※この作品はR-18です。

二次創作SS集   作:夜半の月

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ルーシーと対峙したコウタは白河の腕を‟振りほどくこと無く”彼女に従い退避のヘリに乗る。
外れた道と未来の行方はまた異なる幸せへとたどり着く。


エルフェンリート
一つ違えた先の幸せ


 

 

 

 アニメ12話より分岐

 

 

 一つ違えた先の幸せ

 

 

 

 腕を引っ張られるまま白河に従ったコウタ、直後にルーシーが起こした虐殺で全てを思い出したコウタは、去りゆくルーシーを呆然と見ていた……。

 

 目撃者であるコウタを放っておけない白河は、コウタを強制的に研究所へ連れて帰り、保護という形で預かることになった。

 

 

 

 それから数ヶ月が経ったある日、白河は角沢長官に呼び出される。とある命令を実行させるために。

 

 その命令とは──。

 

「あの少年と子作りをしろ。これは命令だ、拒否することは許さん」

 

 いきなり告げられた言葉に耳を疑う白河。保護した少年、コウタと子作りをしろ?! いったい何を考えているのか?!

 

「な、何故ですか……何故私があの少年と子作りなどとっ!?」

 

「反論を許可した覚えはない。貴様は言われたことを実行すれば良いだけだ」

 

 余りにも理不尽な命令だ。女である白河に子を産むための行為を強制しているのだから、が、角沢長官の命令は絶対である。

 

 逆らえば命がないことなど先刻承知である白河には、ただ黙って命令に従う以外に方法はない。

 

「は、はい……。了解……しました……」

 

「毎日性交をしろ。毎日欠かさずだ。貴様が妊娠するまで毎日だ」

 

 

 

 白河が退室した後、角沢長官は一人狂気の笑みを浮かべる。

 

「ルーシーと共に暮らし……一切の危害を加えられなかった少年……」

 

 白河が連れ帰った少年……コウタの身辺を徹底的に調べ上げた長官は、ある一つの仮説を立てている。

 

 ディクロニウスは本能的に人間を殺すホモサピエンスの上位種。

 

 だがコウタはそのディクロニウスの女王であるルーシーと、幼いときに接触したとき、家族は殺されたというのに彼だけは殺されなかった。

 

 そしてつい最近まで、彼はルーシーと共に暮らしていた。このときもまた同じくして一切の危害を加えられていない。

 

 これらのことから導き出した長官の仮説は──コウタとの間に生まれたディクロニウスは、高確率でルーシーと同じ純粋なディクロニウスになるのではないか? というものだ。

 

 本能的にそう察知しているからこそ、ルーシーはディクロニウス繁殖のために、コウタ少年を生かしていたのではないかと考えたのだ。

 

 仮にジルペリットが生まれたとしても、蔵間と共に死んだ35番以上の強力なジルペリットが生まれるかもしれないとも長官は推察していた。

 

「これほど長期間ルーシーと接触していたのだ。あの少年は既にウイルスに感染していると見て間違いないだろう」

 

 子供を作るために必要な女については誰でも良かったのだが、コウタを連れて帰ってきた白河を宛がうことにしたのだ。

 

 否、この研究所に来てからのコウタと接触していた女は白河のみ。

 

 であれば、白河こそがコウタの子を産むべくする女であり、コウタと共にディクロニウス繁殖に無くてはならないのが白河という女なのだ。

 

「白河はディクロニウスを産むにふさわしい母体」

 

 コウタと白河を交尾させ続けディクロニウスを繁殖させるのだ。

 

 全ては推測にすぎないのだが、ルーシーが死んだ今となっては仕方がないとばかりに計画の変更を行う長官は、コウタと白河を使ってのディクロニウスの繁殖へとその方針を切り替えた。

 

「諦めんぞ……必ずや我らディクロニウスの時代を、世界を、創造してみせるッ!! ホモ・サピエンスの時代は終わりホモ・ディクロニウスによる新たな世界が始まるのだっ! くくくく……ハハハハハッ!!!」

 

 

 

 研究所のとある一室、ここにコウタは軟禁されていた。

 

 手足を縛られることもなければ、食事も普通に出されるのだが、部屋の外に出ることは許されず、一月ほど前から定期的に訪れる研究員に毎日妙な薬を注射される日々である。息抜きとしては、コウタをこの研究所に保護した白河との触れ合いがある事くらいだろう。

 

 そして白河との触れ合いが終わればお薬の時間。一体何の薬なのか分からないのだが、研究員の話では「健康を害する物ではない」とのことだった。

 

 健康を害しない? 栄養剤だろうか? だがそれにしては食事も出ているからおかしい。

 

 何かのモルモット──実験動物にされているのではないだろうか? ぐるぐる巡る考えの中、答えを見いだせずにいる日々。

 

 今日もまた、今もまた、考えだけが巡っている。

 

 と、そのとき頑丈な部屋の扉の鍵が開いた。

 

 入ってきたのはいつもの研究員だった。

 

「気分はどうだい?」

 

 にこやかに微笑みかけてくる研究員。気分は悪くない。この部屋に何ヶ月も閉じ込められているのに。まるでここを自分の家のように感じてきて。

 

 感覚が麻痺してきたのかもしれない。

 

「ええ、気分は良い方です」

 

「それは良かった」

 

 自分の答えに満足した研究員は、何やら記録を付けている。

 

 何の記録なのだろうか? 

 

「これからもっと気分が良くなるよ……いや、燃え上がってくるよ」

 

 何を言っているのか分からない。どうして燃え上がるんだ? 

