクスは嬉しそうにしていた。

 

 責任者という立場もあってエクスの仕事ぶりを余さず見ていたおじさん。その暴威的なところも、その恐ろしさも、それでもおじさんは変わらずエクスを可愛いねと、お疲れさまと、彼女の頭を撫でてあげると。エクスはとても嬉しそうに笑った、その微笑みは、エクスプローダーの狂気と暴力性を知る人間が見れば、信じられない程に清々しい微笑だった。ここでもまた大きくエクスプローダーの中のおじさんへの好感度は上昇した。

 

 ちなみに報酬は250と、予定よりも多い報酬額を提示され、おじさんは200でいいと断ろうとしたが、それには気持ちも入っているとエクスから注意を受け、受け取ることにしたのだ。

 

 その後おじさんとエクスは隣り合って歩いていた。父と娘にも見えるが、歳の離れた恋人にも見える二人。エクスプローダーは時々おじさんを見ながら歩き、視線が合うと慌てて目をそらす。何だろうかこの気持ち。と、思考に耽るエクスプローダー、答えの出ないまま、そうしてお仕事があっさり終わって全員合流。エクスの入社祝いも兼ねて中華で飲み会をしたのは言うまでも無い。

 

 飲めるのはおじさんとエクスだけだったが。本日とにかく軍是の機嫌が悪く、事務所に戻ってからおじさんによる軍是のご機嫌取りに必死だったとか。

 

 なお、エクスプローダーは翌日もおじさんの護衛は私がやると言い出し、軍是が勝手いうなと怖いもの知らずにも切れたという、朝の出来事があった。ニチモは、じゃあ二人の間を取って私がおじさんの護衛やるー!といって、軍是とエクスプローダーの二人に睨まれて泣き出すという、実にカオスな朝だった。

 

 

短編集内の各お話と投稿予定(未定)の続きやお話で読んでみたい作品はありますか?(ご期待に副える事が出来るかどうか分かりませんが、一ご意見としてお伺いしたいと思います)

  • コードギアス
  • コードギアスR2
  • 此花トゥルーリポート
  • FF4×FF6
  • カオシックルーン
  • 学園黙示録
  • ルパン三世 ワルサーP38
  • 幕末風来伝 斬郎汰
  • ニードレス
  • ヨルムンガンド
  • 少女少年
  • 北の告発
  • サラダデイズ
  • クレセントノイズ
  • ひとひら(甲斐×理咲の近親相姦物)
  • ESアザーワイズ(戒×瑠璃)
  • 遊戯王GX(十代×カミューラ)
  • 魔装機神(マサキ×モニカ)
  • 椎名君のリーズニングファイル
  • RAVE(ハル×絶望のジェロ)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。