 

「入っていいぞ」

 

 研究員の男にそう言われて入ってきたのは、見覚えのある女性だった。

 

 自分を此処に連れてきた、自分の話し相手にして遊び相手でもある眼鏡を掛けたポニーテールの女の人──白河だ。

 

「白河さんっ!」

 

 少し驚いた。この時間は白河との触れ合いの時間ではないというのにどうして彼女が? と。

 

「こんにちはコウタくん、気分の方は?」

 

「ええ、良いですよ。食事も美味しいですし、なんだか毎日何かが漲ってきているようで」

 

「そう、それはよかったわ」

 

「それよりどうしてこんな時間に白河さんが?」

 

「え、ええっ、ちょっと、ね」

 

 言いよどむ白河。

 

 彼女にはとても世話になっている。

 

 此処に連れてこられたばかりの頃は、(自分の自由を奪った女)と思っていたのだが、此処の最高責任者である角沢長官のことを知る内に、本当は彼女に保護されていたことがわかってきた。

 

 長官の指示であの事件の目撃者は始末することになっていたのだ。それほどの機密事項に自分は知らず知らず触れていたのだとコウタは知り。

 

 またそれを彼女が責任を持って保護すると言い、長官に掛け合って撤回させてくれたのだ。

 

 だからこそコウタにとって白河は命の恩人とも言える。

 

 以降、何かと自分の面倒を見てくれている、この研究所で一番親しい人だ。

 

 ただ、忙しいのかここ暫くは会っていなかった。

 

「ぐゥ……ッ」

 

 そんな彼女を前にして、コウタの体を異変が襲う。

 

 何……だ……これは? 彼女を、白河さんを見た瞬間……体が燃え盛るみたいに熱くなって……こ、これ、何だよっ!?

 

「コウタくん……?」

 

 自分の異常を感じ取った白河が近づいてきた。

 

 彼女の……匂い……白河さんの……女の……匂い……女、白河、女、白河、女、白河、白河、白河、しらかわ──

 

「どうしたの……?」

 

 苦しそうにしているコウタを気遣う白河。

 

 そんな彼女に研究員は理由を教える。

 

「白河、彼がそうなったのは君を見たからだよ」

 

「どういう……こと……貴方、彼に何をしたの……ッ!」

 

 全く理解できない白河に、男は続ける。

 

「実は、彼には一月前からある薬を投与していたんだ」

 

「薬?」

 

 言いながら男は部屋を出ると鍵を閉めた。

 

「な、何するのッ!?」

 

 閉められた扉を開けようとするも、頑丈な扉はビクともしない。

 

「その薬はね……精力増強剤と媚薬を掛け合わせたような薬さ。それが今日の投与で効力が出たという訳さ。そうなる様にと調整してきた」

 

「なんですって!?」

 

「持続的に効力のある薬でね、女を見ただけで犯したくなるって代物だ。特に白河、君のことについてはどうしても犯さずに居られなくなる。そういう薬なんだよ」

 

 その言葉にハッとなった白河は、コウタを見る。

 

 目は血走り、息を荒くして、胸を押さえているが……彼女をジッと見ている。

 

 今にも飛び掛かってきそうだ。

 

「まあ、保険みたいなものだよ。彼、君とセックスしろって言ってもそんなことできませんとかって拒否するだろうし。より確実に君たちが子作りをしやすくするためには保険が必要だったのさ。これもまた角沢長官の命令だから恨まないでくれ」

 

「し、白河、さん」

 

 コウタは我慢をしているが、どうしても彼女を犯したくて仕方がない。

 

 体も頭も目の前に居る女を求めている。白河を求めて体が胸が熱くて。

 

「それとコウタ君、我慢しない方がいいよ。苦しいだけだから……僕は別に君の事を苦しめたいわけでも、白河のことを苦しめたいわけでもない。君たちに心地よく事を成して欲しいだけだ」

 

 我慢し続けているコウタを見た男は、遠慮せずに白河を犯せと言ってくる。白河を心地よくさせてやれとも、自分が心地よくなれとも。

 

 我慢しなくて良いのか? 目の前の女を犯しても良いのか? 白河さんを?

 

 そう思ったとき、体は勝手に行動を起こしていた。

 

「ああッ、い、イヤッ」

 

 白河を押し倒したコウタは、彼女の上着とブラウスのボタンを力任せに引きちぎる。

 

 いきなりのことに抵抗をする白河だが、興奮している彼の力は強くて抗えない。

 

 そして、元々ここに何をしに来たかを考え、抵抗をするのを止めた。

 

 抵抗をしてはならないのだ。自分はコウタとの子を産まなければならないのだから。

 

「ん、ああ、わ、わたし、は、受け入れるから……や、優しくして、コウタくん」

 

 コウタはブラジャーを剥ぎ取って、表れた豊かな胸にしゃぶり付きながら揉みしだく。

 

 女の体……白河の体だ。もっとだ……もっと欲しい……ちゅぱ、ちゅぷ、くちゅ。

 

「あッ……ううッ……はああっ、あ、ンンっ、こ、コウタくんっ!」

 

 彼女の胸をしゃぶり続けるコウタに、長官への報告をしておかなければ仕事が終わらない男は、さっさと本番に入らせようと、コウタを誘導する。

 

 いつまでも白河の乳房ばかりにむしゃぶりつかれていては、事が前に進まないだろうと。

 

「コウタくん、駄目だろ? 先に白河の子宮に種付けをしてくれ。その後はおっぱいを吸おうが精飲させようが好きにして良いから」

 

 別に操られている訳ではないものの、男の言葉を聴いたコウタは白河のスカートを捲り上げて、下着を脱がせてしまうと。

 

 病院服のような自身の衣服までも破り捨てる様に脱ぎ捨てて。表れた白河の陰唇を見つめながら、更に己自身を勃起させてたくましくそそり立たせた。

 

「こ、コウタく、大き、」

 

 猛り狂うペニスを白河の膣口に宛がい、コウタはそのままずぶずぶと彼女の奥へ挿入させていく。まるで躊躇いもなく白河を犯すコウタは半分以上理性が無い。

 

「ひぅ……ッ! あ……ぁぁぁぁ……アアアア~~~ッ!!」

 

 愛撫も何もなく挿れられた白河は、痛みに顔を歪める。自身の愛液も出ていなければ、コウタの先走りも出ていない、生の挿入なのだ。

 

 挿れられる側の白河の乾いた膣内は、侵入してくる大きな肉塊を押しとどめようとして入り口から狭まり締まる。

 

 これに対してコウタは止まることなく力んで挿入していくために、白河の膣襞は削り上げられる様に擦られながら、大きく押し開かれ裂かれてしまい、出血を伴った痛みとなりつつも。痛さと快感の痺れに、白河は体の深奥から背筋を這いあがり駆け抜けるような感覚に襲われて、脚を大きく広げさせ、ぴくぴく痙攣させられていた。

 

「い、痛ッ、あッ……アアアアっっ!」

 

 痛みを訴える彼女に構わず最奥まで挿入すると、間髪入れずに抽挿を開始する。

 

 止まる事なんて無い。獲物である。白河である。白河、白河、しらかわ──。

 

 ずぶゥ ずぶゥ ずぶゥ 

 

「あァッ、あァッ、んんッ、あぐぅッ、ひうッ、こ、コウタっ、コウタくっっ、もっと、や、やさし、くしっっ、あああああ~~っ」

 

 深く深く抉るような抽挿に、喘ぎとも悲鳴とも言える声を上げる白河。

 

 痛みと気持ち良さがない交ぜとなった感覚は、彼女本人にもいったい自分が何をされているのか分からない、そんな状況を作り出していた。

 

 セックスをしているの? 犯されているの? 子作りなの? なに、何なのこれはァァァっっ!?

 

「あぅッ、ひぐぅッ、コウ、タ、もっと……ゆっくり……ッ してェ……ッ!」

 

 勢いと衝動のままに白河を犯すコウタには、彼女の懇願は届かない。

 

 とにかく体が白河を求めて止まない。これ以上はないという状況にもかかわらず。

 

「気持ちいい、気持ちいい、もっと、もっとだっ、白河っ、白河さんをっ、白河さんをっっ」

 

 更に動きを加速させていくコウタ。

 

 その動きに合わせるかのように、白河も大きな声で喘ぐ。

 

 尽きない性欲に、終わりはないのでは? と思うほど一心不乱に白河を犯していたコウタだったが、体の方は正直で、既に限界が来ていることを教えてくれて、ペニスから何かが出そうになっていることが伝わってくる。

 

「あァ……ッ、ああッ、あぅぅ……ッはあああ、コウタ、コウタくんっっ、っああ、あああっ!!」

 

 コウタは喘ぎ続けている彼女の腰をグッと力を入れて掴むと、自分の腰を思いっ切り前に突き出す。

 

「アアアァァ……──~~ッッッ!!」

 

 白河の子宮を押し上げるコウタのペニスから、彼女を孕ませるための精子が勢い良く発射された。

 

 白河とコウタの子を作る為の、コウタの子を白河の胎内に宿す為の濃厚に濃縮された精子が、白河の胎内にどくどくと注ぎ込まれて、流し込まれていく。

 

 ドクンッ ドクン ビュクッ ビュクビュク……

 

 もう、これ以上奥には挿入できないというのに、コウタはぴったりとくっついている股間を押し上げ。

 

 一滴たりとも逃さず、彼女の子宮に精液を出し続けた。

 

 

 

 モニターで見続けていた研究員の男は、コウタと白河が抱き合ったままじっと動かなくなり、二人の体が小刻みに震えているのを確認すると「本日のコウタくんの白河への種付け確認っと」と言って。

 

 日付欄に○を書き込むみ、メモを取って書類を作成。書類には白河の名前とコウタの名前が記載されており、子作りのための日記帳の様になっていた。

 

 その後、研究員の男はマイクに向かって「二人ともご苦労様。これからもその調子で頼むよ」と終了の合図を送る。

 

「あ、コウタくん、続けたかったらそのまま続けてくれてもいいよ。それと白河、君は今日から彼と二人、その部屋で生活してもらうから」

 

 男の言葉を理解しながらも、胎内の熱さに気を取られて白河は答えない。彼女はただ両足をピンと伸ばしてぴくぴくと痙攣を繰り返しているだけ。

 

 コウタの精子を胎内に注がれたのだ、ショックを受けたわけではないが、女として思うところがあり呆然としている。

 

(ああ……、私は、私……私は……コウタくんとの子作りをするんだわ……)

 

「ま、シャワーとかも完備されてる部屋だから、女の君でも大丈夫だろう。あと、薬の影響で5、6時間の間隔で彼は性衝動に襲われるから、子作り頑張ってくれ」

 

 それだけ言うと、男は報告書を片手にモニタールームを後にした。

 

 

 

 一方、体が限界を迎えただけで、まだまだ性欲が漲っているコウタは、再び抽挿を始めて白河との性交を再開する。

 

「あッ……あァ……ンッ……あぁ……あァッ、ああッ、はああッ、ッ、ッああ、コ、コウタ、くん、ッああ、わ、わたし、わたしッぁぁ──!」

 

 一度絶頂を迎えたためか、今度は比較的ゆっくりとした動きで安心する白河。

 

 彼女の膣内は既に愛液と精液で満たされているので、苦痛は感じない。

 

 コウタの名を呼び、彼を求める様に自ら彼の体を抱き締めていく。

 

「はァ……んんッ……コ、コウ、タ……」

 

 自分の名を呼ぶ彼女に、少しづつだが理性を取り戻してくるコウタ。

 

 そして物事を考えられるくらいになってくると、自分が今、とんでもないことをしてしまっていることに気づく。

 

 ぼんやりとした霧掛かった靄が晴れ、強い性衝動に襲われていた脳がその能力を低下させていく事で、彼は現状に気づけたのだ。

 

「し、白河さん、お、俺、こ、これッッ、ッッ何てことして──」

 

 彼女を犯してしまっている現実を認識し、認識したからこそコウタは罪の意識に苛まれる。

 

 強い性衝動こそなくなった、が、それでも溢れ出る性欲が、彼女の体を求めてしまうことに苦悩するコウタ。

 

 どうしても、どうしても彼女を求めて抽挿を重ねてしまう。じっとしてはいられず、また性交その物を止めることが出来ないのだ。

 

 体が白河を求めて言う事を効かない。白河という女だけを求めている。他の女なんてまるで目に入らない。白河が欲しい、白河が欲しい、もっともっと白河が欲しい。

 

「あァッ……コウ、タ、くんッ……、し、正気に、戻った……のね……よか、った」

 

 彼の様子に気づいた白河は、喘ぎながら声を掛ける。

 

 しかしその声は彼の耳に入らない……自分が白河を犯しつつも、白河を求めているという事実に苛まれて。

 

「ご、ゴメン、なさい……お、俺、白河さんを、白河さんをッ、お、おか、し、てッッ」

 

 腰を動かして抽挿をしながら、震える声で謝るコウタ。

 

 彼女を犯しながら謝罪するという矛盾した行為、温かい彼女の膣内、ペニスと膣壁が擦れ合うたびに訪れる気持ち良さ。

 

 もっと白河の体を味わおうと腰を打ち付ける。狭い部屋に、ぱんッ ぱんッ と音が鳴り響く。

 

「あッ、はぅッ、いいッ、あぁ……ああッ! ああっっ! いいっ! ゆ、ゆっくり、して、コウタっ、くんっ、っあああ!」

 

 耳に聞こえる ぐちゅぐちゅ という結合部の水音。

 

 体を貫く痺れるような快感と白河の喘ぎ声。

 

 セックスなど初めてするコウタは、その感触に自然と幸福感を覚える。

 

 獣のようにただ犯していた時とは違い、理性があるから良くわかる。

 

 そんな自分に対して嫌悪感さえ抱く。だが、一方で彼女の体を味わえば味わうほどに止められない。

 

 そして再び込み上げてきた射精感。

 

 コウタはせめて外で、と抵抗しようとするも……体が言うことを聞かず、結局奥まで挿入して白河の胎内に出してしまう……

 

「あ……ッ、あぁぁぁッ……あぁ……熱い……熱い……っっ、あああ~~~っっ」

 

 コウタからの二度目となる膣内射精を受けて、精液を子宮内に流し込まれてしまった白河だが、甘んじてそれを受け入れる。

 

 コウタの体を挟む両脚をピンと伸ばしながら、ぴくぴくと痙攣しつつ、彼を強く抱きしめて。

 

 未だ彼女と繋がったままでいるコウタを、罪悪感が襲う。罪悪感に襲われながらもコウタはスカートだけを穿いている白河の体を抱き締める。

 

 そのスカートも目いっぱいまでめくり上げられて、上着もブラウスも、ブラジャーも脱がされているため、ほぼ裸と言っていい。

 

 そんな彼女と抱き締め合うコウタの胸板には、彼女の豊かな胸が押し付けられていた。

 

「お、俺……俺っっ、白河さんを……犯して……っっ」

 

 だが、白河はコウタを抱き締めたまま、あやすように……慰めるように彼の頭を掻き抱いて撫でる。

 

「気にしなくて、良いのよ、貴方は、何も悪くないの……」

 

 こうなることを予想しなかった自分の責任なのだから……彼女はそう言ってコウタを慰める。

 

 そして告げる……どのみち自分達は子作りをしなければならなかったと。

 

「な、なんで……?」

 

「貴方と子供を、作れと……角沢長官の……命令よ……」

 

「……そ、そんな」

 

 更に、現在のコウタの状態も教える。

 

 コウタが一月の間投与されていた薬は、精力増強剤と媚薬を掛け合わせた効果がある薬で持続性があり、定期的に性交をしないと特に白河と性交をしないと女を見ただけで理性をなくし、襲ってしまう状態だと。

 

「でも、大丈夫よ……5時間置きくらいで私とセックスをすれば、良いだけだから……」

 

 話を聴いてコウタは泣いた……白河は彼を慰め続ける。

 

 しかし、いつまでもこのままでは居られない……コウタには受け入れるしか道はないのだから。

 

 暫く泣いていた彼に、また性欲が戻り始める。

 

 ただ、獣のような衝動ではない。

 

 コウタは覚悟を決めて腰を動かし始める。

 

 白河を抱き締めつつ抽挿を行いながら、彼女の髪をほどくコウタ。

 

 彼女の背に広がる長い髪。その髪をコウタは撫でながら、彼女と唯々抱き締め合い、性交を続けていく。

 

「アッ……アア……あうッ」

 

 ただ一つ救いがあるとすれば、自分の相手が白河であること。

 

 現状を知ったコウタは、正直白河以外の……見ず知らずの女と子供を作るのは嫌だったのだ。

 

 此処で一番親しく、そして信用できる彼女であることが救い。

 

 そう考えながら、コウタは自分の意志で白河との子作りを始めた。

 

 薬による衝動ではなく……人間らしく……

 

 

 

「あの薬の効力はいつまで続く?」

 

 白河とコウタの子作りが始まった事を報告に来た研究員に尋ねる角沢長官。

 

「せいぜい一月半といったところですね」

 

「短いな……あのコウタとかいう少年と白河の交尾の方は大丈夫なのか?」

 

 薬の効果が切れて、万一コウタが性交を拒否し出したら意味がない。コウタと白河はディクロニウスの繁殖に必要な個体なのだから。

 

「ああ、それは大丈夫ですよ。彼、この研究所で親しい女性は白河しかいませんから、彼女に迷惑が掛かるかもって考えたら……ね。彼は白河との交尾を──性交を行い続けるしかないのですよ」

 

「なるほどな……くっくっく、ふはははははっっ!! 漸くっ、漸くだっっ!! あの少年と白河の交尾で白河がディクロニウスを産み続ける……これで、ディクロニウスの時代が来るのだ……ッ!」

 

 一人狂気に満ちた笑い声を上げる角沢長官を尻目に、研究員は思う。

 

 交尾、交尾、それは事実なのだろう。だがその言葉が如実に表している。この男にとってコウタ少年と白河はディクロニウス繁殖用の動物でしかないのだと。

 

 自分自身も人のことを言えたものではないが、この男よりはまだ人間だと思って居る。人も動物の一つ。生き物である以上は心がある。

 

 心を無視した繁殖行為のみを行わせる角沢という男を冷めた目で見つめながら、研究員の男は思った。

 

 そんなに上手く行く訳がない、と

 

 

 

 そうして後にコウタと白河の間に生まれた子供は、角沢の望み通りディクロニウスではあった、であったがジルペリットだった。

 

 それも争いが嫌いな大人しいジルペリット……測定ではかなりの力を持つことが分かっていたが、闘争本能が皆無なのでは意味がない。

 

 そのことに激怒した長官は、二人の子供を殺そうとするも、居合わせた研究員の男に射殺され、この世を去った。愛を知らず新種誕生の野望に生きる愚かな男の末路であった。

 

 角沢を射殺した。だから君たちはもう自由だ。そう言う研究員に、どうして……と聞く、コウタと白河。

 

「簡単な話さ……、僕も君たちと共に、その子の成長を見守ってきたからね。僕にとってもその子は娘みたいなものなんだよ。はは、妙な親心が出てしまったな。さあ、早く行け。じきに警備員がやってくる」

 

 自分もまたジルペリット楓の親なのだ。そう二人に伝える研究員に対し。

 

「ありがとう……コウタくん、行きましょう」

 

 白河は礼を言い、娘を抱き上げる。

 

「はい……。娘を助けてくれて……ありがとうございます。お世話になりました」

 

 二人は再度男に礼を言うと、娘を連れて研究所を脱出した。

 

 男はコウタ、白河、娘の三人を逃がした後、角沢長官のしてきたことを暴露。それが切っ掛けとなって政府が動き、政府は自衛隊の特殊部隊を突入させる。

 

 特殊部隊の手によって研究所が跡形もなく爆破され、研究所にいたディクロニウスも一人残らず海の藻屑と消えた……。

 

 

 

 コウタは白河と娘の楓の三人で、とある地方都市へと移り住み、自由になったことを実感しながら、漸く普通の生活を送ることができるようになった幸せを噛みしめ、新たな人生のスタートを切るのだった……。

 

 

 

 

 

 研究員の手引きにより研究所を脱出することが出来たコウタは、共に脱出した白河と、白河との間に産まれたジルペリットの娘──楓と三人で暮らし始めた。

 

 当然のことながら大学は退学になっていた彼、上京し入学をしたばかりの大学だった。だが、白河に勉強を教えて貰いながらも大学への再入学を考えてはいなかった。

 

 コウタは仕事をしなくてはならないからだ。この街で。家で育児をしている白河が働くわけにもいかない。事務仕事なら彼女の得意とするところなのだが、まだ幼い子供である楓を放置していくこともできないのだ。

 

 そんなある休日前の夜。娘を寝かしつけた二人は、夫婦の時間を過ごしていた──。

 

「白河さん、挿れるよ……」

 

「ええ……いいわ、コウタくん……」

 

 全裸の白河の脚を抱えると、コウタは彼女の膣口に宛がった自身のペニスをゆっくりと挿入していく。

 

「あっ、あぁぁぁ……っ!」

 

 ずぶずぶと白河の膣内に入っていくコウタの剛直。

 

 子供が産まれ、研究所から脱出し、正式に夫婦となった二人。当然として肉体関係も、愛し合う日々も続いている。時間さえ合えば愛し合っているのだ。

 

 ただ肉体的に繋がるだけではなく、コウタと白河は心でしっかりと繋がっている。そこには愛情だけでは語れないものがあるだろう。

 

 何度も何度も交わり続け、思いやりを持って接し合い、24時間生活を共にしていたのだ。

 

 そこに男と女の関係が生まれても何らおかしな事ではないが、それだけに留まることでもない。

 

 

 ◇◆◇

 

 

 振り返ってみれば、もう幾年と前、コウタはユカに、白河は蔵間に、異性としての好意を抱いていた。

 

 コウタに至ってはユカとキスをし、想いを伝え合うところまで関係は進んでいたのだ。

 

 しかしルーシーが起こしたあの事件のとき、白河に羽交い締めにされたところから流れが変わって行った。全ての、あらゆる流れが。

 

 コウタの運命も、白河の運命も。

 

 あの日あの時、コウタは、自身を羽交い絞めにしてきた白河に抵抗しかけて止めたのだ。もしも抵抗していたらならば、白河はルーシーによって殺されていたかもしれなかった。

 

 コウタがルーシーに近づきすぎていたが故に、更に近づいていれば、必然、コウタの行動を危ないとして引き留めようとしてくれていた白河もよりルーシーに近づく事となり、そうなってしまっていれば或いは彼女は……。

 

 だが、コウタは、彼は一切の抵抗をせず、白河の誘導に従った。

 

 いくら後ろから両脇に腕を回され、ガッシリ肩を押さえられていたとは言え、女の白河の力くらいなら、強引に、力ずくで抜け出せたはずなのだ。

 

 しかし、コウタはそうしようとして止め、大人しく彼女に従った。

 

 そのあとルーシーが周りにいた人たちを次々と殺していく中、白河と共にヘリに乗せられた彼は、殺戮地帯と化した場を脱出、研究所に連れて行かれ、そこで研究所の責任者の命令で、白河と強制的に性交させられたのである。

 

 初めのうちは言われるがままに白河と交わっていたコウタだったが、実際のところ生まれて初めてのセックスをした白河を、コウタは異性として意識し始めていたのだ。

 

 しかし、それは決して彼女と交わるという甘い欲望的な思いからではなく、彼女のコウタを思うその優しさに触れ続けたが故の事。

 

 彼女の優しさ、思い遣り、気遣い。日々を彼女と触れ合う中、彼女へと向かい始めた指向性を持つ淡い想いが生み出されていく。

 

 更に彼女の上司の命令で、24時間を彼女と共に行動することになった事で、コウタはそれまで以上に白河を意識し、想い、そこに刹那的では無い永続的な恋心が育ち行く。

 

 そして、白河もまたコウタを意識するようになる。密かに想いを寄せていた上司。けして振り向いてはくれないと理解していても想っていた男性との、永遠の別れ。

 

 その悲しみが、コウタという少年との深い交わりと、心と心の交流を通じて癒されて行き、やがて彼女の心に新しい想いの灯火を宿したのだ。

 

 コウタ──置かれてしまった理不尽に過ぎる環境下にも関わらず、白河を恨む事無く。寧ろ彼女を思い、彼女を心配するが故に、彼女の全てを受け止めてくれる心優しいその少年へ、彼女の心に彼への想いが芽吹くのは、それも自然な感情の発露と言えた。

 

 研究所に置ける白河との生活。

 

 コウタとの生活。

 

 二人が過ごし行く時間は、やがてコウタの中からユカへの想いを薄れさせて行き、白河の心からもまた密かな想い人であった蔵間への想いを忘れさせ行き。彼と彼女の優しき日々が、嘗て抱いていた想い人へのその想いを、過去の思い出として変えて行ったのだ。

 

 いくら命令でしなければならないとは言え、性交とは男と女の最も大切な行為。

 

 それを現在進行形で行い続けるのだ。心にまで影響を与えるのは至極当然と言えよう。

 

 ましてや性交の中、互いの事を語らい、互いのこれまでを話し、好意を抱いていた相手と離れ離れとなり二度とは会えぬ状況下。

 

 まるで同じ人生を歩んでいるコウタと白河。

 

 死んだ想い人や、二度とは会えない想い人への思いより、いつでも一緒に在って、肉体関係まで持ち、新たな想いを芽吹かせ愛し合う時を歩み始めた今を共に生きる異性への愛情こそが、心に強く刻みつけられるというもの。

 

 最初はそう、互いに抱くは疑似的恋愛感情だったのだろう、依存関係だったのだろう。

 

 お互いに相手を知らず、あんな形で出逢っただけの見知らぬ男女。

 

 性交を交わしたのも、角沢長官の命令でしかなく、それは偏に作業でしかなかった。

 

 だが、件の如くお互い同士を知って行く中で交わされ続ける性交は、やがて本物の感情を生み出して行ったのだ。

 

 コウタはユカを好きだった気持ちを上書きされる様に、白河を好きになり、その気持ちが大きく育ち芽吹いた。ユカとはもう二度と会えない。研究所の人間と大きくかかわってしまい秘密を知った以上、ユカと会えばユカもろとも消されるのは想像に難くない。

 

 白河もそうだ。今は亡き想い人──蔵間よりも、新たに芽生えたコウタへの気持ちの方が強く大きくなり、そして彼女もまたコウタを拒否すれば待つのは……。

 

 そんな非情の現実の中で、セックスと心の交換を通じて愛を育んだ二人が、互いの想いを口にするまでに然して時間は掛からなかった……。

 

 

 ◇◆◇

 

 

「あぁっ……はぁっ、んっ……あぅっ……コウタくん……気持ち良いわっ……コウタくん……っ」

 

「俺も、気持ち良いよ、白河さんっ……もっと、もっと白河さんを感じたい」

 

 コウタの突き上げに白河のポニーテールが大きく揺れる。

 

 コウタは白河の体を力強く抱きしめながら、片手で彼女の髪を撫で梳く。コウタの手指に絡みつく白河の髪の触感。心地いい、本当に心地いい。

 

 今は眼鏡をかけている白河のその眼鏡が、部屋の電気の暗い明りに照らされて反射しているのが少しばかり眩しい。

 

 コウタが手に入れた幸せ、コウタと愛し合う女性、彼女が、白河さんが居れば俺はもう何もいらないんだ。

 

 白河さん。

 

 俺の愛する人。

 

 俺の大切な奥さん。

 

 彼女と、彼女が産んだ娘と、それだけでもう何も必要ない、此処に、今目の前に幸せがある。

 

 コウタは想いを馳せながら、妻である白河を愛し続ける。

 

「あ……っ あうん……っ ぁぁ……っ、ああっ……いいっ、いいわコウタくんっ……っっああ、も、もっとお! もっと奥まで突いてっ」

 

 膣の中程から子宮口までの間で一定のリズムを保ちつつペニスを擦らせ、白河を感じさせるコウタ。無論、コウタ自身も白河に感じさせてもらいながら。

 

「だ、出すよ……っ 中に……っ 白河さんっっ……くぅぅ……っ」

 

「い、いいわっ……っっ、お、奥ぅっ、子宮の中にっっ……私の子宮の中にコウタくんの精子を注ぎ入れてっっ!!」

 

 どくん びゅくびゅく

 

「あぁぁぁ……っ あぁ……っ んんん……っ コウタ……くん……っ!」

 

 射精しそうになったコウタは一際深くペニスを突き入れて、子宮口をこじあけ、白河の子宮内に躊躇無く精子を注ぎ込む。

 

 本来ならばコウタの性格的に相手が妊娠してしまうかもしれないことを考えて、中に出すなどできることではない。

 

 しかし、白河だけは別。自分の奥さんである彼女にならば、己の全てを解き放つことが出来る。いや、解き放ちたい。いついかなる時であろうとも、この生涯を愛し抜く、死後も愛し合うと誓い合った彼女には。

 

「ああ、愛しているよ白河さんっっ」

 

「ああっ! あっ、ああああっ、出てるっ、入ってくるわコウタくんの愛がっ、私の中へっっ、いっぱい、いっ、ぱいっっ!!」

 

 どくんどくんと、コウタの思いの丈は白河の胎内へと注がれ、染み込んでいく。

 

 

 

 今だからこそ思える。ああ、全てがこの幸せな今に繋がる一本道であったのだと。

 

 もしもは無い。もしもは無いが。

 

 もし、あのとき、白河の腕を強引に振り解いていれば、コウタは今頃ユカとのセックスに臨んでいたかもしれない。

 

 少なくともあの時点ではコウタとユカは恋人という間柄にあったのだから。そうなっていて当然のはずだ。恋人同士ならば。

 

 しかし、現実には“もし”などはない。現実は現実なのだ。

 

 今こうして白河との間に子供が生まれ、白河と結婚し、白河と愛し合っていることが現実であり答えなのだから。

 

 だが、もし、ユカとコウタがあの後、一線を越えて身体を重ねていたとして、ユカの中に出したのかといえば、答えはノー。出していないだろう。

 

 射精寸前で躊躇いなく膣から引き抜いて外に出す。それがコウタという男の性格だ。

 

 あの年は未だ大学に入ったばかり、生活面も考え万一にも子供が出来てしまう様な行為は避けていただろう。自分の事以上にユカの事を考えて。

 

 良くも悪くも相手の事を考えて自分を引っ込めるというコウタの性格なのだ。

 

 ではなぜ白河の場合、初めての時も、それ以後に自分の意思で彼女と抱き合った時も含めて、全て彼女の中に出す様になっていたのか? 自らの意思で白河との間に子供が出来てもと避妊をしなかったのか?

 

 それは前提が始まりからして子作りだったからだ。

 

 勿論その時はまだ彼女を異性として意識してはいなかった。

 

 命を助けてくれた人? 同時に命を助けた人? 或いはその両方?

 

 角沢長官の命令で行う事となった白河との子作り。

 

 角沢という男が非人道的男なのだという事は、施設に閉じ込められてから分かった。もし、自分が白河を妊娠させなければ彼女は用済みとして処分されてしまう可能性だってある。

 

 事実としては白河という女は、コウタと唯一交配させる事の可能な、ディクロニウスの繁殖の為には必ず必要な女であった為、角沢が彼女を処分する事は無かったのだが、その様な事をコウタは知らない。

 

 だからこそコウタには白河との子作りについて最初から拒否権など無かった。

 

 それでもそこから白河を異性として好きになっていったコウタは、彼女相手には自分のしたいようにできたわけである。

 

 そうしてコウタと白河の間に子供が生まれた。娘だった。楓と名付けた。白河がコウタの子を産んだ日、コウタは白河と家族となったのだ。愛し合う夫婦と。

 

 そして、今もまた。その愛する妻である白河の中へと精子を射精した。白河の子宮にコウタ自身の精子を注ぎ込んだ。つまりコウタは白河が妊娠してしまってもいいと考えているのだ。

 

 白河との間に子供ができるかもしれない、二人目の子が。それでも中に出したいから中に出すのだと。

 

 なぜなら彼女が妊娠しても何も変わらないからだ。新しい家族が増えるだけ。幸せがまた大きく膨らむだけの事。

 

 コウタの名字は白河姓、娘楓の苗字も白河姓、そこへもう一人白河姓の子供が生まれてくる。

 

 喜ばしい事じゃないか。幸せな事じゃないか。愛する白河さんとの二人目の子が生まれるのだから。きっとまたディクロニウスだろう。政府に見つかれば処分の対象とされてしまうかもしれない。だから見つからないように産ませる。産んで貰う。

 

 そんなことは当然ながら白河も納得済みの事。最悪家で産むと考えている彼女は、研究所での経験を活かし家での出産を視野に入れていた。

 

 コウタが開き直れる理由、その答えはもうとっくに出ているからだ。産婆さんでも呼んで家で産めばいいと。白河が覚悟していてコウタが覚悟しない訳にも行かない。

 

(白河さんとユカとの違い、か)

 

 コウタは時々考えることがある。選択肢がいくつもある中で選び取った‟今”を鑑みながら。

 

 過去にユカを愛していたのは事実だ。恋人がいた事を白河にも話している。ただ、飛躍した話にはならなかっただろう。良くも悪くもユカとはまだ始まったばかりだったから。

 

 あの時、白河の腕を振り解いていて、その上でユカとの“今”を築いていたとしても、結婚などまだ考えていなかっただろう。学生生活があるのだから。

 

 だが白河は違う。白河の場合、想定の上での“今”などではなく、現実に‟今現在”なのだ。

 

 彼女との将来のことはもうすでに決まっていた。研究所で白河との子作りが始められた時からもう決まっていた。“結婚”しかないのだと。

 

 無論それは数値にして表せる物ではない。それでは彼女たちを比べているだけだ。二人に対して非礼だ。

 

 あの時点ではユカが好きだった。白河とは知り合ってすらいない。ただ最終的にコウタは白河と結ばれたのだというだけで。

 

 コウタと白河の子作りが始まり、白河がコウタの子を産み、自分たちは結婚した。それが現実で、そして白河と愛し合える今がコウタには何よりもの幸せだ。ただそれだけの話なのだ。

 

 運命の道は、コウタと白河が結ばれ、子宝にも恵まれるという幸せなる一本道であった。ただそれだけだ。

 

 

 コウタは白河の子宮にたっぷりと精子を注ぎ込んで彼女の中から引き抜くと、その場に立ち上がり、彼女には膝立ちになってもらう。

 

「咥えてください、白河さん」

 

 言われた白河はコウタのペニスをぱくりと咥えてフェラチオを始める。

 

「んっ んふっ んんっ」

 

 コウタはペニスをしゃぶる白河の頭を両手で掴む。

 

 掴むと言っても優しく手を添えるような感じでだ。愛する彼女にけして酷い事はしない。

 

 そして頭を前後に動かしていることで揺れている白河のポニーテールを手で包むように掴んだコウタは、そのままポニーテールを優しく撫でた。

 

 片手では彼女の眼鏡をそっと静かにはずしてあげ。はずした眼鏡をベッドサイドへ置き、白河の髪を優しく撫でながら積極的に髪の中へと指を差し入れ絡ませつつ、彼女の頭を支え。

 

 最後に込み上げてきた精液を彼女の口の中に解き放つ。

 

 

 どくん、びゅくびゅく。

 

「んぶっ!? んンッ!」

 

「飲んで白河さん。全部、飲んでッッ」

 

「ごくんッ、ごくッ、ごくッ」

 

 

 コウタのペニスより解き放たれた精子、白河の口の中に出された濃厚な精子。その全てをコウタは余さず白河に飲ませ、性交は終わった……。

 

 

 

 

「でも、結婚してるのに白河さんって呼び名はおかしくないかしら?」

 

 少し間を置き夜食を食べ、食べ終わった二人は再び食後の運動とばかりに愛し合う事を始める。お互いに性交、セックスばかりだなあとは思うも、愛し合う夫婦。夜に起きていると自然そうなろう。

 

 相変わらず娘の楓は夢の中。

 

 コウタは寝室のベッドに座る白河の服のボタンを上から二つ目まではずした。ボタンを外されている側の白河が不意に発した一言。結婚をしているからもうコウタは白河の籍に入っており白河コウタだ。そのコウタが白河を下の名前で呼ばないのは何故だろうかという、彼女のちょっとした疑問。その一言にコウタは。

 

「そんなこと。今更白河さんのこと‟白河さん”っていう呼び名以外で呼ぶ方がむしろおかしく感じますよ。研究所の時からもう何年も白河さんって呼んでますから」

 

 笑顔で白河に応えながらコウタは彼女の服を見る。

 

 彼女が着ている服は研究所で着ていた服だ。

 

 白河は研究所を脱出してコウタと二人暮らしを始めてからもこの服を普段着として着ている。生活費の出費を抑えるためにとあまり衣服は購入していないので、研究所での制服が私服扱いなのであった。その制服を今は着ている。

 

 一度夜の夫婦生活を終えた後、服を着ていたのだ。

 

 その後少し深夜番組を観てからの夜食、夜食からの再びのセックス。休み前のルーティーンだろうか。

 

 その白河の衣服のボタンをはずしたコウタは彼女の胸元をはだけさせ、ブラジャーを取って胸を出させた。

 

 もちろん白河はスカートは穿いたままで服も着たままだ。ただ胸元、正確には胸だけを露出させられているのだ。

 

 さらけだされた白河の大きな胸の乳首にかぶりつき、ちゅうちゅうと吸う。

 

「あ……あぁ……コウタくんっ」

 

 まるで母乳を吸う赤ん坊のようなコウタの頭を優しくかき抱く白河。

 

 コウタはずいぶんと以前、白河の胸を見たときに自分を抑えられなくなり、こうしておっぱいを吸うようになったのだ。

 

 その原因は白河の大きな胸にあった。母性豊かな乳房に魅了されたコウタは、その大きな乳房に夢中でかぶりついては吸いつくしていた。

 

 子作りを始めて暫くの頃、あの研究所で白河の大きく豊かな胸に母性を感じたコウタは無意識のうちに白河のおっぱいを求めるようになったのだ。

 

 無論、白河の胸がいくら大きいとは言っても母乳が出るわけではない。

 

 だが、コウタは白河のおっぱいを吸う。吸っているだけで満たされるからだ。

 

「そんなにおいしいのなら…… 好きなだけ吸いなさい……コウタくん……私のコウタ」

 

 コウタの頭を撫でて、彼をあやす白河。その姿は正しく赤子に母乳を与えている母親のそれである。

 

 大きな赤ん坊だが、楓を身籠り、出産し、母乳が出る様になった頃。彼女は良くコウタにもおっぱいを飲ませていたから、大きな赤ちゃんという表現は、案外間違いでもないだろう。

 

「ん……ん……はあああ……」

 

 おっぱいを吸われ続ける白河は、心地の良い感覚に小さく喘ぐ。

 

 性交とはまた違う独特の気持ちよさがある。

 

「あの頃、楓を妊娠していた頃みたいに母乳が出れば飲ませてあげられるけど…… 今はまだ我慢して……。二人目の子を妊娠した時は、またいっぱい飲ませてあげるからね、コウタくん……」

 

 コウタと毎日している性交は全て中に出されているため、いずれ二人目を妊娠することは予想が付く白河。きっとまたジルペリットが生まれる。いや、ジルペリットであっても白河は産む。愛する夫コウタとの間に生まれる愛する子供なのだから。その時になればまた母乳も出て来よう。

 

 白河は母乳が出るようになったらコウタに飲ませてあげたいと思っている。この年下の夫は自身の母乳が好きらしく、良く飲んでいた為に。

 

「ん……ふあ……」

 

 何せ彼の過去を調べて知っている白河は、男と女の関係だけではなく家族となって愛してあげたいと、研究所で子作りをしているときに思っていた。

 

 女として求められるときはセックスをして愛し、母として求められるときは母乳を飲ませて愛したい。

 

 そう考えていた。そのまま数分間コウタにおっぱいを吸われ続けた白河はイってしまい、これを機に膣へとペニスを入れられた。

 

「白河さん──っ」

 

 じゅぶぶぶぶぅっと入ってくる大きなペニス。

 

「あううううう~~~っ、こ、コウタくん~~~~っっ」

 

 コウタの名を呼びながら背を仰け反らせる白河。

 

 隙間なく重ね合わされたコウタと白河の秘部。まるで口付けをしているような股間同士に呼応して、上の口でも口付けを交わす二人の舌が絡まり合った。

 

「んっ、ふう」

 

 口付けは深く熱く、舌と舌を絡ませ合うもので。唾液を飲ませ合い。

 

 コウタが白河の口内に舌を差し入れ、歯茎やエナメル質の歯をなぞり、口腔内の粘膜をまさぐりながら、白河の舌の裏筋を優しく舐め上げると。

 

 今度は白河の方からコウタの口腔内に舌を射し込んで、歯茎をなぞり、並びの良い歯の上を丹念に舌先でつつきながら舐めていき、彼の口腔内の粘膜を左側から右側へと舐めていく。

 

「んっあっんんっ、くちゅっ、れるっ」

 

 最後にコウタの舌の裏筋を舐め上げていき、唾液を塗り込む白河は、コウタの唾液と自分の唾液を交換して飲み合った。

 

「ごくっごくっ……、んっ……、はあ……、白河さんの唇は……甘いね」

 

「ごくんっ、んあっ、こ、コウタくんの唇は甘酸っぱいわ……っはああ!」

 

 感じすぎる口付けに、白河の奥の奥、子宮口を開口させるほどに挿入しきっているコウタのペニスを、白河の膣襞は甘く優しく包み込むようにして圧力をかけていき、彼の射精を促す。

 

 そう、熱くは口付けだけに非ず、コウタが白河の膣奥深く、子宮の入り口から中へと解き放つ精子もまた熱いのだ。

 

「っくう、白河さん~~~っっ!!」

 

 そして熱いのはコウタの精子を子宮内に受け止める白河も。

 

「あぁァァァ~~~っ!! コウタくんの精子がっ、奥にっ……! 私の奥にっっ!!」

 

 そうして再びコウタが白河のおっぱいを吸い、二人がセックスへと移り、白河はコウタに中へと出される。通常のサイクル。このサイクルの中でまた子が産まれるのだろう。

 

「私とコウタくんと、楓と、まだ見ぬ赤ちゃん……少し後には四人家族となるのね私たちは」

 

「そう、ですね」

 

 やがて眠くなってきたコウタはポニーテールに括っている白河の髪をほどく。その手でヘアゴムを引っ張って。

 

 はらり、ふわっ、ぱさっ。ほどけた髪が彼女の背中に広がる。

 

「ああ、早く見たいなまだ見ぬ我が子。俺と白河さんの、二人目の、こ、ども……」

 

「私も、早く見たいわコウタくんとの、二人目、の、子」

 

 髪をほどかれた白河は、彼と二人、重くなってきた瞼を落としてしまうべくベッドに入り込み、布団をかけて、数回のキスを交わし。そうして静かに眠りについた。

 

 

短編集内の各お話と投稿予定(未定)の続きやお話で読んでみたい作品はありますか?(ご期待に副える事が出来るかどうか分かりませんが、一ご意見としてお伺いしたいと思います)

  • コードギアス
  • コードギアスR2
  • 此花トゥルーリポート
  • FF4×FF6
  • カオシックルーン
  • 学園黙示録
  • ルパン三世 ワルサーP38
  • 幕末風来伝 斬郎汰
  • ニードレス
  • ヨルムンガンド
  • 少女少年
  • 北の告発
  • サラダデイズ
  • クレセントノイズ
  • ひとひら(甲斐×理咲の近親相姦物)
  • ESアザーワイズ(戒×瑠璃)
  • 遊戯王GX(十代×カミューラ)
  • 魔装機神(マサキ×モニカ)
  • 椎名君のリーズニングファイル
  • RAVE(ハル×絶望のジェロ)
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